In Deep

地球最期のニュースと資料

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ミニ氷河期は「2015年にすでに始まって」おり、今後「200年から250年間続く」というロシア科学アカデミーの科学者たちの主張が公開された

   

世界最大級の学術データベース「サイエンスダイレクト」に掲載された論文

new-iceage-startedsciencedirect

 

関東なども、すっかり朝晩が寒くなり、「1カ月くらい前まで暑いとか言ってた気がするのに」というような感じで、どうにも秋を吹っ飛ばして、夏から冬にダイレクトに突入した気配もないではない感じの最近です。

メダカや外で飼っているいろいろな水生の生き物を家の中に入れる準備をしたり、植物なども部屋に入れ込んだりと冬の準備もわり楽しいものですが、しかし、

「これがずっと続いたら、やっぱりイヤだな」

というようには思います。

まあしかし、睡蓮鉢の水が冷たくてイヤだとか、そういう個人的な問題は別として、「寒冷化の懸念」は常に現在の地球にまとわりついています。

今回は冒頭に貼りました最近のロシアの学術的主張である「すでに地球は小氷期(あるいはミニ氷河期)に突入している」をご紹介したいと思います。

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地球が持つ気温の変動の「自然の」サイクル

In Deep では、この数年、わりとずっと「地球は近くミニ氷河期のような状態に入るのではないか」ということを書くことが多かったです。

最初に書きましたのは、5年ほど前の、

あらかじめ予測されていた小氷河期の到来(1)
 2011/11/07

という記事で、その頃は(今もかもしれないですが)世の中でさかんに「人間活動による地球温暖化」というようなことが言われていたのですけれど、過去の気温の変化のチャートを見ていますと、

「人間がいてもいなくても、地球は自動律での気温の上下を時間的サイクルの中で繰り返していた」

ということを、その頃始めて知ることになりました。

たとえば、下は、先ほどリンクしました記事に載せました「過去 420,000 年の気温の変化」を示すグラフです。南極の氷床から算出したもので、比較的信頼できるものだと思います。

temperature_interglacials-42-mannenAre we heading into a new Ice Age?

 

これを見ますと、地球は十数万年ごとに、それこそ上下 10℃以上という、とてつもない気温の変動を繰り返してきたことがわかります。

しかし、数万年というような大きな時代区分ではなくとも、氷河期(ミニ氷河期ではなく、いわゆる氷河期)が終わってからのこの1万数千年の間も、以下のような激しい気温の上昇がありました。

1万5000年前から現在までのヨーロッパと北米における気温の変化

temp-15000・フレッド・ホイル『生命はどこからきたか

このグラフでは、13000年くらい前から 6000年くらい前の間に地球の温度は摂氏 10℃以上も上昇していますが、6000年前には、まだ自動車や工場が排出する CO2 などという問題はなかったはずで(あったかもしれないですが)、それでも地球の自律する変動で、ここまで気温は変化しています。

そして、さらに短い期間の「過去数百年くらい」でも平均気温は大きく変化し続けていたわけです。それらはすべて「地球の自然の律動」によるものでした。

何を書きたいのかといいますと、問題のポイントは、温暖化なのか、寒冷化なのか、ということではなく

「どんな時代であろうと、地球は人間(の文明)によって気温や気候が変化させられるということではなく、それらはすべて地球と宇宙が持つ時間的なサイクルの中で決められていること」

だということを、ここ数年で知ったような気がします。

まあ、「地球と宇宙」の「宇宙」というのは大げさかもしれないですが、気候の変動に関しては「太陽」が大きく関与していること、そして、曇りが多いとか晴れが多いというようなことに関しては、宇宙線が関与しているということなどもあり、「宇宙」と記しています。

【天候と雲の関係についての参考過去記事】スベンマルク博士の異常な愛情が今ここに結実 :「雲の生成は宇宙線によるもの」という説が25年にわたる観測の末に「結論」づけられる。そして、太陽活動が長期の地球の気温のコントロールに関与していることも(2016/08/29)

 

いずれにしても、たとえば、人間には意志とは関係なく働き続ける「自律神経」というものが存在するのと同様に、地球も宇宙と共に「自律」している部分があり、その自律機能はどのようにおかされても、時間が経てば、また戻るものです。

人間は人間で確かに偉大ですが、地球の自律する規則とサイクルに強く介入することは基本的にできないのだと思います。

できないというか、たとえどれだけ介入しても、地球にはリセットできるメカニズムがあります。

たとえば、人間文明は現実として海や大地を汚染していたりしますけれど、これも人類がいなくなれば(というより「今の人類の文明がただせられれば」)、わりとあっという間に元に戻るはずです。

