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4月19日にメルマガ私たち現生人類は「鉄の種族」であることから思う生き方を発行させていただきました。

2018年からの世界 人類の未来 拡大する自然災害

キラウエア火山の磁場が「地球の磁場と逆」を向いていることが判明! : ハワイのこの噴火は単なる噴火ではなく、地球の磁極の反転の予兆とも関係しているのでは……と、ふと思い

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英国の「キラウエア火山の磁場が逆転している」ことについての報道


Kilauea’s magnetic field goes OPPOSITE direction – sending compasses crazy

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前回の以下のふたつの記事は、地震や火山活動の今後の展望について、アメリカの金融アナリストの分析をご紹介しました。

…驚くべき地震と火山噴火のサイクル理論が示す「2018年から2020年は怒濤の自然災害の時代」に (前半)

…驚くべき地震と火山噴火のサイクル理論が示す「2018年から2020年は怒濤の自然災害の時代」に (後半)

この中に「社会的な周期サイクル」という意味では気になる「 40年サイクル」という概念が出ていたのですが、そのあたりについては、今調べたりしていますので、またご紹介したいと思います。

それでまあ、上の記事で、その金融アナリストは、地震や火山についての展望について、

「 2019年を頂点として、最大の活動期になる」

と断定にも近い論調を展開していたのですけれど、現在いくつも活動している火山があるとはいえ、その中で最も「象徴的」なのは、ハワイのキラウエア火山だと思われます。この「象徴」について、また新たな事実がそこに加わりましたので、今回はそれをご紹介したいと思います。

そのキラウエア火山は、噴火を始めてから昨日 6月13日で 41日目となりますが、その日にまたも新しい噴火が発生しています。

下は、その新しい噴火と、流出する溶岩流の様子です。

6月13日 最初の噴火から41日目(6週間目の前日)の新たな噴火で形成された溶岩流


アメリカ地質調査所 / USGS

下はアメリカ地質調査所の発表した動画です。

https://youtu.be/_hPpehtOmls

さて、このキラウエア火山なんですが、現在以下のことが起きていることをご存じでしょうか。

それは、

キラウエア火山の「磁場」が「地球と反対を向いている」

ことなんです。

地球の磁場というのは、つまり南の極に南極があり、北の極には北極がありまして、そして、コンパスはそれに従って方角を指すわけですが、現在のキラウエア火山は

「北を北として示すことはなく、南を南としても示さない」

のです。

これを聞くだけでは、ちょっとかなり「異常なこと」というように思えるのですが、最近のいくつかの報道で、地質学者たちは、これについて「前回の地球の磁場の反転と関係している」と考えているそうなのです。

それについては「理屈としては筋が通っている」ということになっているらしいのですが、どうも何だかいろいろと奇妙な感じもするもので、とりあえず、記事をひとつご紹介させていただきます。


Magnetic reversal: Kilauea, Hawaii’s erupting volcano, has a magnetic field which flows in the OPPOSITE direction to the rest of the planet and sends compasses in crazy directions
strangesounds.org 2018/06/12

磁気の反転が起きている : ハワイ島で噴火するキラウエア火山は、地球と反対側に向かう磁場を持ち、まるで狂った方向にコンパスを回している


express.co.uk

噴火が続くハワイ島のキラウエア火山で地質学者たちは、その磁場が「地球の反対側に向いている」ことを発見した。

コンパスを制御不能な状態にしてしまうこの奇妙な発見は、当初、科学者たちに戸惑いを与えたが、しかし今、この磁気的な現象についての説明がなされている。

地質学者たちによると、キラウエア火山のカルデラ下の溶融岩には膨大な量の鉄が含まれている。これは実際には「浮遊磁石の海」といえるものだ。

約 78万年前にこの岩石は冷却されたが、その 78万年前に、そのメカニズムはいまだにわかっていないとはいえ、同じその時期に「地球の磁場が反転した」ことがわかっている。

それまで北極だった極地が南極になり、南極は北極になった。しかし、キラウエア火山の下にある磁石の海は、冷却したまま岩の中に閉じ込められている。

どういうことかというと、現在の理論のひとつに、地球の地下表層の溶岩流に関する研究は、地球の磁場が頻繁に変わる理由を説明するものであるかもしれないと言われており、今回のキラウエアの現象がこれと関係するかもしれない可能性があるのだ。

溶岩流の磁場を研究している米ウィスコンシン大学マディソン校の地質学者ブラッド・シンガー(Brad Singer)博士は、次のように述べている。

「地球の磁場の中で溶岩流が爆発した後に、それが冷却すると、そこには磁場の記憶が残るのです。一度それが形成されると、溶岩の流れでそれを破壊することは非常に困難となります。冷却した溶岩が磁場の方向を記憶しているのです」

