地球の最期のときに

アメリカの現在のカオスは自然でも偶然でもなく、「作戦計画」として仕掛けられ続けている。そのアメリカの行く末は国家の完全な分裂かそれとも…



投稿日:2018年6月30日 更新日:

6月26日の米国エポックタイムズの記事より


Epoch Times




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この混乱の行く末に出現する未来の世界

コブフェフェ大統領になって以来、確かにアメリカはずっと混乱しているようには見えます。……ああ何か名前が違うような気もしますが、 まあ、お名前はどうでもいいのですけれど、今のアメリカは、「カオスがデフォルト」という状態になっている感じもなくはなく、つまり「混乱が普通」ということですが、少なくとも私たちのような普通の人々にも見えるような形でカオスがずっと継続しているというのはすごいことだなと思っていました。

カオスが継続するためには「その芽となる問題が出続けなければならない」わけですけけれど、現大統領は、そのあたりに抜かりはなく、延々と「問題の芽」を出し続けます。そのことに関しては「仕事に休みなし」といった感じを受けます。

そういうこの1年半くらいの間にアメリカという国家に顕著に表れたのが、

「まっぷたつに割れた国民」

という図式でした。

このことについては  10年くらい前のアメリカの予測プログラム「ウェブボット」に書かれていたこともあり、以下の過去記事に書かせていただいたこともありましたが、ここまで見事に「まっぷたつに割れる」とは思っていませんでした。

まっぷたつにわかれていく人類」 : 2017年は「社会的な地獄」と「精神的な変容」が同居する年になるかもしれないという希望的観測を
投稿日:2017年2月21日

あるいは、アメリカの人々が「ふたつに割れた」ことについては以下の記事でも書かせていただいています。書いたのは、松方弘樹さんが亡くなった頃ですね。

「アメリカはまっぷたつに割れたんじゃけ」:アルマゲドン・ウェーブは今、始まったばかりなのかも・・・と、カリフォルニア大学バークレー校の暴動を見て松方弘樹さんの台詞を呟きつつ

そして、誰から見ても、現在のアメリカの大統領は「それを意図的に扇動し続けている」としか思えない行動・言動でここまで来ているわけです。

こういう中で、曖昧ではありますけれど、薄々とですけれど、「意図的な分断」というキーワードが浮かんだりはしました。

そのような考えは多くの方にあったのではないでしょうか。

 

ちなみに、何となくですけれど、陰謀論的な世界では、世界で起きる様々な戦争や事故や事象は「アメリカが仕組んできた」というような認識があります。

中東のさまざまな問題にしても、それを作り上げたのがアメリカ当局であるということは、今では比較的メジャーな報道でも普通に言われるようになっています。下は、カナダのグローバルリサーチという地政学メディアの記事ですが、IS などの組織をアメリカが作ったことについて理路整然とまさめられたものでした。