それどころか、以前、

「人間がいなくなった地球に起きること」:もしかすると繰り返されているかもしれない新しい地球の誕生
 2016/06/28

などで記したことがありましたが、全地球的な放射能災害や、超絶な大規模な核による荒廃などが起きて、地球の何もかも荒廃したとしても、放っておけば、地球は数年から 20年くらいで、植物が繁栄すると共に再び生態系の繁栄がよみがえると推定されています。

「人間の文明の間違いも結果的には元に戻る」という意味では、人類は本来は何度も地球の住人であることにチャレンジできる存在だと私は確信しています。

今の人類の文明は間違っているということは確信を持って言えますけれど、間違って滅んだのなら、そのどのくらい後かは知らないですが、再び何度もチャレンジできるはずです。グレイトな人類と地球と関係というのは、人類文明の滅亡ごときでは揺るがないのですよ(多分)。

ewh-vegetation2What Would Happen If Humans Disappeared?

 

話が逸れましたが、地球は自律していて、そこには、「本来気候のサイクルがある」ということで、温暖化にしろ寒冷化にしろ、人為的に作り出せるたぐいのものとは違うということを書きたかったのでした。その上で、現在はどのようなサイクルに向かうのかということになります。

 

 

地球は2030年どころではなく、現在すでにミニ氷河期に突入している

地球が寒冷化に向かっているのか、そうでないのかは結果を見なければわからないのですが、このブログでは、基本的に、

「地球は寒冷化に向かっている」

という方向でずっと考えてきています。

ただ、私自身は本格的な寒冷化、あるいは小氷期でもミニ氷河期でも呼び方は何でもいいのですが、そのような時代は「もう少し先だ」と思っていました

たとえば、一般的な学説としても、これから寒冷化に入るとする考え方は広くあるにしても、下は 2015年7月の 日経ビジネスの記事からですが、それはもう少し先だとする見方が普通でした。

地球は2030年からミニ氷河期に入るのか?

日経ビジネス 2015.07.22

2030年頃から地球はミニ氷河期に突入する――。

英ウェールズで7月9日に開かれた王立天文学会で英国の研究者が驚くべき発表をした。今後15年ほどで太陽の活動が60%も減衰するというのだ。

英テレグラフ紙を含めたメディアは「ミニ氷河期に突入」というタイトルで記事を打った。

研究発表をしたのは英ノーザンブリアン大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授。太陽の内部にある磁場の変化によってミニ氷河期が訪れる可能性を示唆した。

同教授によれば、太陽内に2つの異なる磁気波があることを発見。2波は周波数が異なるが、両波ともに11年周期で変化するという。

ジャルコヴァ教授は両波を基に太陽活動の動きを探る新しいモデルを確立した。精度は97%だという。

 

そして、このヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授( Prof Valentina Zharkova )が率いる国際的研究のメンバーであり、「太陽の磁気活動の進化」に関して独自の物理数学モデルを開発し、この「 2030年ミニ氷河期入り」のシミュレーションがほぼ確実かもしれないことを証明したのが、モスクワ国立大学の物理学者であるヘレン・ポポワ博士( Dr. Helen Popova )でした。

ヘレン・ポポワ博士

popova-03bRT

 

このお美しき理論物理学者であるポポワ博士の完ぺきなシミュレーション理論は、

精度97%の「2030年までのミニ氷河期突入」予測は、その発表の元となったロシア人女性物理学者の「太陽活動の解析予測の実績」から実現確実な状勢に
 2015/07/22

という記事に載せておりますので、ご参照いただければ幸いです。

ちなみに、この研究を率いたジャルコヴァ教授も女性でした。

 

まあ、そんなわけで、この記事を書いた頃、「ポポワさんを信じよう7月委員会」が個人的に結成されまして、それ以降は、

「ミニ氷河期が来るのは 2030年頃」

とタカをくくっていたのですが、冒頭にありますように、ポポワ博士と同じロシア人の天体物理学者が、最近、

「地球はすでにミニ氷河期に入っており、最大で 200年以上続く」

と述べていたのです。

その科学者の名前がまた、「ハビブッロ・アブドゥッサマトフ」博士という方で、アブドゥッサマトフという訳でいいのかどうかわからないですが、読みにくいことこの上ない名前ではありますが、ロシアでの科学の頂点を極めるロシア科学アカデミー会員たちの主張と考えますと、気になるものではあります。

