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インフルエンザとイベルメクチン。そして愛しの酪酸菌…

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ミヤリサンが製造中止に

ややショックだったことがありまして、昨日、メルマガの読者様から、「どうも、ミヤリサンのネット価格が急騰していたり品薄なんですが、何かあったのでしょうか」とメールをいただきました。

そして、ちょっと調べましたら、「ミヤリサンの製造販売が中止になっていた」ことを知ったのでした。以下に少し書いています。

ひぃ! ミヤリサンが製造中止 & 強ミヤリサンは強力な値上げ (2023/03/07)

 

 

それで、製造中止になったのは、ミヤリサンという商品名のほうで、以前たまにご紹介していました、「強ミヤリサン」は、まだ販売されているのですけれど、価格が 50%近く上がっています (330錠のもので、2300円前後だったのが、3500円前後に)。今もアマゾンなど、あるにはありますが、ものによってはとても高いです。

生産販売中止の理由は、ミヤリサンっていうのは、医療施設での処方薬としての「ミヤBM」としてあるものと同じなんですが、製造をそちらに集中させていくというような理由もあるようです。

ミヤリサンは、以下の記事などをはじめとして、以前はずいぶんとご紹介させていただいています。ミヤリサンというか、その主成分である「酪酸菌 (宮入菌)」ですね。

 

[記事] 6000万人の日本人が花粉症である現実と、それをもたらし続ける「腸内細菌キラー」の正体。そして、花粉症の症状が「酪酸菌」で改善される可能性
 In Deep 2019年3月13日

[記事] 腸内細菌環境が老化プロセスを変化させること、そして 「酪酸菌」が身体の若返りの要因となることが国際研究により突き止められる
 In Deep 2019年11月16日

[記事] 米シカゴ大学が乳幼児の腸内細菌を用いて食物アレルギーを改善する画期的な方法を発見。そして、キーである「酪酸菌」を用いて、日本人も誰でも食物アレルギーを飛躍的に改善できる可能性があります!
 In Deep 2019年1月15日

ほとんどのアレルギーの原因の最も大きなもののひとつが、「腸内細菌環境の乱れ」あるいは「崩壊」であることはわかってきています。

以下は、上の中のこちらの記事でご紹介した、アメリカとイギリスの複数の大学と研究機関による研究についてのシカゴ大学のニュースリリースの中にあるものです。

 

(シカゴ大学のニュースリリースより)

 > 研究者たちは、健康な乳児の腸内細菌を無菌マウスに移植すると、牛乳に暴露した際に動物がアレルギー反応から保護されていることを発見した。
 >
 > しかし、牛乳アレルギーを持っている乳児からの腸内細菌は、同じような保護効果は発現されなかった。牛乳アレルギーを持つ乳幼児の腸内バクテリアを投与されたマウスたちは、牛乳を与えられるとアレルギー反応を起こした。
uchicago.edu

それで、研究者たちは、腸内に存在する場合にアレルギー反応から保護していると考えられる細菌種を「特定」したのです。

 

(シカゴ大学のニュースリリースより)

 > 研究者たちはまた、マウスの腸管内の微生物の組成を調べ、健康群とアレルギー群の間の遺伝子発現の違いを分析した。
 >
 > これにより、腸内に存在する場合にアレルギー反応から保護していると考えられる特定の細菌種アナエロスティペス・カッカエを特定することができた。
 >
アナエロスティペス・カッカエ菌は、ナグラー氏たちが 2014年の研究で、ナッツアレルギーから保護することを同定したクロストリジウム属の細菌の一種だ。
 >
 > これらの細菌は酪酸を生産する
 >
 > 酪酸は、以前の研究で、短鎖脂肪酸が腸の中で健康な微生物群を確立するための重要な栄養素であることを示している
 >
 > これは、このクラスの酪酸を産生する細菌が、他の一般的な食物アレルギーに対してより一般的な防御を提供することを示唆している。
uchicago.edu

