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2020年からの世界 中国という国 人類の未来

中国の出生率が建国以来最低の数値に。一人っ子政策廃止後、中国人女性たちは「さらに子どもを生まなくなっていった」

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zerohedge.com




 

主要国すべてが人口減少に向かう中で中国で壊滅的な出生率を記録

今から 1年ほど前、中国の出生率の低下について、以下の記事で取り上げたことがありました。

中国が「人口減」に直面していたという衝撃

中国政府は、長く続けられていた一人っ子政策を段階的に廃止し、2013年には「夫婦どちらかが一人っ子ならば第 2子の出産を認める」という緩和策を発表した後、2016年には、一人っ子政策は完全に廃止され、2人まで子どもを持つことができる「二人っ子政策」に切り替えました。

これで、中国政府は少子高齢化を食い止められると期待したのでしょうけれど、その後も中国人女性たちは、

「誰も 2人目を生まない」

のでした。

それどころか、一人っ子政策を廃止した後に、むしろ「それまでにないほど出生率が急激に低下していっている」のです。

しかも、中国政府は、2人目を出産した家庭には経済的な支援も行っているのですが、「それでも出生数は減る一方」なのです。

これは中国だけの問題ではないですが、出生率の低下がもはや制度や経済だけの問題ではないことを思わせる部分がありますけれど、それはともかく、最近、中国の統計局から発表された最新の数字は衝撃的なもので、2019年の中国の出生率は「 1.05 」にまで下がっていたのです。

これは中国の建国以来最低の数値です。

現在の中国は、経済でも人口でも超巨大国家であり、そのような国に、人口減少による経済の減速等があった場合は、世界全体に影響があるはずなのですけれど、「それが思っていたより早く訪れる」可能性が出ています。

今回は、米ファイナンシャルタイムズの報道を引用して、そのことを紹介していた米ゼロヘッジの記事をご紹介します。

主要国はどの国も出生率の低下に見舞われていますけれど、東アジアの各国は特に壮絶な出生率の低下の渦中にあり、それは黙示録的でさえあります。

 


”The 2-Child Policy Has Failed": China's Birth Rate Hits Record Low As Growth Slows
zerohedge.com 2020/01/22

「二人っ子政策は失敗した」:中国の出生率が記録的な低い数値に達する

中国が、それまで物議を醸していた一人っ子政策を緩和したのは、2013年11月のことだった。しかし、それから 6年以上経っても、数百万の中国人夫婦たちの多くが、いまだに2人目の子どもを産む気がないように見える。

これは中国共産党にとって大きな問題だ。中国市民の目から見た共産党の存在の正当性は、中国の自由な成長と繁栄の約束を果たす能力にかかっている。

中国の一人っ子政策は、当初は飢餓を防ぐために始められたものだが、次第にそれは、人々が社会主義国家としての中国への愛国心を守るかどうかを監視するために続けられた。

その一人っ子政策は 6年前に廃止され、中国の人々は、2人目以降の子どもを作ることができるようになった。しかしそれ以来も中国の出生率は低下し続けているのだ。

中国の女性が、いまだに複数の子どもを持つことを拒否している理由は、文化と認識の問題だけではないだろう。先週発表された 2019年の中国の GDP 成長率は、過去 29年で最も低いレベルにまで減速したのだ。

2009年からの中国のGDPの推移

この成長率は、中国政府が行っている大規模な信用刺激策があまり良い結果をもたらしていないことを明確に証明している。

そして、そのような中で、中国の公式統計機関は 2019年の中国の出生率が 1.05%に低下し、過去最低となったと報告した。 1000人当たり 10.5人の出生に相当する。

これは、2016年から始まった「二人っ子政策」が今や最悪の失敗と見なされていることの最新の兆候となっている。今では、共産党の要人たちも、この事実を西側メディアと議論することを恐れていないようだ。党幹部は、米ファイナンシャル・タイムズに以下のように述べている

政府機関である上海婦女連合会の副会長、ウェン・ウェンレイ(Weng Wenlei)氏は、中国の人口抑制を緩和し、出生数を増加させようとしている努力にもかかわらず、上海の出生率は急落していると述べた。彼女は、2016年に中国が夫婦に 2人の子供を持つことを許可し始めた後、ほんの短い期間だけ出生率は回復したが、その後、上海市内の出生数が「急速に」減少したと述べた。

ウェンレイ氏は、「これは、二人っ子政策が、出生数を増やすという目的を果たせなかったことを示唆しています」と述べた。「上海の出生率は一貫して低く、このことは、上海の社会経済発展にマイナスの影響を与えるでしょう」

たとえば、アメリカの夫婦の場合、出産には高額な費用が問題となることがあるが、出産を含めて、国民の医療ニーズのほとんどが政府によって満たされている中国でも、人々は依然として家計の問題を持つ。以下は、ファイナンシャル・タイムズからの抜粋だ。

上海に本拠を置くデータアナリストのジョセフィン・パンさん(41歳)は、毎月、7歳の息子の養育に、月の家計収入である 20,000元(約 30万円)の半分を費やしており、そのため 2人目の子どもを産むことを諦めたという。

パンさんは、以下のように述べる。「子どもを育てるには大金がかかるのです。わたしは子どもを出産した後、デザイナーバッグを購入するという 10年にわたる趣味も諦めざるを得ませんでした」

