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2021年からのがんの有意な増加が確認され、そして今は石油危機で抗がん剤の流通が枯渇しかけている

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抗がん剤についての前置き

まあ……私は、抗がん剤に対して否定的な人なのですが、理由としては、合理的あるいは科学的な理由というのもあるとはいえ、「身近な人たちが、抗がん剤の服用を始めてからバタバタと亡くなる姿をたくさん見た」ということもあります。

親戚や、あるいは知人が、どんどん衰えていく姿を数多く見ました。

抗がん剤の副作用というのは、ある意味当たり前のように語られますが、その副作用のメカニズムについては、以前は「健康な細胞も殺すから」というように言われていたことが多かったですが、2024年にネイチャー誌に掲載された研究で、そうではなく、死亡した健康な細胞から遊離する毒性のある粒子(遊離クロマチン粒子というものらしいです)が、 DNA を切断したり、炎症経路とアポトーシス経路を活性化したりするために身体がダメージを受けてしまうということが示されていました。

そのネイチャー誌の論文は難しいものですが、それを簡単に取りあげていた記事では、以下のように書かれています。

ネイチャー誌に掲載された論文によれば、化学療法によって細胞が死滅すると、死にゆく細胞は「細胞遊離クロマチン粒子」(cfChP)と呼ばれる危険な断片を血流中に放出する。通常の細胞死とは異なり、化学療法はこれらの毒性粒子の津波を作り出し、体内の浄化システムを圧倒することがわかった。 naturalhealth365.com

このあたりについては、以下の記事に書いています。

がんの化学療法の副作用の真実は「健康な細胞をも殺す」からではないことが研究で判明…
In Deep 2025年5月6日

 

具体的には、化学療法での副次的作用の割合は以下のようになっているのだそう。

・特定の化学療法剤を投与された患者の最大 6.8%に二次性白血病が現れる。

・アントラサイクリン化学療法を受けている患者の最大 26%に心臓障害が発生する。

・プラチナ製剤ベースの化学療法を受けている患者の 30~ 40%に永続的な神経損傷がみられる。

・認知障害(ケモブレイン)は化学療法を受ける患者の最大 75%に影響を及ぼす。

この数値(認知障害以外は、副作用を受ける率のほうが低い)を見てもわかる通り、

「大丈夫な人は大丈夫」

なんですよ。

ここにおいても「強い個体と弱い個体の選別」は行われます。

大丈夫な人は、治療にも耐え生き残る。治る人は治る。しかし、そうではない人は、難しい結果となる。

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2021年からのアメリカのがんの増加率

…とまあ、ここまでは余談で、今回ご紹介するのは、最近、アメリカ国立がん研究所のSEERデータというものにおいて、

「 2021年からのアメリカでのがんの増加」

データが出ていまして、2021年というのは、mRNAワクチンキャンペーンが始まった年ですが、一部のがんが、2021年から 2023年に有意な増加を示していることがわかったと。

以下は、そのグラフです。


Nicolas Hulscher, MPH

増加したのは、以下のようなガンです。

・脳腫瘍:+19.5%
・結腸/直腸がん:+19.4%
・小腸がん:+15.5%
・卵巣がん:+12.8%
・胃がん:+7.3%
・乳がん:+3.6%

脳腫瘍、結腸/直腸がん、小腸がん、卵巣がんのなどの十数%の増加というのは、誤差の範囲を超えているものではあり、この原因は複数あるのか、そうでないのかはわからないですが、2021年は、mRNAワクチンのキャンペーンが始まった年ではあります。

2024年のアメリカの論文では、以下のようなグラフが提示されていたこともあります。がんによる超過死亡率の推移です。

アメリカの15歳 - 44歳のガンによる超過死亡率の推移

researchgate.net

また、2021年以降のがんの増加については、日本での研究を以下で取りあげたこともあります。

2021年から、どのようなガン死がどのように増えたのか、そして「なぜ増えたのか」についての日本人医学者による渾身の論文
In Deep 2024年4月9日

 

