地球の最期のときに

予測された軌道をずれ始めた天体アトラス。これは「ブラックスワン事象の予兆だ」と述べるハーバード大学教授。そして彼が語る指向性パンスペルミアとは



投稿日:




(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

予想外の動きを見せ始めた天体アトラス

観測された他の恒星系からやってきた天体としては史上 3番目となる星間天体 3I/アトラス (3I/ATLAS)について以下の記事で取り上げたことがありました。

今後数ヶ月で「5つの巨大彗星」と「他の恒星からの巨大天体」が地球から観測される異様な期間に、銀河の中心フナブ・クーのことなどを思い出す
In Deep 2025年10月16日

 

これがその後、次々と明らかになるデータから新たな話題を振りまき続けています。

たとえば、その後わかったこととしては、この 3I/アトラスは、

「死の液体として知られるニッケルカルボニルという猛毒を噴出しながら進んでいる」

ことがわかりました。

恒星間物体3I/アトラスは「死の液体」として知られる猛毒ニッケルカルボニルを生成しながら飛行している模様
In Deep 2025年10月20日

 

その後、10月20日過ぎには、

「NASA が支援する国際小惑星警報ネットワークが、3I/アトラスに対しての緊急防衛探査機を発射した」

ということがありました。

この目的は、科学的観測と追跡の強化ということになっていますが、緊急防衛探査機の発射は珍しいことです。

さらには、昨日(10月24日)くらいになるのですかね。

「3I/アトラスの進行方向が予測されて軌道からズレてきた」

ことがわかったのです。

最初は X への投稿で知ったことで、長い投稿ですが、冒頭は、以下のように始まります。

2025年10月24日のXへの投稿より

Surajit

最近のリアルタイム観測によると、NASA の JPL ホライゾンの予測とこの星間天体 3I/アトラスの実際の測定された空の座標との間に位置のずれが拡大していることが示されている。

距離の測定値は変わらないものの、空での位置が異なることから、標準的な重力モデルでは説明できない横方向の加速度が示唆されている

NASAのデータでは、3I/アトラスは以下の位置にあるはずだった:
・右登点(RA):13時46分57.51秒
・赤緯(Dec):-08度15分20.0秒

しかし、観測では以下の値が記録された:
・右登点(RA):13時47分54.3秒
・赤緯(Dec):-08度21分16.2秒

位置のずれ:15.4分角

・等価変位:約110万キロメートルの横方向(地球と月の距離の約3倍)

・距離:2.38天文単位で依然として同一

これは、天体が正しい距離にあったものの、公式の軌道予測とは異なる位置にあったことを意味する。

ここまでです。

調べると、この中にある「横方向の加速度が示唆されている」というのは事実のようで、つまり、普通は彗星など飛来する天体というのは、縦方向にしか進まないものですが、

「3I/アトラスは横にも進んでいる」

ということです。軌道がズレてきている原因もこれなのかもしれません。

科学者たちは、この理由として、太陽放射圧(太陽放射の圧力により横方向に進んでいる)の可能性や、ガスの放出(横からのガスの放出があるという仮定)の可能性などを述べていますが、正確なところは誰にもわかりません。

そして、この天体が発見された時から、「これはエイリアン由来の何かである可能性がある」と言い続けてきた人のひとりに、米ハーバード大学教授のアヴィ・ローブ博士という人がいますが、最近、

「(アトラスの接近は)ブラックスワンイベントになるかもしれない」

と述べていたことが報じられています。

ブラックスワンイベントとは、「予測が極めて難しく、発生すると社会や市場に壊滅的な影響を及ぼす、稀で大規模な出来事」のことですが、そういうことに、人々は備えるべきだというようなことを述べていたことが報じられていました。

まずは、そのことを報じていたニューヨーク・ポスト紙の記事をご紹介します。

ところで、このニューヨークポスト紙のタイトルには「マンハッタンサイズの大きさの謎の彗星」とありますが、現在までに推測されている大きさは「少なくとも直径 5キロメートル以上で、重量 330億トン」とされている巨大なものです(記事)。

なお、2014年に欧州宇宙機関の彗星探査機ロゼッタが探査した……えーと名前は……チュ何とか彗星(ちゃんと書けい)…チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は直径が 3〜 4キロメートルの彗星で、今回のアトラスよりは、やや小さいのですが、それでも当時、「ロサンゼルスの街と大きさを比較した合成写真」が報道に出ていて、それは以下のようなものでした。

