事実は誰も知らない
タイトルにもありますが、今日、「なぜ WHO はこれほど多くのガザ地区の住民に複数回ワクチン接種を行っているのだろうか」という記事を読みました。
非常に長い記事の上、途中、話がいろいろな方向に飛んで(イスラエルによるイスラエル兵への実験的治療などのことも出てきます)、やや全体を把握しづらいものではあるのですが、非常に簡単にいいますと、
「ガザでは戦争の虐殺そのもので亡くなった人たちと共に、私たちが知らされていない、人道支援による死亡者がたくさんいるのではないだろうか?」
というようなことです。
そして、ここでいう「人道支援」とは「ワクチン」のことです。
詳しい部分は、ご紹介する本文をお読みいただきたいとして、愕然としたのは、ガザでの戦争中に、一般の報道でも「人道支援」という言葉はよく出ていました。
しかし、実態を見ますと、WHO にしても、EU にしても、ユニセフなどにしても、人道支援で積極的にガザに送ったものの主軸は、食糧でも水でもないのです。
冷蔵庫、冷凍庫、アイスボックス、貯蔵庫……。これらと共に、大量の医薬品とワクチンが次々と人道支援として届けられていたようです。
もちろん、冷蔵庫等はワクチンなどの保管用であり、食糧保存用に送られたものではありません。
昨年の時点で、ガザの特に子どもたちの栄養失調状態はひどいものだったことが伝えられています。
・ガザ北部で、子どもたちが飢餓で死亡し始めている
地球の記録2024年2月29日
そんなに極端な飢餓の状態だと、子どもや若者たちはどうなるかといいますと、
「免疫が極端に落ちる」
のです。
人間には「胸腺」という器官があり、これは「若い人で非常に活発に免疫細胞を作り出す」というものですが(In Deepの参考記事)、この胸腺の機能を阻害するふたつの大きな要因は以下です。
胸腺の発達や機能を阻害するもの
・栄養状態の極度の悪さ(特にタンパク質の不足)
・極端なストレス
このふたつは、ガザの戦地の子どもたちのほぼ全員がずっと受けていた環境的要素であり、今は状況がどのようになっているのかはわからないですが、ガザの子どもたちの免疫は、少なくとも昨年までは「極端に」低下していたはずです。
そんなところに、どのようなワクチンでも無理に接種することは、体に大きな負担を与えることになるはずです。
ですので、ガザでコロナワクチンの接種キャンペーンがおこなわれた時とか、ガザの子どもたちを対象とした一斉のポリオワクチン接種キャンペーンが行われた際には非常に疑問に思ったものでした。
「これは必ず逆効果になる」
と (それが WHO の過失なのか悪意なのかは別として)。
しかし、有害事象などを含めて、どうなったのかはわかりません。ガザの正確な情報など、誰も知らないからです。
今回ご紹介する記事の中に、以下のような下りがありますが、まったくこの通りだと思います。
ガザの人々が食糧や水の不足で亡くなったとしても、私たちはそのことを知らない。ガザの人々が医療施設の不足、劣悪な衛生状態、そして非常に恐れられている病気で亡くなったとしても、私たちはそのことを知らない。
また、たとえば、COVID ワクチンによって負傷したり死亡した可能性のあるガザの人々がいることも私たちは知らない。
今回ご紹介する記事は非常に長いものですので、前振りはこのあたりにして、そろそろ始めたいと思います。
それにしても、私は、ガザでの戦闘による虐殺の側面ばかりを見ていましたが、その裏で進んでいる「かもしれない」別の虐殺に思いが至らなかったことを恥ずかしく思います。
ここからです。
なぜWHOはこれほど多くのガザ地区の住民に複数回ワクチン接種を行っているのだろうか
Why is WHO vaccinating so many Gazans, multiple times?
