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3月22日にメルマガ悪魔に乾杯を発行させていただきました。

2017年からの世界 アメリカの憂鬱 人類の覚醒と真実

「神はアメリカを破壊している」

投稿日:

ロシアのプラウダがハリケーン後のアメリカのキリスト教について語るには

 

プラウダの記事より

Pravda

日月神示 第01巻 より

仏もキリストも何も彼もはっきり助けて七六かしい御苦労のない代が来るから、みたまを不断に磨いて一筋の誠を通して呉れよ。いま一苦労あるが、この苦労は身魂をみがいて居らぬと越せぬ、この世初まって二度とない苦労である。

このむすびは神の力でないと何も出来ん、人間の算盤では弾けんことぞ、日本はお土があかる、外国はお土がさかる。

都の大洗濯、鄙の大洗濯、人のお洗濯。今度は何うもこらへて呉れというところまで、後へひかぬから、その積りでかかって来い、神の国の神の力を、はっきりと見せてやる時が来た。

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カタストロフのたびに浮かび上がる「神」

ロシアの報道メディアのプラウダをたまに見るのですが、今朝見たプラウダの「今最も読まれている記事」の1位が冒頭の記事でした。

トップページのリンクからその記事に行ってみますと、冒頭にもありますけれど、そこにある女性の彫像の苦しそうなこと悲しそうなこと。

 

手には黒いスリッパを持ち(違うだろ)、空を見つめるお顔はひたすらつらそうでもあります。

もう 20年も 30年も前ですが、私は週末となると競馬場か場外馬券売り場で一日過ごしている時期があったのですが、この人とよく似たオジサンを見て過ごしていました。

競馬のレースが終わった瞬間、あるいは、モニターで馬券の結果が出た瞬間、競馬場はこういう表情の人だらけとなったものでした。

私もよくこういう顔をしていたかもしれません。

そういうこともあり、この彫像の女性を見まして、「うんうん、何があったかしらないけれど、わかるわかるその苦しみ」と感心しまして、この記事をご紹介させていただこうと思った次第です(何だかわからない理由だな)。

 

それにしても、自然災害の後というのは、それが大きなものになればなるほど、つまり「人間の手に負えないもの」を見せつけられば見せつけられるほど「神」という忘れていた存在が、それを忘れていた人たちの間にも大きく浮上してくるものだとは思います。

私たち日本人なら 2011年の東北の震災の後に、大きな力の存在を思い浮かべなかった人はむしろあまりいなかったのではないかとも思います。

宗教を持つ人なら神ということでいいのでしょうし、私のように宗教を持たない人は「神」という言葉はないけれど「なんか」というようなものが、そういう時に出てきました。

In Deep も、その頃は、そのような記事ばかりを書いていたこと思い出します。

 

いずれにしても、今回の記事は、ロシアのメディアが、今回のハリケーン災害がまるで、「アメリカが道徳観を失ったための神からの罰だ」というような意味合いを牧師たちの言葉から拾っているようなものです。

なお、この記事の中に、

> 最近の世論調査では、アメリカの若者たちはもはや神に頼っていないことを示している。

とあります。

「へえ、そうなんだ」とは思いつつも、一応、最新の「アメリカ人の神への考え」に関しての調査を見てみましたが、すると、そういうようなことでもないようで、下は世論調査で最も信頼度の高いギャラップ社の調査結果ですが「大部分のアメリカ人は今でも神を信じている」という結果となっていました。

2016年の米国ギャラップ社の世論調査報告書より

gallup.com

確かに一応減ってはいて、アメリカで「神の存在を信じる人の割合」は、調査開始の 1944年からの推移を見ますと下のようになっていました。

アメリカで神、あるいは宇宙の創造主の存在を信じる人の割合

・1944年 96%
・1953年 98% (1968年まで続く)
・1998年 93%
・2010年 92%
・2014年 86%

ときて、2016年は 89%だったと。

微減な感じですが、ギャラップは「過去数十年、アメリカでは神の存在を信じる人の割合は低下し続けている」とまとめています。

まあしかし、どんな自然災害が来ようが、それが神の罰である道理はないですが、しかし、そもそも「神とは何か」という問題は、キリスト教の牧師のような人たちと、私たちのような人たちの間ではずいぶんと違うものなのかもしれません。

