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3月22日にメルマガ悪魔に乾杯を発行させていただきました。

2023年からの世界 これからの太陽活動 人類の未来 宇宙の中の地球

太陽活動がサイクル25の中で最大となる中での臨済録

投稿日:


2023年1月11日のXフレア。NASA




 

気づけば、太陽活動が現在の活動周期の中で最大に

めまい的なものと追随する症状に「眼振」というのがあるんですけれど、今日は何だかそれが強くて、「画面の数字とかデータとかあんまり見てらんね」ということで、雑談気味になるかもしれません。

以前、以下の記事で「厳しいめまいを治した経験」について書きました。

[記事] めまいワールド。そして、それは必ず治る
 In Deep 2022年6月18日

 

もう 8年くらい前になるのですかね。そりゃもうひどいめまいに見舞われまして、それが続きまして、その時……おそらくそれが最後に病院にかかった頃だと思うのですが、めまいの症状で耳鼻科にいくと、眼振(眼球の動きがコントロールできていない)とか、あといろんな検査をするんですが(さまざまな検査法はあっても、めまいの治療法は耳鼻科に存在しないというのが現実ですが)「自分で何とかするっきゃない」(古い言い回しかよ)ということで、試行錯誤で2年近くかかって、めまいは、ほぼ完全に治ったのですけれど、

「眼振だけ残った」

のですよ。

代替ということなんでしょうね。めまいの替わりに眼振だけが残っている。

これがまた、正確な理由はもちろんわからないのですが、日によって、まったく何でもないときと、わりと強い時がありまして、関係性は不明ながらも、どうも、

「太陽活動が強い時には眼振も強い」

傾向には気づいていました。

眼振といっても、眼球のコントロールが効いていないだけですので(少し意志から遅れて眼球の動きが伴う)、どうということではないのですが、あんまりにも強いと、パソコン等の画面とかを見るのも大変になったりします。

さらにひどくなると、背中に羽が生えた身長の高い真っ黒の男性が宙に浮いたりするのが見えてしまいます(それは別の病気だから)。

 

で、この眼振の症状の程度というのが、「今、太陽が活発なんだ」と気づくチャンスにもなりまして、スペースウェザーとか見てみましたら、現在、今の太陽活動周期であるサイクル25での、

「最大の黒点群と黒点数」

が示されていて、

「最大の太陽フレア」

が起きていました。

冒頭の写真が、日本時間で 1月11日に発生した X1.98の太陽フレアの様子です。

目から光線を発するヒーローのような画像となっていますが、現在、「 3つの巨大黒点群」が太陽表面で地球を向いています。


NASA

これはそれぞれ相当大きな面積を持つもので、また、それぞれが「 Xフレアを発生させるエネルギーを持つ」とされる「デルタ磁場」というものを持つと、スペースウェザーの記事には書かれています。

今後 24時間で、Xフレアが発生する確率は 35%だと NOAA は述べていますが、この「予想確率 35%」は数年ぶりの大きな数字です。

太陽表面の黒点数も 201個となっており、この太陽活動周期で最大になったと思われます。これが今後数ヶ月、数年でさらに増えていきます。

ベルギーの太陽観測所のデータを見ますと、黒点の平均数として、すでに前回の太陽活動周期であるサイクル24 の最高値あたりに迫っているんですよね。今日、201ですから、これが続くと、前回の最大期の黒点数に到達する可能性もあります。

過去13年間の太陽黒点数の推移

sidc.be

 

サイクル25の太陽活動周期が始まったことを NASA が正式に発表したのは 2020年9月のことでしたので、まだ 2年半くらいしか経っていない現状としては、予想よりはるかに太陽活動が活発になっていることがわかります。

NOAA (アメリカ海洋大気庁)は、今年 1月3日に、

「黒点数が、35か月連続で予測を上回った」

発表していますが、要するにこの約 3年間、全部の月が予想より多い黒点数の平均となっているようです。

この調子だと、「 2年後とかどうなる?」とは正直思います。

NOAA の発表を受けて、スペースウェザーは以下のように書いています。

 

> 太陽活動極大期は予想より早く発生するか、予想より強力になるかのいずれかだろう。おそらくその両方だと見られる。今後数年間は、黒点、太陽フレア、CME が大量に発生するはずだ。 2023/01/03

 

