「不可逆的な損傷」
地域にもよるのでしょうけれど、私の住むあたりの街中では、さすがにマスクをしている人は少なくなりましたが、それでも、今でも、たまに小さな子がマスクをしている光景を見ることはあります。
思い出してみれば、パンデミックが始まって以来、最も「戦ってきた」(表現が苦笑ですが)相手は「マスク」でした。特に小さな子どもと妊婦さんのマスク着用に対してでした。
2020年から、その悪影響について、何十本くらいあるのかわからないですが(マスク関係の記事一覧はこちらにあります)、ずいぶんと書かせていただいた記憶があります。
当初の頃、つまり 2020年や 2021年などの当時は、巷では「マスクに予防効果があるかないか」というような議論もあったようですが、私は常に、
「長期のマスク着用には純粋な有害性しかない」
として記事を書いていました。感染予防に効果があるかどうかなどはどうでもいいほどの重大な有害性が存在します。
今でもそれは正しいと思っています。
2020年の夏頃には、マスクが小さな子どもにもたらす「別の作用」を知ることにもなります。「表情の学習の阻害」です。
(記事)マスク社会がもたらす「本当のディストピア化が何か」に気づいた。それは表情を学ぶ機会を失った赤ちゃんたちによる「人の感情を理解しない人々の社会」の誕生
In Deep 2020年8月26日
この「結果」が露呈してくるのは、数年後、あるいは今の子どもたちが大人になってからのことですが、「小さな頃に表情を学ばなかった人たち」が、社会の主軸となっていくのですから、すごいことですよ。
さて最近、マスクに関しての 2022年の医学記事を読みました。
これが多くの論文を引用した、とてもいい記事でしたので、新しいものではないですが、ご紹介したいと思います。わりと長いです。
さまざまなマスクの悪影響が書かれているのですが、私が知らなかったことがありました。
「目も酸素不足に非常に敏感」
なのだそうです。以下のようにあります。
目も、たとえ短時間であっても酸素不足に非常に敏感で、特に網膜は永久的な損傷を受ける可能性がある。研究によると、全身性高酸素症、高炭酸ガス血症、低酸素症は網膜灌流を変化させ、目に損傷を与えることが知られている(論文)。そのため、眼疾患のある人はマスク着用により大きなリスクにさらされる。
また、医学博士のマーガリット・グリース・ブリッソン博士という方の述べていたことは、2020年から私が懸念していたことで、マスクによる酸欠の影響は「不可逆的である可能性がある」ということを述べています。
たとえば、脳です。
慢性的な酸素欠乏状態になると…脳内の酸素不足は進行し続けます。神経変性疾患は数年から数十年かけて発症することが分かっています。
マスクを着用し、吐いた空気を再び呼吸することに慣れたと思っている間にも、酸素欠乏状態が続くと、脳内の変性プロセスは増幅されていきます。
2つ目の問題は、脳内の神経細胞が正常に分裂できないことです。したがって、数か月以内にマスクを外して再び自由に酸素を呼吸できるようになったとしても、失われた神経細胞は再生されなくなります。失われたものは失われたままです。
この「失われたものは失われたまま」という点ですね。これは脳が成長中の小さな子どもに当てはまることです。
そして、神経変性による疾患は、数年、数十年かけてから明らかになってくる。
マスク着用の有害性は大人にはあまり関係ありません。ですので、着用したい大人は好きなだけマスクをしていればいいです。でも、子どもは違います。
それによって、脳や神経や内臓に大きなダメージを受けて、そのうちのいくつかの機能が失われたまま成長するしかなくなるのです。
医学記事をご紹介します。
参考文献として示されている論文は基本的にすべてリンクしています。
なお、これは 2022年2月、つまり 2年半前の、まだ海外でもマスクの着用が続いていた頃の記事だということをご念頭に置かれて読んでいただきますと幸いです。
酸素欠乏マスク症候群(ODMS)
Oxygen Deprivation Mask Syndrome (ODMS)
BRMI 2022/02/08
2020年4月、世界保健機関は、症状のある病気の人や医療従事者にのみマスクの使用を推奨し、広範囲にわたる使用は推奨しなかった。2020年6月、同機関はこの推奨を変更し、混雑した場所などでの一般的なマスクの使用を推奨した(WHOの声明)。
