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アルツハイマー病の最大の原因が「ストレス」である可能性がアイルランドの大学の研究により突き止められる

      2016/03/06

Alzheimer-breakthrough-top

▲ 2015年9月18日の Eurekalert Trinity researchers report major breakthrough in understanding Alzheimer’s disease より。

 

認知症が700万人になる日本の将来、そして、1億人を突破する世界の将来

 

北海道に住む父親と母親は、共にそろそろ 80代になろうとしているのですけれど、幸いなのが、共に身体の病気も認知症もないことです。

親が元気なお陰で、私も関東あたりで、わりと好きなことをしながら親元から離れて適当に暮らしていられるのですが、そうでなければ、面倒はどうするとか、親の会社の跡目はどうするとか、いろいろなこともあり得たわけです(とはいえ、いつかは出てくる話でしょうけれど)。

まあ、私の家のことはともかくとして、そろそろ周囲の人たちは、親や知人あたりが「認知症になった」とか「なったかもしれない」という話が、かなり多くなってきています。

今年は、

認知症大国・日本の彼岸(1) : 高齢者人口が若者人口の5倍に達する10年後は、減少した若者人口200万人を認知症人口がそっくり埋める構図に
 2015/08/14

など、認知症に関係する記事をわりと多く書いていましたけれど、何しろ、厚生労働省の推定では、今後の日本は下のようなことになっていくのですね。

japan-alz-2030日本経済新聞

 

文字での報道ですと、

認知症患者は2025年に700万人を突破。65歳以上の5人に1人
認知症ねっと 2015.01.09

厚生労働省は7日、全国で認知症を患う人の数が2025年には700万人を超えるとの推計値を発表した。65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症に罹患する計算となる。

認知症高齢者の数は2012年の時点で全国に約462万人と推計されており、約10年で1.5倍にも増える見通しだ。

というように、高齢者の数が圧倒していくことが確定している上に、その高齢者の

> 5人に1人が認知症

ということになっていくことも、ほぼ確定しているという未来というものがあったりいたします。

 

あるいは、世界全体に目を向けますと、以下のようなことが予測されています。

世界の認知症患者数、2050年には現在の3倍、1.3億人に
認知症ねっと 2015.08.27

世界の認知症患者の数は2050年に1億3200万人に達し、現在(約4680万人)の3倍となる可能性があるとする報告書が国際アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Disease International、ADI)より発表された。

この報告は、同協会が作成した「世界アルツハイマー報告書2015」による。

報告書によれば、新規患者数は毎年約990万人とされ、これは3.2秒ごとに患者が1人増える計算。この結果は2010年における推定値に比べて約30%も高いものとなっており、高齢化が進む世界においてその数は急激に増加していくと見られている。

 

ちなみに、日本では、「認知症の6割がアルツハイマー病」です。

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また、アルツハイマー病が「最も増えている」のはアメリカです。

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アルツハイマー病

 

それにしても、世界全体として認知症が増え続けているというのは、何と表現すればいいのか悩みますが、こう・・・「蒙昧としていく未来」というよう感じはあるわけですが、そんな状況の中、アイルランドのダブリン大学の研究で、「アルツハイマー病に関して、発症防止に結びつく画期的な発見」をしたという報道があったのですね。

それは、

 

「アルツハイマー病の発症がストレスと明確なつながりがある」

 

というものです。

そのことを、米国インターナショナル・ビジネス・タイムズが、わかりやすく説明している記事を載せていましたので、先にご紹介したいと思います。

鍵になるのは「アミロイドベータ」という物質なのだそうですが、これについては、一般社団法人「認知症予防協会」のページによれば、以下のようなもののようです。

認知症の多くはアミロイドβとタウタンパク質の蓄積によって引き起こされる脳神経細胞の死滅が原因です。

・アミロイドβ……脳神経細胞の老廃物で蓄積が続くと脳神経細胞先端部を傷つける物質

・タウタンパク質…脳神経細胞の中に蓄積し神経細胞そのものを死滅させる物質

初期段階ではアミロイドβの蓄積から始まりその約10年後からタウタンパク質の蓄積が始まります。それから更に約15年間アミロイドβとタウタンパク質は蓄積を続け、脳神経細胞を死滅させ認知症を発症させます。

ということで、一般社団法人の認知症予防協会がこのように書いているということは、現在の医学では、この「アミロイドベータ」という物質が、認知症の発症の要因となっているとされているようです。

ただし、アルツハイマー病になっていない健常者でも、大量のアミロイドベータが蓄積している例(アメリカでの調査では、健康な人の 4人に 1人がアミロイドベータを持っていました)はあるようですので、これが「主原因」ではなく、結局、アルツハイマー病の発症要因は正確にはわかっていなというのが実際のところのような気がします。

