岩崎博士の転換点はスパイクタンパク質の研究にあった模様
先日、米イェール大学の研究者たちが発表した「ワクチン接種後症候群 (PVS)」に関してのプレプリント論文を以下でご紹介しました。
・コロナワクチンが接種「数年後」でも体に「明確な生物学的変化を引き起こす」可能性に言及した米国免疫学の権威が主導した米イェール大学の研究
In Deep 2025年2月20日
研究を率いたのは、岩崎明子博士というイェール大学医学部 免疫生物学部門の教授です。
現在、このイェール大学の研究は、世界中の独立系メディアや SNS で話題となっていますが、その後、別の記事で、この研究について新たに知ったことなどもありましたので、その記事をご紹介したいと思います。
ところで、その記事で知ったこととして、研究を主導した岩崎明子博士は、
「もともとは大変なコロナワクチン推進派で、接種『義務化』にも賛成していた方」
であることを知りました。
これは、アメリカ医師会(AMA)が、2021年11月18日に発行した「 AMA はコロナワクチンの接種義務化を指示する」というプレスリリースでわかります。
ここに数多くの組織や医学者たちが署名しているのですが、そこに、以下のように岩崎明子博士の署名があります。
ですので、岩崎博士は、もともとはコロナワクチンの推進派だったわけで、その後、コロナの長期の後遺症を研究する中、「スパイクタンパク質の存在」に研究の正体が移行していき、スパイクタンパク質の毒性が長期化することに、ようやく気づき始めたという感じなのでしょうか。
なお、イェール大学の研究では、「接種後、最大 709日目の人からもスパイクタンパク質が検出された」とあり、つまり、約 2年後にスパイクタンパク質が検出されているのですが、これについては、サンプル数が少ないことに加えて、
「そのスパイクタンパク質(あるいは mRNA )が接種のときからずっと残存し続けていたものなのか、あるいは、逆転写などにより、新たなスパイクタンパク質の生産が体内で始まっているという可能性もあるのかどうか」
はわかりません。あるいは、接種後に、無症候の自然感染をしていた可能性もあります。
ワクチンスパイクタンパク質が自然のものより強靱に作られている(非常に分解されにくくなっている)ことについては、こちらの過去記事にあり、 2年間残存していた可能性も否定できません。「逆転写」という現象については、こちらの過去記事などをご参照下さい。
論文を取り上げていた記事は、比較的長いものですので、そろそろご紹介させていただきます。
なお、この記事を書いた方は、どうもかなり憤慨されているようで、過去のメディアのファクトチェックなどを取り上げて糾弾していますが、まあ…「スパイクタンパク質自体の毒性」は、2021年の時点でわかっていたことですので、今さら憤慨することではありません。
(関連記事)スパイクタンパク質の「毒性のメカニズム」が判明。それは、細胞膜を貫通する穴を形成する毒素であり…
In Deep 2022年3月22日
ひとつひとつの局面で、自分の観点(この場合なら、スパイクタンパク質の毒性や脂質ナノ粒子の毒性)に確信があるのなら、必ず接種は拒否したはずですので、後になって怒ることなど何もないです。
2021年あるいは 2020年の時点で、それ自体が有毒性の強いスパイクタンパク質と、やはりそれ自体が炎症性の高い脂質ナノ粒子を体内に打ち込めば、一定率で必ず被害が出るであろうことは、接種キャンペーン以前から明らかでした。
当時の接種キャンペーンでは、確かに集団の威圧や、同調的圧力はあったにしても、最終的には自分の命は自分でしか守ることはできないと思っています。
私は、2021年の時点で、ワクチン接種が義務化となることを想定していて、未接種が犯罪となり罰金か投獄に至っても自分自身は仕方ないなと覚悟していました。義務化にならなかったのは幸いですが。いずれにしても、今となって特に怒りを感じることは特にないです。
なお、今後もメディアも医療専門家たちもガン無視な態度を貫くはずで、真実が明らかになるには、数年ではダメかもしれません。ともかく記事です。
イェール大学の研究者らがワクチン接種後709日で血液中にCOVIDスパイクタンパク質を発見、数百万人の長期COVID患者が実際にはワクチンによる傷害を受けている可能性があることを示唆
Researchers Find COVID Spike Protein in Blood 709 Days After Vaccination, Positing Millions of Long COVID Patients May Actually Be Vaccine Injured
The DisInformation Chronicle 2025/02/20
イェール大学の研究者たちは 2月20日、長期 COVID に罹患していると思われていた数百万人のアメリカ人が誤診され、実際には COVID ワクチンのスパイクタンパク質にさらされたことが原因のワクチン接種後症候群を患っているとする研究結果を発表した。
ファイザー社とモデルナ社のワクチンによって生成されるスパイクタンパク質は体の免疫反応を誘発し、FDA (アメリカ食品医薬品局)は 2023年のポリティファクトのファクトチェックで、ワクチンのスパイクタンパク質は毒性がなく体内に残留しないと主張した。