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の写真を同比率で「ロサンゼルスに置いた」合成写真

iflscience.com

これでも十分に威圧感があるサイズです。しかし、アトラスは、この 1.5倍から下手すると 2倍くらいのサイズがある可能性があります。

2015年10月のこちらの記事で取り上げています。

ともかく、ニューヨークポスト紙の報道です。




(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});


マンハッタンほどの大きさの謎の彗星は「ブラックスワンイベント」となるのか?:「人類にとってその影響は非常に大きい」

Could mysterious Manhattan-sized comet be a ‘black swan event’?: ‘The implications are so huge for humanity’
NY Post 2025/10/24

それは羊の皮をかぶった星間モンスターなのか?

今週初め、NASA が支援する国際小惑星警報ネットワーク(IAWN)は、3I/アトラスが異常な行動を示したことを受けて、緊急防衛探査機を発射した

ハーバード大学の科学者アヴィ・ローブ氏は、太陽系をすり抜けるマンハッタンサイズの恒星間物体は、地球外からの「トロイの木馬」である可能性があり、その存在は「人類」に重大な影響を及ぼす可能性があると警告している

ローブ氏は、7月の発見以来、この天体はエイリアン起源である可能性があると主張しており、「エリザベス・バーガス・リポート」に対し、ウェッブ望遠鏡のデータに基づいて 3I/Aアトラスの重量は 330億トンと推測しており、その大きさを懸念していると語った。

これは、これまで観測されてきた恒星間物体の少なくとも 1000倍の質量です」とローブ氏は断言した。「そして疑問なのは、これまで観測されてきたのは小さな物体だけなのに、なぜこれほど巨大な物体が太陽系内部に運ばれてきたのかということです」

ローブ氏は、3I/アトラスが「ブラックスワンイベント」、つまり通常の状況では予測が難しいが、後から見れば避けられないと思われる大きな影響を与えるイベントと定義されるイベントである場合に備えて、国際社会は警戒を怠らず、防衛計画を策定すべきだと推測した

3I/アトラスの場合、科学者は「最初は自然に」見えるが、最終的には「トロイの木馬のようになる」可能性があると主張した。

ローブ氏は、この彗星の存在を「ブラインドデート」に例え、「デートの相手はとてもフレンドリーだろうと思うのが普通ですが、その相手が連続殺人犯であることもあり得るのです」と説明した。

NASA の公式見解では、3I/アトラスはいかなる脅威ももたらさないとされているが、国際小惑星警報ネットワークはすでにこの恒星間天体を監視し、これが事実であるかどうかを評価するための取り組みを開始している。

2025年11月27日から 2026年1月27日まで、国際小惑星警報ネットワークは「3I/アトラスの正確な位置を特定する手法を改良するための彗星キャンペーン」を実施する。

ローブ氏によると、この天体が典型的な彗星の行動に反し、エイリアン起源の可能性を示唆するような一連の異常な行動を示した後に、これらの取り組みが開始されたという

不安を掻き立てる特徴の一つに、反尾現象(通常は粒子の噴流は太陽から遠ざかる方向に向くが、アトラスの場合は太陽に向かって粒子の噴流がのびている)が見られることが挙げられる。

また、アトラスは鉄の存在を示す証拠がないにもかかわらず、毎秒 4グラムのニッケルを噴出していることも観測された。これは彗星では前例のない現象だ。

ハーバード大学の天体物理学者アヴィ・ローブ博士はワシントン・ポスト紙に、この合金、ニッケルテトラカルボニル (ニッケルカルボニル)はこれまで人間が製造したものでしか目撃されていないと語った。

ローブ氏はまた、3I/アトラスが非重力加速度で木星、金星、火星に不審なほど接近する異常な軌道を描いていることにも懸念を表明した。

7月に発表されたやや突飛な論文の中で、ローブ氏はこれらの要因から、アトラス探査機が地球の偵察のために送り込まれた、おそらく敵対的な意図を持った異星人の探査機である可能性を示唆していると指摘した。

