地球の最期のときに

11月12日に発生したX5太陽フレアで「かつて見られたことのない観測史上最大の地磁気擾乱が記録」された模様。地上への影響は今のところ不明



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2025年11月12日のX5.1フレア。SolarHam




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かって見たことのないレベルの地磁気攪乱が発生

今日(2025年11月12日)に太陽で「 X5.1」の太陽フレアを発生しました。

強いことには強いフレアなのですが、現在の太陽活動周期サイクル25では、6番目の規模となり(2024年5月には X8.7 のフレアが発生しています)、それほどのものではないかなと思っていたのですが、地質学者のステファン・バーンズ氏という方が投稿で、

「地上磁気擾乱モデルがこんなに乱れたのは見たことがない」

と書いていました。

11月12日のX5フレアを嬉々として語る地質学者ステファン・バーンズ氏

Stefan Burns

「本当に過去最大の地磁気攪乱なのかな」と AI に聞いてみましたら、ある程度は本当なようです。

以下は、NOAA (アメリカ海洋大気庁)の地磁気擾乱 (delta B と呼ばれます)を示すマップですが、極地を中心に最大の数値である 400nT という値を超えている地域がいくつかあります。つまり、通常の観測範囲と考えられているレベルを超えているのです。

地磁気嵐の最大である G5 の磁気嵐でも、その地磁気攪乱レベルは 300nT 以上とされていますので、相当なレベルです。


swpc.noaa.gov

日本あたりも 200nT 超というかなり高い値となっています。

地磁気擾乱の記録は、米ミシガン大学が Geospace モデルとして 2016年10月に運用を開始していますが、少なくとも、この観測開始からは最大の記録のようです。

これは本当に過去最大級の地上磁気擾乱モデルなのか?」という質問に AI は以下のように答えていました。


 

Grok の回答:

はい、ステファン・バーンズ氏が「地上磁気擾乱モデルがこんなにやられたのは見たことない」と述べているのは、状況に応じて妥当な主張である可能性があります。提供された情報とコンテキストを基に、以下のように分析できます:

背景知識

・Geospace Ground Magnetic Perturbation Maps (ジオスペース地上磁気摂動マップ): NOAA のスペースウェザー宇宙天気予測センター(SWPC)によって提供される、これらのマップは、ミシガン大学の Geospace モデルからの出力を使用して、地球の地磁気擾乱(delta B)をグローバルに5度x5度のグリッドで示します。これらのマップは、電力グリッドオペレーターが地域的な擾乱の影響を評価するのに役立ちます。

・2025年11月11日の事象: 投稿された動画は、2025年11月11日の 21:45から 11月12日の 01:17までの地磁気擾乱の時系列を示しています。この期間中に、非常に強い太陽活動(おそらくコロナ質量放出(CME)や高速度太陽風(HSS)に関連)が地球の磁気圏に影響を与え、極めて大きな擾乱を引き起こしたようです。

分析

極めて強い擾乱の証拠:

・この動画のフレームは、delta B(地磁気擾乱の強度)が 400 nT(ナノテスラ)に達する地域を示しています。これは、通常の地磁気嵐よりもはるかに強い値です。NOAA のスペースウェザースケールでは、G5(極めて強い)嵐が 300 nT以上の地磁気擾乱を伴うと定義されていますが、このイベントはそれを超えています。

・特に、2025年11月12日の 00:23 から 00:47 にかけてのフレームでは、赤やオレンジの色が広範囲に及び、極めて強い擾乱が全球的に見られます。これは、通常の地磁気嵐では見られないほどの強度と範囲を示唆します。

結論

ステファン・バーンズ氏の主張は、2025年11月11日から12日にかけての地磁気嵐が、以下の理由から Geospace モデルの運用履歴の中で類を見ないほどの強度と範囲を持っていたという文脈を示しています。

・400 nTを超える地磁気擾乱は、歴史的に見て極めてまれな出来事。

・全球的な赤やオレンジの色域は、通常の地磁気嵐では見られないほどの広範囲な影響を示す。

・モデルの運用開始以来、これほどの強度の擾乱が予測されたことはない可能性が高い。


 

ここまでです。

X5 という数字以上に希なほど強力なフレアだったようです。

また、スペースウェザーは、この太陽嵐による「荷電粒子のエネルギーが過去にないほどのものだ」と述べていまして、いろいろな意味で非常に強力な太陽フレアだったようです。

今後、地球に及ぼ影響については、今はまだ不明ですが、スペースウェザーや NASA などからそのうち発表があると思われます。

オーロラが世界中で見られるといった程度の影響で済めば、それが一番いいのですが。

NOAA の地磁気嵐モニターを今見ましたら、現在「 G4 (上から 2番目)の嵐が観測されているようです。ただし、この地磁気嵐は今回のX 5.1 の太陽フレアとは関係ありません。今回の太陽フレアの CME (コロナ質量放出)が地球に到達するには、2日〜 3日かかりますので(進行速度によって異なります)この G4 の渦中に「さらに地磁気嵐の要因が加わる」ことになります。

日本時間11月12日正午過ぎまでの地磁気嵐の発生状況

swpc.noaa.gov

まだ CME の到達予測日時は発表されていないですが、11月14日ころには、G5 (最大)の磁気嵐となっても不思議ではなさそうです。

 

太陽フレアと大地震

気になることとしては、「強い太陽フレアは大地震を誘発しやすい」ということです。科学誌ネイチャーに掲載された論文について、以下の記事で取り上げたことがあります。

太陽フレアは大地震を誘発する : 太陽と地震の関係を過去20年のデータ分析から「確定させた」2020年のネイチャーの論文を、黒点活動が過激化している今再び読み返してみる
In Deep 2022年3月29日

「どこで」となると、それを判別する手段はないですが、過去 20年の観測では、強い太陽フレアの後には、大きな地震が起きやすいです。

2024年1月1日に発生した能登半島地震(マグニチュード7.6)の際も、地震発生の約 8時間前に太陽で X フレアが発生していました。

以下の記事の後半で取り上げています。

2024年元旦の能登半島の地震の発生直後に、上空の「電子数の極端な変化」が観測されていた
地球の記録 2024年1月2日

 

X フレアに続いて必ず大地震が発生するわけではないにしても、やや不安げな地磁気攪乱ではあります。

何か続報がありましたら、こちらか、あるいは NOFIA ブログなどでお伝えします。それと共に、あと 3、4日はさらなる強い太陽フレアが発生する可能性が高く、連続した場合、地上の磁気嵐がさらに強力になる可能性が高いです。

私などは、「何だか今日は強い眼振があるなあ」などと思っていただけでしたけれど、太陽でこういうことが起きていたようです。

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