(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
「すべて」の宗教はすでに破綻している
今回は、エコノミスト誌に掲載されていた記事「AIがウェブを破壊している」というのをご紹介しようと思いますが、これは、現実の話として、人々が従来のウェブ検索を利用せず、AI を利用している中で、アクセス数が激減している大手ウェブが多くなっており、このままでは「ウェブの世界が終焉してしまう」ということを述べている記事です。
しかし、今回はいきなり余談です。まあ、祝日ですし(何の祝日か今ひとつわかっていないですが)。
前回の記事「イエス・キリストの幻影と人間の視覚の本態。そして「偶像崇拝の禁止」の本当の意味」で、ラストのほうに、
> キリスト教では、神を可視化することをどんな形でも禁じているために、神の姿を(心の中で)イメージすることも本来は禁じられています。
というように書いたのですけれど、記事を書いた後に、ふと、
「ほんまに、この解釈でええんかいな?」
と思いまして、Grok (AI)に聞いてみたのです。以下に質問と回答の全文があります。
BDW 2025年7月20日
結局は、さまざまな宗派によって解釈が異なったり、あるいは「信仰を発展させるために」歴史の中で許容されてきた部分があるようです。
しかし、神の姿を偶像として崇拝すること以前に、出エジプト記 20章には以下のような記述があり、「どんなものであっても、偶像を作ってはならない」とも示されています。
出エジプト記/ 20章 04節
あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならない。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地の下の水のなかにあるものの、どんな形をも造ってはならない。
あるいは、その少し下には以下のようにあります。
出エジプト記/ 20章 07節
あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない。主は、み名をみだりに唱えるものを、罰しないでは置かないであろう。
「神の名を唱えてはならない」と明確に記されているのですね。
しかし、なんか、どんな宗教でも、やたらと神の名(名ではなくても「神よ」とかでもいいですけれど)唱えたり拝んだりするじゃないですか。
これらの時点で、現代の信仰は基本的にすべて破綻していると考えざるを得ません。
「唱えたり、拝んだりする」ということは、「その先に個別の対象(唯一神など)を想定しているということになるわけで、その時点で、拝んでいる人は、偶像崇拝の禁止に違反しているという重大な戒律違反を犯しているわけです。
「出エジプト記」にはその後、
…あなたは殺してはならない。
…あなたは姦淫してはならない。
…あなたは盗んではならない。
と続きますが、このあたりもそうですね。
「そんなことを全部守らなければならないというのは、原理主義的だ」という話はあるでしょうけれど、宗教こそ基本的に原理主義的である存在であったはずで、ここやここの部分だけをちょっと許容する、とか言い出したらキリがないはずです。
つまり…。
この世にもう教義通りの宗教なんて存在しないんですよ。
戒律を犯しながら「私は〇〇教徒だ」とか語るのは、もう破綻した論法でしかなく、すでに現在社会では、あらゆる宗教は終わりを迎えていると感じざるを得ません。
「あらゆる」です。
私は一切の宗教を持たないですので、この世のすべての宗教が消えたとしても何の感慨もないですが、今は少し考えが変わって、自分に関係があろうがなかろうが、
「宗教は消えなければならない」
と思います。少なくとも主要国に存在する宗教は。
(人知れない奥地や、未開の地でなら、まだ破綻していない宗教はあるのかもしれないですが)
日本にしたって、たとえば国宝級の仏像を前にすると、なぜか多くの人はヘコヘコと拝み出す。その参拝の宗教的意味は?
お釈迦様が、こんなように「物質に対してヘコヘコと拝むこと」を人々に要求したことは一度もないはずです。
物質に還元しなければ(例えば、聖画とか仏像とか)成立しない宗教は、もはや宗教ではないです。
このあたりの見識は、確かにボー・イン・ラーの文章などの影響もあったかもしれないですが、
(ところで、ボー・イン・ラーの『あの世についての書』を PDF でまとめるって言ってたの、どうなったよ? ← いやあ、暑くて…)
まあ、こういう暑さに負ける私の腰抜けぶりは相変わらずですが、話を戻せば、それに基づいて、Grok へ質問して得た知識も確かに役には立っています。
特に載せてはいませんが、「唯一神ではなく(八百万の神の概念のように)偏在する神」の概念について、
「イスラム教ではどうか?」
「仏教ではどうか?」
「スーフィー(イスラム神秘主義)ではどうか?」
など、いろいろ聞きましたけれど、AI は、文献から探ってくるのが早いことは早いですので(たまに間違えますが)、便利は便利です。
ちなみに、八百万の神の概念の発祥といわれる神道にしても、その後の人間の歴史の中で「ちょっとエライ神様」などが出てくる。そんなものは、八百万の神の概念、つまり「宇宙に偏在する神」の概念からは考えられないことです。これらついては、やはり以前、Grok に
あなたの言う「神は偏在するという霊」という聖書からの引用は、ジョルダーノ・ブルーノの「神もすべての中のひとつに過ぎない」という概念と似ていますが、中世だと火あぶりですよ。
と質問して始まった雑談の中にも、そのことに少しふれています。
BDW 2025年7月20日
そして、それと共に、最近は AI に対して、一種批判的な記事も数多くご紹介しています。以下のような記事です。
In Deep 2025年7月3日
In Deep 2025年7月7日
In Deep 2025年6月7日
この世が破壊される前に
そして、最近、ルドルフ・シュタイナーの…いつの講義だか日付けが記されていないのですが、以下のような文言を聞きました。
ルドルフ・シュタイナーの講義(日付け・場所不明)より
ああ、物質世界は今、どこへ向かっているのでしょうか?