sott.net 2025/02/15
ガザでの COVID ワクチン接種プログラムに関する情報は乏しい。世界保健機関(WHO)は明確なデータを提供しておらず、入手可能な情報ではガザとヨルダン川西岸地区をまとめて「パレスチナ」としていることが多い。つまり、ガザに送られる支援の詳細は謎に包まれている。
2023年10月7日以前、ガザでの COVID ワクチン接種率は低かった。
当初は 5%だったが、最新の集計では人口の最大 40%がワクチン接種を受けた。しかし、WHO は少なくとも人口の 60~ 70%がワクチン接種を受ける必要があるとしている。
入手可能なわずかな情報から、住民がワクチン接種をためらっているにもかかわらず、特に WHO がガザでの COVID ワクチン接種を推進する協調的な取り組みが行われてきたことは明らかだ。
WHO の COVID ワクチン接種キャンペーンに続いて、ポリオワクチンキャンペーンが行われた。
使用されるワクチンは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の資金提供を受けて、以前の経口ポリオワクチンによって引き起こされたポリオの緊急事態と戦うために開発された新型経口ポリオワクチン2型だ。
2023年10月7日の戦争開始以来、約 200万人の人口を抱えるガザに推定 580万回分のワクチンが届けられた。そのうち、約 480万回分がポリオワクチンであるといわれている。
2024年10月中旬までに、ガザの 10歳未満の子どもの 95%が、その年に少なくとも 2回のワクチン接種を受けている。
しかし、ポリオは 25年前にガザから根絶されている。ガザでのこの WHO の大規模なポリオ予防接種キャンペーンは、2024年7月にガザで発生した 1件のポリオ症例によって正当化された。
ガザを運営しているのは誰なのか
ガザの事実上の政府は国連だ。 2023年にゲートストーン研究所が発表した記事で、中東を拠点とするイスラム教徒のアラブ人バッサム・タウィル氏は、ハマスが支配するガザ地区では、UNRWA (国連パレスチナ難民救済事業機関)が事実上の政府として長い間活動してきたと書いている。
また 2023年には、ガザ住民のための防空壕を建設するためにテロ用トンネルからセメントを惜しみなく使うことができなかった理由について、ハマスの高官ムーサ・アブ・マルズーク氏は以下のように述べた。
「トンネルはハマスの戦闘員をイスラエルの空爆から守るために建設された。ご存じのとおり、ガザ地区の住民の 75%は難民だ。難民を守るのは国連の責任だ」
マルズーク氏は事実上、地下で起きていることはハマスが責任を負い、地上で起きていることは国連パレスチナ難民救済事業機関が責任を負っていると言っているのだ。
ガザ地区における WHO の COVID ワクチン接種プログラムに関する情報は、容易には入手できない。これは、WHO の記録が公開されていないことと、ヨルダン川西岸とガザ地区を合わせての情報が報告されるのが通例のためである。
WHO 関連のあらゆる事柄と同様に、透明性の欠如は、「彼ら」が何かを隠そうとしているという印象を与えるが、実際はしばしばそうだ。
ガザ地区の COVID ワクチン接種に関する Our World in Data (データで見る私たちの世界)の情報は「パレスチナ」の項目に含まれている。データは WHO の記録から収集されている。
Our World in Data がパレスチナのデータを最後に更新したのは 2024年8月14日だが、ほぼ 2年前の 2022年10月18日以降のデータは WHO からは入手できていない。
WHO は「パレスチナ」が何を意味するのかの定義付けをしていない。パレスチナの境界線がどこにあるかについての国際的合意もない。
ハマスなどのイスラム主義者にとって、パレスチナは「東はヨルダン川から西は地中海まで、北はラス・アル・ナクラから南はウンム・アル・ラシュラッシュまで広がる」地域であり、イスラエル全土を含み、レバノンまで広がる。
他の人々にとって、パレスチナは存在もしない。
国連や企業メディアが展開しているキャンペーンの助けを借りて、どうやら、これが常態化しつつあるようだが、多くの人々は「パレスチナ」をヨルダン川西岸、東エルサレム、ガザ地区を表す用語として使っているようだ。
