以下のように述べています。Richard
プーチン大統領:「敵の大量のミサイルや無人機がロシアに向けて発射されたり、これらの兵器がロシア領土に侵入したりした場合、我々は核兵器を使用するだろう」
バイデン氏の置き土産は「第三次世界大戦」
11月19日は、「ロシアによるウクライナへの全面侵攻から 1000日目」になるのだそうですが、その前々日に、アメリカ政権が、「ウクライナが米国製兵器を使用してロシア領内を攻撃することを許可した」という報道がなされていました。ロイターなど日本でも多く報じられています。
これまでアメリカは、ウクライナに「米国製の長距離兵器」のロシアに対しての使用を認めていませんでしたが、一転して、米国製兵器の使用を許可したわけです。
ロイターの報道には、
> ウクライナは今後数日中に長距離兵器を使用した攻撃を実施する計画という。
とあり、また、
> ウクライナは射程約 300キロの地対地ミサイル「ATACMS」でロシア領内を攻撃する可能性がある
ともありました。
この米国の許可に対して、ロシア上院議員のひとりは、以下のように述べています。
「西側諸国は、朝までにウクライナ国家が完全に崩壊する可能性があるほどの緊張激化のレベルを決定した」
そして、冒頭のプーチン大統領の言葉にありますように、西側の長距離兵器がロシアへの攻撃に使用された場合、「核を使用する」と明確に述べています。
さらには、仮にミサイルなどの長距離兵器が使用された場合、軍事的なエスカレーションが起こるだけではなく、「西側とロシアの関係が完全に変わる」と、地政学研究センター研究員のルーカス・レイロスさんは以下のように記しています。
モスクワは、そのような攻撃が発生した場合、ロシアは強力かつ断固とした対応を取ると繰り返し述べている。これは軍事的エスカレーションを意味するだけでなく、ロシアと西側諸国の関係の再定義を意味し、国際的安定に予測できない結果をもたらす可能性がある。
今回のアメリカの決定について、米ゼロヘッジは次のような記事を投稿しています。ここにおおむね懸念は描かれていると思います。
バイデン氏は「大きな政策転換」で、ロシア国内の標的を攻撃するためにウクライナが米国のミサイルを使用することを承認した
In "Major Policy Shift" Biden Authorizes Ukraine's Use Of US Missiles To Hit Targets Inside Russia
ZeroHedge 2024/11/18
ブルームバーグと AP通信の報道によると、ルイ15世の「我が亡き後に洪水よ来たれ」という言葉(ニュアンスとしては「後は野となれ山となれ」)をそのまま真似て、退任するバイデン政権は、世界の地政学的状況を不安定にしようと必死な様子で、ウクライナがロシア国内の軍事目標を攻撃するために西側製の兵器を使用することに対する制限の一部解除を承認した。
伝えられるところによると、この決定は、北朝鮮がウラジーミル・プーチン大統領の軍隊への支援を強化し、ロシアのミサイルとドローンによる隣国への攻撃が増加したことが影響している。
この承認は米国の政策の大転換を表しており、ディープステート(陰謀国家)の支援を受けながも認知症に悩む操り人形ジョー・バイデン氏が退任間近であり、次期大統領ドナルド・トランプ氏が戦争を速やかに終わらせると述べ、米国による支援継続に懐疑的な見方を示している中での承認となった。
関係者によると、承認されれば、この能力はまずロシアのクルスク地方で使われる可能性が高い。ウクライナはそこで北朝鮮軍とモスクワ軍と戦っている。しかし、許可が下りたとしても、ウクライナが要求しているほどのことは行われない可能性が高いと関係者の 1人は語った。
ウクライナ戦争が 3度目の冬を迎える中、米国とその同盟国は北朝鮮が戦闘に部隊を派遣する決定を下したことに「極めて懸念を強めている」。
G20の一部の国々の評価では、北朝鮮は最終的に 10万人もの兵士をロシアに派遣する可能性があることが示唆されている。同盟国は、プーチン大統領と金正恩氏の協力関係の深化がインド太平洋地域の安全保障バランスに影響を与える可能性があると考えているとブルームバーグは以前報じている。
ブルームバーグの別の情報筋によると、今月初めの米国大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利して以来、ミサイル攻撃をめぐる同盟国間の協議は激化している。
トランプ氏は、戦争を終わらせるためにウクライナとロシアの間で迅速な合意を目指すと述べているが、その方法については明らかにしていない。
言い換えれば、バイデン氏と操り人形師たちは、トランプ氏が求める迅速な停戦を不可能にするために、ウクライナでの戦争を緊急にエスカレートさせようとしている(結局のところ、ディープステートは戦争で収入を得ている)。
