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12月06日にメルマガ免疫と戦争とパンデミックと5Gを発行させていただきました。

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二酸化炭素の増加と共に、現在の地球は著しい速度で「緑化」している

投稿日:

米イェール大学環境学部のニュースリリースより

e360.yale.edu




 

爆発的なペースで「緑が増えている」地球

大気中の二酸化炭素(CO2)の増加により、世間的によく言われてきたこととしては、「砂漠化が進む」ということがあったり、その砂漠化による農作物の栽培の不作により飢餓が進む、などということが言われることがありました。

ところが、実際のところは、現在の地球は二酸化炭素の増加の中で著しく「緑化」している、つまり、

「どんどん砂漠が消えて、森林や草原へと変化している」

ということになっているようです。

以下は、NASA による 2000年から 2017年の地球で「緑が増えたエリア (緑で示される)」と「緑が減ったエリア (黄色で示される)」を示したマップですが、細かく見なくとも、パッと見だけで、緑化しているエリアが圧倒的に増えていることがわかります。

2000年から 2017年の緑が増加したエリアと減少したエリア

yale.edu

どうやら、現在の地球は、「無制御に植物が増加している」というのが現実のようです。

冒頭のニュースリリースを出した米イェール大学は、「気候変動アラート派」として、二酸化炭素の削減をするべきだとした主張を長く続けていたようなのですが、このニュースリリースでは、逆に「世界中で緑化が進みすぎている」ことに警告を述べるような、何だかヘンな論説となっていました。

長いリリースですが、その冒頭部分だけをまずご紹介します。

CO2濃度の上昇の共に世界の乾燥地帯が緑化し続けている

気候変動により広範囲に砂漠化が起こるという警告があるにもかかわらず、大気中の二酸化炭素の増加により多くの乾燥地帯が緑化しており、最近の研究ではこの傾向は今後も続くと予想されている。しかし科学者たちは、この増加した植生が希少な水資源を吸収する可能性があると警告している。

オーストラリア南東部はますます暑く、乾燥している。干ばつが長引き、気温は定期的に 35℃を超え、森林火災も頻発している。しかし、どういうわけか、森林は成長し続けている

地球上で最も極端で不安定な生態系の 1つが、気象に逆らい、緑化を進めているのだ。

オーストラリアだけではない。アフリカのサヘルから乾燥した西インド、中国北部の砂漠から南アフリカまで、状況は同じだ。

乾燥化が進んでいるにもかかわらず、世界中の乾燥地帯のほとんどで緑化が起こっている」と、オーストラリアのシドニーにあるニューサウスウェールズ大学気候変動研究センターの水循環研究者、ジェイソン・エバンズ氏は言う。

何が起こっているのだろうか?

最新の研究によると、主な原因は、産業革命以前から大気中の二酸化炭素濃度が 50%上昇していることだ。この CO2 の増加は気候変動を引き起こしているだけでなく、植物の光合成を加速させている。

CO2 を豊富に含む空気は、植物が乏しい水を効率的に利用できるようにすることで、最も乾燥した場所でも植物の成長を促す

yale.edu

 

> CO2 が植物の光合成を加速させている。

というなら、このまま放置しておけばいいじゃないか…というようにも思いますが、まあ、ともかく、先ほどのマップで見ましても、過去 20年で砂漠化が進んだエリアは、ほんの少しであり、大部分のエリアで植物の増加が見られていまして、その速度は「さらに加速」しているようです。

自然環境についての話は、「一般にメディアなどで言われている話」と実際の数字が乖離していることが多く、たとえば、海洋の温暖化によって、サンゴ礁の面積が劇的に減少していると以前から言われていました。主にサンゴが「白化」と呼ばれる状態になるものです。

しかし、サンゴ礁の白化は 2020年を境にして劇的に改善し、サンゴの被覆レベル、つまりサンゴ礁の面積は大幅に増加して、2024年には「観測史上最大」となっています

以下は、オーストラリア政府のデータからグラフ化したグレートバリアリーフのサンゴ礁の面積です。

グレートバリアリーフのサンゴ礁の被覆レベルの推移

Bjorn Lomborg

また、世界的に山火事がどんどん増えていっているような感じの報道も多いですが、以下はアメリカのデータで、2023年は「山火事の発生面積が 2000年以来最低だった」ことが示されています。


BDW

つまり、これらのことは「地球の気温が上昇していることとは関係がない」という話でもあります。

先日の以下の記事で書きましたけれど、2022年のトンガ沖の海底火山の噴火の直接的な影響で、「あと数年は、平均気温がかなり高くなる」可能性が高いです。

(記事)2022年のトンガの海底火山の影響は「寒冷傾向ではなく強力な気温上昇作用」であることを知る。結局これからの地球の気温はどっちへ?
In Deep 2024年7月15日

これは、いわゆる「気候変動」といわれるような一般的に言われる理由による気温上昇とは何の関係もなく、海底火山の噴火の影響のメカニズムがそこにあるだけです。

過去にも何度も起きてきたことだとも思います。

 

 

巨大火山噴火と地球の気温のこと

私は以前は、「巨大な火山噴火は、地球の気温を下げる」と無邪気に信じていたのですけれど、その理由として、トバ・カタストロフ理論というものがありました。

トバ・カタストロフ理論は、約7万年から7万5千年前に、インドネシアのスマトラ島にあるトバ火山が大噴火を起こして気候の寒冷化を引き起こし、その後の人類の進化に大きな影響を与えたという学説である。wikipedia.org

 