しかし、イェール大学の研究者たちは、COVID ウイルスに感染したことのない一部の患者がワクチン接種後症候群(PVS)を発症し、ワクチン接種後最大 709日まで血液中のスパイクタンパク質レベルが上昇したと報告している。
「ロング COVID と PVS の自己申告症状にはかなりの重複があり、感染またはワクチン接種中の炎症反応の文脈で SARS-CoV-2 スパイク(S)タンパク質への共通の曝露もある」と研究著者たちは指摘した。
NIH (アメリカ国立衛生研究所)は、COVID ワクチンで被害を受けた患者を無視しながら、長期 COVID 研究に 16億ドル (約 2400億円)を注ぎ込んでおり、一部の著名な患者擁護団体がワクチンによる被害を隠蔽した原因となっている。
ロング COVID との 13か月の闘病の後、ハリウッドの脚本家ハイディ・フェラー氏は、自分の「個人的な地獄」でもう 1分も過ごすよりは死んだほうがましだと判断して自ら命を絶った。
この脚本家の死は、ピープル誌、ガーディアン紙、バラエティ誌、CNN、ニューズウィーク誌、デイリーメール誌など、メディアの見出しとなり、それぞれがフェラー氏の長期 COVID との闘いを報じた。
しかし、患者グループの間で回覧され、私たちが入手した非公開のビデオの中で、フェラー氏の夫ニック・グーテ氏は、モデルナ社の COVID ワクチンが最後の一撃となり、ハイディ氏はベッドに横になると震え、その後体内の振動を感じるようになり、処方された睡眠薬でも眠れなくなったと述べている。
「そして、事態は一変した」とグーテ氏はビデオの中で語った。
著名な患者擁護者のベス・マズール氏も、COVID ワクチン接種により筋痛性脳脊髄炎(ME)との闘病が悪化したとみられ、自ら命を絶った。
MEは ロング COVID と多くの類似点がある慢性疾患だ。マズール氏は慢性疾患患者のための MEAction を共同設立した。MEAction は2021年初頭、相当数の、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)患者が COVID ワクチン接種後に「新たな症状と既存の ME/CFS 症状の長期にわたる悪化の両方」を経験したと報告した。
今回のイェール大学の研究の主執筆者の一人であるイェール大学医学部の岩崎明子氏は、以前は COVID ワクチンの副作用に関する国民の懸念を否定していた。
ヒューストン・メソジスト病院の職員が 2021年に同病院の COVID ワクチン接種義務化を逃れるために訴訟を起こした際、岩崎氏はワシントン・ポスト紙に対し、mRNAワクチンの臨床試験では「安全上の懸念は見つかっていない」ため、「職員たちの懸念は、ばかげている」と語っている。
岩崎氏は他の著名な医療専門家とともに、OSHA (労働安全衛生局)の COVID-19 ワクチン接種義務化を支持する請願書にも署名したが、これは後に最高裁判所によって阻止された。
研究結果のいくつかと、著者たちが論文で引用している研究は、連邦政府機関、医療専門家、ファクトチェッカーによって虚偽であるとされている。
医学雑誌がワクチンの副作用に関する研究を拒否しているため、著者たちは論文をプレプリントサイト medRxiv にアップロードした。
以下では、この論文の一部と、過去にこれらの新しい科学的発見は誤りであるとした連邦政府機関や医療専門家による虚偽かつ誤解を招く発言による「偽のファクトチェック」を検証する。
ロング COVID とは異なり、保健当局は PVS (ワクチン接種後症候群)を公式に認めていないため、患者たちはほとんどサポートやケアを受けられない。
論文より
さらに、ワクチン接種後まもなく、ロング COVID に似たワクチン接種後症状が現れるという報告もある。
この症状は、ワクチン接種後症候群(PVS)または急性COVID-19ワクチン接種後症候群(PACVS)と呼ばれることもあり、運動不耐性、過度の疲労、しびれ、脳のもや (プレインフォグ)、神経障害、不眠、動悸、筋肉痛、耳鳴り、頭痛、灼熱感、めまいなどの症状が特徴だ。
ロング COVID とは異なり、 PVS は保健当局によって正式に認められていないため、患者のケアとサポートが大幅に制限されている。
ロング COVID と PVS はどちらも患者が自己申告する症状に依存しており、多くの共通点がある。
自然感染またはワクチン接種中にスパイクタンパク質にさらされると炎症が起こる。スパイクタンパク質を生成する mRNA 自体や、ワクチン mRNA を包む脂質ナノ粒子と呼ばれる小さな粒子など、(スパイクタンパク質だけではなく)mRNA ワクチンのさまざまな部分が問題になる可能性もある。
論文より
しかし、ロング COVID とワクチン接種後症候群の自己申告症状にはかなりの重複があり、感染またはワクチン接種中の炎症反応の状況では SARS-CoV-2 スパイク(S)タンパク質への共通の曝露もある。
感受性の高い個人では、ワクチンが複数のメカニズムによって長期症状に寄与している可能性がある。たとえば、 mRNA、脂質ナノ粒子、アデノウイルスベクター (アストラゼネカのコロナワクチン)などのワクチン成分は、パターン認識受容体の活性化を引き起こす。
