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地球最期のニュースと資料

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リアルからもフェイクからも作り出される神話 : 米国ユタ州の伝説の怪物「ベアレイク・モンスター」の出現や、皆既日食の横に浮かぶ「月」などの不思議に包まれる中で

   

アメリカのユタ州にあるベアー湖という場所には、アメリカ先住民の時代から「ベアーレイク・モンスター(ベアー湖の怪物)」と呼ばれるモンスター伝説が残っています。

そのような「モンスター伝説」があるユタ州ベアー湖の湖岸に下のような謎の生物の死骸が打ち上げられているのが発見されたことが、地元を中心とした報道メディアで大きく報道されました。

2016年3月7日のアイダホ・ステート・ジャーナルより

bear-lake-monsterIdaho State Journal

 

これが「海」なら、イルカやクジラなど大型海洋生物が白骨化して打ち上げられたと考えられるように思うのですが、ここは内陸の湖なんですよね。

ベアー湖の場所
bear-lake-map・Google Map

 

内陸の湖で上のような骨格を持つ水生の大型生物というのは、それほど多くは思い当たりません。

しかも、それと共に、ユタ州の同じ地域で下のような「謎の光」(右下の大きなものではなく、左上に小さく連なっているもの)が目撃され、連日のオカルト的騒動に SNS などでも話題騒然となりました。

ユダ州北部で目撃された光

utah-mysterious-lights・Idaho State Journal

 

さて・・・この「不思議そうな出来事」について、とりあえずは、上のアイダホ・ステート・ジャーナルの記事の概要をご紹介したいと思います。

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Bear Lake Monster carcass, strange lights in sky reported in northern Utah
Idaho State Journal 2016/03/07

ベアーレイク・モンスターの死体、そして、奇妙な光の数々がユタ州北部で報告される

超常現象を信用している人々にとって、先月、ユタ州北部で起きたことについては語りたいことが数多くあるだろう。

まず最初は、ユタ州で夜に目撃された謎の多数の光だ。

そして、その次には、当地で伝説にもなっているベアーレイク・モンスターの死体かと騒がれてる謎の生物の死骸がユタ州北部のキャッシュバレー近くに打ち上げられたのだ。これらについて、地元メディアを中心に多くの報道がなされた。

光は「謎の光るオ​​ーブ」という表現で報道された。それは、ユタ州とアイダホ州の州境から 40キロメートル離れた場所にある人口 8,000人ほどの町ハイラムの夜空で多くの市民たちに目撃された。

何人かの住民たちはメディアに連絡し、SNS にも写真が投稿された。

さらに、ユタ州の湖では、伝説となっているベアーレイク・モンスターではないかとインターネット上で騒がれる謎の生物の死体が湖岸に打ち上げられたことが報じられた。骨格が、モササウルス(約 6,500万年前まで生息していた水中の恐竜)と類似しているというネット上での引用が話題に火をつけた。

この死体は、散歩していたカップルによって偶然発見されたものだという。

ベアーレイク・モンスターの伝説は古く、その目撃談は、最初に白人がアメリカ大陸に入植した頃にまで遡り、ネイティブ・アメリカンの間にもその伝説があったが、これまで物理的な証拠が提示されたことはなかった。

そのようなふたつの神秘的な話の後日談・・・。

このふたつの物語は、その後それぞれの真実が判明したのだった。

謎の光は旧正月を祝う中国人学生たちの提灯だったことが後にわかった。

そして、ベアーレイクモンスターの死骸は、ユタ州野生生物資源局によって、その真実が暴かれた。これは完全な「フェイク・ストーリー(ねつ造話)」だったのである。

このモンスターの写真は、ロシアの海岸に打ち上げられた生物(その生物の正体ははっきりしていないが)の写真に、投稿したカップルが、「ユタ州で発見した」という注釈をつけたことにより、インターネット上で拡散されたものだったことがわかった。