 

「彼」が指さしていた場所は…

そういえば、これは「本当に偶然」でしかない話ですが、今年の5月の記事、

南米に出現しまくるイエス・キリスト的な曖昧な偶像の連続の中で、「夢で告げられた北緯33度線に位置するイスラエルの山」が意味することは何?
 2017/05/08

で、ベネズエラのミサの会場の空に出現した「雲」をご紹介したことがあります。

下のようなものでした。

2017年4月23日 ベネズエラのキリスト教のミサ会場に出現した「雲」

noticiaaldia.com

これが何に見えるかは人それぞれだとしても、上の写真が「人のようだ」とした場合に、この人物は「上のほうを指さしている」ようにも見えます。

それで、その頃、南米では同時期にいろいろな場所で「同じような感じのもの」が出現していましたが、その場所と、ハリケーン・イルマの通過した位置などを示しますと下のようになります。

ベネズエラの「雲」の指さしていた位置とハリケーン・イルマの進路図

 

ベネズエラのマラカイボに出現した「雲」は、ハリケーン・イルマの進路を指さしていたような図式にあったということに最近気づいた……という話でした。まあ、ハリケーンは似たようなルートを通るものが多いですし、単なる与太話として処理して下さい。

さて、こういうようなことはともかく、プラウダの記事をご紹介しようと思います。

日本も、今年ではないかもしれないですが、自然災害の増加の中で、いつアメリカと同じような、あるいはそれを上回るカタストロフを経験しないとも限りません。

その時にどのように考えるといいのかということは、先に考えていてもいいことなのかもしれないと思ったり。

ところで、文中に出てくる「アメリカ例外主義」とは以下のようなものです。

アメリカ例外主義とは、アメリカ合衆国がその国是、歴史的進化あるいは特色ある政治制度と宗教制度の故に、他の先進国とは質的に異なっているという信条として歴史の中で使われてきた概念である。 (Wikipedia

それでは、ここからです。


Where is God when exceptional America needs him?
Pravda 2017/09/13

例外主義のアメリカが神を欲するとしても、その神はどこにいるのか?

自分たちの国が大きな自然災害に襲われている渦中にあるアメリカ人たちは今その災害の原因は何かと考えている。

そして、これが地球温暖化の問題などではないことを今のアメリカ人たちの多くは確信している。これらの苦痛は、アメリカの持つさまざまな罪に対して神が与えているのではないかと考える人たちが多いのだ。その罪とは、たとえば、アメリカの同性愛政策、合法的な中絶、全体的な道徳観念の堕落などを通してのものだ。

いわゆる「偉大なアメリカ(Great America)」の構築における神の助けは、常にアメリカのアイデンティティーの一部となってきた。

アイゼンハワー大統領はかつてこう主張した。

「アメリカ例外主義が他のあらゆる先進国の主義と違うのは、私たちアメリカ人は、歴史の中で知られている唯一の "神から直接パワーをもらっている" 国民であるということだ。力は神から直接あなたたち一人一人に与えられている。つまり、アメリカでは、政治家も官僚も裁判官も(神から授かった)国民の権利を奪うことはできないのだ」

共和党の大統領候補であるニュート・ギングリッチは 2009年に、この言葉を繰り返した。

2016年のアメリカ大統領選で、トランプ大統領と争ったライバルである共和党のテッド・クルーズは以下のように述べた。

「アメリカ例外主義は、我が国に自由のための明快な声と、丘の上の輝く都市を作り出した。それがアメリカの約束だ。 それがこの国を、世界の歴史の中で、絶対不可欠であり、かつ唯一の存在の国家にしたのだ」

 

神はアメリカと共に本当にあるのだろうか?