問題となっている仮説は、3I/アトラスは技術的人工物であり、さらに能動的な知性を持っているというものだ」と論文には記されている。

「もしこれが事実なら、二つの可能性が考えられる。一つ目は、その意図が完全に善意に基づくものであり、二つ目は悪意に基づくものであるということだ」

現在、3I/ATLASはあと数日で太陽に最も接近し、視界から消えるところだ。ローブ氏によると、そうなれば、この物体が太陽の恒星の重力を利用して速度と軌道を変えている宇宙船であることが判明するかもしれない。

「もし3I/ATLASが巨大な母船であるならば、それはおそらく元の重力軌道に沿って進み続け、最終的には太陽系から抜け出すだろう」とローブ氏は日曜日のブログ投稿で述べた。


 

ここまでです。

このハーバード大学のアヴィ・ローブ博士は今でも連日のようにアトラスについて投稿していますが、最新の投稿では、これまで見出された 8つの異常を挙げています。

3I/アトラスがこれまでの彗星、あるいは星間天体と非常に異なる点

1. 3I/ATLAS の軌道は、太陽の周りの惑星の黄道面と 5度以内に揃っている (論文)。

2. 3I/ATLAS は、よく知られている彗星とは異なり、幾何学的な観点からは目の錯覚ではない太陽の方向にのびるジェット(反尾)を示した(論文)。

3. 3I/ATLAS は、 1I/オウムアムアの約 100 万倍、 2I/ボリソブの約 1000 倍の質量があり、その両方よりも速く移動している(論文1論文2)。

(※ 訳者注)オウムアムアは史上初めて観測された他の恒星からの天体、ボリソブは 2番目に観測された星間天体です。

4. 3I/ATLAS の到着時刻は、火星、金星、木星から数千万キロメートル以内を通過し、近日点では地球からは観測できない時間だ(論文)。

5. 3I/ATLAS の周囲のガス柱には、鉄よりもはるかに多くのニッケル (工業生産されるニッケル合金に含まれる)が含まれており、ニッケルとシアン化物の比率は、天体ボリソフを含む既知のすべての彗星の比率よりも桁違いに大きい (論文)。

6. 3I/ATLAS のガスプルーム(ガスの流れの尾)には、よく知られている彗星の主成分である水が質量比でわずか 4%しか含まれていない (論文)。

7. 3I/ATLAS は、天体ボリソフを含むすべての既知の彗星では前例のない、極端な負の偏光を示した (論文)。

8. 3I/ATLASは、「Wow! シグナル」 (後述します)と 9度以内の方向から到着した (論文)。

Avi Loeb

この「8」に出てくる「Wow! シグナル」というのは以下のようなものです。

Wow! シグナル – Wikipedia

Wow! シグナルとは、天文学における未解決案件の一つ。1977年8月15日に地球外知的生命体探査プロジェクト(SETIプロジェクト)の観測を行っていたオハイオ州立大学のジェリー・R・エーマンが、ビッグイヤー電波望遠鏡で受信した電波信号である。日本語では「ワオ信号」ともいう。

狭い周波数に集中した強い信号で、太陽系外の地球外生命によって送信された可能性が指摘されている。

受信された電波は、恒星間の通信での使用が予想される信号の特徴をよく表していた。これに驚いたエーマンは、プリントアウトした表の該当部分を丸で囲み、”Wow!” と書き足した。そのため “Wow! signal” が信号の名前として広く使われるようになった。

アヴィ・ローブ博士は、この信号が発信された場所の「あたりから」天体アトラスがやってきたと計算していて、「「ワオ!信号」は 3I/ATLASから発信されたのか?」という記事も以前書いています。

なお、アヴィ・ローブ氏は、変な科学者ではなく、この分野で相当尊敬を受けている科学者だからこそ、その発言に注目が集まっているのだと思われます。以下のような経歴です。

アヴィ・ローブ氏の主な経歴

ガリレオ・プロジェクトの責任者、ハーバード大学ブラックホール・イニシアチブの創設ディレクター、ハーバード・スミソニアン天体物理学センター理論・計算研究所所長、ハーバード大学天文学部長(2011~2020年)を務めた。大統領科学技術諮問委員会の元メンバー、全米科学アカデミー物理天文学委員会の元議長でもある。

medium.com

その一方で、ローブ博士は、英語版 Wikipedia によると「太陽系内にエイリアンの宇宙船が存在する可能性がある」という主張を続けている方でもあります。

さらには、2024年には、演説で、

「救世主は宇宙からやってくるエイリアンである」

と述べていたことも書かれていました。

 

