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1933年のアメリカの個人からの金の大規模な没収
アメリカの投資家で作家のマイケル・ウィルカーソン氏という方が、米エポックタイムズに、
「金投資家の皆様:1933年を忘れないでほしい」
という記事を寄稿していました。
この 1933年というのが何かというと、記事から抜粋すると、以下のようなことがあった年で、つまり「アメリカ政府が国民から金を没収した年」なのです。
> しかし、アメリカ国民は決して忘れてはならない。当時のフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領の大統領令 6102号(1933年4月)に基づき、アメリカ政府は強制力(巨額の罰金や最長 10年の懲役刑の脅迫を含む)を用いて、一般のアメリカ国民が保有していた推定 15億ドル相当の金貨、地金、証券を没収したのだ。
これは現在の貨幣価値ですと 170兆円くらいに上るほどのものだったようですが、こういうことがあったと。
もちろん、マイケル・ウィルカーソン氏は、また金が没収が起きると述べているのではなく、これも文章から抜粋しますと、
> 国家非常事態においては、すべてが台無しになる可能性…
のことを述べているようです。
思い出される日本の国家非常事態では、1946年の「預金封鎖」があります。
1946年の日本の場合
これは、預金封鎖という言葉が、実態を隠してしまっているのですが、実際には、
「日本政府による日本国民からの強制的な財産の徴収と没収」
でした。
預金封鎖については何度か、記したことかありますが、以下などにわりと詳しく書いています。
In Deep 2020年5月3日
預金封鎖というのは、法令自体は以下のようなもので、文字通りの預金封鎖です。
昭和21年2月16日 金融緊急措置令 (金融封鎖令)
・現在流通している紙幣の通用は3月2日限りとする。
・新紙幣と旧紙幣の交換期間は2月25日から3月7日までとし、交換限度は一人につき100円。それ以上の旧紙幣は預金として封鎖。
・封鎖預金からの現金引き出しは、一ヶ月につき世帯主300円、家族一人につき100円とする。
・臨時財産調査令によって、3月3日午前0時現在で財産調査を行い、財産税算定の基礎とする。
要するに、この法令から 2週間くらいの間に、
「すべての現金(タンス預金などを含めて)を銀行に預け入れて、その後は、その預金は決められた額以上は引き出すことはできない」
というものですが、預金封鎖法令の「根幹」はそこにあるのではありませんでした。
先ほどの記事にも書いていますが、預金封鎖の最大の目的は以下でした。
預金封鎖の間に、国民の財産(現金、不動産など)に高い税率(税率最大 90%)をかけることにより、徹底的な財産の没収を行って、国の借金に充てるということ。
ちなみに、この財産には、
・現金
・不動産
・金や銀などの貴金属
を含む、資産価値があるものすべてが含まれていました。
たとえば…まあ、数字を単純化するために適当な数値を例にしますが、
「 100万円の土地や家屋に 90%の税金が課されると、90万円を払わなければならないが、それがない場合は、土地や家屋は没収される」
「 1枚100万円の金貨を持っていたとして、そこにも90%の税金が課さられたとした場合、90万円を支払うか、それがなければ、金は没収される」
こんなような感じです。
このようなことを知ったのは、実は 11年くらい前の日本の NHK 特集においてでした。2015年2月のこちらの In Deep の記事で取りあげています。番組はおそらく今は見られないと思われます。
その後、『元日銀マンが教える預金封鎖』という本などを読んだりして、本当に「大規模な財産奪取」が日本で行われたのだなあと知ります。
もちろん、こういうことが再び起きるということはないにしても、たとえば、1946年(昭和21年)の日本の債務残高が GDP に対して 204%だったのに対して、今は、
「 250%超」
です。
終戦直後より悪い数字となっているのです。
ですので、実際には「国家非常事態」ではあるのですが、さてしかし、今後どうなっていくのかはわからないですし、同じように膨大な国家債務を負うアメリカもどうなっていくのかはわからないですが、数字だけを見れば、過去の国家非常事態と変わらないか、あるいは、それをすでに超えているという事実はあります。
つまり、
「何が起きても不思議ではない」
ということですね。
しかし、当然、何が起きるのかも誰にもわからないわけですけれど。
先ほどのマイケル・ウィルカーソン氏の記事をご紹介して締めさせていただきます。
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金投資家の皆様:1933年を忘れないでほしい
Gold Investors: Remember 1933
Epoch Times 2026/02/02
