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地球最期のニュースと資料

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「連鎖する地震」の渦中の環太平洋火山帯で、アメリカだけに起きない地震。そして、ますます関東大震災の年と似てきた雰囲気もないではない日本

   

japan-m7-3-november-21-2016・USGS

今日(11月22日)、福島沖でマグニチュード 7.3の地震がありました。

そして、ふと、この1か月間ほどを振り返りますと、この間だけで、地震と関係した記事を5本くらい書いていたことに気づき、ふだん地震関係の記事が特別多いわけではないですので、今は自分の中に「地震の時代的」な傾向が自然と出ていることに気づきます。

下が最近1カ月くらいの間の地震に関係した記事です。

2016年11月22日までの約1カ月間の地震関連の過去記事

何となく世界各地がざわつくスーパームーンの最中、日本は奇妙な地震の空白時間に突入 (2016/11/14)

11月14日に「68年ぶり」にやってくるウルトラスーパームーンの影響。そして、シンクホールの前日から続く福岡と九州全域の群発地震 (2016/11/11)

福岡のシンクホール事象からも思い浮かばずにはいられない、シュタイナーが 110 年前に述べた「頂点は日本」という概念 (2016/11/08)

世界の報道と日本に住む地質学心情とがどうも合わないですので… (2016/10/23)

鳥取の地震と「使者からいただいた33度線的偶然」から、関東大震災のあった1923年の「日本列島の地震と噴火」の状況と現在を比較するに至る (2016/10/21)

また、「地球の記録 – アース・カタストロフ・レビュー」のほうでも、

11月15日のカリフォルニアの広範囲での「揺れ」は何だったのか : 地震計に記録されなかった大きな揺れと爆発音 (2016/11/18)
発生後48時間で1600回以上の余震が続くニュージーランドの地震。その地震の直前に「青や緑の光がフラッシュする」発光現象が観測されていた (2016/11/16)
連続した地震に見舞われているイタリア中部の村に謎の「泥火山」が形成され、泥の噴火が続く (2016/11/04)
サンアンドレアス断層の南端にある「ソルトン湖」の群発地震が止まらない (2016/11/02)
連続する地震の中、イタリア半島を縦断するアペニン山脈の中央部が40センチメートル「沈んだ」ことが明らかに (2016/11/01)
イタリアは地震の時代に:8月に続き、またしても中部で「二時間のあいだに連続して二回の大地震」が発生 (2016/10/27)
イタリア中部地震の余震回数が2カ月で「17000回」に達する (2016/10/23)

と、1カ月で7本の地震と関係した記事を書いていて、自分ではそれほど意識していないのですが、結果として「地震への注意が大きくなっている」というようなことは言えるのかもしれません。

そんな中で、今回は先ほどリンクしました「…関東大震災のあった1923年の「日本列島の地震と噴火」の状況と現在を比較するに至る 」という記事などと関連することなどを少し書かせていただきます。

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茨城沖での群発地震のようなものを気にしていたら

11月22日の福島沖の前日や前々日などに、茨城沖で最大でマグニチュード 5.3という地震を含む、まあ、群発とまでは言いませんが、地震が集中していたことがあります。

2016年11月22日の福島沖マグニチュード7.3の地震の前後

fukushima-1122a地震情報

実はこちらを気にしたりしていた時に福島でマグニチュード 7.3の地震が起きたのですけれど、なぜ、茨城沖での地震を気にしたのかといいますと、先ほどもリンクしました記事では、関東大震災のあった 1923年の「1年間の主な日本の地震の状況」を記しましたが、それとやや関係します。

それは下のようになります。意味は後で記しますが、九州エリアでの地震を「青」で、茨城沖(鹿島灘含む)での震源の地震を「赤」で示しました。

1923年の関東大震災までの日本の地震活動

1) 1923年01月14日
茨城 マグニチュード6.1 関東/茨城

2) 1923年01月14日
阿蘇山噴火  九州/熊本

3) 1923年02月
浅間山山麓地震 関東/群馬・長野(浅間山)

4) 1923年03月26日 – 27日
蔵王山東麓での群発地震 東北/宮城(蔵王山東麓)

5) 1923年04月 – 05月
那覇・和歌山群発 九州/沖縄(那覇附近)

6) 1923年04月23日
沖縄・東シナ海 マグニチュード7.2 九州/沖縄(東シナ海)

7) 1923年05月07日
茨城マグニチュード7.3 関東/茨城(鹿島灘)