そのあたりを前提として、記事をご紹介したいと思います。

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World Alzheimer’s Day 2015: New Study Associates Stress With The Development Of The Disease
IB Times 2015.09.21

アルツハイマー病の発症とストレスの関係についての新しい研究

 

ストレスは、しばしば、うつ病や不安症、および高血圧などの疾患の患者数の増加と関連していることが知られるが、トリニティ・カレッジ・ダブリン(ダブリン大学)の研究者たちのチームは、ストレスとアルツハイマー病の発症との間の画期的ともいえる関連を発見した。

研究者たちによると、人は、プレッシャーやストレスの下にあるとき、副腎皮質と呼ばれるホルモンが放出される。

これらのホルモンは、アミロイドベータ(アミロイドβ)と呼ばれる化学的物質の断片の産生の引き金になる。アミロイドベータは、認知症に罹患している患者における記憶喪失を引き起こすことが知られているタンパク質を形成する。

今回の研究の間、研究者たちは、多くのストレスにさらされた実験室のマウスの対照群は、脳におけるアルツハイマー病と関連するタンパク質の多くを示したことを発見した。

ストレスにさらされたマウスたちは、また、彼らの脳内にアミロイドベータのタンパク質の凝縮を示した。これは、アルツハイマー病の発症に重要な役割を果たすことが知られている特定のタンパク質だ。

研究者たちは、この知見を人間の脳細胞に置換した。

チームは、これを、人間の脳細胞における副腎皮質刺激ホルモンの放出因子であると見なし、また、アルツハイマー病に関与するアミロイドタンパク質のレベルの増加を発見した。

フロリダ大学のトッド・ゴルデ教授( Professor Todd Golde )は、今回の研究結果は、アルツハイマー病の原因となる遺伝子を修正や改変するよりも、より容易に、病気を追い払うために使われる可能性とつながると語る。

研究チームは現在、抗体を開発する計画を立てている。この抗体は、ストレス下に放出されるホルモンをブロックするために使用される可能性があり、その場合、ストレス下でも、アルツハイマー病の原因となるタンパク質は形成されない。

ダブリン大学のマシュー・キャンベル博士( Dr. Matthew Campbell )は、プレスリリースの中で以下のように述べている。

「最近のアミロイドベータ抗体の臨床試験の進歩を考えますと、私たちの調査結果が、アルツハイマー病という、この壊滅的な状態が改善されることにつながる可能性となることを願っています」

毎年 9月21日は、世界アルツハイマー・デイだ。

この日は、認知症の最も一般的な形態であるアルツハイマー病に対しての意識を高めることを目指して制定された。

アルツハイマー病協会によると、現在、世界で 4700万人がアルツハイマー病にかかっており、68秒に 1人の割合で新しい患者が出ている。


 

ここまでです。

記事に「抗体」とあるのは、薬として、それを開発するというような意味だと思いますが、そちらのほうはともかく、

「アルツハイマー病の原因はストレスの可能性」

というところに惹かれて、ご紹介したという面はあります。

 

 

人間の病気の大部分はストレスから?

かつて、

善と悪の正体 : それは人間や宇宙の反応と同じ「ペアである一体」であり、善悪どちらの働きも共に相互をサポートする
 2015/08/02

など、いくつかの記事で、「薬を使わない医療」などを提唱している新潟大学名誉教授の安保徹さんのことにふれたことがありました。

安保徹さん
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私が安保さんの存在を知ったのは、今年の3月のことでしたが、そのお陰で、私は今は、

・基本的に薬を飲まない生活

・基本的に病院に行かない生活

ということを行うことができています。

 

ただ、こういうことを生活に適用する際に重要なのは、上に書いた「基本的に」という部分です。

耐えられないほどの激しい痛みがあるのに病院に行かないというのは、普通に危険ですし、薬にしても、たとえば、パニック障害などを持っている人が、耐えられないほどのパニックの中で、無理に我慢するのは、社会生活の崩壊に結びつきます。

社会生活ができてこその、人間の健康ですから、「順番を間違えない」ということも大事だと思います。

「順番」というのは、「理念」と「現実」の順番についてのことです。

あまりにも理念だけで生きるのは、あまり良いことではないように思います。

 

それはともかくとして、私の場合は、その3月以来、幸いなことに、持病のめまい以外は何か大きな症状に見舞われることもなく、基本的には、薬にも病院にもお世話にならずにいられています。

そして、話を安保さんに戻しますと、先ほどリンクしました記事に書きましたが、安保さんは、病気を悪だとは見ていません

安保さんは、

 

「すべての病気は適応現象」

 

