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シックハウス症候群の原因となる有害な揮発性有機化合物(VOC)に対しての最良の大気汚染除去方法がアメリカ化学会の研究で判明・・・それは「ただ植物を置くこと」

   

vocs-vs-plantAmerican Chemical Society

 

置くだけで最大で90%以上の揮発性有機化合物を除去する植物群が判明

私が「ふと」植物に興味を持ったのは、今から8年くらい前のことだと思います。

このブログを書き始める前のことでしたが、それまで植物になんぞまったく興味がなかったのに、街中で花屋さんの店頭に置かれていたある観葉植物が気になり、それを買って帰ったのがキッカケでした。

その植物は今でも家にあり、それ以来、少しずつ、私の部屋とかベランダは植物に占拠され続けてきていますが、なんでこうなったのかはよくわかりません。

最近は、「水中の植物」にまで興味が出てきて、水槽を並べたりもしていて、ますます緑に浸食されている雰囲気が強くなっておりまして、最近の自分の部屋は、いわゆる「ワヤ」になっている感じです。

まあしかし、そんなこともあり、In Deep では「植物に関係した記事」は、わりと書いてきたというような経緯もあります。

それらの中でも個人的に気に入っているのは、以下の記事などです。

植物が「緑色」であり続ける理由がわかった! そして人間の生活システムの完成は「植物との完全な共生」にあるのかもしれないことも
(2015/07/06)

オランダの女性たちが発見した奇跡のエネルギー生成 : 生きた植物と生きた微生物と水のコラボレーションが生み出した驚異の発電法 – Plant-MFC (2015/07/04)

私やあなたはなぜ地球にいられる? それは「4.5億年の藻が植物として地球を支配するため」に上陸したから : 英国の専門機関により初めて解明された「植物はいかにして地球に誕生したか」 (2015/10/07)

これらの記事の内容を含めて、うすうすとながらわかることは、

「植物と人間は、この地球で完全に《共生》するために存在している」

ということです。

共生という言葉の意味は、文字通り、「共に生きていく」ということだと自分では考えています。

さて、今回は、かなり私たちの実際の生活に根ざした内容となると思いますが、簡単に書きますと、

「特定の観葉植物を置くだけで、その植物が大気中から有害な化合物を大量に除去することがわかった」

というものです。

これは、世界最大の科学系学術団体「アメリカ化学会」の会合において発表されたもので、その内容は、即日ニュースリリースとして発表されました。

具体的には、冒頭のイラストにありますような、家や店舗などで極めて一般的な以下の5つの観葉植物の「化合物除去の効果」を具体的に計測したものです。

Dracaena ドラセナ
Caribbean Tree Cactus カクタス ツリー
Bromeliad ブロメリア(アナナス / グズマニア)
Spider Plant オリヅルラン
Jade Plant カネノナルキ

観葉植物にお詳しくない場合、上の名前ではちょっとわかりづらいと思いますので、まず、アメリカ化学会のニュースリリースをご紹介した後に、それぞれの植物を具体的に提示します。

なぜなら、実際にアレルギーなどのある方は、これらの植物を置くだけで効果がある可能性があるからです。

空気清浄機なども効果があるかもしれないですが、植物の場合は、大げさな空気清浄機などと違って、あまり大きなものでなければ「買って失敗した」というようなこともなさそうですし。

特に、最も目にする観葉植物のひとつである「ドラセナ」というものは、大気中のアセトンという揮発性有機化合物(マニキュアなどに多く含まれていて気化するもの)を 12時間で 94%除去したというのですから、いわゆる空気清浄器的なものより効率がいいといえるかもしれません。植物は音も立てませんし。

