自己免疫疾患の患者は制御されたセッションで紫外線に曝露した後に著しい改善が見られるそう。 DW
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太陽が与える人間の身体への影響
海外の報道メディアの記事で、「太陽光が病気の治癒に影響する」ことに関しての研究をまとめた記事がありました。
まあ、この記事とは全然関係ない話ですが、太陽といえば、現在、地球よりはるかに大きな黒点領域が地球に面してきています。
2025年12月1日の黒点4296(左)と4294
nofia.net
今週中に X フレアが発生することは、ほぼ確実な状況ですが(実は今日すでに X フレアが一度発生しています)、太陽フレアは CME (コロナ質量放出)が地球を直撃した場合には、地磁気嵐が発生する場合が多いのですが、最近、
「地磁気嵐と人体への影響」
について AI に聞いたことがありました。
nofia.net 2025年12月1日
なぜかというと、私は強い地磁気嵐が発生すると「眼振がほぼ必ず起きる」のですよ。 ((((( ;゚д゚)))))
それで、「そういうことは一般的なのかなあ」と思いましたら、答えとしては、以下のようなものでした。
> 「めまい・眼振(めまい+目の震え)」は、実はこの分野で最も頻繁に報告される症状のトップクラスです。
地磁気嵐の中で報告される「めまい・ふらつき・眼振」は、発生報告数が最も多いもので、かなりよく見られることのようです。
もっとも、「もともとその人に、めまいの既往歴がある」とか、あと「 50歳以上も影響を受けやすい」などがあるようですが、まさか太陽の影響だとは気づかずに、眼振やめまいを起こす人たちも結構いそうです。
あと、私にはないですが、地磁気嵐の中では、頭痛や耳鳴りの報告も多くなるのだそう。
この事例を挙げましたのは、これは治癒のほうの話ではないですけれど、「太陽は常に人体に影響を与えている」という話のひとつとして、ちょっとふれてみました。
太陽光の治癒力
それで、ドイツ DW (のスペイン語版)の太陽光に関しての研究の記事をご紹介させていただこうと思うのですが、以下のような項目があり、興味深いものです。
「日光への曝露量が少ない女性は、20年間の追跡調査で、日光への曝露量が多い女性に比べて死亡率が 2倍だった」
とか、
「1日 1時間以上屋外で過ごす子どもは、30分未満しか屋外で過ごさない子どもに比べて、多発性硬化症を発症するリスクが最大 5分の1にまで低下する」
とか、
「多発性硬化症、1型糖尿病、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎などの炎症疾患は、日光曝露量が少ない集団でより多く発症するという共通の特徴を持っている」
など、太陽光の持つ威力に改めて感心した次第です。さらには、「太陽光にあたると、エンドルフィン、セロトニン、一酸化窒素などの分子が生成される」とのことで、一酸化窒素については、最近、「感染症予防に大変に効果的なガス」だということを以下の記事で取り上げたことがあります。
ハミングをすると、一酸化窒素の生成量が増えるという記事です。
In Deep 2025年11月20日
この一酸化窒素が、太陽光にあたることで、さらに増加する可能性があるのかもしれず、つまり、現在、インフルエンザなどの感染症が流行していますが、予防としてまずやるべきことは、
「太陽光にあたる」
ということに行き着きそうです。
太陽光は当たりすぎると良くないということも言われますが、今は冬ですし、光も弱い上に、裸や T シャツで外を歩く人もいないでしょうから(夏でも裸で歩く人はあまりいないよ)、どれだけ浴びても特に問題ないとは思います。
あと、知ったのは、直射日光ではなくとも、たとえば窓からから入る太陽光でも十分に効果があるということですね。
ナイチンゲールさんは『看護覚え書』(1860年)で、病気の回復を促すものとして、
「新鮮な空気、病室への陽光、暖かさ、静けさ、 清潔さ」
などを挙げていましたけれど、これは現在の科学でも、ほぼ正しいことが証明された形です。
ともかく、病気の時代にこそ、太陽光は最も必要なもののひとつであるわけですけれど、コロナ時代はそこを医学界からの意見で、部屋に閉じこもるような方向を示され、人々が太陽光から遮断されてしまったことで事態が悪化した部分もあったかもしれません。
太陽光といえば、ビタミンDの生成ということを思わせるものでもありますが、太陽光の恩恵はサプリメントなどとは比較にならないほど大きなもののようです。
サプリを捨てて町に出ようとするほうが良さそうです。
ここから DW の記事です。
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太陽は本当に私たちの病気を治してくれるのだろうか?
