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11月14日にメルマガ「自由という幻想。そして、村上名誉教授によるワクチン後データの発表や3I/アトラスの今」を発行させていただきました。

2025年からの世界 人類の未来 宇宙の中の地球

今後数ヶ月で「5つの巨大彗星」と「他の恒星からの巨大天体」が地球から観測される異様な期間に、銀河の中心フナブ・クーのことなどを思い出す

投稿日:

10月21日に地球に最接近するレモン彗星

Komet123Jager




そのうちのひとつの彗星は「大量の水」を噴出させている。理由や原理は不明

今年の彗星の発生状況がかなりすごいことになっていまして、今年の今後 2カ月で、4つの彗星が、地球から見られることになっていて、さらに来年の 1月と 2月にも彗星が観測されます。

しかも、そのほとんどが「最近発見されたものばかり」なんですね。

今後の 4カ月ほどの間に観測される彗星は以下のようになります。実際には、C/2025 A6 などの正式名がつきますが、それは略して通称で記します。

2025年に観測される彗星

レモン彗星(2025年1月に発見) 10月21日に地球に最接近

スワン彗星(2025年9月に発見) 10月20日に地球に最接近

アトラス彗星(2025年5月に発見) 10月8日頃に地球に最接近

星間物体 3I/アトラス(2025年6月に発見) 10月29日と12月19日に地球に最接近

(※) これは上のアトラス彗星とは違うものです。その後も、以下のように続きます。

シャウマッセ彗星 (1911年に発見) 2026年1月4日に地球に最接近

ヴィエルチョス彗星(2024年3月に発見) 2026年2月17日に地球に最接近

CHRON

シャウマッセ彗星というソーセージ的ネーミングの彗星以外は、つい最近発見されたものばかりです。

こんな短期間に 6つもの彗星が地球から見られるというのは、正式な記録上ではわからないですが、私自身は過去には知りません。

この中でも、「恒星間物体 3I/アトラス (3I/ATLAS)」は、今でも物議を醸している天体です。

これは、「他の太陽系からやってきた天体」で、今では、ほぼ確実に彗星であることはわかっているのですが、発見された当時は、「これは彗星ではない」という説が出ていまして、最初は、米ハーバード大学の科学者であるアヴィ・ローブ教授という人が、

「これはエイリアンの技術が使われた何かである」

という説を主張していました。

アヴィ・ローブ教授は、アメリカの Medium というメディアにかなり頻繁にこの 3I/アトラスについての観察記録を投稿しています。

まあ、 3I/アトラスは当初、色味も派手でしたからね。

7月にハワイにあるジェミニ天文台が撮影した恒星間物体3I/ATLAS

BDW

今は、3I/アトラスも、多くの彗星と同じように緑色となっています。

また、9月には、

「その明るさが突然 40倍になった」

とスペースウェザーが報じていて、何かと常に話題の尽きない星間物体ではあります。

そして、その「大きさ」ですね。

先ほどのハーバード大学のアヴィ・ローブ教授による論文では、

「核質量が 330億トン以上、直径が 5キロメートル以上」

であることが示唆されたのでした(翻訳記事)。

彗星もこの大きさとなると、仮に地球に衝突するようなことがあれば、確実に「絶滅事象」に結びつきます

 

古い生命体系の消滅と新しい生命体系の登場

以下は、フレッド・ホイル卿の『生命はどこから来たか』にあるものでで、直径 3キロを超えた大きさの彗星が地球に衝突した場合、地球規模の影響が出るとしています。

衝突の際の彗星の大きさとその衝撃

これは 2012年の以下の記事にあります。

良い時代と悪い時代(1): 500年ほど続いた「穏やかだけれど傲慢な時代」は終わろうとしているのかも
In Deep 2012年10月6日

 

彗星だとみられる 3I/アトラスの直径は、「最低でも」 5キロメートルあると推定されていますので、上の表でいうところの「大絶滅」クラスに匹敵するサイズなんですよね。