アメリカ「も」関係したのではなく、アメリカ「が」それらを作ったという認識が一般的なものになっています。

6月25日のカナダのグローバルリサーチの記事より


globalresearch.ca

このように、世界のいろいろな出来事の後ろにはアメリカがいるというような認識は何となく一般的になりつつあります。

・・・が、しかし・・・そういう中で、

世界で最も「ターゲットにされている国」は、アメリカ合衆国そのものではないか

という認識が結構あるのです。

この「ターゲット」という意味は、いわゆる今のアメリカにある主義やイデオロギーを根本的に破壊して、まったく違ったものとする対象としてのターゲット、ということです。

アメリカ人たちの心そのものを変えていくわけです。

そして、それは「ある程度」そのようになってきています。

たとえば、今のアメリカでは、比較的若い人たちを中心に「社会主義」や「共産主義」へ傾倒する人が増えていまして、昨年 9月に発表された調査によれば、

アメリカ人の 40%が「資本主義より社会主義のほうが好ましい」と考えていることが判明した

となっています。実に 40%が「社会主義のほうがいい」と言っているのです。

そして、その数は「増え続けて」います。

このあたりについては、以下の過去記事にあります。

数字からわかる「狂気じみていた2017年」。そして、おそらくはこの狂気は今年も継続する
投稿日:2018年1月3日

どうして、アメリカの人々の「思想」はこんなようなことになってきたのか。

ここに「新たな戦争」が始まっていることが現れています。

今回ご紹介する冒頭の記事では、エポックタイムズのインタビューに答える形で語ったアメリカの諜報情報教育の専門家が、

「今の戦場は人の心の中だ」

と述べています。

経済、嗜好、格差、情報、ネット、あらゆるものが兵器であり、それは「人の心」をターゲットにしています。

その国の多数の人々の心を動かすことができれば、実際の戦争などしなくとも、国家体制を自らの好む形に変えることはできるわけで、戦争よりもはるかに得策です。

そして、これはアメリカだけでの問題ではないと私は思っています。

日本人の価値観も最近はずいぶんと変わり、場合によっては、一種絶望にも似た感覚を抱くことが多くなりましたけれど、何が変わったのかということについて具体的なことはともかく、「日本人の考え方が変わった」という思いは、ある程度の年齢の日本人の方ならほとんど全員お持ちなのではないでしょうか。

ほんの数十年でものすごく大きく変わってしまいました。日本人全体の歴史と比較すれば、数十年は「あっという間」です。

ここに何かの力が働いていたのかどうかはわからないですが、もし「外部の働きによる成果」だとしたら、ものすごい作戦計画だと賞賛せざるを得ません。

ひとつの国を戦争なしで、たった数十年で滅ぼすことができるのですからそれに成功しつつあるのですから。

 

というわけで、ここから、冒頭のエポックタイムズの記事をご紹介します。

ここに書かれていることに事実があるのだとしたら、これからのアメリカはさらに「ものすごいこと」になっていくと思います。

今は国民がまっぷたつに割れていますが、「国家そのものが2つに割れる」ということもないではないのかもしれません。

 


Chaos Operations Are Being Used for Ideological Subversion of the United States
epochtimes.com 2018/06/26

数々のカオス作戦(Chaos Operations)が、アメリカのイデオロギー破壊のために行使されてきた

影響論的オペレーションと心理戦についてのジェームス・スコット氏との議論

2016年のアメリカの選挙でロシアが行っていたいくつかの事象が明らかになった。そのロシアの行為が選挙の結果に影響を与えたという証拠は今のところはないが、その活動の目標と性質は、アメリカでのより深い形のイデオロギー的な転覆のいくつかと結びついていると考えられるのだ。

ロシア政府は、アメリカ社会を通じて、その中で国民同士の仲違いを助長し、人種差別と国民同士の紛争の認識をさらに拡大するという深い意図を持ちながら、「極左」と「極右」の両方のアメリカのグループを増長させていた。

しかし、ロシアはこの分野で活動していたひとつに過ぎない。

そのいくつかの勢力、たとえば、特定の利害関係団体や、政治活動家たち、さらには主要な報道発信メディアを含む団体や勢力もまた、アメリカ社会に一定した混乱と不安定さを描くための誤った認識を与えるために邁進してきた。

社会を混乱させることでの目標は、アメリカの社会を破壊し、その調和を破り、人々がお互いに反目し、追いやり合うことだ。

その混乱の状態から、新しいポリシーが作られ、権力の方向を変えることができ、そこに極端な政策理念を持つさまざまな勢力が、これらを使用して野心を高めることができるのだ。

この概念を理解するために、私はジェームス・スコット氏との議論を続けている。その影響力の作戦と心理戦の本質についてだ。スコット氏は、「クリティカル・インフラ・テクノロジーおよびサイバーインフルエンス作戦研究センター」(Critical Infrastructure Technology and the Center for Cyber-Influence Operations Studies)の上級研究員だ。

スコット氏は、「(アメリカの)混乱は作戦によるもの(“chaos is the op.”)だ」と述べている。

明らかにされたロシアの「アメリカ人への影響」の操作の数々は、実際には、ロシアがソビエト時代に行っていた同様のプログラムの継続に過ぎないとも言える。それは、ソビエト連邦が共産主義革命を広げようとしていた時代だ。

冷戦時代、そして核の中心的役割を担っていたソ連は、直接の戦争は実現不可能であると理解しており、そのために「イデオロギー的な転覆」を目指した。その戦術は(アメリカ)社会を堕落させ、それを不安定化に導き、次いで(アメリカ国内の)人と人とを対立させ、そして「内戦」による「社会の正常化」を導くというものだった。