指向性パンスペルミアとパンスペルミア

ちなみに、ローブ博士は、「指向性パンスペルミア」という仮説を主張している人でもあります。

これは、いわゆるパンスペルミアとはやや異なり、

> 他の天体の外来種として使用するために微生物を宇宙に意図的に輸送することを意味するパンスペルミアの一種。

だそうで、つまり、従来のパンスペルミア説と違うのは、「人為的に他の文明から地球に生命が播種された(持ち込まれた)」とするような見解です。

従来のパンスペルミアは、「生命の要素(DNA や RNA、あるいはアミノ酸など)」は宇宙にもともと存在していて、それが各惑星の生物の出現につながったという説です。

そして、それはある程度確定しています。以下の記事などにあります。

地球の生命は宇宙から来たことが確定か:北海道大学やNASAによる国際研究で、最新分析法により「隕石から5種類すべてのDNA・RNAの塩基」が世界で初めて発見される
In Deep 2022年5月2日

 

私はこの従来のパンスペルミア説の信奉者ですが、「指向性パンスペルミア」説にはほとんど反応しません。

何しろ、私は「宇宙空間を物理的に移動するエイリアンの存在」という概念をまったく信用してしないからです(というより、In Deep を書いてきた歴史の中で信じなくなった)。高等生物の身体は宇宙空間に長く存在できるようにはできていないからです(人間だけではなく、いわゆる宇宙人でも)。

どちらかというと、1966年のアメリカの FBI の機密書類「 UFO 」に書かれている内容のほうが信じやすいです。

この文書は 50年後の 2016年に機密指定を解除されて、今は FBI のこちらの記録庫にあります(読みにくい書類ですけれど)。

内容の一部に関しては……これは全然関係のない記事で、アポロ計画の書類が機密指定解除を受けた時に書いたブログ記事にありますが、以下のようなことが書かれていました。

1966年のFBIの機密文書「UFO」より

・一部の円盤は乗員を運ぶ。他の円盤は遠隔操作される

・彼らの使命は戦争のない世界をもたらすことだ。訪問者たちは地球の和平を模索している

・これらの訪問者たちは、ヒトのようだが、サイズがはるかに大きい

・彼らは地球の人々を非難してはいない。彼らは自分自身が所有する世界からやって来ている

・円盤は、放射エネルギーのいくつかのタイプを持っている

・彼らは、私たちがしばしば使うような意味での任意の「どこかの惑星」から来ているのではない。彼らは、彼ら自身にしっかりと浸透しているエーテル性の惑星から来ている。その世界は私たち(地球の人間)には知覚できない

・訪問者たちの体と乗り物はもまた、私たちの高密度物質の振動率に入り、実体化されたものだ。

・彼らは意志でエーテル性を再入力し、跡形もなく私たちの視界から簡単に消えてしまうことができる

いわゆる「彼ら」は、ちょっと時空の捉え方が異なる場所からやってきているようで、少なくとも

「他の惑星から宇宙空間を移動してやってきているのではない」

ということで、FBI の結論はそのようなものだったようです。

どこまでも得体の知れない存在がエイリアンであり、そして、場合によっては、私たち人間は永遠にそれらと出会うことはないのかもしれないですし、あるいは、「常に出会っている」のかもしれないですし、それもわからないままです。一般的な地球人は、時空を超えることはできないですし、エーテル性の惑星などというものも感知できません。

ちなみに、私は、宇宙の実体的なエイリアンの存在は信じないですが、

「宇宙の意志」

は信じます。神という言葉を使う必要もなく、宇宙の意志が、人間を含めた全体を長い歴史の中でコントロールしているという概念については、やや信じています。まあ、そこに至ると、もう歴史やメカニズムなどわかりようもないのですが。

人類の絶滅と進化を司る歴史もそれに由来すると思っています。壮大なサイクルですね。

ともかく、銀河の中心からやってきた 3I/アトラスの正体は、時間が経過していくと共に、もう少しはっきりとしてくるでしょうが、それが有害なものなのか、何でもないただの通りすがりなのかもわかってくると思います。

>> In Deep メルマガのご案内
In Deepではメルマガも発行しています。ブログではあまりふれにくいことなどを含めて、毎週金曜日に配信させていたただいています。お試し月は無料で、その期間中におやめになることもできますので、お試し下されば幸いです。こちらをクリックされるか以下からご登録できます。
ご登録へ進む