その後、多くの国が信頼できる研究もなく盲目的に公共の場でのマスク着用義務を採用し、2020年にはそれが当たり前のものとなった。WHO が委託したメタ分析研究と同様に、マスク着用による中程度または強い証拠に基づく、明確で科学的に把握できる利点は得られなかった (2020年の論文)。
同年に実施された別のメタ分析では、マスクの科学的証拠が弱いことが確認された (2020年の論文)。
彼らは、以下のように結論付けた。
マスクの効果については不確実性がある。証拠の確実性が低~中程度であるということは、効果の推定に対する信頼が限られており、実際の効果は観察された効果の推定とは異なる可能性があることを意味する。
ランダム化試験の統合結果では、季節性インフルエンザの期間中に医療用/外科用マスクを使用することで呼吸器ウイルス感染が明確に減少することは示されなかった。
呼吸器ウイルス感染を減らすために日常的なケアで使用される医療従事者に対する医療用/外科用マスクと N95/P2マスクの使用に明確な違いはなかった。手指衛生は呼吸器疾患の負担を適度に軽減する可能性があるが、この物理的介入に関連する害は十分に調査されていない。
主流メディアと米 CDC は、無害に近いオミクロン変異株を含むパンデミックを大々的に宣伝したため、アメリカ人には、家、車、オフィスで完全に一人でいるとき、または屋外を歩いたりジョギングしているときでさえマスクを着用している人たちがいる。
子どもたちは学校で一日中マスクを着用することを強制され、休憩時間でさえマスクを外す機会はほとんどないかまったくない。ジムの有酸素運動マシンで運動しながらマスクを着用する人さえいる。
2021年の研究では、自家製マスクであれ N95マスクであれ、マスクを長期間使用すると、体内の酸素が 5~ 20%失われ、低酸素症や高炭酸ガス血症(血流中の二酸化炭素過剰)につながる可能性があることが明らかになっている (2021年の論文)。
マスク着用が健康に悪影響を及ぼし、中には命にかかわる影響もあることが、いくつかの研究で明らかになっている。
酸素欠乏は、特にアスリートや COPD (慢性閉塞性肺疾患)患者にとって最も懸念される症状の 1 つだ(関連論文1、2、3、4)。
酸素欠乏への影響は、現在、酸素欠乏マスク症候群 (ODMS) と呼ばれている。
最も重要なのは、マスクの使用による低酸素症は、脳が急速に発達し、豊富な酸素供給を必要とする子どもにとって深刻な懸念事項であるということだ。
小児科領域だけでなく、マスク着用の有害な影響は産科(胎児および胚の発育)においても重要な考慮事項だ。妊婦は、酸素欠乏マスク症候群に対して脆弱なグループであり、マスクの使用により、胎児が深刻に悲惨な結果に直面する可能性がある。
米ブラウン大学の研究によると、学校で一日中他人と距離を置き、マスクを着用することを余儀なくされた子どもたちは、脳にダメージを受け、IQ が大幅に低下することが判明した (2021年の論文)。
この研究結果は、以下のことを強調している。
SARS-CoV-2 の直接的な感染や COVID-19 による病気がなくても、COVID-19 パンデミックに関連する環境の変化(マスクと社会的距離の確保)が乳児や子どもの発達に著しく悪影響を及ぼしている。
別の研究では、研究者たちは、マスクの着用が脳、心臓、肺、腎臓、免疫系を含む複数の臓器系に重大に有害な生理学的変化を引き起こすことを示した(2020年の論文)。
毎日マスクを着用すると、血液化学変化(CO2の上昇による血液 pH の低下)につながり、「長時間着用すると意識レベルの変化」につながる可能性があることを研究者たちは実証した。
研究者たちはさらに、以下のように書いている。
高炭酸ガス血症は、体内のすべての細胞で急速に細胞内アシドーシス(細胞の自死)を引き起こすことが知られている。
ガス交換が絶えず行われているため、肺だけに影響を及ぼすように損傷を遮断する方法はない。つまり、高炭酸ガス血症の影響を肺だけに限定する方法は知られていない。
高炭酸ガス血症の影響は、次の順序で進行する。呼吸換気の代償的試み、呼吸困難、過呼吸。運動能力、視力、判断力、認知力の変化を伴う神経系の変化、頭蓋内圧の上昇と頭痛を伴う脳血管拡張、交感神経系の刺激による頻脈、そして最後に、極度の高炭酸ガス血症の場合は中枢性抑制に至る。