これが正しいか間違っているかは別として、WHO がデータをまとめるのに使っているのはこの最後の定義(ヨルダン川西岸、東エルサレム、ガザ地区)であると仮定しよう。
特にガザ地区に関する「公式」情報源のデータがないため、我々はニュース報道やソーシャルメディアの投稿から情報をかき集めるしかない。
これらもまた、できるだけ情報を提供しないように同様の曖昧な戦術を使っている。ガザ地区特有の情報が不足しているのは、UNRWA と同様に国連の専門機関である WHO が、国民の監視を避けるために、国民が閲覧できる情報とその閲覧方法を管理しているからではないかと推測できる。この点では、WHO には前科がある。
2021年1月9日、 ヨルダン川西岸の保健大臣は、2021年第1四半期に「ヨルダン川西岸地区とガザ地区のパレスチナ人の 70%をカバーするのに十分な量の COVID ワクチンが到着する予定であり、世界保健機関は人口の 20%にワクチンを提供する」と述べた。
2021年2月22日、ハマスが支配するガザ地区は、最初の 2万2000回分のワクチンの到着を受けて、 COVID ワクチン接種キャンペーンを開始した。
元保健大臣や数人の医療従事者がロシアのスプートニクVワクチンを接種した。翌日にはさらに多くの医療従事者と慢性疾患の患者が接種を開始する予定だった。
この時点で、イスラエルでは、人口 930万人のうち約3分の1がファイザーのワクチンを 2回接種していた。当時、イスラエルは、パレスチナ人にイスラエル人と同じ割合で COVID ワクチンを接種していないとして広く非難された。
国連は、パレスチナ人を介入させるようイスラエルに圧力をかけていた。
2021年2月22日の AP通信「ハマス支配下のガザで COVID ワクチン接種キャンペーン開始」より
パレスチナ自治政府はワクチンの確保に苦労しており、イスラエルからはヨルダン川西岸の医療従事者向けにわずか 2,000回分、さらにロシアから 10,000回分を入手しただけである。
先週、パレスチナ自治政府はロシア製ワクチン 2,000回分をガザに移送した。日曜日には、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス大統領のライバルが、5月の選挙を前にパレスチナ指導者を困惑させることを明らかに狙った動きで、アラブ首長国連邦からガザにロシア製ワクチン 20,000回分の輸送を手配した。
2021年3月17日、パレスチナは第一波の割り当ての一部として、 ファイザーの COVID ワクチン 37,440回分とアストラゼネカの COVID ワクチン 24,000回分の初回出荷を受け取った。
これらのワクチンは、ヨルダン川西岸とガザ地区にある保健省の超低温チェーンとワクチン保管施設に移送された。
しかし、2021年7月、アルジャジーラ紙は、特にガザの住民が接種を望まなかったと報じた。
「ガザ地区に最初の一群の COVID ワクチンが到着してから 5か月以上が経過したが、ワクチン接種の展開は...一般的に不信感を抱かれ、多くの場合、全面的に拒否されている」と書いている。
アルジャジーラ紙は、ガザ地区の人口のわずか 5%弱にあたる 9万8000人が COVID ワクチンの接種を受けたと伝えた。
パレスチナ保健省は、2021年8月12日までにガザ地区の住民のうち 11万3863人(5.4%)しかワクチン接種を受けていないと報告した。
その後の 2021年10月、タイムズ・オブ・イスラエル紙は次のように報じた。
8月末に発表された時点では、ワクチン接種資格のあるヨルダン川西岸住民のうち、接種を受けたのはわずか 34.2%だった。保健当局によると、現在ヨルダン川西岸では接種率が 60%を超えている。
ガザ地区のワクチン接種率は依然ヨルダン川西岸よりも低い。保健当局によると、ワクチン接種資格のあるパレスチナ人のうち、接種を受けたのはわずか 37%、つまり全人口の約4分の1に過ぎない。
2021年10月にガザ地区で実施された調査研究では、タイムズ・オブ・イスラエルよりも低い接種率が示されている。
この研究では、接種を受けたのは、回答者のわずか 28.44%であり、 71.56%がワクチンを接種していないか、ワクチンについて知らなかったことが判明した。
