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4月12日にメルマガ夢見と古代ギリシャと「痛みとの個人的歴史」が混沌とを発行させていただきました。

人類の覚醒と真実 地球という場所の真実 拡大する自然災害

雲と地震の新しい関係 : いわゆる地震雲や夜光雲、そして銀雲の存在などから考える「雲と地震と宇宙線」

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高層大気の中間圏(上空50-80km)に発生する夜光雲

Spaceweather




 

地震が再び増加している中で

この数日、世界中でまた「やや大きめの地震」の報道が増えています。

2019年10月29日 フィリピンでマグニチュード6.6の地震

Forbes

2019年10月28日 中国甘粛省でマグニチュード5.7の地震

sina.cn

日本でも、特に大きな地震はないですけれど、京都を震源として震度を伴う比較的珍しい地震が連続で起きています。

2019年10月30日 震源/京都府南部 M 3.8 震度 3
2019年10月26日 震源/京都府南部 M 2.9 震度 2
2019年10月26日 震源/京都府南部 M 3.6 震度 2

そしてまあ、これらの地震と関係のある話ではないのですが、この数日間というもの、SNS やネット上では、いわゆる「地震雲」というものについての話題がとても多くなっています。

私自身が「地震雲」というものについてよく知らないですし、そもそも系統的に照らし合わされたこと(このような形状と高度の雲では〇〇%でこのような結果になるというようなこと)があるのかどうかもよくわからないですので、それらの雲が地震と関係するかどうかはともかく、時折、地震雲について集中的に話題になることはあります。

そういう時には、つまりは、

「いつもと違う見慣れない形や色の雲が各地で多く出ている」

ということになると思います。

そして、一般的には、地震雲というものの存在は「否定」されています。「科学的ではない」と。なぜなら、今の一般認識では、気象との関係で様々な雲が出現するとされているからです。しかし、実はそちらのほうが危うい話ではあります。

というのも、同じような気象と湿度と気温の二日間があったとして、「まったく違う雲が出現し続ける」ということを私たちは常に経験しています。

これだと気象や湿度や気温が「雲に関与していない」ように感じることがあります。

そして、なぜそうなるのかということを考えますと、科学的に最も説明しやすい部分としては、

「雲は宇宙線によって作られているから」

ということになります。

つまり、地球に降り注ぐ宇宙線の状態が雲の量や、場合によっては「状態」を定めていると言えます。

この宇宙線と雲のことについては、過去にもよく取り上げていたものですが、そこにふれると長くなりますので、最近、日本の神戸大学によって、この関係性がほぼ「証明」されたことが発表されていまして、そのリンクを示させていただきますので、ご興味のある方はお読み下さればと思います。

銀河宇宙線がもたらす雲の日傘効果 神戸大学が気候への影響を示す証拠を発見
 大学ジャーナルオンライン 2019年7月9日

 

この「雲と宇宙線」のことから考えますと、いわゆる地震雲といわれるすべての雲も、それをコントロールしているのは宇宙線と考えるのが妥当であり、つまり、

「地震雲と呼ばれる雲もまた宇宙線が作り出している」

といえます。

そして、思いますのは、わりとつい最近の以下の記事でして、やはり日本での研究により、「高層大気の変化と地上の地震には関係がある」ことが明確に示され始めているのです。

「地震の原因は宇宙からやって来ている決定的な証拠」が、京都大学の科学者たちによる高層大気圏の「電離層の研究」から改めて提示される。巨大地震発生のメカニズムの解明と予測に科学者たちは近づけるか

