起こるはずのない年齢層での心臓発作が過去4年で急上昇
デイリーメールが、「心臓発作を起こす超健康なスリムな若者が驚くほど増加している」というタイトルの記事を掲載していました。
そして、「何が原因なのだろうか?」とも。
以下のグラフは、アメリカの国立衛生統計センターによる若年層の心臓発作の推移です。
米国の18歳- 44歳の心臓発作の推移
dailymail.co.uk
2020年から増加し始め、2022年にいったん下がり、そして 2022年から、また上昇しています。
この増加の原因が何かはともかく、参考になるかもしれないデータとして、2021年時点での米CDC の「すべてのワクチン後有害事象としての心筋炎の報告数」を示した以下のグラフがあります。
接種後の心筋炎の報告数の2010年-2021年までの報告数の推移
OpenVAERS / Myo-Pericarditis
2020年に 58件だった心筋炎の報告数が、2021年には「15,531件」と過去最大の数値として示されていました。前年の約 260倍です。これはすべてのワクチンの有害事象報告ですので、つまり、「 2021年に心筋炎を引き起こす要因となった何らかのワクチンが投入された」ことを示します。
これは 2021年のこちらの記事にもう少し細かく示しています。
その後、2022年、2023年と心筋炎の報告数は減っていきますが、これは当然といえば当然の話で、この CDC のデータは、あくまで「ワクチン有害事象」の報告の数値であり、接種から 2年も 3年も経過してから、ワクチン後の有害事象として心臓の問題を報告する医師はいないと思われるからです。
しかし、これらの心筋炎が仮に「何らかのウイルス性」だとした場合、心臓の筋肉は再生されない組織として知られているものであり、つまり、ある程度長く(場合により一生)関わるものです。
最近、あまりこのようなことを記事に書かなくなったのは、「諦め」の問題があります。つまり「心筋の損傷は、元に戻すことのできない問題」である可能性が高いため、事後にああだこうだ言っても仕方ない面があると言わざるを得ません。
たとえば、英国民保健サービス(NHS)で、30年にわたる外科医担当としてのキャリアを持つアンソニー・ヒントン博士という方は、2021年10月に以下のように投稿していました。
ウイルス性心筋炎は、2年後には 10人に 2人、5年後には 10人に 5人が死亡します。これは穏やかな話ではありません。それは死んだ心筋なのです。
ウイルス性の心筋炎、あるいは心臓に受けた影響が、どのような経過で出現していくかということについては、以下のデータもあります。
1918年のパンデミック時に「母親の胎内にいた子ども」たちのその後の数十年を追跡したものです。
英国の冠状動脈性心疾患による死亡数の推移
academic.oup.com
心疾患による「死亡」が、パンデミックから 50年後に向かって著しく上昇し続けていることがわかります。
1940年くらいから 1980年くらいまで、「平時の数十倍、あるいは、それ以上」の心疾患による死亡が発生していました。
これは以下の記事で、グラフが掲載されていた論文を翻訳しています。
(記事)1918年のパンデミック時に「母親の胎内にいた子ども」たちが数十年におよぶ「心不全の嵐」に襲われた状況から見る今後の50年、あるいは数年
In Deep 2024年5月6日
平時の死亡数に戻ったのは、「約 100年後」です。当時 100歳まで生きた人はあまりいなかったと思いますので、つまりは、
「その世代の人たちがすべて亡くなってから平常に戻った」
ことになります。
私は今回の…それが自然のコロナ感染か、ワクチン暴露かはどちらだと指定はしないですが、今後の数十年も「同じようなグラフを描くのではないか」と考えています。
特に、妊娠中に暴露した赤ちゃんや、あるいは心臓が発達途中の小さな子どもたちほど大きな影響を受けると見られます。
かなり以前から私は「人生は 50年時代に戻っていく」というようなことを書いていましたけれど、おおむねそうなっていくと今でも思っています。
以前、世界有数の資産運用会社アライアンス・バーンスタイン社のアナリストだった人が、世界の平均余命の推移を分析していましたが、
「おおむね、25年くらい寿命が短くなっていく」
とした分析結果を載せていました。
以下の記事でご紹介しています。
(記事)「だまされる者は何度でもだまされる」…歪んだ社会の常識とマインドコントロールが作り出す寿命50歳社会
In Deep 2024年1月21日
