100を超える論文で「感染症予防に機能しない」ことが証明されているのに
日本では冬以降、またもマスク着用者の姿が増えてきまして、もうこの繰り返しが永遠に(あるいは少なくとも一世代は)続くのだなあという諦めの心境しかないですが、米国でも、いくつかの州で、
「マスク着用義務の復活」
が公式に発表されています。
主に、病院や医療施設での着用義務命令で、また、入院者に対する「面会制限」などという嘆かわしい制度も復活しつつあるようです。
マスクに関しては、コロナのパンデミックの際に「マスク着用を制度化すればするほど、感染状況が悪くなる」ことが明確に示されていました。
以下のグラフは、今から 4年前の 2020年の In Deep の記事に載せましたグラフのひとつで、米メイン州の 2020年3月から 12月までの感染報告数の推移です。
メイン州のマスク着用義務(2020年11月)以降の感染拡大状況
以下の記事には、ヨーロッパ各国の同じようなグラフがあります。
・マスクに感染症対策への有効性は「何もない」ことを改めて。マスクは今ではすでに単なる政治的統制ツール
In Deep 2021年4月6日
わかりやすいのは以下でしょうかね。マスク着用義務のある国(黒いライン)と、マスク着用義務が「ない」国(赤いライン)の比較です。
マスク着用義務がない国は、ほとんど感染状況は変化していないのに対して、義務がある国では、時間の経過と共にどんどん感染状況が悪化しています。
これについては、他のどんな感染症でも同じであるはずで、マスク着用者が増加すればするほど状況は悪化するはずです(一酸化窒素と抗ウイルスの関係をお知りになるのもいいと思います)。
2020年から 2021年の当時のグラフを見ますと、どんな国でもマスク着用者が社会に増えれば増えるほど、感染症の流行状況は悪化していきました。
まあしかし、現時点で米国と日本が異なるのは、米国では「当局からの着用義務命令」ということになっていますが、日本では「ほぼ自主的」にマスクをしている。
その違いはありますが、結局は命令だろうが、自主的であろうが、マスク着用者が増える以上、感染症の拡大の状況もどんどん悪化していくと思われます。
それがインフルエンザだろうが RS ウイルスだろうが、コロナウイルスだろうが、この冬も壊滅的な流行になるおそれはあります。コロナに関しては、ワクチンの複数回接種者が多いために、免疫寛容などにより「免疫が反応しない」人たちも多く、コロナの患者は目立たないでしょうが、他のあらゆる呼吸器感染症は目立つことになると見られます。
そして、結局は、マスクをすることで、着用している人だけが損害を受けるのならともかく、それは結局、「社会を壊す要素のひとつ」となってしまいます。
ほとんど理論的背景もなく、「なんとなくマスクをする」という人が増えることが社会を病的に混乱させてしまうわけですね。
そういう意味では、マスクをしている人たちは、後の時代に大いに反省していただきたいとは思います。今現在は反省などしない(できない)でしょうし、
「なぜマスクが悪いのか」
ということも考えたことはないと思われます。
マスクの有害性については、2020年からおびただしい量の記事を書きましたが、以下の 2022年の記事には、マスクの有害性について書かれた 60件以上の査読済み論文をリンク付きでご紹介しています。実際には論文はもっともたくさんあります。
・日本の社会を見ていると気が狂いそうになるので、「マスクの害」についての世界中の査読済み論文と記事61件をすべてご紹介します
In Deep 2022年12月1日
それにしても、こんなに自主的にマスクをしている人たちの比率が多いのは、世界の中で日本だけであることも事実で、つまりは…もう多くの日本人の思考経路がどうしているんですよ。
しかし、これについては、一種の催眠術でもあり、それを解くのは難しいことも事実かもしれません。
上の記事で、アメリカの医師であるシェリー・テンペニー博士という方が、「信念を変えるのは難しい」とした記事の一部から抜粋していますが、以下のように書かれていました。
シェリー・テンペニー博士のサブスタック記事より
たとえば、 150件以上の査読済みの研究と記事からマスクが機能しないことが明確に証明されているにもかかわらず、人々は依然としてマスクを着用し、子どもたちの口をマスクで覆ってさえいます。
マスクが感染症予防に機能しないことは、もう明白に、しかも何度も何度も証明されているのです。
しかし、人々はそういう「事実」は見ない。
自分が信じている「マスクは病気を予防する」という信念だけに貫かれて生きていき、そして、それは時間の経過と共に、自己マインドコントロールとなっていき、最終的には「催眠術」になる。
マスクについての自己マインドコントロールについては、以下の記事でふれたことがあります。
・マインドコントロールを増大させるもの
In Deep 2022年11月9日
ともかく、日本に関しては、「このひとつの世代が終わるまで」このマスク催眠術下の社会は変わらないと思われます。冬になり風邪が流行するたびにこの光景が登場する。