研究は、京都大学の科学者たちによるものです。

上にリンクした記事のタイトルからもおわかりになるかとも思いますが、

「地震は、上(宇宙)からコントトロールされている」

ということが、ほぼ確実になりつつあるわけで、人間の科学は、ようやくその地点にまで行き着き始めているのです。

そして、さらに思い出したことは、「最近、その地球の上層大気の状態がおかしなことになっている」ということです。

冒頭に載せました美しく光る雲の写真は、「夜光雲」というもので、これは、昨年の以下の記事に載せたものです。

大気層「中間圏」がかつてない奇妙な状態になっていることがNASAの衛星データにより判明。そこは「電離層の電子を刺激する場所」であることから個人的に思うことは

昨年あたりから、中間層といわれる地上から 50キロから80キロメートルの大気圏に「謎の異常」が起きているのです。

高層大気圏の構成

NeoMag

この高層 50キロ以上の大気空間という場所は、「宇宙から直接やってくる」一次宇宙線が降り注いでいる場所です。

こちらの記事にも書きましたけれど、宇宙からやってきた一次宇宙線は、高層空間でどんどん地球の大気中の原子核と衝突して「崩壊」していきまます。

そして、崩壊した一次宇宙線は、そこからミューオンとかニュートリノなどに代表される二次宇宙線となっていきます。おおむね、上空 15キロくらいの場所では、ほとんどの一次宇宙線は崩壊し、そこから下の空間は、ほぼ二次宇宙線だけです。

私たちが地上で受け続けている宇宙線もこちらの二次宇宙線であり、エネルギーの低いものです。

しかし、高層大気圏は、「一次宇宙線の影響をまともに受けている」場所なのですね。

ですので、この夜光雲が出現する上空 50キロ以上の空間というのは、地上に比べて、相当「宇宙の影響を強く受けている」場所となります。

そのような場所が、「異常な変化を起こしている」ということが気にはなっていました。

よくわからないですけれど、

「地球にやってきている宇宙からのエネルギーの質が変化しているのだろうか」

というようなことさえ考えることもあるのですけれど、それはともかく、このことから、ふと思い出したのは、「銀雲」というものの存在です。

これはかなり以前の In Deep の記事でふれたことがありまして、旧ソ連の宇宙ステーション・ミールで 1994年から 1995年にかけて 438日という長期にわたり宇宙空間に滞在したロシア人宇宙飛行士であり医師であるワレリー・ポリャコフさんという方がいます。


ワレリー・ポリャコフ宇宙飛行士

この方が、1999年に出版した『地球を離れた2年間』という著作があり、この中に「銀雲」というものが出てくるのです。

これは簡単にいいますと、

「その雲が宇宙空間に出現すると、地上で確実に大地震が起きた」

というものです。

そして、この銀雲というものが、「地上 60〜70キロメートルの場所だけに出る」雲だったことを思い出したのですね。これは中間圏であり、夜光雲が出る高度と重なる場所です。

この銀雲の存在は「地震と宇宙からのエネルギーの関係」を、よく示していたものかもしれないと今にして思ったりした次第です。

そのワレリー・ポリャコフ宇宙飛行士の著作からその部分を抜粋します。

これをどのように考えるかは、皆さんのご判断にお任せいたします。

 


「地球を離れた2年間」より銀雲の描写

忘れられない現象がある。それは"銀色の雲"のことで、地上で起きる災害と関連があると言われている。

それは不思議な雲だ。銀色の雲という、まことにロマンチックの名前は、地表が円形になる地平線上の 60キロメートルから 70キロメートルの上空にしか現れないところからきている。

わたしが 1988年に宇宙滞在を開始したころには、どうしてもこの雲を見ることがかなわなかった。あるいは、雲ができなかったのかも知れないし、わたしがこれを見つけることができなかったのかも知れない。

普通の雲の切れ目や、長く続く雲の尾やそのほか、何でも銀色の雲に見えてしまい、そのたびに「どうだい、今度こそ銀色の雲だろう」と経験豊かな同僚たちに聞いたものだ。

ところが、同僚たちはわたしの眺めている窓から外を見ると、即座に「違うね、こりゃ銀色の雲じゃないよ。あれは1回見たら決して忘れられないし、絶対に間違いはしないよ」と否定されてしまう。

こうして 1988年も12月7日となった朝方、わたしはミールの右側の窓から、何やら不思議な紡錘状をした銀色のものが、広大な距離に広がっているのを発見した。高さは実際に 60キロメートルから70キロメートルかと思われた。これを見た瞬間、わたしはこれこそ銀色の雲だと信じて疑わなかった。

