地球の最期のときに

次の大恐慌を生きのびるには:太陽黒点活動が終わる中でも、市場と経済の壊滅的崩壊が避けられないと主張する人たちが増加する中で



投稿日:2018年4月9日 更新日:

2018年4月7日の米ゼロヘッジの記事より


zerohedge.com

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太陽活動があからさまに極小期に入りつつある中での大恐慌の形態は?

世の中の「人々の情熱の持続のなさ」というのは、いよいよ顕著なようで、2週間くらい前に、以下の記事で、アメリカでの「 100万人のデモ」とか、あるいは、世界のさまざまなところで起きている同じようなことについての「今後」について少し書いたことがあります。

https://indeep.jp/still-do-we-have-a-dream-from-1963-to-2018-on-the-same-sun/

これは、過去の太陽活動と「社会の動きの相関」から、歴史的に盛られた繰り返しについて書いたもので、他の意味はまったくないものですが、その比較だけでいえば、

「今は改革や革命の情熱が続かないかもしれない」

というようなことを書かざるを得ませんでした。

上の記事を書いた前日の 3月24日には、アメリカのワシントン .D.C だけでも 80万の人が集まったという大規模なデモが起きていたのですが、普通これだけの規模だと、何ヶ月も社会は全体として騒然としても不思議ではない気もします。

しかし、2週間経った今は・・・というか、もうその翌日からは、そのような集会の報道は全然聞くこともなくなってしまいました。

アメリカ以外の国でも多く起きていた反体制「的な」デモなどにしても、長く持続しているものが見当たらないというような感じはあります。日本でも・・・まあ、何ともいえないにしても、そのような感じが強いのかもしれません。

その「太陽」ですけれど、今では、たまにほんの少しの黒点が出ることもあるというような感じで、ほぼ「活動休止直前」の状態はさらに進行しています。

下は過去1ヶ月の黒点数の推移です。


NICT

今後はさらにこの状態が増え、そしてもうすぐ、「ずっとゼロが続いていく」という何年間(場合によっては何十年間)が始まります。この「場合によっては何十年間」というのは、もしかすると、あと数年で「マウンダー極小期の時と同じような状態」が始まるかもしれないからです。これは、最近、

「過去 3000年の太陽活動の分析から 2020年から数十年続く太陽活動の極小期が始まる」

という論文を発表した英国ノーザンブリア大学の天文学者ヴァレンティナ・ザルコヴァ(Valentina Zharkova)教授に関しての科学記事が最近、欧米で数多く紹介されていまして、何もなければ次回にでもご紹介したいと思います。これは、マウンダー極小期の「次の極小期」がやってくることを意味します。

ですので、ザルコヴァ教授の主張通りになると、

「 2020年頃から数十年の間、黒点ゼロの状態が続く」

ことになります。まあ、これはあくまで1人の科学者の発表した論文に過ぎないですが、それなりに大きな話題となっています。

下は今日の太陽ですが、今はこのような「黒点ゼロ」がほとんどの日となるようになってきましたが、この状態が、何十年も続くということです。

2018年4月9日の太陽


NASA

 

もし、ザルコヴァ教授の主張するようことなりますと、社会の状態もそれに準じて変化していくと私は断定します。

まあしかし、この「太陽と人間社会」については、記事では何度も書いていることとはいえ、「太陽活動に人間の社会的行動が支配されている」という概念は納得できない方が多いと思います。

「太陽なんかとは関係なく、社会は人間が築き、その人間の感情は自分たちで牛耳っている」と思うのが普通の考え方だと思いたいのは私も同じです。しかし、この太陽に関してのデータは、少なくとも最近 300年間の歴史では覆されたことがないです。

 

ところで、先ほどリンクしました記事「キング牧師の「私には夢がある」から55年後の…」には、以下のような下りがあります。

「歴史に残る株価の大暴落」も多くが太陽活動の最大期に起きています。

そう見てみますと・・・たとえば、今現在、たとえば株価などはとても不安定で、暴落や暴騰を繰り返していますが、これらの例からですと、今は、

「過去数十年と同じような株価の暴落は考えにくいのかもしれない」

というようにしか見えなくなります。

しかし、個人的には、太陽活動がどうあろうと、「こんな状況で歴史的な株価の暴落が起きないと?」と、自分作成したグラフに対して文句を言いたいくらいで、何だか妙な感じです。