フレッド・ホイル博士はパンスペルミア説(地球の生命あるいは、その要素は宇宙から来たという説)を主張していた方ですが、基本的に、

「彗星など巨大天体の衝突が地球にまったく新しい生命体系を作り出すキッカケとなった」

と考えていた方でして、つまり、直径 5キロや 7キロなどの彗星が地球に衝突した場合、地球の生命のほとんどは絶滅するわけですが、「その後」まったく新しい生命体系が地球に生まれてくるとも言えるのかもしれません(また何億年とかはかかるわけですが)。

 

地球の生命の構成要素が「すべて宇宙で見つかっている」ことは、かなり以前から示されていましたが、決定的だったのは、2022年に日本の大学と NASA の共同研究で発表された

「隕石から 5種類すべての DNA・RNA の塩基が発見された」

というネイチャー誌に掲載された論文だったと思います。

以下の記事でご紹介しています。

地球の生命は宇宙から来たことが確定か:北海道大学やNASAによる国際研究で、最新分析法により「隕石から5種類すべてのDNA・RNAの塩基」が世界で初めて発見され、科学誌ネイチャーに発表される
In Deep 2022年5月2日

 

この他の記事としては、カテゴリー「パンスペルミア」にあります。

話を星間物体 3I/アトラスに戻しますと、 他にいろいろとちょっと変なんですよ。たとえば、この天体は、

「大量の水を猛烈な勢いで噴出している」

ことがわかったのです。

なぜなのかは、天文学者たちにもわかっていませんが、水(あるいは何らかの液体)を噴きだしているということは、

「そこに生命か、生命の要素が含まれている可能性が強い」

と個人的には思います。

2015年に、欧州宇宙機関の彗星探査機ロゼッタが、チュ…えーと、名前は何でしたっけ、あ、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星だ。そこに着陸したのですが、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星もまた、

「氷とガスを噴出していた」

のでした。

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星から噴出する氷とガスの噴射

以下の記事で「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星が酸素に囲まれていたことを発見し、唖然とする研究者たち」という記事を翻訳しています。

衝撃のデータを送信してきた探査機ロゼッタ:チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は「大量の酸素」に包まれている!
In Deep 2015年10月29日

 

まったく生命がいない状態で「46億年も酸素に包まれ続けている」というのは、ちょっと信じがたいことであり、あるいは、他の分析でも、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、生命(微生物)の兆候が強く感じられるものでした。

ともかく、これから地球への最接近が始まる星間天体 3I/アトラスが水を噴出していることについての科学誌の報道です。

地球の生命体系の何か大きな変化の予兆を感じざるを得ません。





星間物体が奇妙なものを噴出していることを科学者らが発見

Interstellar Object Is Spraying Something Weird, Scientists Find
futurism.com 2025/10/11

「これは、生命の化学反応の成分が人間に特有のものではないことを物語っています」

私たちの太陽系への恒星間侵入者である 3I/アトラスの新しい分析により、それが大量の水を噴出していることが明らかになったが、天文学者たちはその理由をすぐには説明できていない。

彗星であると広く信じられているこの天体は、太陽の陰に隠れる前に NASA のニール・ゲーレルス・スウィフト宇宙望遠鏡で撮影された際、水の副産物であるヒドロキシルガス(OH)の紛れもない証拠となる強い紫外線放射を示した。この放射は、紫外線が大気に吸収されるため、宇宙からしか観測できない。

天体物理学ジャーナルレターズに掲載された新しい研究で詳述されている彼らの研究結果では、この大量のヒドロキシルガスの存在は、この彗星が毎秒約 88ポンド (約 39キログラム)という猛烈な速度で水蒸気を噴出していることを示していると主張している。

研究結果に関するプレスリリースによると、これは消防ホースを全開にした時とほぼ同じ速度だという。

最も驚くべき点は、これが太陽からかなり離れた場所で観測されたことだ。太陽中心から見て約3天文単位(AU)、つまり地球と太陽の距離の 3倍の地点だ。

通常、彗星は核と呼ばれる中心核の水氷が昇華、つまり固体から瞬間的に気体へと変化する前に、太陽にかなり近づいてしまう。そのため、3I/アトラスからの水の放出は、何か別の原因によるものであるに違いないと考えられる。