これらは、ファイトレメディエーションと呼ばれる、いわゆる「生物濾過」のメカニズムによるものだそうです。

ファイトレメディエーション – Wikipedia

ファイトレメディエーションとは、植物が気孔や根から水分や養分を吸収する能力を利用して、土壌や地下水、大気の汚染物質を吸収、分解する技術。

植物の根圏を形成する根粒菌などの微生物の働きによる相乗効果で浄化する方法も含む。

バイオレメディエーション(微生物や菌類や植物、あるいはそれらの酵素を用いて、有害物質で汚染された自然環境を、有害物質を含まない元の状態に戻す処理のこと)の一種。

それでは、アメリカ化学会のリリースをご紹介しますが、今回のことからもわかることは、

「植物は、地球上に人類が登場する以前から、人類が登場した後に人類が人工的に作り出すであろう有害な化合物にまでも対処できる濾過能力を《あらかじめ》持っていた」

ということになりそうです。人類が登場してから、その能力を獲得するのでは遅いですし。

それにしても、たとえば、大自然の中で育っていたドラセナが「マニキュアに含まれる有害物を除去できる能力を持っている」なんていうのは、すごいことではないですかね。

植物が人類の文明の道のりを把握していたかのような錯覚さえ覚えます。

しかし、この「植物が、自然物質だけではなく、化学化合物への濾過能力を持っている」ということは、これは偶然ではないはずです。

植物(と微生物)は地球のあらゆる出現物に対しての「浄化能力」を持っているのだと思います。

そして、これは、植物の持つ「人間と常に共生していく」という存在の決意の表れだとも思います。

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Selecting the right house plant could improve indoor air
American Chemical Society 2016/08/24

正しい観葉植物を選ぶことにより、室内の空気を改善することができる

室内の空気汚染は「シックハウス症候群」の症状につながるヒトの健康への重要な環境脅威となっている。

しかし研究者たちは、家の中に特定の植物を置き、それらの植物で自分の環境を取り巻くことで、シックハウス症候群の原因につながる揮発性有機化合物(VOC)の主要な汚染物質に対して、その有害な影響と戦うことができることを報告した。

興味深いことに、特定の植物を正しく選ぶことによって、それらの植物は、室内の特定の有害化合物を除去するのに優れた力を持っていることがわかり、適切な植物を置くことにより室内の空気がクリーンで安全となる可能性があることを示唆している。

研究者たちは、世界最大の科学系学術団体であるアメリカ化学会(ACS)の第 252回全国会合博覧会でその研究を発表する。アメリカ化学会は、8月25日まで会合を開催している。今回の会合では、科学の広い範囲のテーマでの 9,000以上のプレゼンテーションが行われる。

揮発性有機化合物(以下、VOC)は、たとえば、アセトンやベンゼン、ホルムアルデヒドのような化合物であり、ガスとして放出されて、それを吸入した際に短期的および長期的な健康への影響を引き起こす可能性がある。

これらは、塗料、家具、複写機やプリンター、清掃用品、さらにはドライクリーニングの服から発出することがある。

これらの VOC を大量に吸い込むとすると、それによりシックハウス症候群を誘発される人たちがいる。

シックハウス症候群になると、生産性能力が低下し、さらには、めまいや喘息、アレルギーを引き起こす可能性がある。

研究者たちは、「私たちは、室内の大気中の VOC について何か対策をしなければならないのです」と述べる。

最も一般的な解決策は、部屋の外部から大気を引き入れる換気システムを導入することだ。あるいは、吸着、結露や化学反応を使用して、これらの化合物を除去することができる方法もある。

しかし、研究者たちは現在 VOC を除去するための安価で簡単なツールを研究し続けている。

そのツールとは、家の観賞用の植物なのだ。

植物は、室内大気から化学物質を除去するが、これは、生物ろ過(biofiltratio)、またはファイトレメディエーション(phytoremediation)と呼ばれており、二酸化炭素に加えて、植物は、ベンゼン、トルエン、その他の VOC 等のガスを除去することができる。

(訳者注 / ファイトレメディエーションとは、植物が気孔や根から、水分や養分を吸収する能力を利用して、土壌や地下水、大気の汚染物質を吸収、分解する技術)

NASA は 1984年から、この生物ろ過の研究を始め、植物がその葉と根を経由して、大気中の化合物を吸収することができることを発見している。それ以来、様々な研究によって、特定の化合物、たとえば、閉鎖空間で、発がん性物質であるホルムアルデヒドを植物がファイトレメディエーションをする方法などが発見されてきた。

これまでのこれらの研究のほとんどは個々の植物による単一の VOC の除去に焦点を当てていたが、しかし、今回の研究では、様々な植物によって、いくつかの VOC の同時除去の速度と効率を比較しようと試みた。