「予想より早く」最大期に達して、そして「予想より強力になる」と書いているわけですが、まあしかし、このような全体的な予測は立てられるにしても、個別の太陽フレアについての予測はほぼできないわけで、今後どうなるのかはよくわからないです。

太陽フレアへの備えについて、最後に書きましたのは、おおむね 1年ほど前の以下の記事でした。

 

[記事] 太陽、食糧、そして準備
 In Deep 2022年2月24日

 

この記事を書いた頃は、小麦などの穀物価格が異様な上昇を示していた頃でした。

穀物価格はその後落ち着いてきていますが(一種の高止まりではありますが)、食糧の問題は次々と起きています。

アメリカでは「卵が在庫切れ」の大手スーパーが続出しています。

(報道) 米コストコやウォルマートの一部の店舗で「卵の在庫が枯渇」 (2023/01/11)

 

これは、アメリカでの鳥インフルエンザの歴史的な流行により、日本もひどい状態ですが、「殺処分し過ぎている」ことが原因です。

殺処分については、日本も、今シーズンがすでに過去最大数となっており、しかも、鳥インフルエンザのシーズンはまだまだ続きます。

これについては以下の記事で少し書いています。

 

[記事] 日本の鳥インフルエンザによる殺処分数が過去最大の1000万羽に達する。世界でも同様に「過去最悪の流行」が拡大中。…いつまで殺処分という非合理を続けるのか?
 地球の記録 2023年1月10日

 

1羽でも感染が確認されれば、全羽を殺処分というのは非合理でしかないのですが、しかし、今後も続けられるのでしょう。このままでは、日本でも卵や鶏肉の不足が出てくるはずです。

以前、こちらの記事で、東京大学大学院の鈴木宣弘教授の『世界で最初に飢えるのは日本人』という著作を少しご紹介したことがありますが、日本は、

 

・鶏卵は、日本で 97パーセント自給できているが、鶏の主たるエサであるトウモロコシの自給率は、ほぼゼロ

・鶏のヒナは、ほぼ 100パーセント輸入

 

ということにより、

 

「事実上、日本の鶏卵の自給率はゼロに近い」

 

ことがわかります。

現在の鳥インフルエンザの蔓延は、北半球の主要国全般にわたっていますので、世界全体で、卵などの供給不安が出やすくなっていると思われます。

 

今回は食糧の話がメインではないですので、これらのことは置いておいて、ともかく今後……それは今年か来年か、5年後かはわからないですが、

 

「相当大きな太陽フレアが発生する可能性が、近年最大に高まっている」

 

とはいえます。

21世紀になってから最大という言い方でいいかもしれません。

 

20世紀、つまり 23年くらい前と今は何がちがうのか、というと、

「文明の大きな部分が、電波網とオンラインによって築かれている」

という点です。

若い方たちなら、日常のほとんどの部分をスマートフォンなどで済ませている方々も多いと思います。

インターネットも、今は多くが無線の状態ですし(巨大な太陽フレアがあった場合、有線のインターネットも崩壊しますが)、23年前までの世界は、こんなに無線やオンラインに依存した生活ではありませんでした。

ですので、

 

「 20世紀までの太陽嵐と 21世紀の太陽嵐は、文明に与える影響がまったく異なる」

 

ということになります。

先ほどリンクしました 1年ほど前の記事にも書きましたけれど、

本当に巨大な太陽フレアと CME (コロナ質量放出)による太陽嵐が発生した場合、以下のようなことが起こり得ます。あくまで、「起こり得る」ということで、つまり、近代文明はそんな太陽フレアを経験していませんので、理論的には起き得るということです。

[超巨大な太陽嵐が地球を直撃した際に想定されること]

・電力送電網の破壊による完全な停電(短期の復旧は見込めない)

・通信(電話、携帯、インターネット)の崩壊

・放送網(テレビ、ラジオ)の崩壊

・コンピュータに依存するシステム(軍事、銀行、医療、すべてのインフラ)の停止

・移動手段(車、電車、航空機等)の停止(短期の復旧は見込めない)

・物流、食料供給の停止

 

携帯やスマートフォン等は、それぞれの通信企業が「太陽嵐対策」というものをきちんと導入しているのなら、比較的速やかに(数週間や数ヶ月など)で復旧するでしょうけれど、それがなされていない場合、全国レベルの復旧の可能性は、少なくとも数年ほどはないのではないでしょうか。

 

