新たな磁性
最近、ある研究論文を読んでいて、論文を読んでの感想としては珍しいといえる、
「ひゃあ… ( ゚Д゚)」
という感想を持ったのでした。
皆様、ご記憶にございますでしょうか。
ワクチン集団接種が、日本というか世界中で始まった 2021年に、世界各地から、
「肌に鉄や磁石がくっつく」
という報告が相次いでいたのでした。
私のメルマガの読者様からも複数のご報告をいただきまして (ご自身ではなく、施術などをなさる相手などで)、皆さん、決して嘘や酔狂をおっしゃるような方ではなかったので、「本当なのかなあ」とも思っていたのですが、しかし、
「どう考えても原理がわからない」
のですよね。
そして、時間の経過と共に、その話はなくなっていったのですけれど、今に至るまで、謎の現象のひとつとして、強く印象に残る事象ではありました。
そうしましたらデスね、最近発表された論文で、そのことを研究したものが説明されていたのです。査読済みの論文です。
(論文)COVID-19注射剤投与後の被験者における医原性磁気の臨床症状:症例報告シリーズ
Clinical Manifestations of Iatrogenic Magnetism in Subjects After Receiving COVID-19 Injectables: Case Report Series
その論文の概要には以下のように記されています。
論文「COVID-19注射剤投与後の被験者における医原性磁気の臨床症状」より
COVID-19 ワクチン接種を受けた患者が医原性磁気を呈した一連の症例について報告する。
体の各部位に巨大な金属片(最大 70グラム)が付着する現象は現実に存在し、このような患者が磁気共鳴画像法(MRI)検査を受けると、更なる健康リスクを及ぼす可能性がある。
医原性磁気は、通常、接種後数ヶ月で現れる。
より可能性が高いのは、接種された DNA プラスミド、または修飾 mRNA がスパイクタンパク質、あるいはフレームシフトによって形成されたジャンクペプチドへと翻訳され、強磁性を持つタンパク質を生成したり、内因性鉄を捕捉したりすることによるものだ。
重要なのは、スパイクタンパク質が鉄代謝の重要な調節因子であるヘプシジンと遠い相同性を持つ点だ。鉄が脳やその他の部位に再分布することで、医原性磁気が引き起こされている可能性がある。
ファイザー社製ワクチンのロット番号が「F」で始まるワクチンが関係している可能性もあるが、モデルナ社製ワクチンや他のメーカーのワクチン接種でもこの現象が起こる可能性は否定できない。
私たちの観察では、磁性は自然に消失するか、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)を塗布することで消失する可能性がある。私たちの予備的観察は、より大規模なコホート研究で裏付けられる必要がある。
ijirms.in 2025/06/01
「ああ、磁性は自然にも消失するんだ」と、その話が急速に出なくなった理由も、これで何となく理解できましたが、スパイクタンパク質は、ヘプシジンというものと相同性 (共通の由来に基づく類似)を持ち、このヘプシジンというのは、
> 哺乳類において鉄の循環系への流入を制御する上で重要な役割を果たす。
ものだそう。スパイクタンパク質にはそんな性質もあると。
いやあ、スパイクタンパク質というのは改めて趣深いものですねえ。
先ほどの論文の内容をわかりやすくまとめていた医学者の方の記事がありましたので、ご紹介します。
査読済み研究でワクチン接種後の磁性が明らかに
Peer-Reviewed Study Documents Post-Vaccine Magnetism
thefocalpoints.com 2025/06/13
「COVID-19注射剤投与後の被験者における医原性磁気の臨床的兆候:症例報告シリーズ」と題された研究が、国際医学科学革新研究誌に掲載された。
この研究は、2021年以降に多くの人々によって報告された観察結果を裏付けた。研究者が発見した内容を詳しく見ていこう。
1.医原性磁気は実在し、臨床的に観察可能
・このシリーズの患者では、特に額、こめかみ、胸、肩などの皮膚に強磁性体(スプーン、磁石など)が付着していることが示された。