もちろん、私たちは物質文明、そして技術、産業などのあらゆる成果を称賛すべきです。これらのものには膨大な知的エネルギーが注ぎ込まれ、人類のエネルギーの多くを吸収してきました。しかし、これらの知的努力から誰が利益を得るのでしょうか?
現代人類の物質的欲求を満たす限りにおいて、それらはアーリマンに奉仕するのです。イエス・キリストはアーリマンの誘惑を経験しました。
普通の人間の魂は、そのような経験の突然の衝撃に耐えることは到底できません。私たちにとって、この誘惑は薄められなければなりません。
しかし、この誘惑の薄められた結果、アーリマンは私たちにこう言うことができます。
「そうだ、科学の力、つまり技術、産業などに応用された科学を通して発見できるすべてのものだけを使って考えなさい。思考にはそれらのものだけを使い、物理的な経験にのみ適用しなさい。それで私は構わない。それは私の目標と完全に一致している」とアーリマンは言います。
アーリマンよ、もしあなたが私を見ることができないなら、人類の至高の成果である理性と知識を、あなたは軽蔑するかもしれない。そうすれば、少なくとも私に会うまでは、あなたは完全に私のものになる。
私は、理性と知識を地上の事柄にのみ用いるよう、あなたに促す!
アーリマンへの奉仕に対抗するには、何か別のものが必要です。だからこそ、現代の技術などが提供できるあらゆるものを集め、それを用いて、私たちの外的な存在ではなく、私たちの精神的な生活にのみ役立つ何かを築くことが重要なのです。
ここまでです。
「現代の技術」とはいっても、100年以上前の話ですので、現在の 2025年とはずいぶんと異なる物質的文明の話ですが、しかし、実際は今の時代ほど、人間の「意識」や「本来の知識」が危機に瀕している時はかつてないほどだと思っています。
ですので、私たちは私たちで、猛烈なスピードで学ぶ必要があると感じています。人間が歴史の中で、それはたとえば、科学でも哲学でも心理学でも歴史でも何でもいいのですけれど、それを AI を利用して、急速に吸収しようと私はしています。
AI が人間社会を破壊する前に、AI の力を借りて、それに対抗する知恵や知識を人間はつけるべき段階にあるように思うのです。
そんなわけで、エコノミスト誌の記事をご紹介します。「 AI がウェブを破壊している」というタイトルですが、そんなに重い話ではなく、実際に、人々が、調べ物を AI に頼るようになり、インターネット全体の検索量が著しく減っていることに言及しているものです。
検索して調べなくとも、AI に聞いて解決する人が多くなり、一部のジャンルのウェブサイトでは、トラフィックが 30%近く減少したりしているそうで、そういう経済的な危機の意味での「破壊」というニュアンスです。
ここからです。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
AIがウェブを破壊している。何がそこから救えるだろうか?
AI is killing the web. Can anything save it?
economist.com 2025/07/14
ChatGPTとそのライバルの台頭は、インターネットの経済的取引を損なっている。
昨年初め頃、マシュー・プリンス氏は大手メディア企業の幹部から心配そうな電話を受けるようになった。プリンス氏の経営するクラウドフレア社は、インターネットの約5分の1にセキュリティインフラを提供している。
大手メディア企業の幹部たちは、深刻な新たなオンライン脅威に直面していると告げた。
「『その脅威は何ですか、北朝鮮ですか?』と私は尋ねました」とプリンス氏は回想する。「すると彼らは、『いや、AI だ』と答えました」
大手メディア企業の幹部たちは、後に明らかになるあるトレンドの兆候を早期に察知していた。
それは、人工知能が人々のウェブ閲覧方法を変革しつつあるというものだ。ユーザーは従来の検索エンジンではなくチャットボットに質問を投げかけるため、リンクではなく回答が返される。
その結果、ニュース配信会社やオンラインフォーラムから Wikipedia などの参考サイトに至るまで、「コンテンツ」を提供する企業は、トラフィックの急激な減少に見舞われている。
AI が人々のブラウジング方法を変えるにつれ、インターネットの中核における経済取引も変化しつつある。
人間のトラフィックは長らくオンライン広告によって収益化されてきたが、今やトラフィックは枯渇しつつある。コンテンツ制作者は、AI 企業から情報に対して報酬を得るための新たな方法を急いで模索している。
もしそれができなければ、ウェブ世界は全く異なるものへと変化するかもしれない。
2022年後半に Chat GPT がリリースされて以来、人々はオンラインで情報を探す新しい方法を受け入れている。チャットボットの開発元である Open AI によると、約 8億人が Chat GPT を利用している。
Chat GPT は iPhone アプリストアのるダウンロードで最も人気がある。Apple は、人々が AI に質問するようになったため、Safari ウェブブラウザ (※ アップル社のブラウザ)での従来の検索が 4月に、これまでの歴史で初めて減少したと発表した。