スコット氏によると、現在では、ロシアや他の勢力が使用している戦術は、ソビエト連邦時代に存在していたものを超えて成長しているという。

「彼らはカラー革命(2000年ごろからアメリカの CIA 主導でおこなわれた中・東ヨーロッパ、中央アジアの旧共産圏諸国で起こった一連のクーデターによる政権交代)の要素まで、私たちから多くを学んでいます」とスコット氏は述べる。

さらにスコット氏は以下のように語る。

「ロシアがこれ(外部的作戦によるクーデター)を行おうとしていることは問題だと私たちは考えています。そして、中国も、さらには、ムスリムたちのグループも、インターネットを使ったイスラム国家の拡大(サイバーカリフ)を企てているのです」

「さらには(アメリカ国内の存在者で)社会にカオス(混乱)を巻き起こすことに関心を持っている者たちの団体で悪意のある者たちによる行いという内部脅威があります。これは、特別利益団体などの形で存在します。」

アメリカの「カラー革命」モデルは、億万長者であり、民主党の財務を担っているといえるジョージ・ソロス氏の戦略と結びついている。このモデルでは、「上方」戦略と「下方」戦略が使用される。

「下方」の部分については、急進的な組織に対して、変化に抗議して主張するための財政支援が与えられ、「上方」の部分には政治家が関連し、それは新しい政策を提案するために異議を唱えた人物を使用する。

もちろん、現在のアメリカの社会問題は、「右」と「左」だけで語ることはできないし、あるいは民主党と共和党の対立という従来の認識で見ることはできない。

それら従来の対立の他方に、「作られたインフレと債務」があり、「外国の政府の転覆」があり、そして、エドワード・バーネイズ(大衆扇動と広報活動の基礎を築いた人物)のプロパガンダ戦術が今も数多く編み出され続けている。

これに加えて、スコット氏は、「現在の私たちの社会には、デジタル時代の捜査監視主義者(dragnet surveillance capitalists)の問題があります」と言う。

人々のオンライン活動に関するデータを収集することができるオンライン企業たちは、さまざまな形の宣伝と検閲を始めており、今では、スコット氏が「企業の国家検閲団体」と呼ぶものが形成されている。これらの動きの多くは独立して作動しているが、それぞれが、他の企業や団体の方法や戦術からも学びんでいる。

いくつかの戦術は国家レベルでも運用されている。

行っている国家としては、ロシアがよく知られているが、イランと中国共産党(CCP)もこの面では非常に活動的だ。

たとえば、中国共産党の人民解放軍は「情報の認識方法を変えるための心理戦」、「メディアの報道を制御するためのメディア戦争」、「国際法を操作するための法戦争の戦略に基づいたシステム」などの文書を発表している。

人民解放軍の 2名の大佐は、「文化戦争」、「麻薬戦争」、「経済援助戦争」など、多くの「非軍事」戦術を使用した、道徳のない戦争制度を概説した『無制限戦 (Unrestricted Warfare)』という書籍を出版している。

スコット氏によると、より深い宣伝戦略を演じるひとつは、「ミーム学 (memetics / 進化論的モデルによる情報伝達に関する研究手法)」の使用だ。

ミーム学の概念は、アイデアが社会にどのように導入され、そのアイデアがどのように発展し、最終的にどのように文化に影響を与えるかを調べる。

今、様々な勢力がミーム学を「武器化」しようとしている。

スコット氏は、「どんなものであれ、意義のあるものであれば、それはまた武器にすることもできるものなのです」と述べる。 「ミームというのは情報の胚段階です。それは分散された情報のマイクロパケットであり、これはすでに武器化されています。影響作戦、情報戦争、デジタル化された心理戦の強力な要素となっているのです。私たちはこの分野で多くのパワフルな方法を見ています」

スコット氏は、サイバー・インフルエンス・オペレーション研究センターでの彼自身の本来の仕事については、「どのように民主主義を広めるか、そして、いかに武力を使わず海外に影響を与えるかなどをアメリカの諜報機関に教えることです」と述べている。

スコット氏は、現在の状態をより深く理解すると、世界は現在、次のようになっていると言う。

「新たな戦争空間は《人の心》となっています」

 

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