つまり、「酪酸を生産する腸内細菌」が「腸内にあれば」、基本的には、アレルギー、特に食物アレルギーになりにくいのです。

当時、私は(自主判断ですが)自分が小麦のグルテンの遅延型アレルギーであることを感じていまして、まあ、グルテン自体はそれ以来、今でも一切、食べていないですが (5、6年くらい小麦を食べていません)、仮にそれが食物アレルギーを改善させられるのならと、ミヤリサンを飲み始めたのです。

というか、先ほどのシカゴ大学の研究で、

「酪酸を産生する細菌が…食物アレルギーに対して防御を提供する」

というのなら、

「その酪酸菌を直接飲んじゃえばいいのでは」

という短絡的な考えでしたが、ミヤリサンは、私には効きました。

 

食物アレルギーだけではなく、酪酸は、こちらの記事で書きましたけれど、花粉症などの一般的なアレルギーにも対応できるものだと思います。

当時、アマゾンのコメントをずいぶんと読みましたが、アレルギーの改善の事例はとても多かったです。

また、メルマガの読者様からいただいたものの中には、(私と同じなのですけれど)ピロリ菌の除菌をした後から、いろいろと体調の不具合が強く出るようになり、それで、ミヤリサンを飲み始めて、次第に良くなっていったという方もいらっしゃいました。

 

まあ……このピロリ菌の除菌というのは……私がしたのは、15年以上前ですが、胃潰瘍で大吐血して緊急搬送されたことがありましてですね。退院した後に、医師の方から除菌を奨められたのです。当時なんの知識もなく、漫然と除菌をしたのですが、ピロリ菌の除菌に使用される抗生物質の強力さはものすごいもので、おそらく、

 

「ピロリ菌と共に、おびただしい種類の体内の常在菌が死滅する」

 

はずで、それからすこし経ってからですね。アレルギーが出始めたのは。

それだけではなく、めまいとか不明熱とか、何やかやといろいろな体調の問題が出るようになってしまいました。メンタル的にも悪くなっていきました。ルックスも(いいから)。

 

このブログを書き始めてから、腸内細菌を含めた体内、口腔内、体表の常在菌がいかに重要なものかを知るようになりました。

以下の記事に、「ピロリ菌の除菌はするべきではない」と強く断言した記事を書いています。

 

[記事] ピロリ菌の除菌は、結局「胃ガンの発症リスクを増加」させていることに気づき、そこから「統合失調症の原因は腸内細菌の変化」だという医学研究を思いだすまで
 In Deep 2019年2月18日

 

ピロリ菌の除菌というのは、間違いなく「過誤の医学史」です。

 

まあ、ともかく、そんな私がずいぶんと助けられた感もあるミヤリサンでしたけれど、でもまあ、他にも酪酸菌が入っている製品はありますし。

コロナの時も、酪酸菌が出てきていました。

自然感染したコロナで重症になる患者たちと、重症にならない患者では

「特定の腸内細菌の腸での存在量が異なる」

ことが見出された研究を見たのでした。

以下の論文です。

腸内細菌叢の変化とそれに伴うリーキーガットはCOVID-19の重症度に影響を及ぼすのだろうか?
Do an Altered Gut Microbiota and an Associated Leaky Gut Affect COVID-19 Severity?

 

いろいろと調べるうちに、結局、これも「酪酸の生産が重要」であることに辿りつきまして、単純な書き方をすれば、

 

「腸内細菌環境が悪い場合、感染症が重症化しやすい」

 

といえるのです。

これは以下の記事に書かせていただいています。

[記事] 腸内細菌環境破壊パンデミックの中で、コロナにもいかなる気道感染症にも、またも酪酸菌
 In Deep 2021年1月23日

 

プロバイオティクスに関しては、さまざまな方が行っているさまざまな方法や推奨があるでしょうから、酪酸菌をゴリ押しするつもりはないですが、私自身にとっては、とてもありがたいものでした。

 

さて、上にリンクした記事に、「いかなる気道感染症にも、またも酪酸菌」というフレーズがありますけれど、

「いろんなことが、いろんな感染症に同じなのだろうな」

というようなことは、コロナの時期に思うようになりました。

先月、「ノロウイルスとの対話…」などという、ふざけたタイトルの記事を書いたことがありましたけれど(でも、本当に夢の中でノロウイルスと対話していました)そこで、ノロウイルスから以下のように言われました。