もちろん、このモンスターの死骸が偽物だったからといって、ユタ州のベアーレイク・モンスターの伝説が終わるわけではないだろう。そしてまた、この時期になれば、来年も再来年も、中国の旧正月を祝う提灯の光は見え続けるだろう。


 

ここまでです。

まあつまり、地元で大きく報道された、このふたつの出来事は、

・謎の光 → 中国の旧正月を祝う提灯の光だった

・モンスター → 撮影された場所がロシアの海岸だった

ということだったようです。

特に、ベアーレイク・モンスターのほうは、ロシアの海岸に打ち上げられていた何かの生物の写真を、意図的に、「ユタ州の湖に打ち上げられた」として、ネット上に拡散されたというフェイク拡散の意図がある物語だったようです。あるいは、カップルの些細ないたずらが予想以上に大きな話となってしまったということでもあるかもしれません。

ちなみにですね。すぐには思い浮かばなかったのですが、しばらく冒頭のモンスターの写真を見ていて、

「これは確か・・・」

と探してみましたら、このユタ州ならぬ「ロシアのモンスター」は、昨年、地球ブログでご紹介したことがあるのでした。

2015年7月4日の地球の記録より

Sakhalin-sea-creaturesSiberian Times , 地球の記録

この生物の亡骸が打ち上げられたのは、サハリン州のシャフチョルスクというところです。

siberia-carcass-map

 

まあ、このサハリンに打ち上げられた動物も、実は「何だかよくわからない」ものではあって、地球の記録で翻訳した記事の中には以下のようにあります。

この海洋生物が地元の人により撮影され、オンラインで公開されて以来、ソーシャルメディア上では様々な意見が交錯している。

その細く長いくちばしから、イルカの一種であるインドカワイルカに属するものだと主張する人たちが多い

しかし、インドイルカには尾の毛がないのに対して、この死体には毛があることと、打ち上げられた生物の体長が一般のイルカの倍ほどもあるということが謎となっている。

というわけで、「毛がある」というところから、イルカではない可能性があるようなのですが、まあしかし、その後この正体がわかったという報道は見聞していません。

しかし、このロシアの謎の生き物の正体はともかく、ユタ州でフェイク話として、「水のモンスターの話」が大きく広がったことを知った時には、「またかよ」とも思いました。

ほとんど同じ日に同じような「淡水でのモンスター打ち上げストーリー」が報じられていたからです。

場所はオーストラリア・ニュースサウスウェールズ州のマッカリア湖(Macquaria)という湖で、「謎の水中モンスターの死体が打ち上げられたのだろうか」という報道がなされていたのでした。

下はそのことを後に報じたドイツのメディア記事です。

2016年3月9日の報道より

australia-monste02MOPO24

 

記事タイトルにある「フォトショップ」というのは、パソコンの画像加工ソフトで最もメジャーなもののことです。

結論から言うと、このオーストラリアの湖岸に打ち上げられたものは、少なくとも謎のモンスターではなく、写真加工したものでもなく、もっといえば、「フェイクでもない」ものです。

どういうことかというと、

「これは単に、死んだ魚が打ち上げられた光景」

なのでした。

上の記事によりますと、これはオーストラリアの淡水にすむヘッチコンガー(Hechtconger)という種類の魚で、日本名があるのかどうかはわかりませんが、ハモ類の魚のようで、下のようなどう猛なものみたいです。

オーストラリアにすむ恐めの淡水魚ヘッチコンガー
hecktconger20min

ただし、目撃されることは非常に希な生き物ではあるようで、まして、湖岸に打ち上げられるというようなことは、ほとんどないことのようですので、目撃した人たちが驚いたということのようです。

 

 

まあ・・・さきほどのロシアの海洋生物もそうですけれど、

「水の中には、まだ知らないものを含めて、いろいろな形の生き物がいる」

という、実は私たちはそのことを知っているのに、わりとそのことを認識しにくいために、あまり慣れないものにふれると、私たちは何となく「モンスター」の方向に持っていきたくなるということなのかもしれないです。

