2000年8月に機密指定を解除された CIA「サン・ストリーク計画」文書の表紙
cia.gov
ラスタファリ運動とリモートビューイングに引き戻されて
英デイリーメールで、ややおもしろい記事を見ました。
内容そのものは、旧約聖書に出てくる「契約の箱」についてのもので、これは、スティーブン・スピルバーグ監督のインディ・ジョーンズ・シリーズの最初の作品である「レイダース / 失われたアーク」で描かれて有名になったものでもあります。
契約の箱は、『旧約聖書』に記されている、十戒が刻まれた石板を収めた箱のことである。証の箱、掟の箱、聖櫃、約櫃、ソロモンのアークとも呼ばれる。
メール紙の記事は、機密解除された CIA 文書に、
「行方が分かっていないとされている契約の箱を1988年に CIA が発見していた」
ということが書かれているものなのですが、興味深いのは、
「それをリモートビューイング(遠隔透視)で探り出した」
とあることでした。
そして、何より興味深かったのは、「契約の箱はエチオピアにあることが突き止められた」ということなども含めて、ずいぶん過去に書いたいろいろな記事の内容を思い出させてくれるものでした。
「契約の箱」について書いた記事は、見ますと、もう 10年前のもので、以下の訳のわからないタイトルの記事です。
・救世主はイエスかヤハウェの化身かボブ・マーリーか : ユダヤ教とレゲエの「ジャー・ラスタファリ」と失われたアークの奇妙な関係
In Deep 2015年09月08日
この記事を簡単に要約するのは無理ですが、ボブ・マーリーという、レゲエというジャンルのミュージシャンの思想である「ラスタファリ運動」とユダヤ教とエチオピアの関係を知った時に書いたものです(これでは意味がわからないですね)。
リモートビューイング(遠隔透視)については、2020年の元旦に書いた以下の記事でふれています。
・そういう意味では2020年は終末の年であるのかもしれないし
In Deep 2020年1月1日
この年は、その後、パンデミックなんかが始まったりして、本当に大変な年でしたけれど、その記事からリモートビューイングの部分を抜粋します。
2020年1月1日の In Deep より
1970年代のアメリカに、国防省の指揮下の組織である「諜報庁」というものが当時あり、そこに、「遠隔透視(リモートビューイング)部隊」というものが実際に存在していました。
当時、米スタンフォード大学に「超能力に関する研究」を行っていた機関があり、その機関と共に 1990年代まで研究が続けられていました。
しかし、米ソの冷戦が終わったことで、リモートビューイング作戦を継続する意味がなくなり、1995年にアメリカ国防省から遠隔透視部隊は消滅しました。
これは、もともとブログ「ヤスの備忘録」で知ったことで、今から 16年前の 2009年4月のヤスの備忘録に記されています。
もっといえば、リモートビューイング作戦は、アメリカ陸軍の超極秘計画「スターゲイト・プロジェクト」という流れ上にあるもので、Wikipedia には以下のように書かれてあります。
> アメリカ陸軍の超極秘計画に付されたコードネームのひとつ。軍事作戦に遠隔透視能力(リモート・ヴューイング)を使用する。
スターゲイト・プロジェクトは、それ以前はさまざまなコードネームで呼ばれていましたが、今回の CIA の文書が書かれた際のコードネームは、
「サン・ストリーク計画」
でした。
冒頭の写真が、その文書の表紙で、2ページ目には以下のように書かれています。
日本語にしますと、以下のようになります。
サイコエナジェティクス (精神エネルギー)
遠隔透視 (RV)
・未知の精神プロセスを介して遠隔地や隠されたデータを説明する能力遠隔アクション (RA)
・未定義の物理的メカニズムを介して物理的または生物学的システムに影響を与える能力
何だか、だんだん前置きが長くなってきてしまっていますが、まあ好きな話なもので(苦笑)。
CIA は、奇妙な文書をたくさん残していまして、以前は以下のようなことが書かれてある文書が報じられていました。