しかし、最近の世論調査では、アメリカの若者たちはもはや神に頼っていないことを示している。

米国 SAGE社が刊行する OA雑誌「セージ・オープン (SAGE Open)」の記事によると、神を信じて祈るアメリカ人の数は、2014年には以前よりずっと低くなっていることが記載されている。

現在のアメリカ人たちは、教会にもあまり行かず、また、自分自身を信者と呼ぶことはほとんどなく、聖書の神からインスピレーションを得るという性質を認識することもあまりないようだ。

シカゴ大学が隔年でおこなっている総合的社会調査(General Social Survey)は、18歳から 29歳の間のアメリカの若者たちの宗教レベルが急激に低下していると述べている。

アメリカのキリスト教の牧師たちが、最近アメリカを襲ったカタストロフ的な自然災害の原因を探しているのは偶然ではない。

牧師たちは、最近の災害はアメリカの全体的な道徳性の低下のために起こったと信じている。

アメリカで著名なジョン・マクターナン牧師(Pastor John McTernan)は「神は体系的にアメリカを破壊しているのです」と主張した。

そして、牧師は、 「同性愛者への政策」に対して神はアメリカ人に怒りを向けていると米国のサン・クロニクル紙で述べた。

もうひとりの著名な説教師であり、テキサス州に住むマックス・ルカード(Max Lucado)牧師は、今回のハリケーンの侵攻が世界の終わりとキリストの再臨を告げていると英国エクスプレス紙に語っている。

干ばつや洪水や地震が相次ぐこの世界はどうなるのだろう。神は一体どこにいるのだろうか?

その質問に対して、ルカード牧師は以下のように答えた。

「私たちの世界では最近、苦痛の誕生が続いています。主の復活の日に関しては私が宣言することではないですが、しかし新しい世界の誕生の前には、大きな災難や大災害が発生するはずなのです」

ケビン・スワンソン牧師(Pastor Kevin Swanson b)は、人々が正しく祈るなら、神はハリケーン・イルマのルートを変更したかもしれないと述べていた。さらに、スワンソン牧師は、アメリカ最高裁が中絶と同性愛者の結婚を早急に禁止するのなら、イルマはそれほど多くの破壊を引き起こさないとも述べた。

私たち人類の歴史の中では、洪水が常に大災害や文明を終焉させたものであった。

ユダヤ教の聖書「モーセ五書」より2世紀前に書かれたギルガメシュのシュメール叙事詩においての大洪水とノアの救いについて記述している旧約聖書を思い出してほしい。

使徒パウロは、「人間の邪悪」のために、神が洪水を地球にもたらしたと言った。

もちろん、そのような声明に疑問を呈する人もたくさんいる。 保守的なコメンテーターとして知られるアン・コールター(Ann Coulter)が以下のようにツイートしている。

「この災害の理由に関しては、"気候変動"というようなものよりは信用できるとしても、ハリケーン・ハーベイが、同性愛者の市長を選出したヒューストンに対する神の処罰だとは思わない

ハーベイが湾岸を襲ってから2日後、トランプ大統領の伝道諮問委員会のメンバーである福音主義キリスト教放送局のマイケル・ブラウン(Michael Brown)は、ワシントンポスト紙に以下の文書を寄稿した。

「ハリケーンやその他の自然災害について神聖な宣言をすることについては、非常に慎重にならなければなりません。特に、あたかも、その災害が特定の罪人に対して神の判断を下すような特定の行為であるかのように述べることは慎みたい」

モスクワのエピファニー大聖堂の教区牧師であるアーキプリースト・アレクサンダー・ウゲイキン(Archpriest Alexander Ageikin)牧師は、プラウダに以下のように語った。

「私たち人間は、創造主や神を、自然災害を通して罪をさばく処罰者として曝すことはできないのです」

「私たちが戒めに従って生きず、もし神の計画に矛盾してしまえば、私たちは神の助けを奪われ、主は私たちに困難を経験させます。しかし、私たちはこの困難でお互いを助け、悔い改めようとしています。 悔い改めなければならない罪を持つ者だけが苦しむのではなく、私たち全員が、今の社会全体の道徳性の低下に対して責任を負っているのです」





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Oka In Deep

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