であるとしています。

病気は「悪」ではなく、すべての病気は「自分を良い状態に持って行こうとしている存在」という考えに気づいた方です。

そして、安保さんは、あらゆる病気の根本原因の中に、ストレスと低体温があるとしていて、特に、「ストレスが病気の大きな原因」だとしています。

たとえば、安保徹さんのオフィシャルサイトには、いろいろな病気についての相談などが載せられていますが、ところどころを抜粋しますと、以下のようなことになっています。

糖尿病

糖尿病は典型的なストレス病です。ストレスは交感神経を刺激して、カテコールアミン群、つまりノルアドレナリン、アドレナリンなどの分泌を促します…(略)

脂肪肝

脂肪肝はストレスから身を守る反応です。

私たちの体の組織はストレスを受けると、進化する以前の形に戻る「先祖返り」現象を起こします…(略)

パーキンソン病

私は、パーキンソン病もストレスによる交感神経の緊張が原因だと考えています。

ストレスで交感神経が緊張すると、アドレナリンによって血管が収縮し血流障害が起こります…(略)

もちろん、「ガン」もそうだと安保さんは言っています。

例えば、安保徹さんによる「ガンを治す4か条」は以下のようになっています。

 

1 ストレスの多い生活のパタンを見直す
2 がんの恐怖から逃れる
3 免疫を抑制するような治療を受けない
4 積極的に副交感神経を刺激する

 

「何から何までストレスが原因かよ」というような感じで、ちょっと極端に思われるかもしれないですが、ただ、最近の私は、これはおそらく正しいと感じています。おそらくとしか言いようがないのですが、それでも、心の底からそれを感じる部分があるのです。

また、このことについて、しみじみと感じたのは、以前、

オカ氏の異常な愛情 または私は如何にして心配するのをやめて恐怖を愛するようになったか
 2015/08/08

など、いくつかの記事で、

幸せはガンがくれた―心が治した12人の記録

という本の内容をご紹介したことがあって、これは「ガンが自然退縮した人たちの記録」といっていいのですが、この本にそう書いてあるというわけではないのですが、ガンを自分で退縮させた人たちに共通して見えるのは、

 

「ガンになるまで強いストレスにさらされていた人たちが、ガンになることによってストレスが消えていった(生活の中でストレスを消していく方向に努力した)」

 

というように思えて仕方ないのです。

無理して病気と対峙したり、病気を憎んだり、「闘病」したりといったところを越えて、病気に対してのストレスさえも消えた時にガンが自然に治っていったように私には見えるのです。

そして、そういう人たち(だけ)が生き残るというような気がとてもしたのです。

この本に出て来る方で、バリバリのキャリアウーマンで、病気になるまで仕事に打ち込み続けていた片山さんという女性が、若くしてガンになって、その後、自然にガンが退縮していくまでになるのですが、行動的で戦闘的だったと思われるその女性が、ガンになった後は、以下のようになり、そして、ガンは彼女から消えます。

『幸せはガンがくれた』 片山紀子さんの話より

「今の私は、ボケッとして、のんびりして、自分の、一本一本の手足を、確実に自分のものにして……こうやって、なんにもしないで、ひととき、ひとときをじっくり楽しみながら……もう私はガンになったのだから、こうあるべきとか、こうしなければとか、もうそういう考え方しなくてもいいのよって。今はなんか、やっぱりみんな幸せでいてもらいたいと、なんでもいいから幸せでいてもらいたいと、それはすごく思います」

 

この『幸せはガンがくれた』という本は、ガンでなくとも、何らかの体の不調が続いているような方には、ぜひ読んでいただきたい本です。

そして、自分の生活の中に、「ストレスがどの程度潜んでいるのか」ということを見つめ直すことは大事なのかなと思います。

 

さすがに、ストレスがまったくない日常生活というのはあり得ないですが、自分の気づかないところに、ストレスは潜んでいるでしょうし、それぞれの性格によって、ストレスが生じる原因は様々だったりします。

私も何らかの不調を感じた時は、さきほどの片山さんの

「今の私は、ボケッとして、のんびりして、自分の、一本一本の手足を、確実に自分のものにして……」

という言葉を思い出して、お風呂でボーッとするようにしています。

場合によっては、お風呂でお酒飲んだりします。

いずれにしましても、今回のダブリン大学の「アルツハイマー病の大きな要因がストレス」だというのが本当だとしましたら(あるいは、アミロイドベータがアルツハイマーの原因であるのが間違っていなければ)、現代社会の二大病巣といえる、

・ガン
・認知症

というものが、ひとりひとりが自分たちの生活のストレスを見直してみることで減らせる可能性もあるのかもしれません。

結局、現在のこの極端なストレス社会が、ガンも認知症も増やしているということも言えそうで、そのあたりは妙に納得できるところです。

そして、本当は、このストレス社会が崩壊することが、理想の社会に近づくための最大のイベントなのかもしれないです。