別の調査もある。これから、ほぼ 1年後の 2022年9月9日に発表された別の研究では、ガザの成人人口の半数が 2021年10月までに少なくとも1回の COVID-19 ワクチン接種を受けており、未接種者の大多数が躊躇していると推定されたと述べた。
しかし、コロナ時代に何が起こったかを知っている私たちにとって、これは「心理作戦のダイヤルを上げる」という提案のようにも聞こえる。
ガザで何が起こっているのかについては誰もはっきりと把握していないようだが、私たちが引き出す教訓は、賢明にもガザの人々はコロナワクチン接種を望んでいなかったが、接種するよう圧力が高まっていたということだ。
WHO は、ガザの人口の 60~ 70%がワクチン接種を受けるよう求めていたが、ガザの人々は屈しなかった。
2023年10月7日以降
2023年10月7日、ハマスは停戦を破り、イスラエルへの攻撃を開始した。イスラエルの対応は、ハマスやヒズボラなど同地域の他のイスラム主義グループとの戦争につながり、それは 1年以上続いている。
2023年10月14日、ドバイにある WHO の物流拠点から 78立方メートルの医療物資を積んだ飛行機がエジプトのアル・アリシュ空港に着陸し、ガザへの配送を待っていた。
WHO の発表は、以下のようなものだった。
「物資には、負傷者 1,200人と心臓病、高血圧、糖尿病、呼吸器疾患を患う患者 1,500人を治療するのに十分な外傷薬と医療用品、妊婦を含む 30万人のニーズを満たす基本的な必須医療用品が含まれている」
ここにある「呼吸器疾患」とは何で、どのような治療法なのかについて、彼らは言及しなかった。
2023年11月7日、EU は 8回目の輸送として、ガザへの支援物資を運ぶ 2便を編成し、「約 115トンの支援物資を輸送」した。
食糧と水を運んでいたのだろうか? いや違う。欧州委員会の発表は、以下のように述べていた。
「ドバイからの貨物は、冷蔵庫やコンテナなどの物流用品を運ぶ。これは、エジプトとガザに到着する支援物資の取り扱いに不可欠な要素だ」
冷蔵庫やコンテナを含むとは、どのような支援物の取り扱いだったのか? ワクチンを含む医薬品の支援物資だったのだろうか。
2023年11月8日、WHO は、早くもワクチンの販売促進活動を開始していた。
2023年11月8日のWHOのリリースより
WHO は、ガザ地区内および全域への燃料、水、食糧、医薬品などの人道支援の緊急かつ迅速なアクセスを求めている。
戦闘激化以前、ガザ地区では呼吸器疾患が 6番目に多い死因だった。2022年には、ガザ地区で約 8万2000件の COVID-19 症例が報告され、400人以上が死亡した。
人々は食糧不足、栄養失調、迫りくる寒波に直面しており、病気に感染しやすくなる。これは特に、現在ガザにいる 5万人以上の妊婦と約 33万7000人の 5歳未満の子どもたちにとって懸念される。
2023年11月10日、世界食糧計画は次のように報告した。
「欧州委員会は、プレハブ貯蔵テント 29張、膨張式冷蔵室 4室、冷凍庫 4台、冷蔵庫 8台を購入し、ガザに寄贈した...この設備により、エジプト赤新月社のアル・アリシュにある屋根付き貯蔵スペースが 3,200平方メートル増加し、ここには、熱に弱い食品、医薬品、健康キット用の温度管理された冷蔵室が含まれる」
2023年11月19日、戦争開始から 44日目の時点で、合計 1,268台の救援トラックがラファ検問所を通ってガザに入った。
このうち 200台は UNRWA のトラックで、食糧、水、医薬品、その他の必需品以外の物資を運んでいた。UNRWA は、11月18日と19日に、国家予防接種プログラムに従って 7つの保健センターで 1,773人の子供が予防接種を受けたと報告した。
2023年11月26日、パレスチナ占領地の WHO は、ガザ南部の診療所に「さまざまな病気」用のワクチン 7,600回分が輸送されたとツイートした。
さまざまな病気とは具体的に何なのか? 彼らは何も語っていない。
しかし、少なくとも EU がガザに冷蔵庫を送る必要があった理由は説明されている。「ワクチンを安全に保管するために使用していた冷蔵庫が電力不足で機能していないため、ワクチンの移動が必要になった」と WHO は述べている。
2023年11月27日、国連パレスチナ人道問題調整事務所(OCHA OPT)は、戦闘の休止によりワクチンをガザ地区南部に輸送できるようになったとツイートした。
それはどのワクチンだったのか?