・この効果は研究者によって物理的に検証されており、多くの場合、写真による記録も含まれている。
2.ワクチン接種後数ヶ月で症状が現れる
・発症は通常、注射後 1~ 20か月で起こることから、この現象は注射部位の残留成分によるものではなく、遺伝子発現または全身分布によるものである可能性がある。
3.鉄とスパイクタンパク質が関与する潜在的メカニズム
・論文著者たちは、注入された DNA プラスミドまたは改変された mRNA によって、次のような異常なペプチドまたはスパイクタンパク質が生成される可能性があると仮説を立てている。
- 強磁性を示す、または
- 内因性鉄の捕捉と再分布を引き起こす
・スパイクタンパク質は、鉄代謝の重要な調節因子であるヘプシジンと遠い相同性を持ち、脳などの組織への鉄の蓄積につながる可能性がある。
4.ワクチンロットの相関関係
・観察されたケースでは、文字「F」で始まるファイザーのロットが過剰に含まれていた。
・一部の患者ではモデルナ社のワクチンも使用されたが、相関関係はそれほど頻繁に見られなかった。
5.臨床効果と可逆性
・一部の患者では神経系や心血管系の症状(不整脈、震え、認知機能低下など)も見られた。
・少なくとも 2つのケースでは、経口 NAD⁺ 補給 (500 mg/日)により、磁気などの症状が解消または軽減されたようだ。
症例
症例1:
それまでは磁気の影響を受けていなかった 53歳の男性が、ファイザー社製注射剤(ロット EY3014 および FE3065)を 2回投与してから約 15ヶ月後に、両こめかみに 25gの物体が磁気的に付着する症状を呈した。胸痛、不整脈、全身の震え、認知機能障害、その他の全身症状が発現した。
症例2:
以前は健康であった 39歳の女性が、ファイザー社製ワクチン(ロット FL4574)を 1回接種してから約 1ヶ月後、額と右肩(接種部位)に磁気を帯びた感覚を呈した。42gの金属片が額に付着し、痛みを引き起こした。症状はアルコール摂取により軽減したが、接地により悪化した。
症例3:
28歳の女性が、ファイザー社製注射剤(ロット番号 FE2296 および FH0161 )を 2回接種してから約 20ヶ月後に磁気を帯びる症状を呈した。45gの金属片が額、こめかみ、胸部に付着したが、時間の経過とともに磁気は消失した。これは、自己投与による NAD⁺療法(1日500mg)の影響と考えられる。
症例4:
28歳男性が、ファイザー(ロット FH9951 )およびモデルナ(ロット 3004494 )の両剤を注射してから約 20ヶ月後、左こめかみと胸郭に 42gの金属片が付着する磁気を生じたと報告した。NAD⁺投与により認知症状および MRI 検査中の視覚障害は改善したが、投与中止後に再発した。
症例5:
症例2の配偶者で、以前は健康だった 32歳の男性が、ファイザー社製ワクチン(ロット FL4574 )接種から 2か月後に磁気症状を発症した。70gの金属片が額、胸、そして注射部位の反対側の肩に付着し、食事や薬物療法による改善は見られなかった。
症例6:
36歳女性が、ファイザー社製およびモデルナ社製ワクチン(ロット番号 1F1012A および 3006274 )接種から 1か月後に強い磁気症状(胸骨に約 25gの物体が付着)を発現した。ワクチン未接種の 10歳の息子にも同様の胸部局所的な磁気症状が発現したため、ワクチン関連の排出 (シェディング)の可能性が示唆された。
医療安全への影響
・磁気により MRI 検査が複雑化し、さらなるリスクが生じる可能性がある。
・数多くの逸話的な報告があるにもかかわらず、ファイザーの内部文書や VAERS にはこの現象に関する言及はない。
・論文著者たちは、ファイザーのワクチンロット、特に「F」のラベルが貼られたロットの独立した品質管理テストと、結果を再現するためのより大規模なコホート研究の実施を求めている。
著者たちは次のように結論付けた。
磁気の現象は現実のものであり、ノセボ効果ではない。 (※ ノセボはプラセボと逆の現象)
しかし、以前発表された別の研究である「予期せぬ磁気吸引力:人体における組織化されたエネルギー場の証拠」も考慮することが重要だ。
