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地震雲は存在する? : 環太平洋火山帯の活溌化の中、世界中に出現する鮮やかな彩雲を見て、ふと1500年前のインドの偉大な学者ヴァラーハミヒラ師の説に興味を持つ

      2017/10/09

10月7日 静岡県富士市の上空に出現したあまりにも鮮やかな彩雲

weathernews.jp

占星術師であり数学者、哲学者だったヴァラーハミヒラ師(505 – 587年)

Dr Shobha ※右の公式は1500年前のヴァラーハミヒラ師の著作に書かれている三角法の公式。

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世界中であまりにも鮮やかな彩雲が連続して出現している中で

彩雲というのは、太陽の光によって雲が虹色などにあやどられる現象で、彩雲そのものは日常的に空に出ているものではあります。

私は道を歩いている時にボーッと空を見ることが多いのですが、彩雲は毎日見られるといってもいいです。その出現頻度は、多少正確な比喩をしますと、「暴走する老人車両よりもやや少ない」といった程度で、とても日常的なものです。

ただ、通常の場合、実際に見られる彩雲はかなり色彩の薄い微妙なもので、冒頭の静岡県のような壮絶に鮮やかな彩雲というのを私は見たことがないです。

冒頭の静岡県のものは、10月7日の彩雲(撮影は 10月6日かもしれません)ですが、この 10日ほどのあいだ、世界中で非常に鮮やかな彩雲がよく撮影されていまして、「よく彩雲が出る時だなあ」とは思ってました。

その特に静岡の彩雲のことをウェザーニュースで知ったのです。

まずは、ここ 10日ほどの世界の彩雲の一部をご紹介したいと思います。

2017年10月第1週前後に出現した彩雲

メキシコ・トルーカ(最近の地震の被災地) 10月5日

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タイ・チェンマイ 10月6日

Thail News

コロンビア・フォンセカ 9月28日

theeventchronicle.com

タイ・チェンマイ 10月6日

Iridiscence skies of Chiang Mai, Thailand on 06.10.2017

グアテマラ・サイアクチェ(動画) 10月8日


RCM

 

どれもインパクトがあります。

鮮やかさでは冒頭の静岡のものが一番と思いますが、最後のチェンマイのものなどは、色はともかく、形状が「マザーシップの風格」を讃える感じのすごいものです。

彩雲はありふれた現象のわりには、昔から「吉兆だ」、いや「不吉の兆候だ」といろいろと言われてきてはいました。

ここ 10年くらいの間では、「大地震の前兆」というようなことも言われることがありました。

その理由は、2008年5月12日に中国で発生した四川大地震の起きる 30分ほど前に、震源地の上空で下のような彩雲が撮影されていたことなどから言われているようです。

四川大地震の発生30分前に出現した彩雲

irrationalgeographic

偶然の要素が強いとはいえ、彩雲は印象残るために、そういう話も出てきたのではないかと思います。

もちろん「地震と彩雲が関係がある」というような話自体は、私はまったくそうだとは思いません。

というのも、先ほど書きましたように、毎日空を見ていると「毎日、彩雲は出ている」ことがわかるからです。しかし、いくら地震の多い日本でも、毎日、地震が同じ地域で起きることはありません。

ですので、地震の発生した場所で偶然その前に彩雲が出ていることは当然あるでしょうから、そういう強い記憶の積み重ねがそういう話を作り出したのだと思います。が・・・しかし、冒頭の静岡のものも含めまして、先ほどご紹介したような「あまりにも強烈な彩雲」はどうなんだろうと。

どんな現象にも「発生のメカニズム」というものがあります。

そして、「通常見られない現象が起きているということは、そこには通常とは違うメカニズムが働いている」というように言うこと自体は問題がないと思います。

それでは、普通の彩雲と強烈な彩雲を「わけるメカニズム」は何か、と。

その前日とさほど変わらない気象条件、そして昨日と同じ太陽(違う太陽だったらこわいわ)、そしてそこに雲がある。それだけなのに、こんなに強烈が色がつく「差」の理由は何なのだろうと。