今年中にそんな太陽嵐が起きるとは思いませんが、しかしこんなご時世ですしねえ……。

何が起きても意外ではない感じもないではないです。

いずれにしましても、今後 3 - 5年以内のどこかの時点では、かなり問題のある太陽フレアが発生する可能性はあるかもしれません。

まあ……こんな、感染症なり、いろいろな疾患なりが蔓延している中で、そういうことが起きると、「電力に依存している現在の医療」も崩壊します。救急車も走りません。

しかし、巨大な太陽フレアが起きたとしても、地球が磁気の直接の影響を受けるまでには数十時間の猶予があり、また、「どの地域が影響を受けるか」ということも、しばらく時間が経過してから明らかになりますので、準備する時間は十分にあります。

フレアの発生状況については、スペースウェザーのページの左上に、おおむねリアルタイムで、発生したフレアの規模が示されますので、それをご参照下さい。

以下のように、過去 6時間、過去24時間の最大のフレアが表示されます。


spaceweather.com

ここに「 X 」とあれば、Xフレアですが、しかし、X 10以下なら、ほとんど問題はないのではないかと思います(わからないですが)。

しかし、ここに 20 とか 30 とかの数字が表示された場合、友人、家族、恋人などに別れの挨拶の連絡をし…(やめろよ)……これはまあ冗談ですが、何らかの影響が出るかもしれません。

 

ただ、太陽嵐の影響を地球が受けるのは、確かに数十時間後なのですが、昨日の Xフレアで奇妙な現象が起きていました。

「太陽フレアの発生とほぼ同時に地球の磁場が衝撃を受けていた」

ことがデータで示されていたのです。

以下に、スペースウェザーの 1月10日の記事を翻訳しています。

(報道) Xクラスの太陽フレア発生と「同時に地球の磁場が大きく乱れる」という珍しい現象が発生 (2023/01/10)

 

Xクラスの太陽フレアが発生したのが、アメリカでの午後 6時50分頃でしたが、そこから「数分間」地球の磁場がかく乱されたのです。


spaceweather.com

 

スペースウェザーの説明ですと、以下のようになります。

 

> 太陽フレアからの放射線が地球の大気の上部をイオン化し、地球の表面から 60kmから 100km上空に電流を流した。

> これらの電流が、その次に、地球の磁場を一時的に変化させた。

 

この報道を見て、「フレア発生直後に、地球の磁場が影響を受けることもあるのだなあ」と、初めて知りました。ですので、本当に大きな太陽フレアが発生した時の状況の予測は、なかなか難しいものなのかもしれません。

太陽について著しい変化がありましたら、お知らせしたいとは思っています。

 

そういえば……前回の「認知戦のバトルフィールドで踊り続けて」という記事は何だか訳のわからない内容となってしまっていましたが、その後半のセクションに、『臨済録』という臨済宗の開祖の言行語録のことを少し書きましたけれど、 Wikipedia にあった、

 

君たち、その祖仏に会いたいと思うか。今わしの面前でこの説法を聴いている君こそがそれだ。

 

というのが気に入りまして(以前、私は「ひとりひとり全員が異なる経典を持つ異なる教祖だといいな」というようなことを書いたことがあるため)、岩波文庫のを購入したんですよ。

今日届いたので、まだ読んでいないのですが、本には、いわゆる、しおりみたいなのがはさまれているではないですか。

そのしおりのあるページを見ましたら、そこに書かれてあることが、「まさに今現在の心がけの状況を示しているのう」と感心した次第でした。

そこしかまだ読んでいないですが。

その部分を抜粋して締めさせていただきます。


『臨済録』 51ページより

入矢義高 訳

……いやしくも出家とあれば、ふだんのままな正しい見地をものにして、仏を見分け魔を見分け、真を見分け偽を見分け、凡を見分け聖を見分けねばならぬ。こうした力があってこそ、真の出家と言える。

魔と仏との見分けもつかぬようでは、それこそ一つの家を出てまた別の家に入ったも同然で、そんなのを〈地獄の業を作る衆生〉というのだ。とても真の出家者とは呼べぬ。

たとえばここに仏と魔が一体不分の姿で出てきて、水と乳とが混ぜ合わさったようだとする。そのとき鵝王は乳だけを飲む。

しかし眼力を備えた修行者なら、魔と仏をひとまとめに片付ける。

君たちがもし聖を愛し凡を憎むようなことなら、生死の苦海に浮き沈みすることになろう。

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