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4月12日にメルマガ夢見と古代ギリシャと「痛みとの個人的歴史」が混沌とを発行させていただきました。

2017年からの世界 アメリカの憂鬱 拡大する自然災害

イエローストーンの群発地震が1000回に迫る中、今年8月の「アメリカ横断皆既日食」まで2ヶ月を切る時期に思う「地表の変化のトリガーはすべて宇宙から来ている」こと

投稿日:

2017年6月28日のアメリカの報道より

Epoch Times.com

2017年2月のアメリカの娯楽メディアより

Wyoming Woman Claims Yellowstone Will Erupt During 2017 Solar Eclipse

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アメリカ建国以来の最大級イベント「皆既日食の北米大陸横断」まで2ヶ月を切る

昨年、

「99年ぶりのアメリカの皆既日食」と「北緯33度線」がクロスする唯一の都市へいざなってくれた使者たち
 2016/11/18

という記事で、2017年 8月に「アメリカで 99年ぶりに皆既日食が観測される」ということを書いて以来、この大きなイベントのことについては、何度かふれたことがありました。

この皆既日食をめぐる特別な事柄としては以下のようなことがあります。

・この皆既日食は「アメリカだけ」で観測され、アメリカを「完全に横断」する

・人類史上で「最も多くの人々が観測する」予定となっている日食であること

・2017年は2月にも金環食が観測された

というようなことがあり、さらには、これは公的にはどうでもいいことなのですが、今年は2つの完全な日食(金環食と皆既日食)が観測される年となったのですけれど、

・2017年の、この「2つの完全な日食」は「どちらも33度線を通過」していく

ということが個人的には感慨深いです。

地図で示しますと、以下のようになります。

2017年の2つの完全な日食

なぜ「完全な日食」を気にするのか
さらに、この「北緯 33度線を通る皆既日食」という概念にはおもしろい偶然もあり、そのことに関しては、

ノストラダムスに導かれた「2017年8月と1999年8月のリンク」。ロシア、アメリカ、プーチン、完全な日食、北緯33度線、恐怖の大王……
 2017/03/09

という記事で書いたのですけれど、1999年8月にも「当時までの記録で、世界で最も多くの人々が観測した皆既日食」がありました。

それは下のように「ヨーロッパを分断する」かのようなルートのものでした。

In Deep

この 1999年の皆既日食はイギリス、フランスから、トルコ、パキスタン、インドなどの上を通過していった史上最大の日食ショーとなりましたが、これの何が面白いのかといいますと、

「この皆既日食の2日前にプーチンという《新しい指導者》が事実上ロシアのトップになった」

のでした。

そして、今年、皆既日食が通過するアメリカもまた、新しい指導者(すでに結構経っていますが)の頭上を皆既日食が通過していくということになります。

そんなわけで興味深く感じているのですが、今年の 8月21日の皆既日食が通過する場所をさらに詳しく見ていましたら、何となく興味深いことに気づきました。

下の地図は、その日に皆既日食が通過していく地点を示したものです。

Spaceweather

地図の左上のほうに「イエローストーン」の場所を記しましたが、この世紀の一大イベントの「皆既日食のアメリカの横断」は、

・イエローストーンのすぐ近くを通っていく

のです。

というわけで、全然関係のない皆既日食の話で始まり、どうなるかと思いましたが、やっとイエローストーンに辿りつきました。

 

 

「天」は地表に影響を与え続けているから

先ほどのように 2017年の皆既日食がイエローストーンの上を通っていくということは最近になって認識しまして、そこで過去の記事やニュースを見ていたところに、ありましたのが冒頭2つめの記事の、

「ワイオミング州の女性が 2017年8月21日の皆既日食の間にイエローストーンが噴火すると主張している」

というもので、まあただ見てみますと、その女性は「啓示されて」ということで、特に理論的な根拠はないものですので、この内容はどうでもいいものですが、しかし、

「皆既日食のような強い天の自然現象が、地上に何も影響しないのかどうか」

ということも、どうなのかはわからない面があります。

たとえば、

「満月や新月の時に巨大地震が発生しやすい」

ということに関しては、昨年9月に、東京大学の地震物理学の研究者たちが、ネイチャーに論文を発表しています。

巨大地震「満月や新月前後に発生」…東大チーム

読売新聞 2016/09/13

巨大地震は満月や新月の前後に起きやすいとの統計分析結果を、東京大学の井出哲教授(地震物理学)らの研究チームがまとめ、英科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」に発表した。

月や太陽の引力が地下の岩盤に影響を与えると考えられるという。

井出教授らは、1976~2015年に世界で起きたマグニチュード(M)5・5以上の地震1万1397件について、発生直前の2週間の太陽と月、地球の位置関係や潮位を調べ、地下にかかる力の大きさの変化を計算した。

その結果、11年の東日本大震災や10年のチリ地震、04年のスマトラ島沖地震などM8~9級の巨大地震は、地下にかかる力が高めの期間に起きるケースが多いことが判明した。M7級以下では、この傾向は明確にはみられなかった。

 

