大西洋上に「5つの暴風雨」が同時に発生していることを報じる9月11日の米メディア
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大平洋も大西洋も暴風雨だらけという稀な状態の中で
さきほど、
「今、7つの暴風雨が地球上に《同時に》存在している」
ということを知りました。
なかなか稀な状況かとも思いますので、今回は、このことをお伝えしたいと思います。
以下は現在の状況です。
まずは、大西洋上にあるハリケーンを含む 5つの暴風雨です。
9月10日時点の大西洋上の5つの暴風雨
このうち、ハリケーン「フローレンス」は、アメリカ本土を直撃するコースをとっていまして、東部のノースカロライナ州とサウスカロライナ州に接近あるいは上陸することが確実となってきています。現在この2州とバージニア州に非常事態が宣言されています。
ハリケーンの規模としては上から2番目である「カテゴリー4」の勢力のまま、ノースカロライナ州などを直撃すると予測されているようです。上陸した途端に勢力は衰えるだろうとはいえ、沿岸沿いでのある程度の被害は避けられないかもしれません。
太平洋のほうでは、本日 9月11日に新たに「台風 23号」が発生したことで、台風 22号と台風 23号が同時に存在する状況となっています。
9月11日午前の台風22号と台風23号の位置
台風 22号は猛烈な勢力に発達し、おそらくは「今年最大の規模の台風」となり、海外での規模では「カテゴリー 5」のスーパー台風となると予測されています。
この台風 22号は、当初、日本へ向かうルートをとる可能性もありましたが、現時点では日本へ向かう可能性はほとんどないようです。ルート的には、フィリピンや台湾などが、影響あるいは直撃を受ける可能性がありそうです。
そんなわけで、今、地球上に同時に存在する「7つ暴風雨」は、下のような位置にあります。
2018年9月11日の暴風雨の配置の状況
そして、下は、大西洋を中心とした上空の状況ですが、低気圧などのたくさんの渦が見えると共に、「やたらと雲が多い地球」という状況となっているようです。
9月9日の南北アメリカ大陸周辺の大気の状況
荒れているといっていいのかどうかよくわからないですが、冒頭のメディアの記事のタイトルのように「オー・マイ・ゴッド」と言いたくなるような現在の空ではあります。
ちなみに、アメリカ本土に向かっているハリケーン「フローレンス」の衛星画像は、下のようなもので、パックマン的な、どちらかというと可愛らしいものでした。
9月10日のハリケーン「フローレンス」の赤外線画像
ここ1〜2年のあいだ、アメリカやカリブ海諸国に大きな影響を与えたハリケーンは衛星画像が「凶悪なもの」が多かったですから、つい気になって調べた次第でした。
下は、それぞれ、2016年10月のハリケーン「マシュー」、2017年9月のハリケーン「イルマ」、2017年9月のハリケーン「マリア」の衛星による赤外線画像です。
これらのハリケーンの状況と、その衛星写真の「顔」について、以下のような記事で記させていただいています。
マシュー、そしてイルマ…… 聖書のベヒモスのごとき顔のハリケーンたちが通過する下で生き残った選ばれし者たちは……。そして2017年8月に起きた甚大な自然災害のリスト
そして、このような今日 9月11日は、アメリカは「同時多発テロの追悼デイ」となり、今年は 17回目となります。
しかし、最近は、この 9月11日周辺は「異常に天候が荒れる」ことが多く、先ほどのハリケーンの中の 2017年の「イルマ」は、やはり 9月11日直前にアメリカ本土に接近しました。
今年も、ハリケーンの接近で非常事態宣言が出たのが今日 9月11日でした。
いくつかの州を含めて、今年もまた追悼式典どころではない準備に追われている地域の人たちがたくさんいると思われます。
さらには、先ほどの図にありましたように、「続々とアメリカにハリケーンが近づいている」のです。それぞれが今後どのようなコースをとるのかはわからないとはいえ、
・ハリケーン「アイザック」
・ハリケーン「ヘレン」
・2つの熱帯暴風雨
が、アメリカ、あるいはカリブ海諸国の方向に向かっています。
太平洋でも、9月の初旬ですでに台風 23号ということですので、今のペースで台風が発生し続ければ、今年はかなりの「台風年」となる可能性もあります。
ちなみに、2013年にフィリピンに壊滅的な被害をもたらした「現時点までで世界で最も強い勢力が記録されたスーパー台風」だったハイヤン(台風 30号)が発生したのは 11月の初めのことでした。
今年もまた太平洋の海水温度が下がらない限りは、10月になっても、11月になっても、台風が発生し続ける可能性があるのかもしれません。
しかし、「海は暖かいけど、大気は寒い」というようなことにもなりそうで、今日、北海道では「観測史上最も早い氷点下」を記録していました。
・北海道で過去最も早い氷点下 稚内でマイナス0.9度
朝日新聞デジタル 2018/09/11
複雑ながらも、混沌とした気象と気温の状況はまだ続きそうです。