 

ノロ 「あなたはアイザック・ニュートンの言葉を忘れたのですか」
私  「え? 何々?」
ノロ 「…万象は一者の観照によって一者によって起こり来たれるのであるから、万象は一つのものから適応によって生じたのである…」

 

このように、エメラルド・タブレット (12年前の記事などにあります)について言われて、「ひとつの原理が通用する場合、同じカテゴリーにあるものに対しては全体に通用する」ようなことを思った次第です。

そこで、最近見ました海外の報道を思い出したのです。




 

インフルエンザとイベルメクチン

これは、アメリカの FLCCC という医師の組織が、インフルエンザの予防にイベルメクチンを推奨していることを米ワシントンポストが非難したというものでした。その記事は、以下に翻訳しています。

米医師集団FLCCCが、インフルエンザ予防・治療薬としてイベルメクチンを推奨していることをメディアが攻撃 (2023/03/06)

 

FLCCC は、コロナの初期から、その治療や予防に、ビタミンDや NAC 、亜鉛、そしてイベルメクチンなどを推奨してきたアメリカの医師団体ですが、上の記事は、その FLCCC が、インフルエンザの予防に、イベルメクチンを推奨していることを非難したものです。

その FLCCC のページ (英語)は、以下にあります。

COVID、インフルエンザ、RSV 防御プロトコル (FLCCC)

 

ちなみに、コロナの時もそうでしたけれど、私が、FLCCC の予防法の中で、唯一納得がいかないのが、「うがいでの喉の滅菌を強く奨めている」ことでした。

さきほどの常在菌の話と同様、喉や口腔内にも数多くの常在菌がいます

それを滅菌で殺してしまうのはどうかなあとは思います。

うがいそのものを否定しているわけではないですが、滅菌・殺菌を伴わないうがいがいいのではないかとは思いますが、何ともいえません (私自身は、うがいということ自体を昔からしません)。

ともかく、上のページでは、 FLCCC は、季節性インフルエンザに対しても「イベルメクチン」を挙げています。

 

以前、以下のようなタイトルの記事を書きました。

 

[記事] イベルメクチンは世界を変える「奇跡の存在」なのかも。…あるいは「そうなるはずだった」のかも
 In Deep 2022年11月23日

 

この記事で、日本薬理学会の 2017年の会報にある「魔法の弾丸:日本からの抗寄生虫薬」という論文をご紹介しました。

 

(論文 「魔法の弾丸:日本からの抗寄生虫薬」より)

 > なぜ田村教授らがアスコフラノンを抗腫瘍作用や抗ウイルス作用を示す化合物として見出したのであろう?
 >
 > …この酵素はピリミジン合成系の酵素であり、充分な栄養と酸素のある環境下の正常細胞ではその増殖や生存に必要ではない。
 >
 > しかし、大腸がんや膵臓がんなど低栄養・低酸素のがん微小環境下で増殖するがん細胞や宿主細胞内で急速に増殖するウイルスに必須な酵素である。
 >
 > つまり、この酵素の阻害によってがん細胞やウイルスの増殖に必要な核酸の供給が絶たれているのである
jstage.jst.go.jp

 

つまり、イベルメクチンは、ウイルスの増殖に必要な核酸の供給を「断つ」ものなのです。

それなら、「すべてに通用する」と考えても不思議ではないと思っていたのですが、その後、2020年5月の海外の論文を見つけました。

(論文) 広域スペクトルの宿主指向抗ウイルス剤としてのイベルメクチン: これは本物だろうか?
Ivermectin as a Broad-Spectrum Host-Directed Antiviral: The Real Deal?