また、2011年3月11日の東北の大地震では、

「直前に高層大気の赤外線と電子数に大きな変化が出ていた」

ことが、 NASA ゴダード宇宙飛行センターの観測で確認されたことが、当時大きく報道されていました。これについては、過去記事の、

衝撃のデータ: 3月11日の地震の前に観測された日本上空の赤外線と電子量の急激な変化
 2011/05/20

というものの中で、アメリカの報道を含めて詳しく書いておりますので、ご参照いただければと思います。

このふたつ、

・満月と新月

・高層の電子や赤外線

は、共に、地下の現象ではなく、空とか宇宙とかの「上から」の現象です。

さらに、この世には、太陽活動や宇宙線などが地震に関係するという説もあり、これらについては、

噴出する「地震を起こすものの正体」: 月、重力、太陽活動、宇宙線、惑星直列
 2016/04/22

という記事で書いたことがありますが、そのうちのどれが決定的であるというような「確実なデータ」は存在しないのですが、ただ言えるのは、

「地震にしろ、噴火にしろ、《空からの影響》がとても大きいものである可能性」

は今となれば排除できないと思われます。

そして、「上」というのは、つまり「宇宙」と言っていいと思いますが、地球に地震や巨大噴火を起こす「トリガー」となるものが宇宙からやってきているという考え方は、今ではもはやオカルトの話ではないと言えます。

だとすると、世紀の一大事象である「アメリカ横断ウルトラ日食」が、アメリカの地質に何らかの影響を与えるということもないではないかもしれない。

では、どんな影響を与えるかというと、それはわからないのです。

わからないけれども、何か影響はありそうではある。でも、やっぱりわからない。

ということで、この話は結局、ワイオミングの女性と同じ「お騒がせ」の話となってしまうのかもしれません。

でも、何かありそうな。

しかしやはりわからない。

でも、やはり何かありそうな(永遠の輪廻かよ)。

 

 

「騒がしく」なってきている環太平洋火山帯の地質

ただまあ、日食はともかくとして、どうも最近はまた「地震と噴火のフェイズ」に入ってきている感じはあります。

話をイエローストーンに戻しますと、群発地震の期間は過去と比べても、かなりのレベルとなってはきています。

冒頭の報道にありますように、群発地震は、発生から2週間経った今も継続していて、その回数は 900回近くになっています。

およそ1週間で 200から 250回くらいの地震が起きていますので、この状況が続けば、来週には 1000回を超えると見られます。

とはいっても、ほとんどが小さな地震で、アメリカ地質調査所(USGS)によれば、群発地震が始まってからのイエローストーンで発生した地震の数は、

・マグニチュード 4 以上 1回
・マグニチュード 3〜 4 以上 5回
・マグニチュード 2〜 3 以上 68回
・マグニチュード 1〜 2 以上 277回
・マグニチュード 1 以下 508回
・マグニチュード 0 以下 19回

となっています。

この中に「マグニチュード 0以下」とありますけれど、それは何かと思われるかとも思いますが、マグニチュードというのは絶対値ではなく、相対値(比較値)ですので、マグニチュード1より著しく低いエネルギーだった場合は、「マイナスのマグニチュード」が示されるのです。

マグニチュードがマイナスの例
・USGS

 

いずれにしても、現在のイエローストーンの群発地震にはこのように小さな地震が多いです。

しかし、いくら小さいとはいっても「ふだんは起きていない地震」でもあり、この先どのくらい続いていくのかとは思います。

ちなみに、仮に 8月21日の皆既月食までイエローストーンの群発地震が同じ頻度で続いたとしますと、群発地震の総回数は 2500回ほどに達すると思われます。

そして、2500回続いた群発地震の頭上をスーッと皆既日食が通っていって・・・結局何も起こらない・・・というようなことになるのかどうか。

 

今、環太平洋火山帯などでは、地震も火山の噴火も活溌で、特に火山は相当大きな噴火が相次いでいます。

日本にしても、今日報じられていた記事に「古文書から紐解く巨大地震発生デー 富士山噴火と連鎖するM9襲来 (nifty ニュース 2017/06/30)」というようなものもあったり、地質的にはいろいろなことが起きて不思議ではない時期ではありそうです。

でも、夏の超暑い時期の大地震とか大噴火は勘弁してほしいですね。

富士山噴火もイエローストーンも関東直撃の地震なども彼岸が過ぎて涼しくなってから起きてほしいですね(彼岸を過ぎりゃいいってものじゃないだろ)。まあ確かにそうですが、自然現象ばかりは予測することも避けることも、どちらもできないのですから。

ふと、今年の春に「各地の伝統行事の今年のおかゆ占いが最悪の結果だった」というニュースがいくつか流れていたことなども思い出します。

お粥占い「30年で最悪」 災害、事故「兆し見ゆ」 

佐賀新聞 2017/03/16

佐賀県佐賀市川副町の海童神社で3月15日、「お粥(かゆ)開き」があった。かゆに生えたカビの色で1年間の地域に起こる出来事を占う神事で、今年は大きな災害や事故に注意が必要と出た。

 

個人的には、社会的変動も含めて、8月のアメリカの皆既日食は、アメリカだけでの話ではなく、「それ以前の世界とそれ以後の世界」というような雰囲気が、ますます強くなるような気がします。

1999年8月の皆既日食の時にロシアでウラジミール・プーチンという人がトップになった「前と後の世界」のように。

地震の予測も噴火の予測も誰にもできませんが、2017年が「世界が大きく変化していく年になるかもしれない」という個人的な確信には変わりがありません。





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Oka In Deep

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