そして、このプロセスが継続するには、この彗星が相当量の水を蓄えている必要があるという、興味深い事実も示唆している。

「星間彗星から水、あるいはその微弱な紫外線エコーであるヒドロキシルガスを検出することは、別の惑星系からのメッセージを読み取っているようなものです」と、論文共著者で米オーバーン大学の物理学教授デニス・ボーデウィッツ氏は発表の中で述べた。「これは、生命の化学反応の構成要素が地球に特有のものではないことを示しています」

これは、3I/アトラスのような星間天体の魅惑的な奇妙さを示す、もう一つの事例だ。はるか遠く、おそらく数千万光年も離れた場所から、私たちのすぐそばを猛スピードで通り過ぎていくサンプルだと考えてみてほしい。

近隣の彗星と比べて多くの点で奇妙であるという事実は、これらの想像を絶する異星の領域がいかに独特であるか、そして恒星系がどのように形成され、その構造がどのように進化していくのか、私たちが理解すべきことがまだたくさんあることを示唆している。

通常、彗星のコマ(彗星に輝く外観を与える巨大なガスと塵のハロー)は、天体が太陽(あるいはおそらく他の恒星)に近づき、加熱されるにつれて形成され始める。この熱によって、彗星の核に含まれる物質が昇華または蒸発する。核は、地上から私たちの目に留まる彗星の尾よりも何倍も小さいものだ。

3I/アトラスのコマは、すでに様々な点で私たちを驚かせている。その化学組成は私たちの彗星と比べて奇妙で、二酸化炭素と水の比率が驚くほど高いようだ。

水の噴出の原因はまだ解明されていない。天文学者たちは、太陽光が核から放出された氷の粒子を加熱し、それが周囲のコマに蒸発しているのではないかと推測している。

天文学者たちは、3I/アトラス彗星が天の川銀河の中心から来たと考えている。そこで、別の恒星の接近フライバイなどの重力擾乱によって元の恒星系から追い出され、星間空間を漂流した後、最終的に太陽系周辺を通過したと考えられる。

これらの推論に基づき、天文学者たちは、この彗星の年齢は数十億年、おそらく太陽よりも 30億年古いと推定している

これは銀河系の別の部分を捉えたスナップショットであるだけでなく、宇宙のまったく異なる時代を捉えたスナップショットでもある。

現在、3I/アトラスは太陽の裏側に回っているため、地球から観測できない。しかし、科学者たちは火星付近に配備された探査機でその姿を捉えており、11月下旬には再び完全に観測可能になる予定だ。


 

ここまでです。

ああ、なるほど。

> 天の川銀河の中心から来た

という可能性が高い天体なのですね。

天の川銀河の中心といえば、マヤ族のいうところの「フナブ・クー」という概念と言葉があります。

古代マヤでは、銀河中心はフナブ・クー(Hunab Ku)とよばれていた。フナブ・クーは、数あるマヤの神々の中の最高神である。それは地球や太陽を含むさまざまな惑星を形成したいわば「母の子宮」としての宇宙神であるのみならず、意識進化のパルスを送っている大本にあるものだとも考えた。

ヤスの備忘録

そもそも、2011年に NASA が観測した「銀河の中心」って、以下のような感じなんですよ。これはこちらの記事にあります。

銀河の中心とその周辺

NASA のフェルミ線望遠鏡の観測により明らかとなった天の川銀河の中心の構造。

3I/アトラスが、こういうところからやってきたのだとすれば、それは、さらに興味深いことです。

あと、この記事にあるような宇宙の位置では、たとえ氷を持つ彗星だとしても、氷点下 70度以下とかの宇宙の場所ですので、水氷が水に変化する温度をはるかに下回っています。ですので、自然現象として、水が噴出するということはちょっと考えられない(氷から気体化しているというのならあり得るのでしょうが、それでも珍しい)。

アトラスの内部ではどんなことが起きているのですかね。

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[追記] 仮に 3I/アトラスが銀河系の中心部からやってきたとして、現在の推定移動速度から、どのくらいの年月をかけて太陽系に到達したかを Grok に計算してもらいました。その計算結果は、

「約1億3800万年かかって太陽系に到達したと推測されます」

という返答でした。

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