そのとき、ミールの船内には6人の宇宙飛行士が滞在していた。わたしが銀色の雲が現れたと知らせると、ちょっとした騒ぎになった。これにはみんな興味があり、めったにお目にかかれないからだ。

みんな熱心に眺め、ある者はカメラを持ち出し、ある者はビデオの撮影を始めた。そして、この雲が視界から消えるまで、かなり長い間撮影を続けた。

わたしたちは、この雲がいったい何なのか、何の自然現象なのかと話しあった。

その後、仕事の忙しさもあってこのエピソードは忘れられていた。

ところがその晩、地上との定期無線交信のときに、アルメニアで大地震があり、膨大な数の犠牲者が出て、街は壊滅状態だという連絡があった。そこで、夜が明けるやいなや、コーカサス地方の被災地とその周辺の上を飛ぶのを待った。

双眼鏡で目を凝らしてこの地域を観察した。どこよりも地震の被害が激しかった都市スピタクのある山岳地帯では、塵煙があたり一面に立ち込めていた。ところどころ、炎が見えたような気がした。

みんな、このニュースには心を痛めた。なんと言っても、多民族国家であるソ連、つまりわたしたちの祖国で起きた悲劇なのだ。

しばらくして、どこの学者だったか、あるいはジャーナリストだったかが言ったことか思い出せないが、銀色の雲と地上の災害、とくに地震とは何らかの関係があると聞いたことがあるのを思い出した。でも、そのときは、このことを深く追求できるだけの資料を持っていなかった。

その後、地球に帰還して銀色の雲についての自分の体験を語ったとき、ビクトル・サビーニーから初めて、この両者には明らかな関係があると聞かされた。彼は銀色の雲の研究をしており、この問題は彼の研究プログラムに含まれてさえいたのだ。

2回目のフライトの際には、ロケットが打ち上げられ、安定飛行状態にはいるやいなや、わたしは巨大な銀色の雲を目にした。そして、不吉な感情に襲われた。少なくともわたしのなかでは、銀色の雲は地上のどこかの災害の前兆であるという理解ができあがっていた。

問題は、この銀色の雲の位置を判定するのは、非常に難しいということだ。雲は遠い地平線上に見えているのだが、ひとつの窓から見える視界は2000キロメートルなので、その雲がどこからわきあがり、どの地域に広がっているのかを判定することは至難の技だ。

しかし、ステーションに着くまでの間に、管制センターとの無線交信によって、アメリカ合衆国のロサンゼルス市か、あるいはその近郊地域に巨大な地震が発生し、大きな被害が出ているというニュースが伝えられた。


 

ここまでです。

なお、銀雲は「正確な画像が公表されていない」もので、上の記述を読みますと、宇宙飛行士たちはたくさん銀雲の写真を撮影したようなのですが、現在、出回っているものは、すべて、その際の写真ではないことが検証でわかっています。

上の記述の

> 何やら不思議な紡錘状をした銀色のものが、広大な距離に広がっているのを発見した

というポリャコフ宇宙飛行士の説明から想像するしかないようです。

ところで、今回なぜこんな話を書かせていただいたかといますと、「地震雲」という概念に対して、「それは科学的でない」と反論することが「常識」となっているということはおかしいなと思ったからです。

分類・研究されていない限り、地震と地震雲を結びつけることはいけないことだとは思いますが、巨大地震の前に起きる「銀雲の発生」や「電離層の変化」を見ましても、

「地震の前に雲に変化が現れることは、それほど奇異なことではない」

と今は思います。

高度の低いところにある雲ではなく、高度の高い場所にある雲に限定されるのかもしれないですが、雲と地震の関係については、そろそろ正当な科学で研究していい時期なのではないでしょうか。

先ほどご紹介させていただいたような、神戸大学や京都大学の研究者の方々のような優れた科学者たちの存在がある限り、その究明もいつかは行われるのではないかと期待しています。





  • この記事を書いた人

Oka In Deep

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