そのことを考えいたら、眠くなって昨日は寝てしまって記事が書けなかったのですが(おいおい)、起きた後に少し調べている中で冒頭に書きました、

ヴァラーハミヒラ師

という 1500年前のインドの人物の著書の存在に突き当たったのです。

タイトルにもこの名前を書いていますので、いかにも私がもともと知っているかのような感じですが、そうではなく、今回、彩雲のことを調べていて初めて知りました。

この方は、日本語の Wikipedia には下のように書かれていました。

ヴァラーハミヒラ

ヴァラーハミヒラ(505年 – 587年)は古代インドの天文学者、占星術師。

「ヴァラーハ」は、サンスクリット語でイノシシの意味、「ミヒラ」は太陽神ミフルに由来するといわれ、著作の中で太陽神を賛美する文言が多い。

占星術と天文学とを扱った『パンカ・シッダーンティカー』や、占星術に関する『プリハット・サンヒター』などの著書がある。これらの著書は西洋占星術についての解説書であるとともに、インド伝来の多数の占いについても解説しており、出生占星術の教科書的存在であった。

そして、もう少し調べてみますと、この Wikipedia にも書かれてある『プリハット・サンヒター』という本の中に「地震の予兆」につしいて割かれている章があることを知りました。

このハラホロヒレハレ師という方は……じゃない、ヴァラーハミヒラ師という方はどうやら相当の賢者らしく、今でもかなりの尊敬を得ている人でもあるようです。

そういう人が地震の予兆に、著作の多くを割いている・・・。

「うーん興味あるなあ」と、もう少し探しましたら、2001年ですから、今から 16年前のインドの報道メディア『タイムス・オブ・インディア』に、このヴァラーハミヒラ師の「地震の予兆」について簡単にふれている記事があることを見つけたのでした。

決して詳しいことが書かれているわけではないのですが、今回はこれをご紹介したいと思います。

そして、「今回は」と書きましたが、実はこのヴァラーハミヒラ師の先ほどの『プリハット・サンヒター』というのは「日本語で出版」されていたのです。『占術大集成 ブリハット・サンヒター 古代インドの前兆占い』というタイトルで出版されていたのでした。

すかさず購入し、今は到着待ちであります。下は Amazon のリンクです。

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このブリハット・サンヒターについて、英語版の Wikipedia では下のように解説されています。

『ブリハット・サンヒター』は、ヴァラーハミヒラのもう一つの重要な書といえる。百科事典的な著作で、占星術、惑星の動き、日食、降雨、雲、建築、作物の成長、香水の製造、婚姻、家庭関係、宝石、真珠、儀式など、人間が関心のある広いテーマを網羅している。 全体は 106章からなり「偉大な編纂」として知られている。

というわけで、そういう人の存在を知ったということで、その本の内容が興味深いものなら、今後、ご紹介しようかとも思っています。

何しろ今、環太平洋火山帯の活動が活溌で、正直、日本や南北アメリカを含めて、いつ大きな地震が来ても不思議ではない状態に置かれています。

実際、地震も火山も9月以降、大変に増えていまして、今後はわからないとはいえ、「減る」というイメージは湧きません。

そういう時だけに、1500年前の賢者がどのように地震を解釈していたかを知りたい気はいたします。

なお、今回ご紹介するタイムス・オブ・インディアによれば、ヴァラーハミヒラ師は「地震というもの」は、

「宇宙と地球の相互の影響」
「地下水および海底の活動の影響」

で発生するとしているようで、その兆候として、

「異常な雲の形成」
「動物の異常行動」

が存在することを述べているようです。

私自身は、地震の発生に宇宙線が関与している説を信頼していますので(参考過去記事)、地震に対して「宇宙と地球」という概念を出すヴァラーハミヒラ師の言葉は心強いです。

というわけで、ここからタイムス・オブ・インディアの 2001年の記事です。


A temblor from ancient Indian treasure trove?
Times of India 2001/04/28

古代インドの「知恵の宝物」の中には何が書かれている?