2021年のファクトチェックで、AP 通信は COVID ワクチンのスパイクタンパク質は有毒ではないと主張した。
ファイザーとモデルナのワクチンは、「Sタンパク質」または「S1」とも呼ばれるスパイクタンパク質を生成する。以下は論文からの一節だ。
第二に、 BNT162b2 (ファイザー)またはmRNA-1273 (モデルナ)ワクチン接種後に発現した Sタンパク質は、ワクチン接種後 1日目には血漿中に循環することが示されている。 (論文リンク)
ウイルスのスパイクタンパク質には、S1 と S2 と呼ばれる 2つの部分がある。これらは、ペプチドと呼ばれる小さな単位に分解される可能性がある。
ワクチン接種後症候群の患者の中には、血液細胞に Sタンパク質が含まれていることが確認されている人たちがいた。動物研究では、mRNA ワクチンが膜(血液脳関門)を通過して脳に入ることが確認されている。
(※) 参考記事 / やはりスパイクタンパク質は「血液脳関門を破壊する」模様。長期のコロナ後遺症は、それに起因することを実証したネイチャー掲載の論文 (2024年2月27日)
その後、mRNA がスパイクタンパク質を生成すると、神経系の問題が発生する可能性がある。
論文より
全長S、そのサブユニット(S1、S2)、および/またはペプチド断片と宿主分子との相互作用は、特定の個人において長期にわたる症状を引き起こす可能性がある。
最近、非古典的単球のサブセットが PVS 患者の Sタンパク質を保有していることが示された。
さらに、動物モデルにおける mRNA-LNP プラットフォームの生体内分布研究では、血液脳関門を通過する能力があり、局所的な S発現が神経認知症状を引き起こす可能性があることが示された。(論文リンク)
2021年3月のファクトチェックで、ロイターはスパイクタンパク質は細胞から出た後に分解されると主張したが、今回の研究では、709日目にもスパイクタンパク質が検出されている。
研究者の報告によると、ワクチン接種後症候群の患者は次のような症状を訴えている。
論文より
参加者から報告された最も頻繁な症状は、過度の疲労(85%)、チクチク感としびれ(80%)、運動不耐性(80%)、頭がぼんやりする(77.5%)、集中力や注意力の低下(72.5%)、寝つきや睡眠維持の困難(70%)、神経障害(70%)、筋肉痛(70%)、不安(65%)、耳鳴り(60%)、灼熱感(57.5%)だった。
患者はワクチン接種後約 4日でワクチンによる症状を報告し、約 10日後に重篤な症状を報告した。
そして、ワクチン接種後症候群の患者は、血液中のスパイクタンパク質または S1 のレベルが高かった。
この論文の図は、ワクチン接種後症候群患者の血液中に、ワクチン接種後 709日目までスパイクタンパク質または S1 が存在していたことを示している。
最も高いレベルのスパイクタンパク質が検出されたのは、ワクチン接種は受けたものの(自然の) COVID ウイルスに感染したことのない PVS 患者だった。
mRNA COVIDワクチンとアデノウイルス COVID ワクチンを接種した患者は、害を及ぼすことが明らかになっている。
論文より
COVID-19 ワクチン接種後の急性期後症状は、mRNA ワクチンやアデノウイルスベクターワクチンなど、複数のワクチンプラットフォームで報告されている。GHVAS (という標準検査)スコアに基づくと、PVS 参加者の一般的な健康状態は米国の一般人口の平均を大きく下回っていることがわかった。
PROMIS29 (という標準検査)ドメインの患者報告アウトカムスコアも、生活の質が低いことを示唆していた。現在までに、PVS に関連する免疫学的メカニズムを調査した研究はわずかであり、この症候群のコンセンサス定義は存在しない。
ワクチン接種後症候群を発症する根本的なリスク要因はロング COVID の場合と同様で、これはスパイクタンパク質によって引き起こされる問題によるものと考えられるが、さらに研究する必要がある。
COVID ウイルスに感染したワクチン接種後症候群患者と感染したことのないワクチン接種後症候群患者の血液中に、高レベルのスパイクタンパク質が見つかった。
これは、スパイクタンパク質が血液細胞中に見つかっているため、理にかなっている。
スパイクタンパク質は、COVID ワクチン接種後(PVS)に心筋炎を発症した患者の血液中にも見つかっている。PVS とロングCOVIDは非常に似ているため、スパイクタンパク質が慢性的な健康問題を引き起こしている可能性がある。
論文より
対照的に、私たちの研究では、感染未経験グループと感染陽性グループの両方で、曝露後 709日までの PVS 参加者のサブセットで循環 S1と Sの有意な上昇レベルが観察された。
これは、PVS 患者の単球で S1が持続するという知見と一致している。循環全長 Sは、ワクチン接種後心筋炎の症例でも検出されている。長期 COVID と PVS の症状の驚くべき類似性を考えると、慢性症状を引き起こすスパイクタンパク質の持続的存在の潜在的な原因役割について推測されている。
患者におけるワクチンの副作用については、今後さらに報告される予定だ。