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海外から「人口動態アルマゲドン」と呼ばれ始める日本の人口崩壊の現状

投稿日:


New York Times




 

外国人たちが固唾をのんで見守る劇的な日本の縮小

今日、アメリカの著名ブログ「ゼロヘッジ」を見ていましたら、「日本の人口動態アルマゲドン」というようなタイトルがついた記事がありました。

数日前、厚生労働省が、今年の人口動態統計の推計を発表していたのだそうです。

その発表によれば、以下のようになっていました。

2019年の日本の人口動態の推計

・出生数 86万4000人 (過去最低 / 前年は91万8400人)

・死亡者数 137万6000人 (戦後最大 / 前年は136万2470人)

・日本の人口の自然減 51万2000人 (過去最大 / 初の50万人超え)

・結婚の件数 58万3000組 (戦後最低)

このように、どの項目にも「最低」か「最大」がつくということになっているのですけれど、実はこの報道を知らなかったのです。

ということは、Yahoo! とかのトピックスにもならなかったのですかね。

最近の私たち日本人は、この少子化と驚異的な人口の自然減を当然というように見ているのか、慣れてしまったのか、日本の報道を見ても淡々としていますし、このような数値を見ても驚かなくなっているのですけれど、海外からの視線は違います

今回ご紹介する記事に「アルマゲドン」という言葉をつけているように、この事態を「壊滅的な事態」として、取り上げています。

どうやら、その渦中にいる私たち日本人以上に、極めて強い危機感で、世界で真っ先にこのような少子化と人口減の中にある日本という国を見ているようなのです。

実際、少子化と人口減は、ほとんどの主要国の問題でもあるだけに、「今後、日本がどのようになっていくのだろう」ということは、その少し先の自分たちの社会の問題とも関係するのかもしれません。

今回ご紹介する記事は、ニューヨークタイムズなどに掲載された日本の人口動態に関する報道をベースにして、グラフなどが添えられているものです。

まずはご紹介させていただきます。


Demographic Armageddon: Japan's Births Drop To Lowest Since 1874 As Deaths Hit Highest Since World War II
zerohedge.com 2019/12/27

人口動態アルマゲドン:日本の出生数が1874年以来最低になる中、死亡者数は、第二次世界大戦以来、最高に達した

終末的な人口統計が示され続けている日本だが、今週、その人口動態アルマゲドンの歴史書に新たな1ページが加えられた。

日本の厚生労働省は、2019年、日本の人口が 2018年と比較して 51万2000人減少したと推定されると発表した。この 51万2000人という数は、アトランタ全体の人口を上回っている。

日本の人口動態の状況は今や世界的によく知られているが、その深刻さは近年さらに進行しており、特に日本国内での出生数の息をのむような低下がそこに拍車をかけている。

米ニューヨークタイムズの報道によれば、日本の出生数は、今年 90万人を下回ると予測されている。これは、統計が取られ始めた 1874年以来最も低い数字となる。現在、日本の人口は 1億2400万人だが、1874年当時の日本の人口は今より 70%も少なかった時代だ。その時の出生数と並んだのだ。

一方、日本の出生率が崩壊する中で、死亡者総数は年々増加しており、2019年にはこの数字はほぼ 140万人近くに達し、出生数より 60%多い。この数字は第二次世界大戦終戦時の死亡数に近い数字だ。さらに、今後、日本ではさらなる高齢化が訪れるため、この死亡者数は増え続けると見られる。

日本の出生数と死亡者数の間に 50万人以上のギャップが生じており、日本を人口動態の崩壊と破壊的デフレへと導いている。

出生数が減少するにつれて、労働力となる若者たちの数もまた少なくなっていくと共に、定年退職した高齢の労働者たちの老後の生活をサポートする若者たちの数が減少していくことも意味する。

これは、日本の経済的活力と社会的セーフティネットの安全性に深刻な脅威をもたらす状況といえる。

ただ、日本は退職者の負担が最も多い国のトップ 10リストに入ってはいない。 退職者の負担が最も多い国は、イタリア、ギリシャ、フランスなどだ。

実際は、縮小していく社会に対応しなければならない国は日本だけではない。さらには、日本は、少子化の深刻さの国家トップ 10にも入ってはいない。ニューヨークタイムズによれば、世界で最も少子化の中にある国は韓国だ。とはいえ、中国やアメリカを含む他の国々も出生率の低下に直面しており、将来的には人口統計上の問題を引き起こす可能性が高い。

しかし、日本は、他の国とはちがう 1つの特徴が際立っている。それは、日本の人口の 28%が 65歳以上の高齢者という点だ。日本は、世界で最も年老いた国家といえる。

日本は 10年以上前に人口統計上の転換点に達し、それ以来、出生数は低下の一途を辿っている。日本政府は、その頃から解決策を探っており、人口減少の影響に対処する時間はあった。

2007年に、日本の人口が約 1万8000人減少して以来、日本という国は毎年、縮小し続けている。そして、それ以来、死亡者数は加速し続け、今年初めて死亡者数が 50万人を超えた。

日本の若い人たちは、より良い雇用機会を求めるために子どもを持たない選択をしたり、あるいは都市部に移動することを求めるため、日本の地方都市や村の多くは深刻な人口減に直面しており、次々と村が消滅していっている。

日本にとって残念なことは、出生率の低下と死亡者数の増加という傾向は、今後も終わりがないと思われることだ。悪化することはあっても、良い方向に進む目処は立っていない。日本政府は、今後 25年間で、日本の人口が 約 1600万人減少すると予測している。これは、現在の人口から約 13%減少することを意味する。