そして、スパイクタンパク質などによりダメージを受けた部位のうちで、自然に再生したり治癒していく部分はたくさんあると思いますが、心臓や、あるいは脳神経の一部など、「再生されないか、されにくい」部位に関しては、どうしてもリスクのある期間は長く続いていくものだと思います。
かといっても、それに対してビクビクして生きていても仕方がないわけで、「そういう時代に生まれてしまった」ことを思いながら、自らが背負ったリスクを忘れて生きていくというのも大事なことかもしれません。元には戻らないのですから。
ともかく、そのデイリーメールの記事をご紹介します。
「超健康な」スリムな若者たちが心臓発作を起こす事例が急増しているという驚くべき事実
Alarming rise of 'super-fit' slim young people suffering heart attacks as experts reveal theories for the surge
Daily Mail 2024/10/03
2024年8月、24歳で心臓発作を起こし一命を取り留めたニューヨーク出身のラケル・ハットさん。
心臓発作はかつて加齢による病気だと考えられていたが、新たなデータによると、健康な若年成人の間で心臓発作が増加していることが明らかになった。
2019年に 18~ 44歳のアメリカ人の約 0.3%が心臓発作を起こしたが、昨年は 0.5%、つまり 200人に 1人に増加した。
これはまだ比較的低い数字のように思えるかもしれないが、わずか 4年間で症例数が 66%増加したことを示しており、医師たちはこれを「憂慮すべき事態」と呼んでいる。
また、心臓発作患者の 5人に 1人が 40歳未満であることを意味する。
この増加には、薬物乱用、肥満、運動不足の生活、不健康な食生活など、さまざまな要因が関係していると考えられている。しかし、タイミングから判断すると、COVID-19 のパンデミックが影響していることが強く示唆される。
コロナウイルス自体が体内で広範囲に炎症を引き起こし、心臓にダメージを与えたり、血栓を引き起こしたりする可能性がある。ロックダウン中、若者の間ではうつ病、不安、ストレスも急増しており、これら 3つすべてが心臓発作の原因とも関連している。
マウントサイナイ・フスター心臓病院の院長ディーパック・バット医師はトゥデイ紙に以下のように語った。
「心臓発作で病院に来る若い人が増えているのは確かです」
「それを裏付けるデータがあります。しかし、何が心臓発作を増加させているのかについては、さらに議論の余地があります」
パンデミックの初期の数年間は医師の診察を受ける人が何百万も減少しており、これは心臓病のリスクにつながる可能性のある慢性疾患が気づかれなかったことを意味する。
同時に、2型糖尿病を発症する若者の数が増加している。2型糖尿病は血液の粘度と粘稠度が増すことと関連しており、血栓や心臓発作のリスクが高まる。
しかし、多くの医師の見解では、タイミングがあまりにも偶然すぎて、 COVID-19 が関係していないはずがないという。
研究によれば、ウイルスが体内に入ると、心臓に炎症を起こし、心筋炎と呼ばれる状態になり、体中に血液を送り出すのが困難になる損傷につながる可能性がある。
時間が経つと、極端な場合には臓器が損傷し、体の他の部分に十分な血液を送り出すことができなくなるほど弱くなり、心不全を引き起こす可能性がある。
ファイザー社とモデルナ社が製造した COVID ワクチンは、特に若い男性や男児にまれに心臓の炎症を引き起こすことも示されている。
しかし、現実世界の研究では、ワクチンに対してこのような反応を起こすリスクは、そもそもワクチン接種を受けないことで被るリスクよりもはるかに低いことが示されている。なぜなら、重症の COVID は心臓にダメージを与える可能性がはるかに高いからだ。
デューク大学の 2024年の研究によると、心不全で亡くなる全年齢層の人の数は、2012年の 10万人あたり 82人から 2021年の 10万人あたり 106人にまで着実に増加しているという。
この増加は 45歳未満の成人で最も大きく、9年間の研究期間中に心臓合併症で死亡した人の数は 905%増加した。
シーダーズ・サイナイ病院の心臓専門医であるスーザン・チェン博士は、 パンデミックの初期の数年間に 25歳から 44歳の人々の心臓発作による死亡が 30%近く増加したことを発見した 2023年の研究を執筆した。彼女は当時、COVID-19と心臓発作による死亡との関連性は「単なる偶然ではない」と語っていた。