彼らは明言しなかったが、ワクチン用の冷蔵庫が必要であることは彼らもツイッターで認めた。
2023年11月28日、アルジャジーラ紙は、WHO のマーガレット・ハリス報道官が国連の報告書を引用して「ガザ北部には医薬品がなく、ワクチン接種活動もなく、安全な水と衛生へのアクセスもなく、食糧もない」と述べたと報じた。
ハリス氏は、ワクチンがないことと食料がないことを同じことだとみなしているようで、まるで(ガザの)人々はワクチンなしでは生きていけないかのように考えているようだ。
ガザ市はガザ北部にある。上記の国連パレスチナ人道問題調整事務所のツイートによると、ワクチンはハリス氏が声明を発表する前日にガザ市から南部に輸送されたばかりだった。
ワクチンは保管中は冷蔵庫に保管され、使用前に冷蔵庫から取り出される。ワクチンが南部に安全に輸送できたのなら、なぜガザ北部で「ワクチン接種活動」が行われなかったのか。
「この医療システムを再建できなければ、最終的には爆撃よりも病気で亡くなる人の方が多くなるだろう」とハリス氏は述べた。アルジャジーラ紙はその後、記事の一部を「胃腸疾患と感染症の急増」のリスクに充てた。
全体的に見ると、これらはプライミングまたは予測プログラミング、つまり世論を形成するプロセスの一環として大衆の心を事前に調整するケースのようだ。
そのメッセージは明確であるように思われる。それは、「ガザの人々は今すぐワクチンを必要としている。さもないと彼らは死んでしまう」というものだ。
2023年11月29日、WHO は標的を絞った COVID ワクチン接種キャンペーンをツイートした。ターゲットとされている人口統計は画像から明らかだ。
画像に添えられたテキストは、「 COVID は引き続き拡大し、人々の命を危険にさらしている。COVID ワクチンを接種したことがない人は、少なくとも1回の接種が推奨される」だった。
WHO のツイートにリンクされているウェブページの最初の行には、「すべての人が、どこにいても、COVID-19 ワクチンを利用できるようにすべきだ」と書かれている。これはガザでのキャンペーンにも役立っただろう。
ガザの人々が食糧や水の不足で亡くなったとしても、私たちはそのことを知らない。
ガザの人々が医療施設の不足、劣悪な衛生状態、そして非常に恐れられている病気で亡くなったとしても、私たちはそのことを知らない。
また、たとえば、COVID ワクチンによって負傷したり死亡した可能性のあるガザの人々がいることも私たちは知らない。
私たちが知るのガザの死亡者で、常に私たちの注意を向けるよう求められているのは、ガザでのイスラエル軍の作戦によるものである。なぜだろうか? なぜ COVID ワクチンで負傷したガザの人々は無視されてきたのだろうか?