ところが…。

このトバ火山の噴火の後の気温低下は、「起きていなかった」ことが、最近わかったのです。

これは、記事を書いたこと自体を自分で忘れていたのですが、先ほどのトンガ沖の海底火山と気温に関しての記事を書いた後、読者様から教えていただき思い出しました。以下の記事です。

記事)人類史で最大だったインドネシア・トバ火山の巨大噴火の後、地球は長い寒冷期に「入ってはいなかった」。火山の冬という概念は地球には存在しない
In Deep 2019年9月4日

これは、グリーンランドの氷床を調べたもので、記事にグラフがありますが、「むしろ、トバ火山の噴火の後の数千年は、穏やかに気温が上昇している」のです。

ですので、「巨大噴火が地球に寒冷化をもたらす」という概念は、

「実は妄想だった」

ことが今にしてわかるのです。

さらに今回のように、「二酸化炭素の増加が地球の砂漠化を促進する」という概念も「妄想だった」ことが現実から示されます。

冒頭のイェール大学のリリースをはじめとして、地球の現在の緑化についてまとめていた米国メディアの記事から抜粋して締めさせていただきます。

著者は、CO2の「増加」こそが地球から飢餓を減らすということについて述べています。

いずれにしても、今の地球は少しずつ、数億年前などの過去の大気の状態に戻っていく過程にあるようです。その先には、恐竜時代のような植物の大繁茂時代がやってくるのかもしれません。




 


地球の緑化があまりにも明白になり、気候警告論者たちは今度は「砂漠を救う」必要があると主張し始めている

Global Greening Becomes so Obvious That Climate Alarmists Start Arguing We Need to “Save the Deserts”
wattsupwiththat.com 2024/07/22

世界は驚くべき速さで「緑化」しており、砂漠はどこを見ても縮小している。

すべては、二酸化炭素の「植物の栄養」の自然な増加によるものと思われるが、炭化水素を燃やす人間によってもたらされる年間 4%というわずかな割合も忘れてはならない。

この緑化については、主流メディアや政界ではほとんど取り上げられない。「砂漠化によって地球は不毛になりつつある」と英ガーディアン紙は報じ、乾燥地帯の拡大によって国全体が「飢餓に直面」していると述べている。

しかし、イェール大学の最近の記事は、植物は萎れて枯れるどころか、成長が速く、砂漠は後退していると述べている。

実際、多くの科学者は、このプロセスは今後も加速し続けるだろうと考えている。イェール大学のこの論文によると、CO2は植物の光合成を「加速」させている。

CO2を多く含んだ空気は、植物が乏しい水を効率的に利用することを可能にするため、最も乾燥した場所の一部でも植物の成長を促しているとイェール大学は指摘している。

乾燥地だけでなく、すべてのバイオームで地球規模の緑化が進んでいるという「証拠が増えている」ことは以前から存在するが、しかし、それでも、気候警告者たちは、砂漠化こそ現代最大の環境問題と言っており、気候変動がそれを悪化させていると主張している。

イェール大学の論文が、気候に対する悲観的な見方を少し加えて、緑化運動に少し水を差そうとしていることは、おそらく驚くことではない。

農地の灌漑によって作られた緑化は、「乾燥地の生態系を消滅させる」可能性がある。しかし、これは間違いなく人為的なものであり、気候変動とはまったく関係がない。

「砂漠を救おう」は、環境保護のメッセージとしてはあまり一般的ではないかもしれないが、「乾燥地の生態系は重要だ」とイェール大学は続ける。もちろん、アフリカの何百万人もの子どもたちの栄養状態を改善するために、これは小さな代償だと指摘する人は多いだろう。

2016年の画期的な研究では、8か国から集まった 33人の科学者チームが NASA の衛星画像を調査し、1980年以降、地球上の植生地域の 4分の 1から半分で、植物の豊富さを測る標準的な指標である葉面積指数(LAI)が増加していることを発見した。

この時の研究では、植生が 14%増加したことが示唆されていた。

カリフォルニア大学で 2021年に行われた研究では、光合成が 12%増加しており、ここでも CO2 施肥が主な原因であると結論付けられた。

ウッドウェル気候研究センターの科学者による 2020年の評価では、緑化は「これまで認識されていたよりもはるかに広範囲に及んでいる」こと、緑化は砂漠化の 3倍以上進んでいることが判明した。

イェール大学は、緑化がインドからアフリカのサヘル、中国北部からオーストラリア南東部に至るまで、世界の乾燥地帯の 41%を占めているという調査結果を指摘した。

中国の科学者もこの件に取り組んでいる。昨年、蘭州大学の研究者たちは、過去 30年間に乾燥地帯の乾燥度と葉面積の間に「世界的な乖離」が見られたと報告している。この「乖離」は CO2 の影響によるものだと言われている。

過去 20年間に地球上の陸地の約 55%で植物の成長が「加速」していることを中国の科学者グループは見出した。「地球の緑化は議論の余地のない事実だ」と彼らは論文で述べている

これらの発見はどれも、それほど驚くべきものではない。

6億年前まで遡ると、CO2 レベルははるかに高かった。植物は、現在の大気中の CO2 レベルや、過去数百万年間のほぼ裸地化した量の 3倍のレベルで繁栄する。

約1万2千年前までの最終氷期には、大気中の CO2 レベルが危険なほど低下し、植物、そして人間の生命が深刻な脅威にさらされた。最近になりわずかに回復が見られ、植物はより大きく成長し、既存の水資源をより効率的に利用している。

大気中の CO2 レベルの回復は、定期的に飢饉に苦しむ世界の多くの地域で、食糧資源の増加への希望をもたらす。

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