¿Puede el sol realmente curar nuestras enfermedades?
DW 2025/08/21
日光は単なるビタミンD生成器以上のものである可能性がある。科学者たちは、日光が免疫系を調整し、多発性硬化症などの自己免疫疾患を軽減することを発見した。
私たちが当たり前のように享受している日々の贈り物である太陽光は、常に科学的な注目を集めている。それも当然のことだ。太陽光がなければ、地球上の生命そのものが存在し得ないからだ。
しかし、太陽光が人間の健康に与える影響となると、状況は複雑で矛盾に満ちている。
過度の日光曝露のリスクと皮膚がんとの関連性について、医学的な警告は誰もが耳にしたことがあると思われる。しかし、太陽放射が現代の最も深刻な病気のいくつかと闘う鍵となるかもしれないという説も広まっている。
現在の科学的証拠は、太陽の治療効果について実際に何を示唆しているのだろうか。以下では、これまでにわかっていることを詳しく見ていきたいと思う。
太陽が健康に良いという考えは、新しいものではない。何世紀にもわたり、様々な文化において太陽の治癒力は認識されてきた。古代エジプトからギリシャ、そしてイスラム医学の伝統に至るまで、太陽は健康と活力の源と考えられてきた。驚くべきことに、21世紀において、この古くからの信仰が科学によって予想外の力で再発見されている。
ビタミンDの時代:期待と限界
長年、太陽光が人体に与える影響の主流の仮説は単純なものだった。日光は骨の健康に不可欠で、おそらく多くの病気の予防にも役立つビタミンDを生成する、というものだ。
ジョンズ・ホプキンス大学の疫学者、フランク・ガーランド氏とセドリック・ガーランド氏の兄弟は、1980年に発表した影響力のある論文で、日照時間の多い地域で大腸がんの発症率が低いのはビタミンDのおかげだと示唆した。こうしてビタミンDの時代が始まり、世界中の医師がこの栄養素のサプリメント摂取を積極的に推奨し始めた。
例えば、英国のような国では、11月から3月の間は UVB 放射(紫外線B波)が「地面に届かない」ため、その時期にくる病などの病気が再発し、特に肌の色が濃く日光への露出が少ない人々の間でその傾向が見られた。
しかし、「ビタミンD時代」は限界を迎えたようだ。
サプリメントは深刻な欠乏症の予防に有効であることが証明されているものの、臨床試験では、ビタミンDのサプリメントは、がん、糖尿病、心血管疾患に対する奇跡的な効果は確認されていない。つまり、これらの疾患はサプリメントを摂取する人に対しても摂取していない人に対しても等しく影響を及ぼすのだ。
サイエンティフィック・アメリカン誌に掲載された最近の包括的な分析では、「日光がさまざまな病気を予防する働きは、皮膚に少量のビタミンDを生成させるよりもはるかに複雑である」と結論づけている。
例えば、いくつかの観察研究では、メラノーマの増加にもかかわらず、日々の日光曝露量が多い人の方が長生きすることが示唆されている。
概日リズム光研究センター所長のマーティン・ムーア=エード博士は、 サイコロジー・トゥディ誌の記事で、日光曝露量の多いアメリカ海軍隊員を対象とした研究を引用し、皮膚がんによる死亡率が予想の 3分の1に低下し、他の種類のがんによる死亡率は 44%減少したと報告している。
これらの結果は因果関係を証明するものではなく、他の要因の影響を受ける可能性もあるが、日光はこれまで考えられていたよりも広範囲の保護効果を発揮するという考えを裏付けるものとなっている。
一方、スウェーデンの研究でも同様の結果が得られた。日光への曝露量が少ない女性は、20年間の追跡調査で、日光への曝露量が多い女性に比べて死亡率が 2倍だった。
