地球の最期のときに

2021年以降、アメリカの「労働年齢の障害者数」が(今もなお)劇的に増加している現状。そして、日本も含めた福祉の未来



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急増を続けるアメリカの労働年齢の障害者数

投資アナリストであるエドワード・ダウド氏は、その一方で、2021年以来、アメリカの「労働年齢(16歳以上)の障害者数の推移」を常に分析し続けている方でもあります。

2025年11月の最新の障害者数の政府統計が出たのですが、結果は、

「またも著しく増加していた」

ことが示されていました。

以下のグラフです。

米国障害者プロジェクト 2025年11月まで

Edward Dowd

2021年からの急増が「どこで止まるのだろう」と、ずっと思っていましたけれど、

「止まることがない」

のです。

それどころか、2025年は(2021年を除いて)過去にないような増加率を示しています 。

この「原因」については特には限定するつもりはないです。

ただ、増加の起点が、コロナのパンデミックが始まった 2020年初頭ではなく、「ワクチン接種が始まった 2021年から」というあたりには、示唆的な部分は確かにありますが、しかし何が原因であるにしても、今はもう 2025年です

それなのに、障害者数の増加がまったくおさまっていない。

いつまで続くのでしょうか。

というより、終わることがあるのでしょうか。

とさえ思わせるデータとなっていますが、アメリカの障害者数の増加について、米ブラウンストーン研究所のジェフリー・タッカーさんが記事を寄稿していました。

ジェフリー・タッカーさんの記事はたまに引用させていただくことがあり、最近では、以下の「大短縮時代」についての記事でした。

ソーシャルメディア社会が生み出す、あらゆるものの短縮化と無思考が作り出す「文明の衰退局面」
In Deep 2025年4月26日

 

あー……今読み直しますと、この記事で私は、「ボーッとしていることの重要性」を書いていますね。

> しかし、実際には、パソコンの前にいる時よりも、はるかに長い時間をかけているのが、「ベランダにボーッと突っ立っている時間」です。下手すると、1日の合計で 4、5時間いるときもあります。

> とにかく、ボーッとしているときにこそ、いろいろな思考がうかびあがってくるのですね。これは、情報そのものなどより、はるかに貴重なことです。

この頃はまだ、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN / ボーッとしているときに働く脳の重要な機能)なんて言葉は知らなかったのですが、実感はしていたのですねえ。

デフォルト・モード・ネットワークは以下の記事の後半にあります。

英国の研究が「コロナのロックダウンが子どもの発達障害を著しく増加させた」と結論付ける。しかし、原因は複合的であり、そして最近は「DMNの喪失による知能低下」という問題も
In Deep 2025年11月29日

これが 11月29日の記事ですから、デフォルト・モード・ネットワークという概念を知ったのは、本当につい最近のことでした。

まあ、これは関係ない話でしたけれど、ともかく、ジェフリー・タッカーさんが言う「スマホなどによる大短縮時代」は、脳の機能も衰退させるということを最近になって知った次第です。

そのジェフリー・タッカーさんの記事をまずご紹介します。記事は障害者の増加の原因についてを主に述べているものではなく、

「障害者が増加し続けるアメリカの社会の未来」

について語っています。




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アメリカにおける障害の危機

The Crisis of Disability in America
Jeffrey A. Tucker 2025/12/19

解説

労働統計局は、雇用と労働市場全体の現状を把握するため、継続的に世帯調査を実施している。この調査は、通常、最も正確な指標であることが証明されている。調査の一部には、障害に関する質問が含まれている。これは、申請に関するものではなく、以下の質問への回答に関するものだ。

1. あなたは耳が聞こえないか、あるいは、聴覚に重大な障害がありますか?

2. あなたは目が見えないか、それとも眼鏡をかけていても見えにくい状態ですか?

3. 身体的、精神的、または感情的な状態により、集中力、記憶力、または意思決定に重大な困難を感じていますか?

4. 歩くことや階段を上ることに重大な困難がありますか?