人間の中で催眠術にかかる割合というのは、全体の 25%程度なのですが、75%の「誤っている強い信念」に社会が凌駕されると、そちらの方が形としては優勢になってしまうというのは、2020年から 2022年頃の日本の社会を思い出せばおわかりかと思います。
何だかご紹介する本題とは少し話しが逸れましたけれど、米国のマスク着用義務の復活の兆しに関する報道です。
イリノイ州の病院システムがマスク着用義務を実施
Hospital System Implements Mask Mandate Across Illinois
Epoch Times 2025/01/04
米国の他のいくつかの州の施設も今冬シーズンに義務を課している。
イリノイ州の病院システムは今週、地域における「呼吸器疾患の蔓延」を理由に、施設に入るすべての人にマスク着用を義務付ける命令を出した。
「12月31日火曜日より、COVID-19、インフルエンザ、RSウイルスなど、地域社会で呼吸器疾患が蔓延しているため、当院の職員、患者、来訪者全員にマスク着用が義務付けられます」とイリノイ州ピオリアに拠点を置く OSF セントフランシス医療センターはフェイスブックに投稿した声明で述べた。
「さらに、一時的に面会者制限を設けています。患者 1人につき、一度に面会できるのは 2人(18歳以上)のみです。コミュニティの安全を守るためにご協力をお願いいたします」と声明は述べた。
シカゴに拠点を置くラッシュ大学医療センターは声明で、12月2日から「患者と訪問者は診療室、待合室、患者登録室にいるときは病院が承認したマスクを着用する」ことを義務付けると発表した。
「この政策は、インフルエンザ、RSウイルス、COVID-19 の感染が拡大する呼吸器ウイルスの季節と一致する」と同社は書いている。
ニュージャージー州の病院がマスク着用を義務化の方向
ニュージャージー州最大の病院システムである RWJ バーナバス・ヘルスは 12月、施設の訪問者と患者はマスクを着用することが「求められている」と述べた。12月中旬に発表された声明によると、同州にある同社の外来患者および医療グループ施設のスタッフと訪問者にもマスク着用が「強く推奨」されている。
「適切なマスクを着用してください。感染源管理のために新しいマスクを提供するか、ご自身のマスクを病院支給のマスクに交換するようお願いする場合があります」と病院は患者と訪問者に伝えた。
外来患者や医療グループの建物では、「患者がいるときは、すべての医療従事者、スタッフ、患者、訪問者、販売業者が常にマスクを着用することを強く推奨します」と同病院システムは述べた。
RW Jバーナバス・ヘルスは「呼吸器症状のある患者全員と、彼らをケアするスタッフと医療従事者全員がマスクを着用する必要があります」と付け加えた。
ニューヨーク州がマスク義務化を発表
12月中旬現在、インフルエンザワクチンを接種していないニューヨーク州の医療従事者は、施設内の入居者や患者がいる場所で勤務する際にはマスクを着用しなければならない。
ニューヨーク州保健局長のジェームズ・マクドナルド博士は 12月18日の声明で、「州全体でインフルエンザが流行しているため、今シーズンはインフルエンザの予防接種を受けていない医療従事者は、特別な予防措置を講じ、医療施設内では病気の患者やウイルスの合併症に最も脆弱な人々を感染させないようにマスクを着用する必要がある」と述べた。
マスク着用義務に関する彼の宣言では、COVID-19 については触れず、インフルエンザについてのみ言及した。COVID-19 のパンデミックの間、ニューヨーク州政府や地方自治体、民間企業もまた感染予防のためにマスク着用を義務付けていた。
カリフォルニア州の郡がマスク着用を義務化
11月から、カリフォルニア州ベイエリアの複数の郡では、病院や医療施設で働く職員にマスク着用を義務付けた。この義務付けは今年 3月31日まで続く。
従業員にマスク着用を義務付けている郡には、サンフランシスコ、アラメダ、コントラコスタ、サンタクララ、ナパ、サンマテオなどがある。
しかし、エポックタイムズの以前の調査によると、サンノゼを含むサンタクララ郡とサンマテオ郡も、医療施設の訪問者と患者にマスク着用を義務付けている。
郡の命令とは別に、モントレーの病院システムもほぼ同時期に患者、訪問者、スタッフに対するマスク着用命令を復活させた。
呼吸器ウイルス患者の数が増加している
先週末、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、RSウイルス感染症、インフルエンザ、COVID-19に関連する呼吸器疾患の症例が全国的に増加していると発表した。
CDCは声明で、RSウイルスによる救急外来受診は依然として高い水準にあると述べた。インフルエンザ関連の救急外来受診は中程度だと同局は述べた。
また、COVID-19 の活動は「国内のほとんどの地域で増加しており、排水中の COVID-19 レベルが高く、救急外来の受診や検査陽性率も増加している」と同局は付け加えた。