地球の最期のときに

すでに暴力に太陽の力は必要ない : イギリスでは「14分間に1度」の割合でナイフでの殺傷事件が起き、世界でのテロの発生はもはやコントロール不可能の状態に



投稿日:2017年11月6日 更新日:

2017年11月1日の英国BBCの記事より

On a knife edge: The rise of violence on London’s streets

先日 BBC で報じられていました「イギリスでの暴力犯罪の著しい増加」についての記事をご紹介したいと思います。イギリスのそこまで状況がひどくなっているとは知りませんでした。

それと共に、「暴力の時代」を象徴するテロの分布についてわかりやすいグラフィックが作られていましたので、ご紹介したいと思います。



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かつて夢にまで見た地球の未来は、果てしなくすさんだ暴力の世界

なお、今回のタイトルに「太陽」と入っていますが、「太陽活動が人間の暴力と関係している」ということについては、何度かふれてきたことがあります。黒点の増加と人間の暴力性が関係しているということは、歴史的にかなりの精度で事実だといえます。

しかし、今は基本的に「太陽黒点がゼロに向かう時代」です。というか、今も毎日「黒点0」の状態が続いています。


太陽活動が減衰していくことなどにつきましては、過去記事、

太陽黒点のない2017年から起きること
 2017/01/08

など、多くの記事で記しましたが、今は本来なら暴力性や「突発性」が減少する時代なのですが、「犯罪」も「テロ」も基本的には増加し続けています。

歴史的に見れば、太陽黒点の増加は「人間の感情」に変化を与えるもので、このあたりのメカニズムは詳しく書くと長くなりますが、1980年代に、イタリア・フローレンス大学のビッカルディ博士が「太陽活動と磁場変化が人体の、無機コロイドに影響を与えること」を突き止め、また、1951年には、日本の東邦医科大学の血液学者、高田蒔教授が、血液中のアルブミンの水準が太陽活動の変化により変動することを発見します。

つまり、人間というより、

「人間の血液が太陽磁場から影響を受けている」

ということが、ほぼ間違いないことがずいぶんと以前からわかっていましたが、その後、「太陽からの人間の影響」の研究はなぜか世界中で止まったままです。

このあたりについてご興味のある方は、過去記事の、

太陽と暴動。そして、太陽と戦争
 2017/03/04

にそれらのことも含めて詳しく書いていますので、ご参照くだされば幸いです。

いずれにしても、血というものは物理的には「鉄の複合体であるヘムと蛋白質のグロビン」であり、私たち人間というものは、鉄が磁石に反応するのと同じように「この体と感情は磁場に反応するようにできている」のです。

それは逆らいようがないことだとは思いますが、そういう物理的な反応の部分と関係なく、犯罪やテロがこのように増加しているという状況は、ひとことでいえば、「もはやそれらが日常となっている」ということだと思います。

感情の高ぶりも激高などがなくても、テロも暴力犯罪も日々たくさん起きる。

このうちの「テロ」というものが、果たして「自然に増えている」のか、それとも、「何らかの意図や操作」が存在するのかどうかはわからない面がありますが、事実として、その範囲を拡大して増加しています。

最近発表された「過去 30年間のテロの推移」を見ますと、その激増ぶりがわかります。下の地図の「赤」で示されたところがテロが発生した場所です。

1987年にテロが発生した場所(赤い部分)

Instituto Igarape

2016年にテロが発生した場所(赤い部分)

Instituto Igarape

この 30年間の中には、2001年のアメリカ同時多発テロや、1995年の地下鉄サリン事件などの非常に大規模なものがありましたが、それとはまた別に日々起きているテロは少しずつ増え、この数年は「テロが常態化している」ことが上の地図でわかります。

テロが起きるのが日常であり、暴力犯罪が起きるのが日常であるというような国や地域がとても多くなっているのです。

経済が悪いからとか、テロ集団があるから、とか、いろいろな理由はつけられるとしても、少なくとも今回ご紹介するようなロンドンの犯罪とか、日本の特殊詐欺(いわゆるオレオレ詐欺)とかもそうですが、

「人の心がすさんでいる」

としか言いようがないと最近は思います。

どれだけ極悪非道なヤクザでも、大昔は非力なジイサンバアサン「だけ」をターゲットにしてお金を騙し取るようなことはなかったはずで、それを今では若者を含めて誰でもやっている。

カーッとなって殴り合ったり殺したりするではなく、

「冷静に考えた末に、金品を奪うことができそうな弱いものを選び出して襲い、だまし、あるいは殺す」

あるいはテロなら、

「無抵抗で弱そうな人がたくさん集う場所を選んでテロを起こす」

ということばかりが繰り返されているすさんだ心の社会。

東も西も日本もアメリカもソマリアも関係なくすさみまくっている世の中。

権威を叩きのめしていればよかった時代が過ぎた後に訪れた「完全管理社会」の中に浮かび上がったのが今の主要国のこの姿だと思われます。

数十年前に、第二次大戦で荒れ果てたイギリスや日本の地で、未来の反映を夢見てながら一生懸命作り出した「夢の未来の国」の姿がこれだといえそうです。

では、BBCの報道です。ちなみに、ロンドンは 1970年代にも大不況で若者たちは荒れに荒れました。その 70年代のロンドンにパンクが出現して、破壊の音楽に若者たちが熱狂したせいで事態はやや収拾されましたけれど、もはやそんなものは出現しません。