したがって、マスクに関連する呼吸生理学の変化は、着用者の血液ガスに悪影響を及ぼし、O2 を減少させ、CO2 を増加させ、これにより、すべての好気性生命の基礎、外部呼吸と内部呼吸に悪影響を及ぼし、さまざまな臓器系と代謝プロセスに影響を及ぼし、個々の人間に身体的、心理的、社会的影響を及ぼす。
世界中で、頭痛、集中力の低下や頭の混乱、パニック発作、めまい、複視、耳鳴り、血液化学変化、さらには発作など、酸素欠乏マスク症候群による数多くの症状が報告されている。
低酸素症だけでなく、二酸化炭素の滞留、眠気、頭痛、疲労感、皮膚の炎症(赤み、かゆみ)、微生物汚染(細菌のコロニー形成)などの累積効果に関して、マスク着用時間が長くなると潜在的な長期的影響と直接的な短期的影響が生じるという十分な証拠が文献に示されている(関連論文1、2、3 ※実際には 8つの論文が参考文献として提示されていますが、ここでは 3つの提示とします)。
目も、たとえ短時間であっても酸素不足に非常に敏感で、特に網膜は永久的な損傷を受ける可能性がある。研究によると、全身性高酸素症、高炭酸ガス血症、低酸素症は網膜灌流を変化させ、目に損傷を与えることが知られている(2006年の論文)。
そのため、眼疾患のある人はマスク着用により大きなリスクにさらされる。
医学博士のマーガリット・グリース・ブリッソン博士は、神経毒性学、環境医学、神経再生、神経可塑性に特に興味を持つ、薬理学博士号を持つ神経内科医および神経生理学者だ。マスクが脳に与える影響について、博士は次のように語っている。
吐いた空気を再び呼吸すると、間違いなく酸素不足と二酸化炭素の氾濫が起こります。人間の脳は酸素不足に非常に敏感であることがわかっています。
たとえば海馬の神経細胞は、酸素なしでは 3分以上は生きられません。生き残ることができないのです。急性の警告症状は、頭痛、眠気、めまい、集中力の低下、反応時間の遅れなど、認知システムの反応です。
しかし、慢性的な酸素欠乏状態になると、慣れるため、これらの症状はすべて消えてしまいます。しかし、効率は低下したままで、脳内の酸素不足は進行し続けます。
神経変性疾患は数年から数十年かけて発症することが分かっています。
マスクを着用し、吐いた空気を再び呼吸することに慣れたと思っている間にも、酸素欠乏状態が続くと、脳内の変性プロセスは増幅されていきます。
2つ目の問題は、脳内の神経細胞が正常に分裂できないことです。したがって、今後、数か月以内にマスクを外して再び自由に酸素を呼吸できるようになったとしても、失われた神経細胞は再生されなくなります。失われたものは失われたままです。
脳の代謝が活発になればなるほど、より多くの酸素が必要になる。そのため、子どもたちが一日中マスクを着用するのは非常に恐ろしいことだ。
さらに、子どもたちの免疫システムは非常に適応性が高いため、ドイツの神経学者が述べたように、「地球の微生物叢との絶え間ない相互作用」が必要だ。
結論
一日中 5% から 20% というゆっくりとした拷問のような酸素不足は、特に子ども、妊婦にとって、明白かつ差し迫ったリスクだ。子どもの場合、正常な中枢神経系の発達が阻害され、永久的な神経損傷を含む、潜在的に回復不可能な脳損傷を引き起こす可能性がある。
子どもたちはマスクを外すべきだ。
マスク着用が長期にわたる神経損傷を引き起こす可能性があることを知りながら、これを義務付けるのは犯罪以外の何物でもない。
酸素欠乏はすべての脳にとって危険であり、感染生存率が 99.9% を超えるウイルスから自分自身や他人を守る効果のないマスクを着用するかどうかは、すべての人間の自由な判断に委ねられている。
最後に、患者の健康を守るために、医師は 2017年に改訂された 1948年のジュネーブ宣言の指導原則に基づいてアドバイスや行動を行うべきである。
これによれば、すべての医師は患者の健康と尊厳を最優先し、脅迫されても自分の医学的知識を、人権や市民の自由を侵害するために使用しないことを誓う (ジュネーブ宣言)。
根拠のないマスクの有効性の仮定は、エビデンスに基づく医療の原則と医師の倫理ガイドラインに完全に従い、文書化された患者とマスク着用者に対する個々のリスクと望ましくない影響と相殺されるべきである。
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