ちなみに、アブドゥッサマトフ博士が寒冷化の最大の原因としているのは、ポポワさんと同じ「太陽活動の縮小」です。

その太陽の活動周期と太陽運動のサイクルについての年代について違う部分があるようです。

いずれにしましても、このアブドゥッサマトフ博士は、「 2015年の後半に地球はすでに小氷期に入った」と述べています。

つまり、この博士の主張に従うと、「私たちはすでにミニ氷河期の中にいる」ということになるのです。

アメリカのメディアに、この論文の概要が掲載されていましたので、それをご紹介します。

なお、出てくる科学用語が大変に難解で、科学辞書を見ながら訳していたのですが、そのままの用語で書いても自分に対してもわかりにく過ぎると感じましたので、一般の言葉で代用できる部分は科学用語ではなく一般の言葉で書きました。

それでも、わかりにくい部分はあるかもしれないですが、簡単に書きますと、

「約 200年周期の太陽活動の弱体化のサイクルの中で、地球は寒冷化に入った」

ということだと思います。


Russian scientist: ‘The new Little Ice Age has started’
SOTT 2016/10/28

ロシアの科学者 : 「新しい小氷期はすでに始まっている」

地球温暖化に懐疑的な新著『エビデンスに基づく気候科学』(Evidence-Based Climate Science) : 地球温暖化の主要な要因が CO2 排出によるものだという点に反論する数々のデータ

ロシア・サンクトペテルブルクにあるロシア科学アカデミーの天体物理学者であり、ロシア・プルコヴォ天文台の宇宙研究所所長でもあるハビブッロ・アブドゥッサマトフ(Habibullo Abdussamatov)博士は、新しくリリースした新著の中で以下のように述べている:

 

1990年以来の太陽は、全太陽放射照度(※物体に時間あたりに照射される面積あたりの放射エネルギー量 / TSI )において、太陽の「準 200年周期変動」の中での減少期の期間にある。

1990年以降の地球が吸収した放射照度の減少は、それは、世界の海洋の熱循環が緩慢であるために、以前の高いレベル時に地球から宇宙空間に放出された長波放射によっても補填されていないままである。

その結果、地球は、年間の平均エネルギー収支と、長期の熱的条件の悪影響が続いており、そして、それは今後も続いていくだろう。

新しい小氷期の準 100年周期の時代は、第 24太陽活動(サイクル 24)の活動最大期だった 2015年の終わりに始まった。

太陽活動の極小期の始まりは、サイクル 27の前後 ± 1 (サイクル 26から 28まで)になると予測される。

そして、西暦 2060年 ± 11年 ( 2049年から 2071年の間)に、新しい小氷期の最も凍結する時代(最も気温が低い時代)が始まる。

メキシコ湾の海流の流れの段階的な弱体化は、西ヨーロッパにおいての領域において寒冷化が強くなり、それは米国とカナダの東部にもつながる。

フィードバック効果の連続と共に、太陽活動の準 200年周期のサイクルの変化による太陽放射照度は、温暖化から小氷期へと気候が変動していくための根本的な原因である。


 

ここまでです。

また、この記事には、参考資料として、過去( 2014年頃までに)、「地球が寒冷期に入る」と主張していた主要な科学者の人たちが記されています。

下のような人たちが、これから( 2015年頃から)の地球の寒冷化入りを主張していたか、あるいは強く「警告」していました。

本当に現在、寒冷化に突入したのかどうかは、結局、後年のまとまったデータからしかわかりようがないのですが、今回は、それらの科学者たちの意見を載せて締めたいと思います。

そして、先ほど書きましたように、地球の気温の上下のサイクルの到来は人間に止めることはできませんし、そのようなことが可能な、いかなる手段もありません。

2014年頃までに出されていた「小氷期突入」に関する主要な科学者と科学機関の意見

ロシア・プルコヴォ天文台の科学者たち : 世界的な地球寒冷化を予測しており、「寒冷化は 200年から 250年の間続くかもしれない」と述べる。

デンマーク工科大学のヘンリク・スベンマルク教授 : 「地球温暖化はすでに停止しており、寒冷化が始まっている」と 2014年に宣言。

米国ウィスコンシン大学の気候科学者アナスタシオス・ツォニス教授 : 「2014年以降は気温が横ばいか、寒冷化の 15年間になると思われる」と主張。

アメリカの著名な地質学者博士ドン・イースターブルック博士 : 最大で 30年間以上の地球規模の寒冷化が訪れると警告。

オーストラリアの天文学会 : 太陽活動の「著しい弱体化」により、今後の世界的な寒冷化を警告している