人間は実際に光り輝いている
新しい研究ではないのですが、科学記事で、
「人間は表面から常に光を発している」
ことを突き止めた研究について知りました。
そして、その研究が日本人(東北工業大学の研究者)によるもので、それと共に、
「人間は頭部(顔)がもっとも光っており、その明るさは、日中は強く、夜になると暗くなる」
ということも知りまして、何とも興味を持った次第でした。
人間の光ということに関しては、バイオフォトン(すべての生物が放出する光エネルギーの粒子)というものについて書いたことはあります。
ノーベル賞学者のリュック・モンタニエ博士などがおこなっていた「光学生物物理学」というものについて、2022年のこちらの記事で取り上げたことがあります。
バイオフォトンについては、以下の記事にもあります。
・人間を含むあらゆる生命は光そのものであり周波数そのもの
In Deep 2023年2月27日
しかし、この日本の研究は、そういうものとはやや異なり、「本当に表面が光っている」のですね。
もちろん、ものすごく弱い光ではあり、「肉眼で感じることのできる光の 1000分の1」の明るさだそうですが、特殊な装置で撮影しますと、光っているのです。
そして、以下のように「昼は明るく、夜は暗くなる」のですね。以下は論文にある画像に、こちらで時刻を入れたものです。
論文の画像より
PLOS ONE
午後 4時が一番明るいですね。
そして、腹部から上部全体を撮影しているのに、光っているのは、ほぼ頭部(しかも脳のほうではなく、鼻から喉のあたり)で、肩からも少し光が出ています。最後まで赤く残っている部分は、鼻と口の間と、喉仏のあたりですかね。
ともあれ、この論文を紹介していた科学記事をご紹介します。太字はこちらで施しています。
目には見えないが、人間は独自の生物発光で光っている
You Can't See It, But Humans Actually Glow With Our Own Form of Bioluminescence
sciencealert.com 2016/11/09
生物発光と聞くと、おそらくアンコウのような深海生物を思い浮かべる方も多いだろう。アンコウは数百万のバクテリアを使って頭部の前に光を出し、獲物を捕まえて悪夢を照らす。
しかし、人間はどうだろう?
2009年に日本の研究者たちが行った研究によると、人間の可視光での生物発光は確かに存在するという。しかし、その光は、人間の目では捉えられないほど暗すぎるとのこと。
「人間の体は文字通り光っている」と東北工業大学の研究チームは PLOS Oneに 掲載された研究論文の冒頭で述べている。
「体から発せられる光の強さは、私たちの裸眼の感度の 1000分の1だ」
研究チームは、超高感度カメラを使用して、5人の健康な男性ボランティアを 3日間連続で(もちろん睡眠の合間に) 3時間ごとに 20分間、光を遮断した部屋の中で監視することで、この奇妙な発見をした。
研究者たちは、被験者たちが一日中「光り輝いている」ことを発見した。最も明るい点は午後遅くに額、首、頬の周囲に現れた。最も暗い生物発光は夜遅くに記録された。
そして、画像がどのように見えるかに関わらず、これは熱によって引き起こされた赤外線ではなかった。これらの信号は、熱によって引き起こされたものではなく、可視光の光子(光粒子)からのものだ。
一体、何が起こっているのだろう? 実は、これは私たち人間の代謝の非常に興味深い副作用なのだ。
エリオット・ベントレー氏がガーディアン紙にまとめているように、人間の生物発光は「細胞呼吸によって生成される反応性の高いフリーラジカルが浮遊する脂質やタンパク質と相互作用した結果」だ。
これらの励起された分子は蛍光体と相互作用して光子を放出し、実際に光る作用を持つのだ。
研究チームは、 参加者の頭部が最も光ったのは、体のこの部分が一般的に太陽光をより多く浴び、皮膚内のメラニンに影響を与え、他の部分よりも光る反応をより引き起こすためだと考えている。
動物の生物発光は代謝率と関係があるという仮説をさらに裏付け 、研究者たちは、その発光は体内の生物時計と関連している可能性があると示唆している。
つまり、最も多くのエネルギーを消費する午後遅くに、私たちは最も明るく輝くのだ。
研究チームは将来、人の体表面をスキャンして光のレベルをチェックし、代謝の変化として現れる可能性のある病状を推測できるようになることを期待している。
「体の表面から光が見えれば、体全体の状態がわかる」とチームメンバーの小林正樹氏は、ライブサイエンスに語った。
もし、誰かがあなたに「あなたは輝いているね」と言ったのなら、実はその人は科学的な真実を言っていることになりそうだ。
ここまでです。
研究は、2009年のものだそうで、十数年前のものですが、この研究を私は知りませんでした。
記事にお名前が出てくる小林正樹さんという方は、調べてみますと、現在もバイオフォトンの研究をしてらっしゃるようです。
関係ない話ですが、以前、ある飲食店にいた時に、離れた場所に座っていた男性の頭部が「七色に光る」という現象を見たことがありまして、何かと思って近づいてみると、ピッカピカに薄くなった頭部に、店内のライトが反射していたのでした。
「人間ミラーボール!」と感心した記憶がありますが(そんな話はええわ)、思い返しますと、その男性は、頭部では光を反射すると同時に、顔からは微弱な光を発していたということになりますね。
それはともかく、人間は本当に光っているのだなあと思うと共に、光が「代謝」によって発せられているのなら、少なくとも呼吸をしている、あらゆる生物もまた光を放っているのかもしれません。
人間の未来の器官「喉」
あと、光が強い場所を、被験者の方の写真と並べてみますと、どうも、その中心が「鼻から喉」にあります。
これを見て、ふと、
「2020年に発見された新しい臓器」
の周辺あたりにも見えるなあとか思っていました。
新しく発見された臓器は「尿細管唾液腺」という名称がつけられまして、以下です。
これについては、ちょうど「 PCR 検査でグリグリされる位置と同じ」だったこともあり、2020年10月のこちらの記事で取り上げています。
また、あまり関係ないですが、ルドルフ・シュタイナーは、
「将来、喉が人間の重要な器官になる」
と講義で述べていたことがあります。
以下の記事の後半に、1912年1月1日のシュタイナーの講義を訳しています。
・ルドルフ・シュタイナーは、「将来、喉は人間で最も重要な器官=生殖器になる」と述べていたことを知りましたが…
In Deep 2020年10月27日
シュタイナーに言わせると、喉というのは大変に重要な器官だそうで、以下のように述べています。
1912年1月1日のシュタイナーの講義より
私たちは、世界のものが、すべてが新しく生まれるか、消えていくところに存在していることを認識しています。
私は特に人間の「喉頭」が本当の「未来の器官」である概念を指摘してきました。将来的には現在の喉頭とはまったく異なるものと呼ばれる器官となる概念です。
今日では、喉頭の役割は、それは単に私たちの内面の気分や状態を言葉を発して、それを音声として外の世界に伝えるだけですが、将来的に、喉頭は、私たち自身が私たち全体であるものを伝えることになるでしょう。
つまり、将来的に喉頭は人間全体の生殖に役立つことになるでしょう。
喉頭が、心の中にある言葉で外部に表現する役割だけではなく、喉頭を使って自分自身を世界の前に置く時が来るでしょう。
人間の伝播は喉頭の器官と密接に関係しています。
ややわからない部分もあるとはいえ、いずれにしても、そのような喉が最も強く光っていることは感慨深いものでした。
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