真菌感染症とファイザーの実験
2023年12月26日、タイムズ・オブ・イスラエル紙は、ガザ地区での戦闘中に危険な菌株に感染し、重傷を負ったイスラエル国防軍兵士がイスラエルの病院で死亡したと報じた。
24時間体制の治療にもかかわらず、菌は治療抵抗性であることが判明し、兵士は傷がもとで死亡した。
彼は孤立したケースではなかった。ネゲブのベングリオン大学公衆衛生学部の学部長を務める疫学者のナダフ・ダビドビッチ教授は、イスラエルのすべての病院が、ガザから戻ってきた負傷兵のかなりの割合が、汚染された土壌との接触などを通じて深刻な抗菌薬耐性感染症にかかっていると報告していると述べた。
ダビドビッチ氏は、不適切な抗生物質の使用や、薬剤不足による患者が治療を完了できないことが原因で、抗菌薬耐性感染症が、ガザで何年も大きな問題になっていると述べた。
タイムズ・オブ・イスラエルの報道と同じ日に、エデンという人物が、ツイッターにスレッドを投稿した。
そのスレッドには以下のように書かれていた。
「またもやイスラエル人を自社製品の実験台にしている。またもやイスラエル保健省とイスラエル人医師が参加しているが、またもや患者は実験台であることを知らされていない」
エデン氏はスレッドで、3つの病院が実験的な抗真菌薬フォスマノゲピックスの使用を求めていると述べた。それらは、2018年10月から 2020年3月の間にフォスマノゲピックスの第2相試験に参加したのと同じ 3つの病院だった。
この試験には 21人が参加し、そのうち 5人が死亡した。「 3人の参加者が 30日目までに死亡し、2人の参加者が 30日以降に死亡した」と試験報告書には記されている。
エデン氏はまた、フォスマノゲピックスが真菌の変異を引き起こすと指摘し、真菌の形態変化とは、環境からの刺激や宿主との相互作用に応じて真菌の物理的形状や構造が変化することを指摘した。
これらの変化は、病原体が哺乳類宿主内で生き残るための一般的で効果的な戦略だ。
この研究が示しているのは、抗真菌薬であるマノゲピックスが、ホスマノゲピックスの有効成分であるということだ。ホスマノゲピックスは投与後、急速にマノゲピックスに変化する。そして、マノゲピックスは糸状菌に形態変化を誘発し、菌を薬剤耐性にすることがわかっている。これが、イスラエルで真菌感染症の治療に投与しようとした実験薬である。
エデン氏によると、治療耐性菌株で死亡した兵士は、ホスマノゲピックスで治療されたという。
エデン氏が指摘したように、真菌感染症の治療に転用できる薬がある。「イベルメクチンはその 1つだ」と氏は書いた。しかし、ガザで(イスラエル)兵士が負傷した場合、彼らはファイザーの新しい実験的製品で彼らをを治療したいのだ。
兵士が真菌感染症にかかっているなら、ガザの人々も当然かかっているはずだ。
ガザの人々は何で治療されているのだろうか?
ガザに援助として送られている医療用品には、真菌の変異や薬剤耐性菌株を誘発するフォスマノゲピックスやその他の抗真菌剤が含まれているのだろうか?
あるいは、それらの医療用品にはイベルメクチンは含まれているのだろうか? WHOも大手製薬会社も、イベルメクチンを好んでいないので、イベルメクチンは除外されていたはずだ。
ガザにおけるポリオ予防接種プログラム
私たちは以前、ポリオワクチンの危険性と、なぜそれが必要ないのかを警告する記事をいくつか発表してきた。 2022年に発表した記事の冒頭は以下のもので、問題が要約されていると思う。
世界保健機関(WHO)の統計によると、2017年以降、「野生ウイルス」によるポリオ症例は 396件で、経口ワクチンに関連する症例は 2,600件以上ある。
「基本的に、野生ウイルスをワクチン内のウイルスに置き換えているが、それが今、新たな流行を引き起こしている」とコロンビア大学のスコット・バレット氏は ABCニュースに語った。
ガザでは 25年以上前にポリオは根絶されている。
2024年1月、国連は、以下の一文で始まる記事を発表した。
「ガザ地区で戦争が続く中、1万6000人以上の子どもたちが定期予防接種を受けられない危険にさらされている。紛争で医療サービスが混乱し、麻疹やポリオなどの病気が子どもたちの頭上に迫っている」
さらに「ユニセフとパートナー団体は、予防可能な病気からこれらの子どもたちを守るために努力を続け、麻疹、肺炎、ポリオなどの必須ワクチン 96万2550回分を届けた。ワクチンは 2023年12月に到着し、子どもたちの命綱となっている」と自画自賛した。
ガザ地区政府活動調整局(COGAT)のウェブページでは、戦争が始まって以来、480万回分に相当する 35万5000本のポリオワクチンがガザ地区に輸入されたとしている。
ポリオワクチンに加え、一連の病気や伝染病に対するワクチン 28万2,936本が配達され、ガザの住民 100万人に十分な量となっている。