ちなみに、フェイク(ねつ造)に関しては、最近は、パソコンでの写真加工は、むしろバレやすいですので、「模型や人形を実際に作る」という方向で進める人が多いようです。

少し前の記事「ヨハネの黙示録の「四騎士」は…」でも少しふれました、2014年の「マレーシアで白い龍が捕獲された」という報道も、後にフェイクとわかったのですが、後になって、製作現場の様子が公開されたりいたりしました。

2014年6月24日の報道
white-dragon-5hype

撮影された白い龍の製作現場
Dragon-Prank-China1

 

そして、最近は、連日のように「フェイク事象」が起きています。

先日の記事で、私は、

「リアル」と「フェイク」のふたつを、どちらもこの世にあるものとして、「根源的な意味」で、その違いは何かというように問われた場合、それは答えられるものなのだろうかというようなことも考えます。

どんな理由や方法であろうと、「この世にいったん出現したもの」は、それは、その存在としての意味と責任を負うものであり、フェイクだからどうだ、リアルだとからどうだ、ということでは区別しきれないもののようにも思えたり。

というような、何だかよくわからないことを書きましたけれど、なるほど、それらのフェイク事象も、わかってしまえば、どうということでもないのかもしれないですが、「永遠にわからないフェイク」は、それは真実となって私たちの心の中に収まるわけで・・・うーん、まあ、やはりこのあたりは難しい感じですが、最近の事象から2つご紹介して締めようかと思います。

 

皆既日食の太陽の横に現れた「謎の小さな天体」

先日は、いくつかの地域で「見ると不吉なことが起こることで名高い皆既日食」(参考記事)が観測されたそうで、多くの人たちが、家に引きこもり、太陽を見ないように過ごしていたと思いますが、その皆既日食の際に、

「黒い太陽の左上に謎の丸い月のようなものが写っていた」

ということがやや話題となりました。

下の写真がそれです。矢印は私が入れたものです。

2016年3月9日にインドネシアで撮影された皆既日食

Eclipse-HoaxExpress

 

これは、世界的な UFO の調査グループである Mutaul UFO ネットワーク(MUFON)に送られた画像です。

これは実際ならそれなりにインパクトのある画像でもあり、UFO のフェイク画像調査の第一人者であるイタリア人のスコット・ブランド(Scott Brando)氏が調べたところ、

「これは 2008年に3Dの壁紙(パソコンに使う画像)として作成されたもの」

だということが判明したことがわかったのだそう。送ったほうは「確信犯」だったことになります。

2008年の壁紙サイトより
kabe-sun・Digital Blasphemy

 

スペインのイエティ

下は、ニュージーランドの2月12日の報道に載せられた写真です。

pain-yetiWorld trolled by fake video of a ‘Yeti’

 

「スペインのスキー場で撮影されたイエティ?」というようにあり、イエティというのは、日本語でひとくくりにいえば「雪男」という語感で大丈夫のような気もしますが、これも、現地で調べたところ、「人々が着ぐるみを着て、いろいろな場所で撮影していたこと」が足跡などからわかったそうです。

上の格好で、雪山を駆け巡る・・・。労力はかかっていると思います。

まあ・・・それにしても、なぜ、みんなは、ここまでやるのかということについては、何ともいえないですが、最近は、ユーチューバーといって、YouTube に記事を投稿して、それで稼ぐという人たちもいますし、目的はいろいろなんでしょうが、あるいは、単純に、

「なんでもいいから話題を作りたい」

という人もたくさんいそうです。

そして、こういうフェイクたちも、中には「結局、神話化」していくものもあるのではないのかなあという気もするのです。

遠い未来、この地球がどんな世界になっているか、もはやよくわからないですが、私たちは、あるいは、遠い未来に向けて、リアルとフェイクが入り交じった神話を残しているのかもしれないです。

どんなにいいろと言っても、今が地球の終末期であることは否定しようがなく、だからこそこのようなことを書くのかもしれません。

多分みんな、潜在意識に突き動かされて、いろいろと努力しているんです。

何のためかはわからないですが。