そして、そうすることで、わずか 2か月前にプーチン氏が、もしウクライナが米国の長距離ミサイルを使ってロシアを攻撃すれば、「米国はロシアと戦争状態にある」と警告したように、第三次世界大戦の危険にさらされているのだ。
そして、キノコ雲が近づいていることを強調するために、プーチン大統領はその後、「敵の大量のミサイルや無人機がロシアに向けて発射された場合、あるいはこれらの兵器がロシア領土に侵入した場合、ロシアは核兵器を使用するだろう」と述べた。
これまでバイデン氏は、そのようなエスカレーションには反対の姿勢を崩さず、米国と他の NATO 加盟国をロシアとの直接衝突に引きずり込む可能性があると感じた、いかなるエスカレーションに対しても断固として対抗すると決意していた。
しかし、少なくともブルームバーグのディープステート筋によると、この転換のきっかけとなったのはトランプ氏の戦争終結への願望ではなく、北朝鮮が、今年ウクライナが奪取したクルスク国境地域の領土奪還を支援するためロシアに数千人の兵士を派遣するという決定だった。
ロシアは、ウクライナがドネツク地域で領土を譲り渡し続けているにもかかわらず、すでにその地域をほぼ奪還している。この戦争への北朝鮮軍の投入は、ロシアが有利な流れの変化を感じている中で起こった。
米国、韓国、ウクライナの調査によると、北朝鮮軍兵士 1万2000人がロシアに派遣されている。米国と韓国の情報当局者らは、北朝鮮は武器備蓄を補充するためロシアに大量の弾薬も提供していると述べている。
1月に大統領に就任するトランプ氏は、候補者として数ヶ月間、ロシアのウクライナ戦争が終わることを望んでいると発言してきた。また、バイデン政権がウクライナに数百億ドルの援助を与えたことを繰り返し非難した。
ここでディープステートによる第三次世界大戦のヘイルメリー(神頼みの意味)作戦が登場する。特に、退任するバイデン政権は、1月にトランプ大統領が就任する前にウクライナに可能な限りの援助を送ると発言している。
ここまでです。
つまり、今回のアメリカの決定は、以下の2つに、これまで以上に接近する可能性を持っています。
・ロシアによる核攻撃
・NATO とロシアの全面衝突を含む第三次世界大戦
第三次世界大戦については、実際にはもう始まっていると考えるのが妥当ですが(場合によっては 2020年から始まっている)、それが極端にエスカレートする可能性です。
なお、今年 1月に、ドイツの新聞ビルト紙が、これまで機密扱いだったドイツ国防省文書「同盟防衛 2025」の詳細を報じたことについて記事にしたことがあります。以下にあります。
・ドイツ国防省の秘密文書は「第三次世界大戦は2024年から始まる」と明確に述べる
In Deep 2024年1月16日
その内容を取り上げていた記事には以下のようにありました。
記事より
ドイツ軍は、ロシアによる攻撃の可能性に備えており、米国大統領選挙後に、より広範な戦争が最高潮に達する。
ドイツの新聞ビルトは、これまで機密扱いだったドイツ国防省の文書「同盟防衛 2025」の詳細を憂慮すべき内容で報じた。
このシナリオでは、数十万の NATO 軍を派遣し、2025年夏までに第三次世界大戦に相当する事態が始まることで最高潮に達する。
今回の米国製長距離兵器の使用の許可は、この「キッカケ」に相当する可能性があります。
現在、1万人以上の北朝鮮軍がロシアのウクライナ戦線に参加していますが、今後その数が 10万人などに達するとも考えられているようで、北朝鮮も実質的にこの戦争の「正式な参加者」となっています。
11月6日には、プーチン大統領は「北朝鮮との二国間戦略安全保障条約を批准」しまして、条約には、「外国からの侵略があった場合にロシアと北朝鮮が互いに援助し合う」という誓約が含まれています。
今年6月、北朝鮮を訪問したプーチン大統領が運転する車に乗る金正恩委員長
brookings.edu
以前、「プーチン大統領の忍耐が限界に達するのはいつか」という記事を書かせていただいたことがありますが、ロシア側はこれまで戦争のエスカレーションを食い止めてきたわけで、「約束」さえ守るのであれば、ウクライナの戦争は、もう終わっていたと思うのですが、
「どうしても戦争をエスカレートさせたい」
という勢力というのか、そういう存在があるようです。
これまでも数々の約束が西側によって破られてきたわけで、今度のことが「我慢の限界」となるのかどうかはわかりませんが、そうなる可能性もありそうには見えます。
そんな中でウクライナ戦争は明日、1000日目を迎えます。
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