これをテストするために、ニューヨーク州立大学の研究者たちを中心としたチームは、いくつかの VOC が特定の濃度で含有する大気を持つ、密閉された実験室を建てた。そして、区切られたそれぞれの研究室内に異なるタイプの植物を置き、それぞれの植物がどのような早さと効率で大気中から VOC を除去するか、数時間にわたって VOC 濃度を監視した。

研究者たちは、一般的な家庭に置かれている5種類の植物を用意し、そして、8種類の一般的な揮発性有機化合物(VOC)をテストしたところ、特定の植物が特定の化合物の吸収に優れていることがわかったのだ。

たとえば、 VOC のうちのアセトンに関しては、5つの植物すべてがそれを除去することができたが、その中でも、ドラセナが最もアセトンの除去率がよく、化学物質の 94%を除去した。

研究者は、「私たちの研究結果に基づき、どんな植物が VOC の特定の種類の除去に適しているかを勧めることができます」と言う。

たとえば、アナナス類の植物(グズマニアなど)は、8種類の VOC のうちの6種類を非常に効率よく除去し、12時間の監視時間内に、これらの化合物のそれぞれの 80%以上を取り去った。

その意味で、これらの植物は家庭や職場で周囲に置いておくことにおいて良い植物である可能性がある。

次の研究のステップとしては、密閉された研究室でだけはなく、密閉されていないこともある実際の部屋で、これらの植物の能力をテストすることだという。

最終的には、その効果を確認するために、数ヶ月にわたってネイルサロンに植物を入れたいと考えている。ネイルサロンの大気はアセトン濃度が濃いが、そこで働く人たちの揮発性有機化合物への暴露のレベルを下げることができるかどうかを確かめたいという。

この研究は、ニューヨーク州立大学オズウィゴ校からの資金助成で行われている。


ここまでです。

記事中に出てきた植物をご紹介しておきます。

有害な揮発性有機化合物(VOC)を濾過することが確認された観葉植物

基本的には、下のすべての観葉植物に、大気中の有害な揮発性有機化合物(以下、VOC)に対しての除去能力があります。

・ドラセナ
・カクタス ツリー(サボテン)
・ブロメリア(アナナス / グズマニア)
・オリヅルラン
・カネノナルキ

そのうち、「一般的な VOC 8種類のうちの6種類を 80%除去した」 という強力な除去能力を持っていたのが、「ブロメリア」というもので、これはパイナップル科の植物のことで、「アナナス類」とか、あるいは具体的な名称ですと、「グズマニア」という名前でよく売られています。

ショップ系のサイトで検索する場合は「グズマニア」が最適かと思います。

グズマニア(VOC 8種類のうちの6種類を80%除去)

bromeliad-picturehorti.jp

このグズマニアは、街中の店などでは安く売っていることもあるのですが、ネットでは、豪華仕立てのかなり高い値段のものが多いです(このようなものとか)ので、安価なものは地道に探すしかないのかもしれません。

しかし、もうひとつの強力な除去作用能力(アセトンという VOC を 94%除去)を持つ「ドラセナ」は、ものすごく一般的なものです。

ドラセナというのは、熱帯アジア、熱帯アフリカにおよそ 50種類が分布する科で、様々な種類がありまして、「幸福の木」とかいう名前で売られているものもあります。下のはすべてドラセナです。

dracaena-picsbiz-hana.combloom-s.co.jpris-gardening.com

これは、比較的安価に購入できるもので、「ドラセナ」で検索すれば、楽天でも Amazon でもヤフオクでも数多く表示されます。

100円ショップなどでも売っていて、私の家にも何年も前に 100円ショップで買って、今では大きく育ったドラセナがいくつかあります(置き場に困りつつあります)。

それにしても、現実として、病院やネイルサロンやパチンコ屋にまで置かれているような、こんなに一般的な観葉植物が、実際に「アセトンを 94%除去している」というのは、置いてあることが単に「観葉」だけではなく、「効能」もあるということになりそうです。