「ゼロ」を発明したのは古代インド人たちだった。サンスクリット語(古代インドの言語)は世界で最も科学的な言語とされている。アーユルヴェーダは、西洋医学の対症療法では依然として答えを見つけるのに苦労している多くの病気の治療法を持っていると専門家たちは主張する。

そのような智恵を持っていた古代のインド人が、今の私たちに気づかせようとしているもうひとつの事柄が「地震の予知」だ。

最近の米国カリフォルニアを拠点として研究している中国人の科学者によって開発された地震を予測するモデルの中に「地震雲」という概念を使用するものがあるが、実はこの「地震と雲の関係」については、インドのヴァラーハミヒラが記した『プリハット・サンヒター』の第 32章で詳細に扱われている。

ヴァラーハミヒラ(Varahamihira / 505 – 587)は、哲学者、数学者、天文学者として、その偉大さが広く認められている。

この学者は、インドのウッジャイニーに生まれ、アバンティ国の宮廷占星術師を務めた。彼の記した占星術と天文学とを扱った『パンカ・シッダーンティカー』(Pancha-Siddhantika)や、占星術に関する『プリハット・サンヒター』(Brihat-Samhita)などの著書は、古代インドの天文学と占星学についての体系的な啓蒙書だ。多くがギリシア語で書かれている。

これらの著書は西洋占星術の解説書であるとともに、インド伝来の多数の占いについても解説しており、占星術の教科書的存在といえる。

しかし今この時代、私たちはヴァラーハミヒラの著作を、より綿密に見る時が来たのかもしれない。それは世界中で増えている地震についてのことだ。

インド・プネ大学物理学部でヴェーダ(紀元前1000年頃から紀元前500年頃にかけてのインドの宗教文書の総称)を研究するS N バーブサール(S N Bhavsar)氏による地震の原因、および地震予測の可能性への精緻な言及に今、科学界が注目している。

現代の科学者とヴェーダの学者たちを驚かせ、プリハット・サンヒターへの関心を新たにしたのは、地震の前兆となる異常な「地震雲」への言及だった。

プリハット・サンヒターの第 32章は地震の兆候についての多くの記述により構成される。

ヴァラーハミヒラは、この章で地震を「宇宙と地球の相互の影響」、「地下水および海底の活動」、「異常な雲の形成」、「動物の異常行動」と関連づけている。

インド国立化学研究所の BD クルカルニ(B D Kulkarni)氏は、以下のように方照っている。

「1500年前のプリハット・サンヒターにある地震雲の記述が、最近、米国カリフォルニア州にある地震予知センターの科学者であるツォンガオ・ショウ(Zhonghao Shou / 寿仲浩)博士によって行われた観測と一致しているのです」

過去 10年、ショウ博士は、衛星画像や他の科学的ツールを使用して、地震の前兆としての「地震雲」の理論を研究、考察し続けてきた。

地震雲に関しては、科学者の注目を集めている部分はあるが、今のところ、科学界に受け入れられてはいない。

ショウ博士によれば、地震の雲は、一定の圧力と摩擦を受けている断層岩の震源域で発生した熱によって地下水が水蒸気に変わるときに形成される。この蒸気が表面に逃げて大気中に上昇すると雲を形成する。 その表面電流の形状は、通常の雲と区別できる蛇、波、羽根、またはランタンのような特別な構成を雲に与えることができると博士は語っている。

ショウ博士は、 「地震は一般的に雲の最初の出現から 49日以内に発生する雲」を特定することによって予知が可能であると述べる。

ヴァラーハミヒラも地震の発生の前の珍しい雲の形成を記している。ヴァラーハミヒラは、地震をさまざまな種類に分類し、ある特定の種類の兆候が、その発生の 1週間前に異常な雲の形成の形で現れることを述べている。そこには、以下のように書かれている。

「 1週間前に現れるその兆候は次のとおりだ : 青いユリやミツバチと似た形の巨大な雲が音が鳴らせ、稲妻の光で輝き、鋭い雲から細い線を描く僅かな雨を降らすだろう」

ヴェーダの研究者であるバーブサール氏は、古代インドの多くの知恵が現代インドの科学者たちからはナンセンスだとされ、その知識が捨てられてきた歴史は、ヴェーダの学者たちには手痛いことだったという。

「現在の科学者から見れば、古代の知識は扱いにくでしょうが、ぜひ、その知恵を捨て去らないでほしいのです」と彼は言う。

そして、このように続けた。

「今から 1500年前のインドで、著名な占星術師であり数学者のヴァラーハミヒラはがインド亜大陸で起きる地震を研究しようとしていたのです。彼は、宇宙と地球の相互の相関関係を述べました。そして彼は、地球が大量の水に浮かんでいる状態だと説明し、異常な雲の形成や異常な動物の行動を地震の前兆として描いたのです。今こそ私たちは、彼のこの理論をもう一度検討してみるべきではないかと私は思っています」