ケンタッキー州にある米国金塊保管所(フォートノックスとしても知られる)。
投資家たちは、過去 1年間でドル建てで 2倍に上昇した金の驚異的な上昇に当然ながら感銘を受けている。このパフォーマンスは、史上最高値で推移する株式市場や、下落する米ドルなどの法定通貨に代わる安全資産として「デジタルゴールド」として謳われている仮想通貨ビットコイン(数ヶ月間横ばい)を大きく上回っている。
金への熱狂は、ある不快な事実を認識することで和らげられるべきだ。この金の急騰は、世界の地政学的、経済的、そして金融環境において何か根本的に間違ったことが起こっている、あるいは少なくとも起こりつつあるという、憂慮すべき兆候である。
投資家たちは安全資産を求めている一方で、リスクの高い投資はドル建てで価値が上昇し続けている。各中央銀行は金の蓄積と貯蔵を進め、米ドル準備金を減らしている。
同時に、経済戦争、技術戦争、そして軍事戦争への備えも進めている。金は、合法的に保有、売買できる限り、個人投資家にとって安全な避難場所となる。私たちのほとんどは、それを当然のことと考えている。
しかし、アメリカ国民は決して忘れてはならない。当時のフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領の大統領令 6102号(1933年4月)に基づき、アメリカ政府は強制力(巨額の罰金や最長 10年の懲役刑の脅迫を含む)を用いて、一般のアメリカ国民が保有していた推定 15億ドル相当の金貨、地金、証券を没収したのだ。これはマネーサプライの約 5%に相当し、今日の金融システムにおける流動性で約 1兆1000億ドル (約 170兆円)に相当する。
その後、大恐慌とそれに伴う銀行危機のさなか、米ドルは 1オンスあたり 20.67ドルという人為的に低い固定レートで金と交換可能になった。
誰もが銀行に行き、紙幣を金に交換するよう要求することができた。銀行システムへの信頼が失われたため、それが起こった。米国に保有されている金に対する請求権を持つ外国政府や銀行も同様に、米国政府と銀行の準備金を枯渇させた。
ドルは金に 100%裏付けられており、為替レートも固定されており、連邦準備制度は金を保有していなかったため、信用危機を緩和し、国が直面していたデフレスパイラルを止めるために通貨供給量を増やすことができなかった。
そこで、フランクリン・ルーズベルト大統領は、国家非常事態を宣言し、国民の金を 20ドルで没収し、そして翌年には、なんと公式の交換レートを 67パーセントも引き上げて 1オンスあたり 35ドルにし、マネーサプライの拡大を可能にして、外貨建てのドルの価値を下げ、こうして米国の輸出を支援したのだ。
これは、高まる地政学的緊張、関税戦争、欧州の再軍備の噂、通貨切り下げ競争、そして世界中の政府による金準備増強の争奪戦といった状況の中で行われた。
これらのすべてのフレーズで、最近の何かを思い出さないだろうか?
今日、私たちは似たような、しかし同時に非常に異なる地政学的環境にある。共通点は、世界の国々が「戦争経済」へと移行しつつあることだ。
中央銀行は再び、入手可能な限りの金を購入している。保護主義と資源ナショナリズムが蔓延している。法定通貨は価値の低下へと向かっており、政府は国民の購買力を奪い、インフレを隠れ課税として利用している。
もちろん私は、米国政府が金の没収を検討していると言っているのではない。「ブラックスワン」のような出来事は予期せず突然起こるということを、我々全員に思い出させるために書いている。
イランへの物理的介入は、潜在的にそのような出来事の一つであり、その経済的・金融的影響は、ベネズエラにおける米国の行動に対する抑制された対応よりもはるかに甚大になる可能性が高い。
ブラックスワンが襲来すると、その衝撃波は予測困難なパターンを描く。
国家非常事態と認識されると、政府は前例のない解決策を求めてあらゆる策略に手を出す。これは、1914年(第一次世界大戦の勃発)、1930年代の世界恐慌、1971年(当時のリチャード・ニクソン大統領が外貨準備の流出を阻止するため、外国の銀行および政府によるドルと金の交換を「一時的に」停止した際 / 一時的に55年間続いた)、そして 2008年の世界金融危機のいずれの場合でも当てはまった。
この期間中の政府の数々の介入は、通貨・金融市場、そして実体経済に歪みをもたらし、それが今日まで波及している。
私たちは、これまでとはまったく異なる時代を生きている。私は、金が金融の傘の重要な一部であると考えている。何千年にもわたり、法定通貨(紙幣)が必然的に機能しなくなった際に、金は真の貨幣として機能してきたことが証明されている。
しかし、国家非常事態においては、すべてが台無しになる可能性にも常に注意を払っている。歴史は、政府が一見解決不可能な戦略的窮地から脱却しようと試みる際、いかなる行動も検討することを示しているのだ。
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