 

というように、ここに記しましたように、「過去の株式相場の大暴落は、基本的には太陽活動の最大期に起きている」ということも現代史では続いています。

これはどうしてかというと、非常に簡単なことで、太陽(が放出する磁場)は「人間」に影響を与えるわけですが、

「株式の売買は、その人間が行うから」

です。

人間が乱れる時は、市場も乱れるという単純な図式でもあります。

社会の騒乱や革命といった感情的で暴力的な出来事のように、太陽活動の活溌な時には「人は、騒乱・興奮状態に陥り安い」ということで、それが株式相場にも(過去は)当てはまったということです。

特に人は「恐怖」に突き動かされることが多いですので、上昇よりも「暴落」に対して感情的になりやすく、「売りが売りを呼ぶ」という狂乱状態が、太陽活動の大きな時に起きやすいと理解しています。

しかし、「過去は」と注記しましたのは、現在は、株式取引のかなりのボリュームを「人工知能やソフトウェア」が行っていますので、事情は違ってきている面はあるかもしれません。人工知能やソフトウェアは、太陽からの磁場によって感情が影響されることなどはありません。

太陽活動の大きな時は「上にも下にも狂乱する」というようなことがあるようで、たとえば、史上最大の 1日での下落を見せた 1987年のブラックマンデーの時などは、「暴落の後から、すぐに上昇に転じ」まして、日本ではブラックマンデーの終了と同時に「株高バブルに突入」ということになっていました。

1987年10月20日の株価大暴落ブラックマンデーとその後


mydns.jp

史上最大の暴落も「冒頭の材料」でしかなかったわけですが、しかし今は、この時の「どちらの状態もないかもしれない」ということになりそうです。そういう興奮・騒乱・狂乱が人間によって市場にもたらされる可能性が少ないからです。

何ともいえないですが、あるとすれば、社会的、経済的にいろいろなことがある中で、

・じりじりと株価は下げていく

・じりじりと株価は上げていく

という「じりじり」というキーワードが伴うものになるのかもしれません。

ただ、最近は株式相場の値幅が大きく、何ともいえないですが、もはや「株式取引の大きな部分は人がおこなっていない」というような現状ですので、太陽とは関係なくなってくるのかもしれません。「機械が独自に気がおかしくなる」ということがあれば、暴落もあるかもしれないですが。

今後「下がる」が「上がる」かは私にはわからないですが、もし「下がる」とすれば、しかも、「とんでもなく下がっていった」とすれば、もはや主要国はどこでも

「次に市場が上がる道がないのでは」

というところまで来ている可能性もないではないです。

過去のどんな例とも違うタイプの史上の崩壊や、経済不況が・・・もちろん来ないかもしれないですが、来ても全然不思議でもないことは、本当は誰でもそう思っているというところかもしれません。

そんなわけで、今回は、冒頭のゼロヘッジの「次の大恐慌を生きのびる」という記事をご紹介したいと思います。

これは、トム・チャッタム(Tom Chatham)方のブログ記事を引用しているものですが、次の大恐慌に対しての「準備」を奨めるものです。

書かれてあるのは、アメリカに住むアメリカ人が対象ですので、いろいろな意味で、日本の状況とは違いますが、しかし、「現在、最低月給賃金が 700円にまでなっているベネズエラ」の状況か数年も経たないうちにも、そういうことなっていることを考えますと、日本の場合も、「何かの状態になった時に、非常事態的な状況に陥るまでの時間は短い」と思わざるを得ません。

準備の方法はここに書かれているものが参考になるとは思いません。特に、キャンピングカーを準備するとか、武器弾薬などに関しては、まったく日本の生活とは馴染まないものですが、そういう具体的なことは、それぞれの状況に合わせて、つまり日本では日本なりのものを想定するというようなことになります。