以下のような研究だった。
研究の背景:ここ数ヶ月、 COVID-19 ワクチン接種を受けたばかりの被験者の肩部に磁力を感じるという予期せぬ報告が相次いでいる。
目的:こうした主張が真実か虚偽かを判断する。
方法:標準的なネオジム磁石と非磁性ペーパークリップを用いて、厳密に標準化された適用プロトコルに従い、前向き観察研究を実施した。
磁石とペーパークリップは、両腕の三角筋の様々な部位に貼り付けられた。吸引スコアは、三角筋上の各腕に貼り付けた磁石の各極ごとに1ポイントを加算し、最大スコア4とした。同様に、3種類のサイズのペーパークリップを試験し、最大スコア6とした。磁場スコアは、磁石スコアとペーパークリップスコアを加算し、最大スコア10とした。
結果:2021年6月1日から 7月7日までの間に256名が登録された。これらの被験者のうち、148名(57.8%)が COVID-19 ワクチン接種を辞退し、108名(42.2%)が接種を受けた。
両群の比較では、マグネットスコア、クリップスコア、合計マグネットスコアに有意差は認められなかった。関連するすべての従属変数および独立変数を用いた重回帰モデルにおいて、自己免疫疾患のみがフィールドスコアの低下と関連していた。
結論:人体内には強力な磁場が生成されるが、これは以前の COVID-19 ワクチン接種とは因果関係がない。
COVID-19 mRNA 注射と磁気に関して最終的な結論を出すには、さらなる調査が必要だ。
ここまでです。
症例6 の「未接種の子どもにも磁性が伝播した」というのは何だかすごいですね。
人体にはもともと磁性も磁場も存在するけれど
この後半で紹介されていた実験って、読む限りは「いろいろな人たちの三角筋に磁石や鉄のクリップを貼り付ける」というものに解釈できそうですが、ということは、
「通常の状態でも、磁石や鉄がくっつく人がいる?」
ということなんですかねえ。
しかし、その前にあった、症例 5の人なんて「 70グラムの金属片」が体のいろいろなところにくっついています。
70グラムって結構な重量で、500円玉ひとつが約 7グラムですから、500円玉 10個分の重さの金属ということになります。小さな、たとえばグリンピースの缶詰くらいの重さですよ。
そんなの普通の状態でくっつきますかね?
人間の体には磁性も磁場もありますが、磁石がつくほどの強いものではありません。
生体磁気とは、生体信号の一種で心拍、脳波、運動などの生体現象によって体内にイオン電流が流れることによって生じる磁場。 Wikipedia
ヒトの頭部の磁場
前田坦『生物は磁気を感じるか』
磁性に関していえば、
「血液は鉄であり、それそのものが磁性を持っている」
ので、人間は全身が磁性で満ちているとはいえます。
『太陽活動と景気』より
血液中のヘモグロビンは鉄と色素の複合体であるヘムと蛋白質であるグロビンから成るが、グロビンは「反磁性」とされているから、本質的には鉄の科学的状態が血液の磁気的性質を発生させていると考えられるのである。
ただ、生体内にもともと磁性も磁場もあるとして、そこに「余計な磁性が加わる」ことは、体内の通常をバランスを崩しそうで、あまりいいことではないのかもしれないですね。しかも、わりと大きな鉄や磁石がくっつくほどの磁性は特に影響がありそうです。
また、血液は(というより全身の細胞は)、ナノスケールの振動を常に繰り返していて、こういうものが乱れると体調面にも悪く出てくる部分はありそうです。以下の記事の後半でふれています。
・血液は命のリズムそのものであり、その分子の振動は、私たちに固有の意思と感情を与えている。なら、意思と感情を強制的に変える方法は?
In Deep 2021年6月9日
いずれにしましても、最初にご紹介した論文のように、接種後にではあるにしても「新たな磁性」を獲得した人たちは確かにいたようです。
つまり、それまで体に鉄や磁石がくっつかなかったのであれば、その人が新たに獲得した磁性ということになります。
mRNAワクチンには、いろんな作用があって、おもしろいですね。
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