その他の、オリヅルラン、カネノナルキというのは、それぞれ下のようなもので、オリヅルランは、いろいろな庭で見かけるものですが、せっかくなら、屋内に置いたほうが良さそうです。

オリヅルラン

Spider-Plantオリヅルラン

カネノナルキ

Jade-Plantkamezo.cc

「カクタス・ツリー」というのは、私にはわからないものでしたが、カクタスはサボテンのことですので、サボテン類の観葉植物ではないかとは思います。あるいは、サボテン類全般に大気汚染の除去能力があるのかもしれません。

ちなみに、上に出てきた植物たちの特徴として、「育てるのがとても楽」ということです。

忘れた頃に水をやる程度で十分で、あまりにも暗いところではダメですけれど、ある程度日光が当たるところで、たまーにケアしていれば、枯れるということはまずないと思います。

これらの観葉植物が枯れる原因で最も多いのが「水のやり過ぎ」です。冬などは、「水をやることをすっかり忘れていた」くらいでも大丈夫な気がします。本当に強いです。

 

アレルギー関係の話ついでに「 OPC 」について

今回のような話題に興味を持ったのは、私は以前はアレルギーなどなかったのですが、今年の春に、おそらくはカビかダニ系のアレルギーになったことがあります。それで結構な症状に悩まされまして、それまで花粉症的なアレルギーを軽く見ていましたけれど、その時に初めて、

「アレルギーってつっらーい」

と知りまして、それ以来、アレルギー関係に興味を持つようになり、今回もこのような記事を書いた次第です。

ちなみに、以前も書きましたが、私自身は、このアレルギーに対して「 OPC 」というサプリメントを飲むことで(本当にそれだけが改善した原因だったかどうかはわからないですが)今はまったくアレルギーはありません。

もともとは、アメリカの栄養学ジャーナリストのジーン・カーパーさんという方の書いた『奇跡の食品』という本で OPC というものを知ったのですが、その時にちょうど、自分がアレルギーになっていたこともあり、そこに記されていたフランスの医師であるマスケリエ博士の「トゥルーOPC」というものを買って試してみたのでした。

そんなにお安くはないですし、特にお勧めするわけではないですけれど、私自身はアレルギーに対して比較的即効性を感じたものです。その『奇跡の食品』の中で私が購入に至ったフレーズを抜粋しておきます。

ジーン・カーパー『奇跡の食品』 血管の修理人 ぶどうの種のOPCより

ヨーロッパで行われた複数の研究は、OPC がヒスタミンの放出を抑えることを明らかにしている。 OPC は抗ヒスタミン薬として作用するわけで、それは花粉症やアレルギー性鼻炎で苦しんでいる人にとっては朗報となるはずである。

実際、大きなサプリメント会社の新製品部門の長であるマリアン・ホルタン・ジャンセンは、13年続いてきた花粉症がわずか三日で止まったときにはびっくりしてしまった。彼女は OPC がアレルギーを和らげるということは聞いていたが、信じていなかったのだ。

「私はそれを無視しました。私は生まれながらの懐疑主義者なんです。」と、彼女はいう。しかし、フランスのオンドトゥロン(現在の製品名はジャック・マスケリエのトゥルーOPC)の科学的証明を詳しく調べ直して抗ヒスタミン物質としての効果を確かめた論文を読み、いいわ、試してみましょう、と思った。

「私はあらゆる種類の医師の処方する薬を摂っていました。テルフェナジン(抗アレルギー薬)を含めて。飲むと、ぼんやりしてきて、頭が半分も働かなくなる感じになるものばかりでした。」

彼女は、マスケリエ博士の OPC を、フランスで抗ヒスタミン薬として勧められている量である一日 300ミリグラム摂った。

「三日のうちに最悪のケースだった鼻づまり、涙目、ちくちくする咽喉の症状が消えて、私はただ驚いています。」彼女は現在も OPC を毎日 150ミリグラム摂っていて、「最悪のアレルギー・シーズンでも症状がぶり返すことはまったくありません」という。

というわけで、アレルギーつながりで、いろいろと書いてしまいましたが、今後も、環境も大気もそれほど良くなっていくとも思えないですし、部屋の空気が観葉植物を置くだけで良くなるなら、それに越したことはないかなとは思います。