5. 着替えや入浴に困難がありますか?

6. 身体的、精神的、または感情的な状態により、病院に行く、買い物に行くなどの用事を一人でこなすのが困難ですか?

このアンケートに異議を唱え、人々が誇張している可能性を指摘することもできるだろう。例えば、長い階段を上って、最後にかなり疲れたと感じたことがない人はいないように。

慢性的な肥満は、その要因の一つとなるだろう。老化の過程で、私たちは皆、いつかは障害を負うことになる。

しかし、まったく同じ調査を 20年間実施したとしよう。報告に不正確さや誇張傾向があったとしても、調査方法が同じであれば、傾向線は依然として非常に有意なものとなるはずだ。

 

ここからが悲惨なニュースだ。

最新の調査によると、3,663万人のアメリカ人が障害を抱えている。これは、私たちがパンデミックの真っ只中にあるはずだった (私たちが最も衰弱するべき時期だった)2020年夏と比べて 700万人増加したことになる。

障害を持つ人の数が急増し始めたのは、ワクチン接種が国民に押し付けられ、時には強制された後からだ。この増加傾向は 2021年2月に始まり、今も続いている

投資アナリストで『原因不明:2021年と 2022年の突然死の流行』の著者であるエドワード・ダウド氏は、以下のようにコメントした

11月の米国 BLS 障害データが更新されましたが、悲惨な状況です…全面的に過去最高を更新しました。これは大惨事です

この障害の増加のすべてを COVID ワクチンに帰することは妥当ではない。COVID ワクチンは今や安全性も効果も否定的に広く認識されているが、同時に、「すべて」ではないにしても、原因の一部、あるいは大部分を、このいわゆる治療薬の衰弱作用に帰さないのは、あまりにもナイーブすぎるだろう。

これは間違いなく薬理学の歴史における大きな失敗の一つだ。そして、ここに示されたデータがそれを物語っている。

しかし、ワクチンの失敗以外にも、薬物乱用、うつ病、運動不足、不健康な食生活、そして慢性疾患全般といった要因が考えられる。アメリカでは、身体的にも精神的にも健康状態が悪化しており、記録を塗り替えつつある。これは、障害に関する報告や、労働市場における障害の扱い方にも影響を与えている。

この背景には、障害者への対応に関する長年機能不全に陥った制度がある。例えば、ワクチンで負傷した人々は、メーカーが 1986年にロビー活動を行い免責を獲得したため、実質的に救済を受ける手段がない

記録に残る明白な被害があったとしても、負傷者はどこにも行き場がないのが現実だ。この不公平な制度が、いつか完全に見直されることを私は願っている。

ジャーナリズム学校においての私の最初の課題は、1990年に成立したアメリカ障害者法(ADA)の進捗状況を追跡することだった。

私は一流のロビイストたちと共にこの法案に取り組んだ。法案の立案者たちは非常に善意を持っており、連邦政府が自分たちの窮状に目を向けることを望んでいた。この法案は差別を禁止し、福祉給付のために巨額の新たな資金を割り当て、住宅の物理的な改修を含む、障害者のためのあらゆる合理的配慮を義務付けた。

この法案を目にし、私自身も多くの障害者の友人を抱えていることから、この法案は間違いなく状況を悪化させるだろうと確信した。障害者に優しい文化が、障害者を雇用することに伴う責任を恐れる文化へと変わってしまう可能性があるからだ

身体的な改善の義務化は企業にとって大きな負担となり、不満を募らせるだろう。また、給付金の急増はモラルハザードを引き起こし、障害者人口の増加につながる。

私はこの法案の推進者たちにすべてを説明し、障害者のために手を引いてくれるよう懇願した。

彼らは私の意見に愕然とし、事実上私に黙れと迫った。私の報告書は最終的には出版され(見つけられれば良いのだが)、迫り来る災厄を警告していた。

その災厄は、その後 10年間、障害者の失業率が上昇する中で実際に起こった。負債や差別に関する苦情を懸念する企業は、障害者を労働力から排除しようと躍起になり、人々は障害者に対して共感ではなく憤りを感じるようになった。しかし、私はこれらのことにまったく驚かなかった。