日光への曝露量が少ない女性では、心血管疾患による死亡リスクは 130%高く、がんや心血管疾患以外の原因による死亡リスクは 70%高くなった。驚くべきことに、メラノーマを発症した女性でさえ、日光浴を続けていれば生存率が改善したのだ。
実際、サイエンティフィック・アメリカン誌の報告によると、マウスを使ったいくつかの研究では、紫外線への曝露はビタミンD濃度に影響を与えずに自己免疫疾患を改善することが示されており、オーストラリアのロビン・ルーカス氏などの科学者は自らのデータを再検証し、ビタミンよりも日光曝露自体との相関性が強いことを発見した。
日光と多発性硬化症
最も研究され、有望な症例の一つが多発性硬化症(MS)だ。これは、免疫系が神経を覆うミエリン鞘を攻撃する自己免疫疾患で、その地理的分布は、憂慮すべきパターンを示している。
1世紀以上にわたり、研究者たちは多くの疾患、特に自己免疫疾患や心血管疾患が緯度と相関関係にあることを実証してきた。食生活や社会経済的地位といった変数を調整した後でも、これらの疾患の発生率は赤道から離れるにつれて増加する傾向がある。
たとえばオーストラリアでは、熱帯北部の 10万人当たりの多発性硬化症の発症率は 12人だが、サイエンティフィック・アメリカン誌によると、南部では 76人にまで上昇する。
一方、特に幼少期や妊娠中の日光浴には、予防効果があるようだ。
観察研究によると、1日 1時間以上屋外で過ごす子どもは、30分未満しか屋外で過ごさない子どもに比べて、多発性硬化症を発症するリスクが最大 5分の1にまで低下することが分かっている。
希望に満ちた事例
具体的な事例の一つとして、2008年に米国で多発性硬化症と診断されたキャシー・レーガン・ヤングさんの事例がある。彼女は医師の処方で紫外線ライトボックスの使用を開始した。数ヶ月のうちに、彼女の倦怠感は消え、疾患スコアは最小限にまで低下し、活動的な生活を取り戻した。
逸話的ではあるものの、ヤングさんのケースは、一部の科学者が進行中の革命と呼び始めているものを象徴している。そして、それには十分な理由がある。サイエンティフィック・アメリカンによると、彼女の MS 疾患活動性スコアは 10点満点中 1点(最高スコア)まで低下し、その状態が 1年以上も維持されているのだ。
光免疫学:新たな科学のフロンティア
この治療法は氷山の一角に過ぎないかもしれない。そして多くの科学者が現在考えているのは、紫外線が免疫系をどのように調節するかが鍵となるかもしれないということだ。
具体的には、新たな科学的証拠は、紫外線が過剰に活性化した免疫系を鎮静化する驚くべき能力を持っていることを示している。
光線が皮膚に当たると、一連の生化学反応が引き起こされるが、それが人間の健康にどのような影響を与えるかはまだ調査中だ。太陽光線によって、エンドルフィン、セロトニン、一酸化窒素(血圧を下げる)、ルミステロール(抗炎症作用がある)、その他まだ発見されていない分子が生成される。
研究者たちは、直射日光に当たらなくても、自然光が概日リズムを同期させ、全体的な健康を改善するのに役立つことを観察した。
例えば、免疫学者のスコット・バーン氏は最近、日光曝露後に皮膚で生成される脂質が、T細胞に制御不能な増殖をしないように指示するものであることを発見した。これはまさに、多発性硬化症などの自己免疫疾患を引き起こすプロセスだ。