 

全然関係ないですが、私の高校の終わり頃で、1980年代の初め頃だったと主増すが、矢作俊彦さん原作で、大友克洋さんが描かれた『気分はもう戦争』という劇画がありました。

これは中国とソ連が起こした世界大戦に、日本が巻き込まれていくというものでしたが、その背景は実際には、中国ソ連のふたつの国とアメリカが組んで「日本の経済力を徹底的に落とすため」に仕組まれた戦争だったことがわかってくるという部分が描かれていたりしました。

漫画の中では、中国とソ連が停戦に合意した後、日本の経済力は第二次大戦後並みだったかのレベルに落ちていることなどが描かれました。

まあ、そういう陰謀論はともかとく、その漫画の中の風景は、高校生の時以来、40年間ずっと頭の中にある風景でもあります。

では、ゼロヘッジの記事からです。


Surviving The Next Great Depression
zerohedge.com 2018/04/07

次の大恐慌を生き残るために

数多くのエコノミストや投資家たちが次の金融危機が起こることを警告しているが、それを本気で聞く人はほとんどいない。

どのような危機であろうと、過去とまったく同じ(条件や歴史的背景で起きる)ものはなく、次の大恐慌もこれまでのものとは違ったものになるだろう。前回の金融危機を乗り切り、財を築いた人たちでも、次の危機ではそれらがすべて無意味なものとなる可能性は常にある。

現在、多くのアメリカ人たちは貯蓄をしない。ほとんどの人の場合、信用制度(クレジットなどの借金)の中で生活しており、そして、資産は金融商品として蓄えられている。それらの金融商品のほとんどは銀行システムが崩壊した時には、消滅してしまうものだ。

そして、多くのアメリカ人たちは、退職後、公的あるいは民間の年金、そして社会保障の中で生活できることを想定しているが、ある時、それらがすべて崩壊し、老後の自分の生活を世話する手段が何もなくなっていることに気づくことになる場合もあるだろう。

世界の経済の中心線は今は西に移動した。つまり、北アメリカ大陸は、もはや世界の流通の中心地ではない。

このことがアメリカ人たちにもたらす結果は悲惨なものになるだろう。それは、将来の私たちアメリカの経済はより縮小し、その拡大はより遅くなり、アメリカ人の生活水準が、現在をはるかに下回る水準になっていくことを意味する。

自由に使うことのできる資産をほとんど所有していない人たちは、失業した際に、すべての信用返済が不履行になるため、新しいホームレスが増加するだろう。

現在のアメリカにある人々を太らせて幸せにするために存在している社会安全網は、いずれは、人々が生き残るために街を徘徊して捜索して暴力を駆使しするためのものへとすべて変わってしまうだろう。

未来のアメリカの姿を知りたいのなら、今のベネズエラを見ることだ。

今のベネズエラの基本的な最低賃金は月に 7ドル(約 750円)だ。これは、1日の賃金ではない。1週間の賃金でもない。1ヶ月の賃金だ。

現地通貨を保有しているベネズエラの人たちは、時間の経過と共ににますます状況が悪化していくことを日常的に経験している。このベネズエラの人々の中で、財産の一部を金(ゴールド)として貯蓄していた人たちは、経済の崩壊の中でも少しは生活しやすい状況となっている。ベネズエラでは、現地通貨よりもゴールドが有利な状況はこの先何年も続くことになるだろう。

これは私たちアメリカ人も耳を傾ける必要のある教訓かもしれない。

もちろん、財産の一部を、単にゴールドや銀として保管するだけでいいというわけではないが、(経済崩壊の中でも)政府が人々の世話をし続けてくれるというようなことを信じていないのなら、今後数年、十数年の中で、苦しみを多くしないためのひとつの手段ではある。

そもそも、仮に経済が崩壊したとした場合、その政府が経済崩壊を招いた人たち自身であるわけで、そういう人たちが苦境の中で私たちを救ってくれると考えるほうが難しい。

これから起こりそうなことを理解し、それに対処する計画があることは、今後の悪い年月を過ぎていく中での唯一の希望となる。ひたすら自分の国の政府を信頼している人たちや、今の瞬間だけを生きている人たちが、経済の崩壊のような状況で、良い状態を迎えられるということは考えにくい。