「若者が心臓発作で死ぬはずがないのは明らかです。そもそも心臓発作を起こすはずがないのです」
彼女はさらにこう付け加えた。「 COVID-19 は心臓血管系に多くの悪影響を及ぼします。血液の粘着性を高め、血栓形成の可能性を高める可能性があるようです」
「また、血管の炎症を引き起こすようです。そして、感染に直接関係するものであれ、感染を取り巻く状況に関係するものであれ、一部の人には圧倒的なストレスを引き起こし、血圧の急上昇を引き起こすこともあるようです」
バット博士は、若い世代の薬物乱用習慣も増加の一因となっている可能性があると示唆した。「言いたくはないですが、最近は薬物乱用が増えているのはご存じのとおりです」とバット博士は語った。
電子タバコ、コカイン、さらにはマリファナの使用は、血栓や心臓発作のリスクを高める可能性がある。
また、シーダーズ・サイナイ病院の心臓病学教授ノエル・バイリー・メルツ博士のような一部の医師は、ファストフードに依存する現代の食習慣が「糖尿病肥満の蔓延」の一因となっている可能性があると示唆している。
バイリー・メルツ博士はヤフー・ライフに対し 、若い世代は年配の世代よりもファストフードや高度に加工されたスナックを食べて育つ可能性が高いため、心臓発作につながるような生活習慣病を発症するリスクが高い可能性があると語った。
ここまでです。
要するに、2020年からの若者たちの心臓疾患の増加の原因には以下が含まれているのではないかという話となっています。
・新型コロナウイルスの自然感染
・肥満と糖尿病の蔓延
・薬物乱用の増加
・ファーストフードなどの食習慣
・ストレスの増加
しかし、まあ……新型コロナを除けば、「肥満やストレスの増加が 2021年に突然始まったのかい?」とも言いたくはなります。
いずれにしても、「本来の若者のあり方」については、記事に出てきたスーザン・チェン博士の言う以下がすべてを物語っています。
「若者が心臓発作で死ぬはずがないのは明らかです。そもそも心臓発作を起こすはずがないのです」
記事では、新型コロナの「自然感染」と心臓疾患の増加の関係が多く述べられていますが、新型コロナに感染(あるいはワクチン暴露)した際に「炎症」を起こす媒体は、
「スパイクタンパク質のみ」
です。
さらに、自然感染のスパイクタンパク質と、ワクチンが生産するスパイクタンパク質の違いは、
「強度と寿命」
です。
これは、2021年頃によく書いていましたが、ワクチンのスパイクタンパク質は、遺伝子コードの変更により自然のものより「はるかに強くて寿命が長い」のです。
以下は、2021年6月の記事から、マサチューセッツ工科大学のステファニー・セネフ博士の言葉を抜粋したものです。
ステファニー・セネフ博士のインタビューより
最も気がかりなのは、彼らが実際に「 mRNA の遺伝子コードを変更」していることです。遺伝子コードを改変し、スパイクタンパク質の正常なバージョンを生成しないようにしているのです。
ワクチンでは、通常のスパイクタンパク質は生成されず、スパイクタンパク質の重要な場所にプロリン(一度破壊されたコラーゲンを修復する力をもつアミノ酸)が 2本並んだバージョンが生成されるのです。
ワクチンで作られるスパイクタンパク質には 2つのプロリンがあるので、非常に硬くなっており、形を変えられないようになっています。
ワクチン RNA が生産するスパイクタンパク質は「壊れにくいスパイクタンパク質」なのです。
壊れにくいということは寿命が長いということも意味します。
こうなってくると、自然のスパイクタンパク質と、遺伝子コードを変更されて強力になったワクチン由来のスパイクタンパク質の、
「どちらが、より強力に人体に作用するか」
は明らかだと思います。
結局、デイリーメールの問う「若者たちの心臓発作の原因は何か?」ということについては、ここまで書いたことが、すべて示しているのではないかと思われます。
ただし、コロナの自然感染と、ワクチン接種の間にも何らかの関係性があることを、最近のスペインの研究が述べていまして(ワクチン接種とコロナの自然感染の組み合わせが最も心臓疾患の発症率が高いことが示された)、まだ、わかっていない部分もいろいろとあります。
いずれにしても、心筋が修復されないという点からも、心臓疾患の増加の傾向はずっと、あるいは数十年続いていくのだと見られます。
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