権威は常に安泰で、弱いものは常に奪われるという揺るぎない構図が今できあがりつつあります。


On a knife edge: The rise of violence on London’s streets
BBC 2017/11/01

ナイフの上の英国 : ロンドンの路上での暴力事件の増加

 

スクーターでの配送をして生計を立てているアブラさんの生活は今年 7月、ロンドン北部のトッテナムのストリートを通った時に一瞬にして変わった。アブラさんが信号機で停止した時に、彼のスクーターは周囲から 5台のバイクに囲まれた。2台は道路から、3台は舗道からだった。アブラさんはナイフで脅され、スクーターを降りてすぐ、スクーターは売上金と共に消えた。

「私のお金は消え、スクーターも消え、そして仕事も消えてしまったのです」と、アブラさんは嘆いた。

このアブラさんのような人は今では珍しくなくなってしまった。

イングランドとウェールズでは、平均して 14分ごとにナイフや鋭利な刃物による犯罪が発生している。過去 12ヶ月間で 37,000件の刃物での事件がおきており、その中の 13,000件以上の犯罪はロンドンで起きた。

私たちは、アブラさんのスクーターが強奪された場面を撮影されていた。その映像を見て驚くのは、強盗たちが何と若く見えることか。しかし、警察によれば、これは驚くべきことではなく、バイクを使った犯罪者たちの平均年齢はわずか 15歳であると言う。

 

その数週間後、私たちは別の犯罪が起きた直後の現場に遭遇した。今回は、地元の公園で車椅子に乗った女性が男たちに襲撃され、バッグを盗まれたのだ。被害者の女性の頭と腕は血で覆われており、彼女は混乱し、苦しんでいた。

「その男は私に、ただひとこと『お前のバッグを渡せ』と言って奪っていった。どうして、こんなことをするのか私にはわからない」

今度は、十代の若者たちの集団が暴力的な強盗をおこなっている光景を目撃した。それを見ていた人のひとりは、「毎日暴力を見ている。もううんざりだ」と私たちに話した。

 

「あまりにも頻繁に犯罪が起こるので、人々は毎日毎日ただ恐れて暮らすしかなくなっている」と彼は言う。

2016年に、ロンドンではナイフによる犯罪が前年より 34%増加した。

ロンドン北部のトッテナムに住むポール・マッケンジー氏は、20年前にの自分の手をナタで傷つけられた。彼は 15歳だった。その後、マッケンジー氏は、自分自身を守るためにナイフを常に持ち歩くようになった。しかし、その数ヶ月後、警察は武器の所持による容疑で彼を逮捕した。マッケンジー氏は若い犯罪者の研究所に送られた。

それ以来、マッケンジー氏は、ドラッグ、ギャング、ナイフ、そして銃の危険性について若い犯罪者たちに教育するために、若者たちと協力してこの 20年を過ごした。彼によれば、彼のワークショップで話す若者のほとんどがナイフを持って自衛しているという。

マッケンジー氏は、非常に多くのナイフなどの刃物による犯罪が起きているが、被害者も含めて、若い人たちは誰も警察と関わりたくないので、ナイフ犯罪の多くは報告されていないのだという。氏は、若者たちが必要とするときに使用するナイフが「隠されている公共の場所」についての情報を定期的に得ている。マッケンジー氏と共にロンドン北部のエンフィールド公園を歩くと、彼はほんの数分で隠されているナイフを探し出す。

ロンドン警察は、多くの若者たちが「ナイフこそ自分の身の安全を保証するもの」という理由でナイフを持ち歩いていると述べる。

匿名を条件に取材に応じたサバイバルナイフを持ち歩くひとりの男性は、「刃物を持ち歩いている時だけ安全を感じるんだよ」と述べた。その男性の友人は多くが刃物による犯罪で負傷しているという。そのうちの何人かは死亡したと述べた。

彼は次のように私たちに言った。

「ナイフは持ち続けなければならないんだ。なぜなら、今はナイフこそが人生そのものだから」

極端な暴力の増加の最も顕著な特徴は、それと関係する若者の数だと考えられる。

統計によると、2012年以来、ロンドンで銃の発砲があった 668件の事件のうちの 237件は 19歳以下の若者によって起こされた。これは銃犯罪全体の3分の1にあたる。

さらに、銃による犯罪のうちの 45件は、14歳未満の若者たちによっておこなわれているのだ。

暴力犯罪の増加は、ナイフだけによるものではない。

ロンドンでの銃による犯罪は、2007年 3月に記録された過去最高件数(現在より 31%高い)を下回り続けていたが、過去 3年では増加している。イングランドとウェールズの銃犯罪は昨年より 27%増加し、ロンドンでは 42%増加した。

今年8月までのロンドンでの銃犯罪の被害者は 6人に 1人が 17歳以下だった。

ロンドン警察は、職務質問の方法を変更することで問題に取り組もうとしている。職務質問の方法の変更により苦情が 60%以上減少したとロンドン警察は言う。

しかし、この戦術は人種的な緊張を引き起こすおそれがある。

ロンドンのナイフ犯罪での刑事訴訟に直面しているすべての人のうちの 65%が少数民族出身であり、42%が黒人だ。


 

ここまでです。

そういえば、今年9月の記事に、

「きわめて暴力的な時がやって来る」 : 米国カリフォルニア州でテレビ放送から突然流れた緊急警報メッセージから思い出す33度線と数秘術の「6」という数字
 2017/09/23

というものがありましたが、ただ「現状」を述べていただけなのかもしれません。