その計画は難しいものではない。シンプルで、そして安価なプランを計画して実行した場合、経済崩壊が訪れることなく、世界が正常に進んだとしても、その投資が無駄になったり、何かを悪化させるということはない。そして、もし経済危機に陥った場合は、それを利用することができ、生き残る可能性が増加する。

私が述べる計画は、主に緊急時に数千ドル(数十万円)しか費やすことができない人たちのために設計されている。つまり、それほどお金を持っていない大多数のアメリカ人のために設計されている。

一般的に、人々が持つ最悪の問題の 1つは、何か悪いことが起き始めた時に、いつもと同じように生き続けることを試みて、その状況で本当に意味のあることを実行することに気づくまで時間がかかりすぎることだ。

たとえば、ある人たちが仕事を失った場合、彼らはお金がなくなるより先に物事の状況がより良く変わることを望みながら、結局、その多くはない貯蓄を使い切っている。そして、お金がなくなってから、どうしようかと考え、それから計画を立て始める。しかし、計画を立てているその瞬間にも生活はあるのだ、なので、お金がない状態になるまで計画を立てないことは避けるべきだ。

あなた自身の経済的状況が突然悪化するような時には、すぐ未来がどのようになるかを判断して計画を立てなければならない。

社会の状況によっては、新しい仕事を見つける機会があまり良くない場合もあるだろうが、そのような時に、適切な生活水準を維持するためにどのような資源を使うべきかを決める必要がある。

場合によっては、いくつかの非常に難しい選択をしなければならないかもしれないが、何もしないという選択肢は、長期的には非常に有害である可能性があるだけで、それは良いことだとは思えない。

家族の世話を続けていくためには、場合により急進的な措置を講じる必要があるかもしれませんが、そのような場合に、以下のリストはその緊急の措置として適しているかもしれない。

・簡単に保管できる基本的な食料品を数年間分購入する

・将来の使用のために耐久性のある衣服を購入する

・トレーラーを牽引することができる古い車をキャッシュで購入する

・家族を収容することができる程度の良い中古のキャンピングカーのトレーラーをキャッシュで購入する

・自衛と狩猟目的で武器や弾薬を購入する

・財産を守るため、そして緊急用の資金として行動するための銀貨を購入する

これによって、たとえば、すべてが債権者に奪われた場合でも、最悪の状況において、家族の世話を続けることができる。

これらは、食糧、避難所、衣服、輸送、セキュリティ、そして、将来的に必要とされる重要な品物を購入する能力を有するだろう。家族に、しばらくの間キャンピングカーに移動することを納得してもらわなければならないだろうが、たとえば家のない状況になれば、理解される選択となり得る。

今日、アメリカ全土で数多くの人々が、大きな市街中心の近くのテント村に住んでいるという事実(家のない人々が増加しているという意味)は、このようなことが、誰にでも、いつ起きても不思議ではないことをあらわしている。

購入技術にもよるだろうが、上にあげたすべてのことを準備するのに 5,000ドル (約 53万円)もかかることはないだろう。掘り出し物を見つければ、さらに格安に準備することができる。

このような計画は、その人が持っている物資や技術によって多少異なる場合がある。たとえば、小屋を建てることができるか、トレーラーを改造することができるかなどで、移動できる土地の選択肢も変わってくる。

そういう意味では、技術は、金銭と同じ価値があるといえる。

次の大恐慌に見舞われた時には、それは、これまでの歴史でのものとは違うものとなるだろう。そこに適応する資源と技術を持つ人たちだけが通り過ごすことができるのかもしれない。

準備は将来の出来事に適応するための鍵であり、準備のない人たちは、生き残るために苦労しても良い結果を得られない可能性がある。

シグナルがいつ赤に突如として変わるかを正確に予測できる人はいない。だから、シグナルが変わるより前に準備する必要がある。