CIA の報告書「 1984年5月22日の火星探査」には、NASA がアストラル投射を利用して、紀元前約 100万年前に被験者を火星に輸送した経緯が詳しく記されている。
2024年12月の In Deep の記事にあります。
前置きが長くなってしまいましたが、デイリーメールの記事はわりと長いですので、そろそろご紹介します。
ここからです。
CIAの秘密文書によると、契約の箱が発見されたという
Secret CIA files claim Ark of the Covenant has been found
dailymail.co.uk 2025/03/26
1981年の映画「レイダース 失われたアーク」に登場した契約の箱。
十戒が入っていると信じられている箱の場所は長い間謎だったが、CIA の文書によれば契約の箱は発見されていたという。
聖書によれば、契約の箱は紀元前 13世紀頃、イスラエル人がエジプトから逃げた直後に作られた。その後、モーセは十戒を箱の中に納めた。
CIA は 1980年代に、遠くの物体、出来事、あるいは他の人々に関する情報を知覚できると主張する個人を対象にして実験(リモート・ビューイング / 遠隔透視実験)を行った。
報告書には、リモート・ビューアー No. 032 にターゲットの位置を特定するための座標が与えられたテストの 1つが詳しく記載されており、中東に隠されている契約の箱について説明されている。
歴史家の中には、契約の箱は、もともと古代エルサレム神殿の最も奥の部屋である至聖所に保管されていたが、紀元前 586年のバビロニアによるエルサレムの略奪の際に消失したと考える者もいる。
この遺物はエチオピアに運ばれ、現在は地元の教会に保管されているという伝説もある。この箱が存在したという証拠はまだ見つかっていないが、2000年に機密解除された CIA 文書には、1988年に発見されたと記載されている。
文書には以下のように記されている。
「ターゲットは容器だ。この容器の中には別の容器がある」
「ターゲットは木、金、銀で作られており、六翼の天使で飾られている」
遠隔透視者は、この棺桶型の物体は「中東のどこかにある」と言い続け、その地域でアラビア語を話している人々が見えるとも語った。
しかし、実験が始まる前に、遠隔観察者には、これは失われた契約の箱を探している実験だということは知らされていなかった。
聖書の歴史によれば、この神聖な金で覆われた木製の箱は紀元前 1445 年頃に作られた。
十戒は、神がモーセに与えた命令のリストであり、「殺してはならない」や「父母を敬え」などの規則が含まれている。
歴史家の中には、この聖櫃(アーク)は何世紀にもわたりエルサレムの古代神殿の中にあり、その間イスラエル人の大祭司だけがそれを見ることができ、大祭司でさえもユダヤ教の最も神聖な祭日であるヨム・キプールのときだけ聖櫃に近づくことを許されたと考える者もいる。
その後、その聖櫃は消えた。
しかし、この CIA 文書は、謎に包まれた「サン・ストリーク計画」の残骸であり、米国政府が何年も前から箱のありかを知っていたことを示唆している。
1970年代から 1980年代にかけて、国防情報局 (DIA)や CIA を含む他のいくつかの情報機関は、「遠方の出来事」に関する情報収集手段として「超常能力を持つとされる」個人を雇用した。
サン・ストリーク計画は、「リモート・ビューアー」と呼ばれる超能力者を使って、座標のみを使用してターゲットに関する情報を収集しようと試みた計画だった。
遠隔透視者は、自分の意識を身体の外に投影して遠く離れた場所を観察できると言われている。
CIA は、イスラム過激派グループに誘拐された人質の捜索から米国内で逃亡中の犯罪者の足跡の追跡まで、幅広い作戦にこれらの超能力者を起用した。
「サン・ストリーク計画」として知られるこのプロジェクトは、「ニンジャス・アンド・バタフライズ(Ninjas are Butterflies)」のポッドキャストの最近のエピソードで取り上げられてから世間の注目を集めている。