この人口動態のアルマゲドンを食い止めようと、日本政府は、合計特殊出生率を、現在のレベルの約 1.4から 1.8に押し上げる目標を持ち、結婚している人々に、より多くの子どもを生んでもらうための社会環境や、子どもがいることにより障壁になる環境を排除したりすることによって、出産を奨励するために動いてはいる。

しかし、成功しているとはまったく言えない。日本では、さらにより多くの人々が子どもを作ることを避けていることを見てみても、その優遇措置はひどく不安定なものだということが証明されている。

多くの人たち、特に若い日本人は、子どもがいることによって、経済的機会を失うことを恐れている。あるいは、子どもを育てる経済的余裕がない。そのために、多くの人たちが子どもを欲しがらない。

子どもが欲しいと感じている人にしても、経済的な問題のハードルは高く感じられているようだ。

そして、現在の日本の高齢者介護の需要は供給をはるかに上回っており、働く女性たちがキャリアと育児を両立させることを難しくしている。一方、男性にしても、育児休暇を利用したいと考える人たちでも、「男性の居場所は自宅ではなく会社にある」という日本古来の固い文化的信念が立ちはだかる。

ニューヨークタイムズは、それ以前の問題として、日本では、結婚そのものが減少していることを指摘している。12月24日に発表されたデータによると、日本の婚姻数は、前年と比べ 3000件減少して、58万3000件となった。日本の結婚数は、過去 10年間で急激に減少している。

出生率の低下に伴い、皮肉なことに、最も実用的な解決策として、労働者確保の観点から、日本にとっての最終手段として、労働力の減少を補うためにロボット化を推進しようとしている。

しかし問題がある。ロボットは投票せず、税金も払わず、そして、ロボットは、子どもを作らない。

ドイツでは、メルケル首相による「移民に開かれた国」政策が事実上失敗したばかりだが、日本政府は最終的に、高齢者の介護などの重要な仕事に対処するために、限られた数の移民を受け入れることに同意した。今年、日本は、そのような仕事をする移民に 25万以上のビザを発行し始めた。

しかし、日本は、世界でも稀に見る外国人に対してオープンではない国であることは多くの人たちが知っている。日本では外国人は「ガイジン」という日本語で表現され、排斥されたり、からかわれたりする傾向がある。そのため日本に留まることを望まなくなる人も多い。これも大きな問題だ。

 


 

ここまでです。

なお、記事の中にもありましたが、一人の女性が生涯に出産する子どもの数である合計特殊出生率に関しては、日本はそれほど下ではないのですね。

2017年のデータですが、ワールドバンクの統計で、日本は、合計特殊出生率 1.43で、

「 202カ国中 184位」

となっていました。日本より出生率が低い国がたくさんあるのです。

それなのに、日本がダントツで自然の人口減に直面している。

ちなみに、出生率が「低い」順では以下のようになっています。

202位 韓国 1.05
201位 プエルトリコ 1.10
200位 香港 1.13
199位 台湾 1.13
198位 シンガポール 1.16
197位 マカオ 1.21
196位 モルドバ 1.26

韓国は、この翌年の 2018年の合計特殊出生率が、ついに1.0を割り込み、0.98を記録しています。

ゼロヘッジの 12月5日の記事では、「アメリカの出生率が、過去最低になった」ことを伝えてもいました。アメリカも 2007年以来、急激に出生数が減少しているのです。

人口に関しては、主要国はどこも同じような傾向にありますが、日本ほど人口に対しての高齢者率が高い国は他にはありません。

ただ、これも日本が先んじてはいますが、他の多くの国も同じようになることが予測されています。

たとえば、現状では「 60歳以上の高齢者が人口全体の 30%以上の国は、日本だけ」ですが、2050年には、以下のようになると予測されています。

2050年に人口の20%以上が60歳以上になると予測される国

VISUAL CAPITALIST

赤い国や地域は、「高齢者が人口全体の 30%以上の国」で、黄色が 25-30%というようになっています。アフリカと南米などの一部を除くと、ほぼ世界中が高齢化していく予測となっているのですね。

これは以下の記事で他のさまざまなグラフと共にご紹介しています。

地球老年期の終わりを越えて : 人類史上初めてとなる壊滅的な「世界の人口統計的時限爆弾」をグラフで見てみる

 

それにしても、日本の場合は「戦後の変化」が急速すぎたということはあったかもしれません。

1925年には、日本の合計特殊出生率は「 5.1」でした。ひとりの女性が、平均して生涯で 5人のお子さんを生んでいたと。

そして、戦後 10年ほどで一気に下がります。

日本の合計特殊出生率の推移(1918年-2016年)


garbagenews.net

このあたりのグラフは、以下の記事でご紹介しています。

国家滅亡を選択する日本の若者たち。そして、今はその意志に静かに従おうと思う悪しき時代を作り出した私たちの懺悔

日本は確かに大変に深刻な人口減少時代に突入していまして、現状で毎年 50万人ずつの人口が消滅していっています。

アイスランドの人口が 33万人。私の暮らす所沢の人口が 34万人。そういう国や市が全部消えるよりも規模の大きな人口減が毎年起きている。

こうなりますと、現実として、10年後から 20年後あたりには、もはや今と同じような日本の社会形態では成り行かなくなっているはずですし、そのころに「どれだけの地方都市が消滅しているか」というのも想像できないほどのものだと思います。

こうなったのが誰のせいとか、そういう話は別として、この人口減と異常高齢化が、相当厳しい社会状態が生まれることと結びついてしまうのは仕方ないと思われます。記事にもありましたけれど、医療や福祉や年金などのセーフティネットも影響を受けないわけがないですし。

私のように次の 10年間に高齢者になっていく人は直撃弾を受けることになりそうで、まあ大変といえば大変なのでしょうし、「見たことのないような世の中を見てみたい」というような気持ちも少しあります。

どうなりますかね。





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