中国政府は、2人目の子どもを持つ夫婦に対して現金の支給を保証しているにもかかわらず、中国人の女性たちは 2人目の子どもを作ることを避ける。

西洋社会の女性たちと同様に、中国人女性の多くも、子どもを作ることにより仕事のキャリアを損なうのではないかと恐れており、多くが、赤ちゃんを持つことに消極的だ。中国企業の場合、多くの女性従業員が出産して産休から戻った後、クビにはならなくても、役職の降格が行われることが多い。また、妊娠中の女性の従業員に差別的であるという伝統がある。

北京で新聞編集者をしているルーシー・チャンさんには、5歳の娘さんがいるが、以下のように述べた。「2人目の子どもを作ることによって、今の私のキャリアを危険にさらしたくないのです。今の地位にたどり着くために一生懸命働いてきたのですから」

上海の雑誌編集者マリー・シューさんは、3歳の娘を持つが、「子どもを育てるには多くの時間と労力が必要なのです。これ以上、子どもは必要ありません」

中国での各種の調査は、彼女たちのような意見が、現在の中国人女性の大半の考え方であることを示している。昨年、上海と山西省で実施された調査では、2人目の子どもを産むことを希望する女性の数は、全体の 10%から 25%の間で減少していることが示唆された。

さらに、2018年の上海では、中国の戸籍を持つ出産適齢期の女性のうち、2人目の子どもを出産した人たちは、わずか 6.7%だった。

中国本土の報道ではほとんど無視されているか検閲されているが、中国の債務負担はすでにかなり一線を越えつつあるレベルとなっている。

先月、中国国有の巨大企業が、過去 20年の中国で最大のデフォルトを起こしたが、中国では、このような過剰なレバレッジの問題は企業に限定されているわけではない。中国の地方自治体の資金調達手段も問題を抱えている。

中国経済に対して楽観的な立場を取る西側の専門家たちは、中国共産党が経済に対する揺るぎない統制を行使しているため、システミックな債務のデフォルトの連鎖を中国政府が許すはずがないと主張している。

しかし、共産党が大陸からの資本流出を封じ込めるのに苦労している中で、中国の金融刺激策への依存は「あらゆることが起きる可能性」を示しはじめてもいる。

確かに、人口減少に苦しんでいるのは中国だけではない。

現在、世界 27カ国で 2010年より人口が少なくなっている。国連は、中国を含む世界 55カ国が 2050年までに人口減少に転じると予測している。これらの人口減少が起きている国は、ほとんどが主要国であり、先進国だ。

人口の減少は、当然、経済成長に影響するが、中国もそれは同じだ。現在の中国のような世界への影響力が強い国家の成長率が鈍化していくことの意味は大きい。


 

ここまでです。

女性側がこれほど「子どもがほしくない」と述べる時代は、後にも先にもほとんどなかったような気がしますが、この状態は主要国で、ほぼ同じです。

日本と韓国の人口減少については、以下の過去記事があります。

日の本の国が消えるとき : 1時間に 51人ずつ人口が減っている日本についての「存在し得ない未来」についての論文

韓国という国が消える時 : 日本と同じともいえる「避けることのできない壊滅的な人口崩壊が始まった」ことについてヨーロッパの政治統計サイトが詳細を解説

現在、アメリカも深刻な出生率の低下に直面しているようで、最近のワシントンポストには、以下のような記事がありました。

U.S. birthrate drops to all-time low of 1.73

米国の出生率は歴史上最低の1.73に低下

アメリカで生まれる赤ちゃんの数が減り続けている。女性一人当たりの出生率は 1.73で、これは過去最低だ。

アメリカ疾病対策予防センター(CDC)が分析したデータによると。アメリカの出生率は 1957年には 3.77 でピークに達し、その後、1980年には 1.84人に減少した。

1990年までには 2.08 とわずかに増加したが、2007年から再び減少し始め、2018年末までに記録的な低いレベルに達した。

人口を維持するためのには  2.1の出生率が必要だと CDC は述べる。政府機関の報告書は、なぜ、アメリカの出生率が低下したかについての理由にふれていない。

報告書のデータでは、10代から 30代前半までの若い年齢の女性の出産が過去よりも少なく、しかし、35歳から 44歳までの女性については過去よりも出産数が多くなっていた。アメリカ人女性の出産時の年齢は上昇しており、また、最初の子どもを産む年齢も年々高くなっている。

その他、やはり最近の英国 BBC では、出生率が低い国々がどのような対策をとっているかを特集していますが、ロシアやヨーロッパ各国も出生率の低下が著しいですけれど、今のところ「出生率が上がった国」が見当たらないですので、対策は、どの国もうまくいってはいないようです。

こんなことになってしまった理由は、実際にはやや理解できるのですが、それにふれるのことは問題がありそうですので、具体的には書けませんが、しかし、それは経済的な問題とか制度的なものが主軸ではないはずです。何しろ 1960年代の中国では、出生率が 4.0を超えていたのです。まさか 1960年代の中国のほうが今より経済的に裕福だったということはないでしょうし。

そして、私が考えている理由が仮に該当するならば、日本を含めた多くの国で「今後、出生率が上がることはない」と思われます。何をどうやってもです。経済的支援などにも意味はないはずです。

それにしても、日本が真っ先に超高齢化社会になるのは事実だとしても、最近人口が 14億人を突破した中国のような国が超高齢化社会になっていく日がそれほど遠くはないと考えると、なかなか戦慄を感じる未来がありそうですね。

何というか、こう……30年後に、この世界って存続できているのかな、というようにも思います。





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