博士は、磁場の反転は、地球の磁場の強度が低下している時に発生するとしており、そして、現在、地球は次の磁場の反転に急速に近づいていると付け加えた。

共同研究者であるカリフォルニア工科大学のケネス・ホフマン(Kenneth Hoffman)博士は、30年以上にわたり地球の磁場の反転を研究している。

ホフマン博士とシンガー博士は、地球の南北の極の磁場が弱まった時代の証拠を含んでいる岩石の調査に焦点を当てている。

これは、地球の磁極が逆転する時に起きるかもしれない兆候の1つでもある。

シンガー氏は、以下のように述べる。

「地球の磁場は弱くなっており、それは加速度的に進行しています。そのため地球は現在、磁場の反転の過渡状態に近づいているとはいえます。最後の地球の磁極の反転は数十万年前に起こりましたが、次は今後数千年以内に起こるかもしれません」

「歴史的な記録によっても、現在、磁場の強さは非常に急速に低下しています。曲線の予測からは、1500年後には数十万年前の磁極の反転の時と同じような弱さとなり、地球の磁極が反転する状態に陥る可能性があると思われます」

「私たちの研究の目標は、磁極の反転によって何が起こる可能性があるかを探ることと、そして、次の地球の磁場の反転の兆候となる可能性を研究し、それを予測できる能力を提供することです」


 

ここまでです。

現在、地球の磁極の反転が近づいているかどうかはともかく、

「地球の磁場が弱くなり続けている」

ことは事実で、たとえば、下は過去約 1000年の地球の磁場のグラフです。

地球の磁場の推移(西暦1900-2000年)


地球の磁場変動と反転は「信じられないほど頻繁に」起きる?

地球の磁場の反転が「近づいているかもしれない」ことについては、わりと昔から記事にすることがありました。

以前は「ポールシフト」という言葉が使われたりもしていましたが、今はこの言葉はあまり使われることもなく、素直に「磁極の反転」というように表現されることが多いです。

これがどういうものかということに関しては、以下の比較的最近の記事で、ナショナルジオグラフィックの記事をご紹介しています。

「地球の磁場が反転しつつあることへの懸念」で世界は結構な騒動の渦中に

その中から、「地球の磁場の反転とは何か」というところを抜粋しますと、以下のようになります。

米ナショナルジオグラフィックの2018年1月31日の記事「地球の磁場が反転したとしても、それで地球に終末が訪れるというのは完全な間違いだ」の翻訳より抜粋

 No, We're Not All Doomed by Earth's Magnetic Field Flip

そもそも地磁気の逆転とは何か? 地球の歴史を地質的に研究すると、地球の磁極は最終的に場所を移動(逆転)してきた。

これは否定できない事実だ。

古代の岩石に閉じ込められた磁気の痕跡に基づいて科学者たちは、過去 2000万年の間に、地球の磁極がおよそ 20万〜 30万年ごとに反転していたことを知った。これらの主要な逆転の最後は約 78万年前に発生した。

将来的に次の磁場の逆転が実際に起こることは確かだろう。しかし、それは今すぐに起きることなのだろうか? 

それは不明としか言えないのだ。

このようなことになっていまして、つまり、今回の先ほどの記事の中にありますように、

> 1500年後には(磁極の反転が起きる可能性がある)

というような話がある一方で、

「この数年内に(磁極の反転が起きる可能性がある)」

という極端な主張を述べる人たちもいないわけでもないのです。

しかし、最も公平な意見を書けば、

「それはわからない」

ということになるのです。

さらには、磁極の逆転が実際に起きた場合の影響も「わからない」のです。

人類滅亡的な極端なことまで予測する人たちもいれば、比較的穏やかに進行すると考える科学者もいます。

下は「極端な」ほうの例で、過去記事で NASA の科学者の意見をご紹介した記事で取りあげた報道です。

2015年11月の英国エクスプレスより


express.co.uk

この翻訳は、下の過去記事でご紹介させていただいています。

「地球は磁極のポールシフトで磁場を失うことにより、太陽風に晒され水と大気を失った火星と同じ状態を200年間経験するだろう」 -- NASA火星探査メイヴン計画主任

 

しかし、その影響については、「どちらの意見がより正しいか、という傾向も方向も存在しない」ほど何もわかっていないのが現状です。

このように地球の磁場の反転の時期や、その影響については、わからないことばかりなのですが、しかし今、

「現実として、キラウエア火山の磁場が反転している」

ということが起きています。

これが何を意味していて、あるいは何を示唆しているのかはわからないにしても、今後、地球が火山と地震の激しい時代に突入していくという可能性が相当高い中で、あまりにも象徴的な出来事だとは思われないでしょうか。

地球が大きく変わっていくことに関しての「あまりに大きな象徴」を、もしかすると、キラウエア火山の磁場の逆転は物語っているのかもしれません。





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Oka In Deep

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