地球の最期のときに

パンデミックを契機にやってくるかもしれないディストピア的新世界を前に、世界中に出現する「血の川」をはじめとする終末的光景



投稿日:2020年3月28日 更新日:


・3月25日、突然川の色が赤く染まったカナダのエトビコーク・クリーク。Etobicoke Creek, Toronto, Ontario, Canada




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災いの時に

新型コロナウイルスが、中国以外の国に拡大し、感染者数が急激に増えてから、まだ1ヵ月くらいであることに気づきます。

そして今は、まさに1ヵ月前の以下の記事のタイトルにありますような、「世界が終わりに導かれる」段階に差し掛かってきています。

パニックと飢餓の気配の中で : 今、単なる風邪が世界を終わりに導くストーリーを見ている
投稿日:2020年3月1日

まあ、このタイトルにある「単なる風邪」というニュアンスは、その後やや変化してきましたが、それでも、イタリアを除けば、その致死率が 2%以下(感染者の 60%が発症しない可能性があるというネイチャーの記事からの推定)の感染症である事実は、現在のところ変わっていません。

1ヵ月前の新型コロナウイルスの感染拡大状況は、こちらに記録してある数値では以下のようになっていました。

2020年02月28日の新型コロナウイルスの感染拡大状況
(中国を除外)
中国以外の感染者数 4441人(前日比+1245人)
中国以外の死者数  68人(前日比+13人)
中国以外での致死率 1.5%

それが今日 3月28日は下のようになっています。

2020年03月28日の新型コロナウイルスの感染拡大状況
(中国を除外)
中国以外の感染確認数 51万6064人 (前日比 +6万5740人)
中国以外の死者数  2万4075人 (前日比 +3297人)
致死率 4.6%

2月28日に「 4441人」だった感染確認者数が、3月28日には「 51万6064人」となっていて、感染確認者数は、1ヵ月で 50万人増えたことになります。

国別では、2月28日は、中国を除けば、以下のようになっていました。

・韓国   感染確認 2022人 死者 13人
・イタリア 感染確認 705人  死者 17人
・イラン  感染確認 245人  死者 26人
・日本   感染確認 186人  死者 4人

現在の国別の感染状況は以下のような阿鼻叫喚状態です。

2020年03月28日の国別の状況

coronavirus

全世界の感染者数の推移のグラフを見てみますと、指数関数的な増加が始まったのは、3月10日前後くらいと見ることができます。世界で本格的に感染者の増加が始まってから、まだ、たった 2週間ほどということになります。

感染確認数の推移(1月22日-3月28日)

coronavirus

約 2ヵ月前の 1月22日は、中国を含めた全世界の感染確認数は「 580人」だったことがわかります。

本当に急激に進んできたものだと思います。

この2ヵ月間の In Deep の記事のタイトルには、終末的なニュアンスを含むものも多かったですが、実際に、この期間に世の中で起きたさまざまな事象や現象に、神話的というのか、あるいは聖書的というのか、そういうところで描かれる終末的なものが多かったです。

中国に出現した第5の太陽、日本では連続した10匹のリュウグウノツカイ。パーフェクトストームの気配の中、次に何が起きる? (2020年2月20日)

「ビッグバン以来の宇宙史上で最大の爆発」の光景を眺めながらホピの予言と第四世界あるいは第五の太陽の時代の終わりを思う (2020年3月2日)

世界は「疫病、イナゴの厄災、大洪水の連続」に同時に見舞われていて、どれも深化し続ける (2020年3月7日)

この期間には、さらに、聖書の災い的な出来事が世界中で起きていました。

世界のいたるところで、「川や海が赤く染まった」のです。

 

 

カナダ、カザフスタン、そして南極に出現した赤い川や海

冒頭の写真は、3月25日にカナダのトロントを流れるエトビコーク・クリークという川が血のように赤くなった様子が撮影されたものです。以下は動画です。

原因は「赤インクが流入したことによるのではないか」と説明されているのですけれど、川がこれだけの範囲で赤く染まるというのは「どれだけの量のインクが流入したんだよ」という気にもなります。

さらには、カザフスタンのアクタウという海岸に面するカスピ海の海水が、2月9日に「突然赤く染まる」ということが起きています。


・カスピ海の一部が血のような色に変色。lada.kz

カザフスタンの当局は、藻類の「珪藻」によるものではないかと発表しています。

あとは、1月の終わりに、マグニチュード 6.7の大地震のあったトルコのエラズー県で「地震の直後に川の水が真っ赤になった」という出来事が報じられていました。以下の記事でとりあげています。

トルコで41名の死者を出した大地震の際、震源地付近の川が真っ赤に変化していた
投稿日:2020年3月6日

そして、「南極のウクライナ基地の周辺」でも、南極を流れる川が赤く染まったことが、ウクライナの南極隊員による投稿で明らかになっています。これも「藻類」によるものだと説明されています。南極にもそういう藻類が生息していることをはじめて知りました。