ここでは、その原因を追及するつもりはないですが、ともかく「主要国でがんが増えている(あるいは少なくとも 2021年から 2023年頃は増えた)」というのは、ある程度事実です。

最初に抗がん剤のことにふれましたけれど、がん治療の標準は、化学療法(抗がん剤治療)となっているわけで、抗がん剤治療の善し悪しはともかくとして、「それに望みを託す」人たちは今でも多いのだと思います。先ほど書きましたように、治る人は治ります。そして治らない人は治らない(どちらかというと、丁半の世界)。

で、今はご存じのようなエネルギー危機の渦中にあるのですが、この抗がん剤というのも、

「おおむね 99%が石油由来」(厳密な数字ではないです)

なんですね。

これについては、先月、「医薬品の99%が石油由来」ということについての記事を書きましたけれど、同じ範疇の話です。

この問題が深刻化しようとしています。




薬剤の流通の停滞や停止の時期が近づいている

多くの抗がん剤(特に従来型の化学療法薬など)は、石油を原料とした石油化学製品を出発点に合成されるもので、ナフサを分解して得られる基礎化学物質(エチレン、プロピレン、ベンゼンなど)が基本となっているようです。

ですので、石油やナフサ不足、あるいは単純にそれらの価格の高騰が続くと、抗がん剤製造の不安定さが生まれると共に、「輸送や物流の停滞や混乱」により、供給が乱れてくるリスクが高まります。

そもそも、抗がん剤を別にしても、がんの治療も他のさまざまな疾患と同じように、多くの「使い捨て医療用品」が必要なわけで、たとえば、

・注射器、輸液バッグ、点滴パック、手袋、透析回路、カテーテルなどのプラスチック製品

は、すべてナフサ由来ですので、こういうものが不足、枯渇に近づくと、治療の継続も難しくなる可能性があり得ます。

がんだけではなく、医療での治療全体に及ぶ話ですが、その中のひとつの傾向として、

「がんは増加しており、治療は停滞していく」

という現実が今、近づいているのだと思われます。

日本の経済産業省が、化学メーカーなどの業界団体に対して安定供給の確保に向けて協力を要請した、という報道もありましたけれど、

「要請されても、どうにもならないことはどうにもならない」

というのが現実ではないでしょうか。

業界団体は魔法使いではないのですから。

以下の記事は、米ロイターの 3月16日のもので、つまり、今から 1カ月半前のものですが、「 4〜 6週間内にがん治療薬が不足する」可能性を専門家が述べています。抜粋です。

病院は数週間以内に物資不足に陥る可能性がある

外交問題評議会のグローバルヘルス担当上級研究員であるプラシャント・ヤダブ氏は、保存期間が短く、温度に敏感で高価な医薬品の在庫は通常 3か月分程度であり、特にモノクローナル抗体などの抗がん剤が最もリスクが高いと述べた。

がん治療薬の配送遅延は、患者にとって深刻な結果を招く可能性があり、治療コースを最初からやり直さざるを得なくなったり、がんが悪化したりする恐れがある。

ヤダブ氏によると、この混乱はすでに一部の企業にとって問題となっており、状況が改善しなければ 4~ 6週間以内に供給が不足する可能性があると警告する顧客もいるという。

reuters.com 2026/03/16

今はこの記事にある日付けから 4〜 6週間後となってきています。日本の薬剤の流通がどうなっているのかは、個別には明確にわからないですが、一部では混乱が起き始めていても不思議ではないです。

特に、日本に関しては、ナフサ不足で、プリン豆腐も販売できなくなりつつある状態なんですから、今後何が不足するのかは、もはやよくわからないです。

私はあくまで抗がん剤には否定的ですが、しかし、それ自体が消えていこうとしているという現実の話でした。




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