Open AI は間もなく独自のブラウザをリリースする予定だ。
Open AI などの新興企業が急成長を遂げる中、アメリカの従来型検索市場の約 90%を占める Google は、自社の検索エンジンに AI 機能を追加し、追いつこうとしている。
昨年、一部の検索結果の前に AI が生成した「概要」を表示するようになり、これは今では広く普及している。5月には、チャットボットのような検索エンジン「 AIモード」をリリースした。
同社は現在、AI を活用することで、ユーザーが「 Google にグーグル検索を任せられる」と謳っている。
しかし、Google がグーグル検索を行うようになった今、人間はもはや情報収集の対象となるウェブサイトを訪問しなくなっている。
1億以上のウェブドメインへのトラフィックを測定する Similarweb 社は、6月までの 1年間で世界中の検索トラフィック(人間によるもの)が約 15%減少したと推定している。
趣味のサイトなど一部のカテゴリーは好調だが、他のカテゴリーは大きな打撃を受けている(以下のグラフ参照)。
世界のインターネット検索トラフィック、2024年6月を100とする
影響を受けているのは、まさに検索クエリの一般的な回答となる可能性のあるサイトだ。科学・教育サイトは訪問者が 10%減少した。参考文献サイトは 15%、健康関連サイトは 31%減少した。
広告や定期購読を販売する企業にとって、訪問者の喪失は収益の喪失を意味する。
「 Google とは長年にわたり良好な関係を築いてきた…ところが、彼らは契約を破棄した」と、People 誌や Food & Wine 誌などの雑誌を所有するドットダッシュ・メレディス社のニール・ボーゲル代表は語る。
3年前、同社のサイトへのトラフィックの 60%以上はグーグルから来ていた。今ではその数字は 30%台半ばだ。「彼らは我々と競争するために我々のコンテンツを盗んでいる」とボーゲル氏は言う。Google はこれまで、他社コンテンツの使用は公正だと主張してきた。しかし、 Similarweb 社の推計によると、同社が AI による概要表示を開始して以来、ニュース関連の検索でそれ以上クリックされない割合は 56%から 69%に上昇している。
「インターネットの性質は完全に変わりました」と、プログラマー向けのオンラインフォーラムとして最もよく知られている Stack Overflow の CEO 、プラシャント・チャンドラセカル氏は語る。
「AI は基本的に、ほとんどのコンテンツサイトへのトラフィックを遮断しています」と彼は言う。
訪問者が減るにつれ、Stack Overflow の掲示板に投稿される質問も減少している。同じく熱心なファンによって運営されている Wikipedia は、AI が生成した出典のない要約は「人々がサイトにアクセスし、貢献する道を塞いでいる」と警告している。
ウェブに捕らわれた
より大きな問題は、インターネット上の数億ものドメインの大半は、巨大テック企業を誘致したり訴訟を起こしたりするには規模が小さすぎることだ。
これらのドメインのコンテンツは AI 企業にとって全体として不可欠かもしれないが、個々のサイトは不要だ。たとえ企業が協力して団体交渉を行ったとしても、それは独占禁止法によって禁じられている。
AI クローラーをブロックすることは可能であり、実際にブロックしているサイトもある。しかし、それは検索での可視性を完全に失うことを意味する。
しかし、ウェブが衰退期にあると誰もが考えているわけではない。それどころか、ウェブは「信じられないほどの拡大期にある」と、 Google のロビー・スタイン氏は主張する。
AI によってコンテンツ作成が容易になるにつれ、サイトの数は増加している。Google のボットは、ウェブが過去 2年間で 45%拡大したと報告している。
AI 検索により、人々は新しい方法で質問できる。例えば、本棚の写真を撮って次に何を読むべきかを尋ねるなど、トラフィックが増加する可能性がある。AI クエリにより、人間の目ではないにしても、これまで以上に多くのサイトが「読まれる」ようになっている。回答エンジンは、人間の読者よりも多様な情報源を利用して、何百ページもスキャンして回答を提供する可能性がある。
ウェブの終焉は、ソーシャルネットワーク、そしてアプリの台頭によって、かつて予測されていたにもかかわらず、これまでは、現実には実現しなかった。しかし、AI はこれまでで最大の脅威となる可能性がある。ウェブが現状に近い形で存続するためには、サイトは収益を得るための新たな手段を見つけなければならない。
「人々が AI 検索を好むのは疑いようがありません」とグロス氏は言う。「インターネットを存続させ、民主主義を存続させ、コンテンツクリエイターを存続させるためには、AI 検索はクリエイターと収益を分配する必要があります」
ここまでです。
>> In Deep メルマガのご案内
In Deepではメルマガも発行しています。ブログではあまりふれにくいことなどを含めて、毎週金曜日に配信させていたただいています。お試し月は無料で、その期間中におやめになることもできますので、お試し下されば幸いです。こちらをクリックされるか以下からご登録できます。
▶ ご登録へ進む