・2020年2月25日 ウクライナの南極隊員の facebook より

この「川や湖の水が突然赤く染まる」という現象そのものは世界中でよく起きることで、私はずいぶん以前から、

「水が赤く染まる情報や報道についての収集」

を続けていまして、以下のリンクに数十の事例へのリンクがあります。

地球の記録 – キーワード「川が赤く染まる」に関する記事一覧

しかし、今回のように、比較的短い期間で次々とこういう現象が現れることは珍しいかもしれません。

川が赤くなる理由はいろいろありますが、プランクトンなどの水中の微生物によるもの、化学物質等によるもの、染料が流れ込んだ、などと共に原因不明も多いです。

先ほど「聖書的」と書きましたが、出エジプト記の「十の災い」の中にあったり、あるいは、ヨハネの黙示録にも以下のようにあります。

ヨハネの黙示録 / 16章 03節

第三の天使が、その鉢の中身を川と水の源に注ぐと、水は血になった。

その時、私は水をつかさどる天使がこう言うのを聞いた。

「今おられ、かつておられた聖なる方 あなたは正しい方です。このような裁きをしてくださったからです。

まあしかし、以下のような「イナゴ(サバクトビバッタ)の大群」の様子なども、今は世界中で展開しているわけでして、「聖書の中に暮らしているようだ」という心持ちも出てくるところです。


・ケニアを飛びまわるイナゴ(サバクトビバッタ)。AFP

こういう光景を見ていますと、それこそ、先ほど出てきました「ヨハネの黙示録」にある「ああ、災いだ、災いだ」というフレーズなども思い出します。

ヨハネの黙示録 / 08章 13節

また、わたしが見ていると、一羽のわしが中空を飛び、大きな声でこう言うのを聞いた、「ああ、災いだ、災いだ、地に住む人々は、災いだ。なお三人の御使がラッパを吹き鳴らそうとしている」。

ここでは、

> 一羽のわしが中空を飛び、大きな声でこう言うのを

とありまして、「ワシ」が何かを言っているという描写となっていますが、今は世界中で「鳥が空から落ち続けている」という事象が起きていまして、ギニアビサウでは、

「 650羽のハゲワシが謎の集団死」

ということも起きていまして、ワシも何も言うことができない状態のようです。


・3月3日のアメリカのメディア記事。Birds Keep Falling Dead From the Sky

ここまで全体的に「災い感」が強いと、むしろ高揚した気分にもなってきますが、いろいろな報道を見ながら、今日も「ああ、災いだ、災いだ」と口にしながら、海藻を食べたりしています(そうかい)。

なお、こういう中での光景として、二週間前の記事「アメリカは「封鎖」されるか。それはいつ?」に載せました、米カリフォルニアで撮影された以下の蜃気楼の写真などは、今の状況をとてもよく語っているような感じを受けて、とても気に入っています。


・3月10日、米カリフォルニア州サンフランシスコ沖に出現した蜃気楼。 Spaceweather

 

 

世界が元に戻らないとすれば

そんなような風景と共に進行しています「パンデミック下の地球」ですが、世界各地で、「封鎖」という名前のもとで、

「現実的には戒厳令的な措置」

が進められている国や地域が多くなっています。

それらを見て、あるいは実際に経験する中で、「このまま世界は、このように管理される社会に突き進んでしまうのではないか」と危惧している人たちは、アメリカなどのブログやメディア記事を見ますと、かなり多いようです。

今後、「国家封鎖しているにも関わらず、感染者が減少しない」といったようなことになった場合、強行的な管理がさらに進行する可能性はあります。

そして、最近書くこともありますが、このウイルスは、基本的に封鎖や隔離では完全に封じ込めることは、ほぼ不可能だと考えるのが最も合理的ですので、封鎖や自粛の対策をとっている国や地域でも、今後、劇的に感染者が減ることはないと思われます(中国式のマジックを使う以外は)。

最近の以下の報道などにより、この新型コロナの「強靱な性質」がさらに明らかにされています。

新型コロナウイルスは、エアロゾルの状態で3時間以上生存できることが米国研究で発表される (日経ビジネス 2020/03/23)

新型コロナはプラスチック表面で3日間感染力を維持 (日経Gooday 2020/03/17)

そのような中で、国や地域によっては、国民の管理がさらに進む可能性はあるのかもしれません。

感染拡大が終息したとしても、すでに起きている破壊ぶりを見るだけでも「少なくともすぐに元の世界に戻ることは難しい」ことはわかります。あるいは、もう元の世界は戻ってこないかもしれません。