 

これを読んでいてわかったのですが、

「イベルメクチンは、(ウイルスなどの)タンパク質の核輸送の役割に結合し、阻害する」

ものなのです。

細胞核にウイルスタンパク質を「寄せ付けない」ようなのです。

論文の概要から一部書き出します。

論文「広域スペクトルの宿主指向抗ウイルス剤としてのイベルメクチン」より

…2012 年以降、イベルメクチンには抗ウイルス特性があるという複数の報告がある。 (※ 13件の過去の論文が参考文献としてリンクされています)

それには、免疫不全ウイルス (HIV-1)、インフルエンザ、デングウイルス、そしてジカウイルスなどのウイルスが含まれ、そして最も注目すべきは SARS-CoV-2 (COVID-19)に関する報告もあることだ。

イベルメクチンの DNA ウイルスに対する抗ウイルス特性性の証拠は、より限定的だが、DNA ウイルスとしては、仮性狂犬病、ポリオーマ、およびアデノウイルスが含まれる。

イベルメクチンの、この広域スペクトル抗ウイルス活性の基礎は、イベルメクチンが宿主インポーチンαタンパク質の核輸送の役割に結合し、阻害するという事実に関連しているように思われる。

SARS-CoV-2 の場合を含め、イベルメクチンの他の抗ウイルス作用の可能性が提案されている。

このレビューでは、イベルメクチンの広域スペクトルの抗ウイルス活性と、そのインポーチンαに向けられた活性の根拠の証拠の重みを要約する。

ncbi.nlm.nih.gov

 

この中にあります、

> イベルメクチンが宿主インポーチンαタンパク質の核輸送の役割に結合し、阻害するという事実

のあたりが、「奇跡の抗ウイルス薬」としてのポイントだと思います。

インポーチン」というような言葉が出てきますが、これは、以下のようなものです。

 

> インポーチンは、核局在化シグナル (※ タンパク質を細胞核へ輸送する目印となるアミノ酸配列のこと)と呼ばれる特定のアミノ酸配列に結合して、タンパク質を細胞核の中に運び込む役割を担うタンパク質である。

インポーチン

 

インポーチン、インポーチンと何度も出てきますが、私のようにやや高齢に近い男性などの場合、なぜか身近に感じる言葉ですが、イベルメクチンは、このインポーチン(チン ← いい加減にしろ)の細胞核へのウイルスなどのタンパク質を運ぶことを「阻害する」わけです。

もっとぶっちゃけて書けば、ウイルスといっても、それはほぼタンパク質であるわけで、

 

「ウイルスが細胞核へ行くのを止める」

 

ものです。

そういう意味では、イベルメクチンは、コロナの時には「治療薬」として言われていたこともありまして、確かに効果はあったようですが、どちらかというと、

「予防の観点」

から考えた場合に、相当に有益なメカニズムとして働くのではないかと。

最近、以下のような記事を書きました。

 

[記事] カナダの医師ウィリアム・マキス博士が、「次のパンデミックは H5N1 鳥インフルエンザ」だと見解を述べる。それもまた、プロパガンダで始まる…
 In Deep 2023年3月5日

 

こんなようなことが起きるかどうかはともかく、何らかの感染症の流行や、それこそ「パンデミック」と呼ばれるようなことは、今後もないとは言えないことは確かな気がします。

サルトゥのように、何だか単に消えていくものもあるでしょうし、コロナのように全体が巻き込まれることもあるのかもしれません。

私は医療者ではないですので、イベルメクチンを推奨することはできません。それは一般人にはできないことです。

しかし、イベルメクチンに関するいくつかの論文を読んで(さきほどの論文に大量の論文へのリンクがあります)、「奇跡の薬剤」というような思いがさらに強くなっているのは事実です。

ちなみに、イベルメクチンの推奨はダメでも、酪酸菌の推奨は構わないと思われますので、花粉症を含めて、何らかのアレルギーをお持ちの方は、酪酸菌をお試しになるのも価値があるかもしれません。

ちなみに、最も簡単な腸内細菌の状態の改善法は「たくさん日光を浴びる」ことです。こちらにカナダの研究をご紹介しています。腸内細菌環境に悪いものはいろいろとあるでしょうが、かなり悪いものに、二酸化チタンというものがあります。多くの健康食品やサプリメントに使われているものです。

仮に今後、何らかのサバイバル的な時代になるのだとしたら、腸内細菌環境の健全はとても重要なものになると思われます。

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