光免疫学と呼ばれるこの分野は、多発性硬化症の理解を深めるだけでなく、1型糖尿病、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎といった炎症性要素を伴う他の病態にも貴重な知見をもたらす可能性がある。これらの疾患はすべて、日光曝露量が少ない集団でより多く発症するという共通の特徴を持っている。
皮膚を超えて:概日リズム
直感的に、すべてが皮膚上で起こると信じがちだが、他の証拠は、太陽の恩恵に関するより複雑な真実を示している。
例えば、サイコロジー・トゥディ誌は、直射日光を浴びなくても、屋外にいることで概日リズムの同期が促進され、ホルモン調節、気分、代謝に直接影響を与えると指摘している。特に朝の紫外線は「体内時計」の調整を助け、いくつかの病気のリスクを軽減する可能性がある。
つまり、日光浴をしなくても効果を得られるということになる。毎日、できれば朝に自然光を浴びるだけで十分なのだ。
数千年にわたる伝統
癒しとしての日光への関心は今に始まったものではない。紀元前 1500年頃の古代エジプトの医学書であるエーベルス・パピルスには、塗布後に日光に当てる軟膏の処方箋が記されている。
カッパドキアのギリシャ人医師アレタイオスは、早くも 2世紀には、憂鬱症の患者に日光を当てることを推奨していた。フローレンス・ナイチンゲールは「新鮮な空気の次に重要なのは直射日光だ」と主張した。
そして 19世紀には、エドウィン・バビットやディンシャー・ガディアリといった人物が、あらゆる病気を治すために色光を投射する装置を開発した。
これらのアイデアの多くは現在では疑似科学とみなされているが、現代医学によって裏付けられているものもある。青色光は病院で新生児黄疸の治療に使用され、白色光ランプは季節性情動障害の治療に効果がある。
日光浴のメリットと、既知のリスクとのバランス
これらの発見は、重要な問題を提起している。日光浴のメリットと、既知の皮膚がんリスクとのバランスをどう取るか、ということだ。
問題はもはや、日光に治癒効果があるかどうかではなく、過剰摂取の罠に陥ることなく、どのように、そしていつ、その効果を活用するか、ということかもしれない。皮膚がんは依然として深刻な危険であり、保健当局も繰り返し強調している。しかし、ますます多くの専門家が、このバランスの見直しを提案している。
結局のところ、光線療法はフルスペクトルの太陽光のメリットをすべて得られる可能性は低いが、必ずしもそうである必要はない。最も賢明なアドバイスは、日焼けを避け、夏の午前 11時から午後 3時までは日光を避け、SPF 15以上の日焼け止め (SPFは、太陽から受ける紫外線B波の防止効果を示す指標)を使用するという、適度なバランスを保つことだ。
キャシー・レーガン・ヤングさんのような自己免疫疾患を持つ人々にとって、制御光線療法は確かな希望をもたらす。「MSは多くのものを奪います。ベッドから起き上がることも、仕事に行くことも、家の掃除もできません…。実際に自分のケアができる治療法を見つけるのは、本当に勇気づけられます」と彼女は言う。
一方、日光曝露中にこの「免疫学的鎮静シグナル」を体に伝える分子メカニズムの正確な解明は、依然として研究が続けられている。
このシグナル伝達には単一の物質が関与している可能性は低いだろう。「おそらく複数の物質が関与しているでしょう」と、免疫学者のプルー・ハート氏はサイエンティフィック・アメリカン誌に語っている。
現時点での教訓は明白だ。太陽を全面的に悪魔化することも、理想化することも、現実を反映していない。医学の多くの分野と同様に、鍵となるのは適切なバランスを見つけることのようだ。
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