そのような「未来」について述べているメディアの記事をご紹介して締めさせていただきます。


COVID世界秩序がやってくる

The COVID World Order Is Coming
Oneworld 2020/03/24

COVID-19に対する現在の世界の反応は、すでに私たちのディストピアの未来がどうなるかについての非常に強力なヒントを提供している。

COVID-19 (新型コロナウイルス)は、私たちの生活を根本的に変えた。そして、この光景が示すことは、私たちの未来がディストピア的なものになる可能性が高いということだ。

さまざまな国の政府がこのウイルスの発生にどのように対応しているかを見る中で、パンデミック全体が誇張され、私たちの自由を剥奪するための煙幕として悪用されるようになることを私たちは懸念している。

かつて、政府が国民に対して、これほど大きな権限を持っていたことはない。

しかし、今のような緊急事態では、確かに当面は、私たちの生存にとって必要である部分はあるだろう。問題は、この流行が終息した後もこの強大になった権力が、自発的に取り下げられないことであり、それを多くの人が心配している。

COVID-19 により、突然、世界は全体として独裁的な時代に入り、そして、彼らと議論するのは難しい状態だ。すべては独断的に決められる。以下は、すでに行われていることを簡単に説明し、その後に続くかもしれないことを予測する試みだ。

 

事実上の戒厳令

世界で多くの人々が「〇〇を推奨する」、「〇〇を禁止する」という政府通達と、検疫の必須を経験している。この強制的な方法は、多くの国や地域で、抵抗やパニックを避けるために正式に宣言されてはいないが、事実上の戒厳令の状態にある。

「新しい日常(ニューノーマル)」が始まっている

アメリカを始め、多くの国や地域で、この実施期間も不明確な事実上の戒厳令が、国民に受け入れられたため(喜んで受け入れたかどうかはともかく)、これは、おそらく「新しい日常」となり、将来的には「過剰な警告」が数え切れないほど実施される可能性がある。それはさまざまの他の口実の下での「注意」となるはずだ。

ソーシャルメディアの検閲が激化する

「ビッグブラザー(巨大な監視システム)」はすでにここにあるが、それは、ソーシャルメディアの投稿に対する検閲を「社会的に無責任である」という理由により強化することで、これまで以上にソーシャルメディアへの投稿はチェックされるだろう。これはパンデミックに関するものから始まり、他のさまざまな「政治的に正しくない」投稿へと拡大されるかもしれない。

旅行は二度とかつてと同じようになることはない

国内旅行も国際旅行も、再び以前と同じようになることはないだろう。移動に対する内部制限は、国の政策としてありふれたものとなり、外国からの来訪者のほとんどは、特別な状況を除いて一定期間自己検疫を要求されるため、今後は、グローバルな旅行、観光業界は消滅していく。

国境管理がより厳格になる

誰もが自由に管轄区域の間を移動できるようになった、いわゆる「国境開放」の時代は過ぎ去った。今後は、現地の人々を部外者(国内の他の場所から来る同じ国民を含む)から保護するためにより厳格な規制が導入される。

ワクチン義務化の時代がやってくる

COVID-19の大流行が収まった後、国民にワクチンが強制的に使用されるのを止める方法はおそらくないだろう。 人々は、ビジネス、旅行、そして政府の公的な給付を受け取るためには、摂取の証明が必要となるかもしれない。

リモートでの学習と仕事が増加する

多くの人々が家に閉じこもるしかなく、多くの人々が、必要な商品を購入する以外に離れることができないため、遠隔学習と遠隔での在宅仕事が一般的になるだろう。

5G拡大は避けられない

そして、オンラインで学習、仕事、または娯楽が急増することにより、一部の人々が 5Gと深刻な健康問題との関係を疑っているにもかかわらず、必然的に、5Gテクノロジーへの迅速な展開を必要とする社会となる場合がある。

社会が機能するためのほんの少しの仕事に依存

今回の事実上の戒厳令の「新しい日常」は、この社会というものを最低限でも機能し続けるためには、実際には、食料品店、薬局の従業員、銀行の店員、外食労働者、農家、トラック運転手、医療従事者、技術者など、一部の仕事のごく少数の人たちに依存していることを多くの人々に認識させた。つまり、それ以外は不要という見方をされる可能性がある。

そのような中で、世界中の政府は、それらの「必須産業を国有化する」方向で管理する可能性がある。

ユニバーサル・ベーシックインカムの導入

COVID-19に対する世界の対応によって触媒された世界的な経済崩壊の規模と範囲を考えると(元の社会体制には戻れないことを踏まえると)、今後は、各国政府が国民が最小限の基本的な商品やサービスを購入して、配布するようになるかもしれない。

現金が消える

致命的なウイルスが紙幣によって拡散する可能性があるという恐怖(これは現実でありつつも誇張された情報)によって、あるいは、各国政府がベーシックインカムを分散させる好ましい方法としての完全なキャッシュレス社会が到来する可能性がある。

このすべてが現実化するわけではないにしても、社会が完全に元に戻ることが難しい中では、これらの一部にしても、時間と共に発生していく可能性は高いと思われる。

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