番組司会者のジョシュ・フーパー氏は、CIA.gov のウェブサイトにアクセスして文書を見つけるまでは、サン・ストリーク計画は「偽物」だと思っていたと語った。
「こう思った...『俺は何を見ているんだろう?』」と彼は言った。
この文書には、1988年12月5日に実施された訓練演習について記述されている。
その遠隔透視者は、神聖な遺物を探すために意識を肉体の外に投影し、その過程で観察したことを書き留めた。
「彼の書いたものは背筋が凍るような内容だった」とフーパー氏は語った。
「このターゲットは中東のどこかにあるようだ。そこにいた人々の話していた言語はアラビア語のようだ」と霊能者は書いている。
その遠隔透視者は、近くにモスクのドームに似た建物があり、人々は「ほぼ全身白の服を着て」「黒い髪と黒い目」をしていると描写し、以下のように書いている。
「私が注目した人物の一人は口ひげを生やしていた」
「ターゲットは隠されている。地下、暗い、湿っているといった特徴がターゲットの場所の特徴だ」
「ターゲットの目的は人々を一つにすることだ。それは儀式、記憶、敬意、復活と関係がある」
「そこには、私たちが現在知っているものよりもはるかに優れた精神性、情報、教訓、歴史的知識の側面がある」
「ターゲットはエンティティ(存在)によって保護されており、現時点では、許可された者だけが開くことができる。この箱は、適切な時間になるまで開くことはできない」
遠隔透視者はさらに、時が来れば「ロックシステムの仕組みはかなり単純であることが判明する」と述べ、こじ開けたり叩いたりして箱を開けようとする者は「箱の守護者によって我々には知られていない力を使って破壊される」とも語った。
報告書の残りの部分には、おそらく遠隔透視セッション中に霊能者が作成したと思われるスケッチや走り書きの文章が掲載されている。
これらには、建物の特徴と思われる絵、ドーム型の屋根を持つモスク、並んでいる 8体の「ミイラ」、車輪、そして「セラディン (Seradin)」と呼ばれる翼のある生き物などが描かれている。
遠隔観察者は、ドーム型の天井と窓のある「白いモスク」のスケッチを描いた。
遠隔透視者は尾、くちばし、爪を持つ翼のある生き物を描き、それを「セラディン (Seradin)」と名付けた。
この文書には、「死」「禁じられた」「保護された」「恐ろしい」「破壊された」「痛み」「苦悩」など、一見ランダムだが不吉な言葉のリストも複数含まれている。
いくつかの説によれば、契約の箱はエチオピアのどこかに保管されている可能性がある。
この遠隔透視者はここが中東のどこかだと主張したが、エチオピアにはアラビア語を話すイスラム教徒が多数住んでおり、モスクも数多くある。
エチオピアに古くから伝わる宗教的伝説では、シバの女王とイスラエルのソロモン王の息子とされるメネリクという男が契約の箱をエチオピアに運んだとされている 。
シバの女王はエチオピア出身だが、現在のイエメンにある王国を統治していた。伝説によると、彼女は母国でメネリクを産んだが、メネリクは後に父親のもとで学ぶためにエルサレムへ旅した。
そこでメネリクは聖櫃を盗み、エチオピアのアクスムに持ち帰ったとされている。
地元の人々によると、それ以来、聖櫃はシオンの聖母マリア教会に保管されているという。
セム語とエチオピアの研究を専門とする英国の学者エドワード・ウレンドルフ氏は、第二次世界大戦中に教会内で聖櫃を見たと主張したが、ウレンドルフ氏に近い情報筋は後に、彼が見た「遺物」はレプリカに過ぎなかったと明かした。
「彼が見たものはエチオピアのどの教会でも見られるもので、契約の箱の模型だ」と、英国の歴史家、作家でウレンドルフ氏の元同僚のチューダー・パーフィット氏は 2018年にライブサイエンスに語った。
「それは古代のものではなく、もちろんオリジナルの聖櫃でもなかった」 とパーフィット氏は語った。
したがって、この聖なる箱の場所は、解明されるのを待つまでは謎のままだ。
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