8) 1923年05月
鹿島灘で小地震の群発

9) 1923年05月 – 06月
5月下旬から茨城沖で群発活動が始まり,6月2日にはマグニチュード7.3の最大地震が発生

10) 1923年06月02日
5月初旬より東海に地震が頻発し,その数 200~300回にのぼる

11) 1923年6月2日
茨城県沖 マグニチュード7.3 津波が発生

12) 1923年6月2日 茨城県沖 マグニチュード7.1

13) 1923年06月26日 – 08月02日
焼岳噴火 中部/岐阜・長野(焼岳)

14) 1923年07月
長崎で群発地震 九州/長崎(千々石湾)

15) 1923年07月01日
霧島山噴煙 九州/鹿児島(霧島山付近)

16) 1923年07月13日
種子島付近 マグニチュード7.1 マグニチュード6.6 九州/鹿児島(種子島付近)

17)1923年09月01日
関東大震災 マグニチュード7.9 関東/神奈川(相模湾)

 

というようになっていたようなのですが、九州と茨城を色でハイライトしましたのは、因果関係があるのか単なる偶然なのかはわかりませんが、

「関東大震災のあった年は、茨城と九州での群発地震とマグニチュード7級の地震が頻発していた」

ということがあったためです。

今年は、これまでに、熊本、鳥取、そして福島と、マグニチュード6〜7クラスの地震が起き、また原因はともかく、群発地震が起きていた福岡でシンクホールが発生するという事象も起きています。

地震の発生と「地理的な因果関係」があるのかどうかは定かではないですが、しかし、たとえば、太平洋を囲む地震と火山の噴火の多発地帯である環太平洋火山帯は、距離的に非常に離れた場所であっても「地震が連動する現象が起きやすい」ことは過去の多くの事例で示されています。

過去記事でも何度か取り上げました。

2014年 3月 15日に環太平洋火山帯で「同時多発的な連鎖発生」を起こした中規模地震群
 2014/03/16

また、地理的な因果関係はわからなくとも、地震が連鎖するという現象はよくあることでもあります。

2016年4月10日から14日までのM6以上の地震が連鎖

asia-quake-four2アジアで「5日間で4つ連続」した大きな地震は何かを示唆するのかしないのか

 

地震というのは、その原理はわからないにしても「連鎖しやすい」という面はあるようで、これまで、そのような例を非常に多く見てきましたし、これからも、基本的には地震は連鎖を伴いながら発生し続けていくものだと考えています。

ところで、この 10月や 11月は、イタリア中部やニュージーランド、そして、被害は少ないものの南米でも繰り返してマグニチュード6以上の地震が発生し続けていますが、環太平洋のこの1カ月の地震発生状況をご紹介しておたきいと思います。

 

環太平洋でただひとつだけ地震の連鎖から外れているアメリカ

下はアメリカ地質調査所(USGS)の、過去 30日間の「環太平洋で発生したマグニチュード 4.5以上の地震」の分布図です。

m4-5-november・USGS

アリューシャン列島や東南アジアも地震は多いのですが、規模の大きな地震に見舞われた地域をピックアップしますと、以下のようになります。

ニュージーランド M 4.5以上の地震 110回
南米 M 4.5以上の地震 57回
日本 M 4.5以上の地震 48回

となっていて、ニュージーランドの余震のレベルが激しいことを物語っています。

そして、注目すべきは、この期間の、やはり環太平洋地震帯に属するアメリカ西海岸ですが、そこは・・・

アメリカ西海岸 M 4.5以上の地震 0回

となっているのでした。

他の環太平洋火山帯の地域で地震が活発な状況から考えますと、「今のアメリカは中規模の地震がなさすぎ」といえなくもないような気もします。

今の状態に違和感を感じましたたのは、今年のアメリカは、たとえば、

北米の異常な地震 2016(1): 今年の新年は「全世界の8割の地震」がアメリカで発生 — 西海岸、アラスカ、ハワイで1ヶ月で1万回を越える地震が発生し続けている
 2016/01/08

という記事などに書きましたが、今年の初めなどは、小さな地震ですが、とんでもない数の地震がアメリカ西海岸などで発生し続けていました。

2016年1月3日までの30日間で「4184回の地震」を記録したアメリカ西海岸

california-2016-0104b・USGS

 

もちろん、今も、この地域では「きわめて小さな地震」はたくさん発生していますけれど、このような状況で「マグニチュード 4.5に達した地震がゼロ」というのは、何となく不思議な気もします。

こういう「地震の空白」が何か大きな事象につながるのか、それとも、ずっと穏やかなままなのかはわかりませんが、「アメリカだけ地震の連鎖から外れている」というのは何だか奇妙です

いずれにしましても、今のこの数ヶ月ほどの「世界の地震の連鎖」が、どれほどの規模で、あるいは、どのくらいの期間で続いていこうとしているのかは不明ですが、今はその拡大の渦中だと個人的には思います。