「善意」という言葉が過剰に使われることがある。

政府の福祉プログラムのすべてが善意に基づいているわけではない。障害者法の場合、真の問題を抱える人々の福祉の向上と障壁の除去を、その推進者が真剣に考えていることは疑いようもない。しかし残念なことに、アメリカ障害者法(ADA)はまさにその逆の結果をもたらした。これは、少しでも経済の知識があれば容易に予測できたことだ。それ以来、問題は悪化の一途を辿っている。障害者の雇用はますます困難になっている

例えば、重度の自閉症の人を例に考えてみよう。法律の規定により、障害者の雇用は困難を極め、ボランティアとして働くことさえ労働規制当局から不利な扱いを受ける可能性がある。彼らを労働力から排除することは、責任リスクを回避し、法執行機関の注意を引く上で、はるかに容易なのだ。

今、問題はさらに悪化している。3,663万人のアメリカ人が重度の障害を抱えていると報告されており、健康保険やそうした人々をケアする機関には深刻な負担がかかっている

8歳以下の子どもの 31人に 1人が自閉症と診断されていることから、今後数年間でこの問題はさらに悪化するだろう。こうした人々の多くは、基本的に家族に頼ったフルタイムのケアを必要としている。しかし、家族がいなくなったらどうなるだろうか? 施設が費用を負担しなければならない

ここに、大統領も議会も解決できない、医学的、社会的、そして経済的な問題が潜んでいる。これは、私たちが生きている間、何十年にもわたって国家の福祉を揺るがす問題だ。社会はこのような人々をケアし、尊厳を持って扱うことを望んでいるが、規制や法律によってそれが非常に困難になっている。

社会は、最も恵まれない人々への対応によって判断されるべきだという指摘は真実だ。アメリカはこれまで概ね良好な状態を維持してきたが、今後数十年もそうなるだろうか?


 

ここまでです。

記事では、「子どもの障害」についてもふれられていますが、これについても、アメリカに限った話ではなく、たとえば、北欧では 2020年頃から「子どもの記憶障害」の患者数がとんでもなく増加しています。

ノルウェーの子どもの記憶障害の患者数の推移 (2006-2024年)

indeep.jp

北欧では、他にも、子どもの軽度認知障害の患者数や、知的障害、言語の発達障害などの数も 2021年頃からすさまじく増えています。実際の数値については、「子どもの記憶障害や認知障害の爆発的な増加の主要な原因は…」という記事に、それぞれのグラフがあります。

日本はこういう統計が正確には出されにくいので、その推移はやや不明ですが、曖昧な形としては、報道(「発達障害の児童数が13年で10倍に増加」等)でも目にします。

また、労働年齢の障害者数も、日本の場合はブラックボックスですが、しかし、労働年齢というのでなければ、高齢化社会となっていることで、社会全体の中での障害者の方の数は増加していると見られます。

日本の場合は、さらに少子化…というより、結婚しない人の数が今後、さらに増えていくと見られ(報道)、そのこと自体は、それぞれの価値観ですので、どうだこうだとは言えないですが、「小家族化 (家族のいない人たちの世帯)」が進むと見られます。

病気や障害を負った時に面倒を見てくれる身内が圧倒的に少ない社会となっていくことは確実な情勢です。

誰がその負担を今後も負うことができて、そして、その限界はどのあたりにあるのか。日本の財政はそろそろ「彼岸」に達しようとしていますので、未来永劫に今の福祉が続いていくというのも、ほとんど幻想だと思われます。病院でさえ 7割が赤字の現状で、医療制度そのものさえ、いつまで今の状態が続くかわかりません。

その結果が見え始めるのは、そんなに遠い将来のことではなく、数年先には明らかになってくるのではないでしょうか。

どうなっちゃうんでしょうね。

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