ガザ地区政府活動調整局のウェブサイトにはさらに、以下のように述べられている。
「 WHO によると、2024年第1四半期にガザ地区の住民の約 90%がポリオワクチン接種を受けた」
そして、2024年7月のツイートでは、「ガザの住民の 95%以上がポリオウイルスのワクチン接種を受けた」と書かれている。
2024年8月、AP 通信は「ガザ地区でポリオの脅威が急速に高まっており、支援団体はワクチン接種を強化して本格的な流行を阻止するために戦争の緊急停止を求めている。1件の症例が確認され、他の症例も疑われており、7月には 6か所の廃水でウイルスが検出された」と報じた。
廃水の検査は、2022年にロンドンで試みられたのと同じ手法だった。当時、私たちは「英国では症例は見つかっていない。ワクチン由来のポリオが下水で見つかっているだけだ」と書いた。
英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)が、「 30年以上ポリオウイルスを排泄している個人に対する特別な調査が行われている」と指摘しているように、この人が移動し、滞在するすべての場所で廃水が検査され、十分に探せば、探しているポリオウイルスが見つかるだろう。
医薬品・医療製品規制庁は、調査対象者がポリオの「確定」症例であったことがあるかどうかについては言及していない。
しかし、その人物が現在または過去にあるかどうかは問題ではない。経口ポリオワクチンがまだ使用されている国から頻繁に飛行機で出入りする国際都市の下水道でポリオウイルスの証拠が見つかることは、過去 20年ほどほぼ毎年起きている。
2024年8月30日には、子どもたちにポリオの予防接種を受けさせるために「いくつかの地域」で 3日間の戦闘休止が合意されたと報じられた。
2024年9月13日までに、緊急ワクチン接種キャンペーンの第 1ラウンドで、ガザの 10歳未満の子供 55万8,963人がポリオの予防接種を受けた。
これは、ガザの対象児童の約 95%に相当する。子どもたちは新型経口ポリオワクチン2型(nOPV2)を接種された。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、このワクチンの開発と臨床試験の資金の 100%を提供している。
nOPV2 と呼ばれるのは、前身の OPV によって引き起こされたポリオの緊急事態に対抗するために開発されたためだ。
緊急ポリオ予防接種キャンペーンの第 2ラウンドは、2024年10月14日に開始される予定だった。その目的は、推定 59万1,700人の 10歳未満の子どもたちに経口ポリオワクチン2型の 2回目の接種を行うことだった。
WHOは、2回の接種をカバーするために、以下のように述べた。
「過去 2か月で 160万回分のワクチンが配送されたほか、冷蔵庫 20台、冷凍庫 10台、アイスボックス 100個、ワクチン運搬車 800台が提供された。これらはすべて、ワクチンを 2〜 8℃の温度に保つために必要な設備である」
WHO の発表の最後には、このワクチンをこれほど多くの子どもたちに接種する正当性が次のように示されている。
「 2024年7月にガザで 6つの環境サンプル、2024年7月に生後 10か月の麻痺児、そして 2024年9月5日に採取された別の 5つの環境サンプルで、循環変異型ポリオウイルス2型が確認された」
14週間で 55万人以上の子どもたちが 2回ワクチン接種を受けたことになるが、これは 1、2か月前にポリオが 1件発生したというだけの理由で行われた。
これは今年初めに投与されたポリオワクチンに加えてのことで、WHO は 1月にポリオワクチンを含む 96万2,550回分の子ども用ワクチンが配布されたと自慢していた。
少なくともこれらの子どもの一部は、10か月で 3回のポリオワクチンを接種されていた。
ガザの人口は 210万人と推定されている。ガザ地区政府活動調整局が配布したワクチン接種数(580万回分)についての発言が正しいとして、その後「緊急ワクチン接種キャンペーン」のためにさらに 100万~ 160万回分がガザに持ち込まれたとすれば、これらの「人道支援のワクチン」が、多くのガザの人々を死に至らしめているように感じられる。
世界の注目が「イスラエルによる大量虐殺」に集まっている間に、他の大量虐殺がひっそりと実行されているのかもしれない。
パンデミックワクチン業界にとって、戦争はワクチン接種を躊躇していた社会にワクチンを押し付けるのに都合のよい危機のようにも見える。
戦争は結果として生じる可能性のある負傷者や死体を隠すのに間違いなく都合がよいだろう。
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