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4月12日にメルマガ夢見と古代ギリシャと「痛みとの個人的歴史」が混沌とを発行させていただきました。

2020年からの世界 人類の未来 健康の真実

[未知のウイルス]新型コロナウイルスは「突如毒性が1000倍に凝縮し重症化する」ことをフランスのパスツール研究所が報告。そして世界の政治的自殺は進む

投稿日:2020年3月25日 更新日:


・チェコ共和国のテレビ報道での当局談話を伝える米国メディア。summit.news




 

パニックにもほどがあると言うべきなのか賢明なのかは不明

暖かい春が続いていまして、毎日、桜を見ながら散歩をしています。気づくと2時間くらい歩いていることも多くなりました。まあ、部屋に戻って、パソコンを見ても、混乱したニュースばかりですので、そういう情報から逃げたい部分も少しあるかもしれないですね。

世界のさまざまな国で「対策」としてのさまざまな封鎖や検疫、自粛、そして、強制的な休業や生産停止が続いていますが、ヨーロッパのチェコ共和国の緊急事態対応当局は、冒頭のように、

「国境を2年間封鎖する可能性がある」

と述べたとチェコの報道が伝えています。

報道には以下のようにあります。

チェコ危機対応部局の事務局長は、チェコのテレビ番組において、コロナウイルスの状況に対するチェコ共和国の国境規制は最長 2年間続く可能性があると述べたと報告された。これは、ヨーロッパの他の国々および世界の流行の管理に大きく依存するという。

事務局長は、チェコの人々の海外への旅行は、今後数カ月から 2年の間は制限される可能性が高いとして、チェコの住民たちは今年の夏休みは、チェコの国内で過ごすことを検討してほしいと述べた。

冗談のような話ですが、現実に、このような話が政権の上層部から出ているというのは、驚くべきことではあります。

チェコの感染者数はそんなにすごいのかといますと、3月25日の時点で、1497人です。チェコは人口 1000万人の国です。感染者 1497人が多いか少ないかには言及できないですが、どうも感情的すぎるような。

このチェコは事前に、非常事態を宣言していますが、3月25日現在、「国家非常事態宣言」が発令されている国はどのくらいあるのかと調べてみましたが、主要国に関していえば、以下のようになっているようです。

2020年3月25日時点で国家非常事態宣言が発令されている国

・アメリカ
・ニュージーランド
・タイ
・ブラジル
・イタリア
・スペイン
・ポルトガル
・アルメニア
・パレスチナ暫定自治政府
・フィリピン
・ハンガリー
・チェコ共和国
・スロバキア
・ブルガリア
・リビア
・レバノン
・セルビア
・南アフリカ

上にあるレバノンなどは、3月7日にデフォルト(債務の返済ができなかった)を起こしたばかりであり、それ中で、非常事態宣言と共に、空港の閉鎖や、国民の自宅待機を命じているということが報じられています。

債務不履行のレバノン、コロナウイルス対策で非常事態宣言・主要空港閉鎖

3月7日、レバノンのハッサン・ディアブ首相は3月に償還期限を迎える12億ドルの外貨建て国債について、支払いを延期すると表明した。レバノンの公的債務は約900億ドルと推定され、うち約46億ドルの返済期限は2020年内だ

初の債務不履行に加えて、新型コロナウイルスの拡大防止のためレバノン政府が首都のベイルート空港の閉鎖を発表したため、国内ビジネスへの影響が懸念され、経済の先行きが不透明になっている。

「自ら息の根を止めているような」対策のようにも響きますが、多くの政府が、とにかく「封鎖」ということで、感染拡大を食い止めようとしているようなのです。

封鎖から日数が浅いので、参考にならないとはいえ、以下のように、「国家封鎖を初めて以来、各国とも、むしろ感染者数が増え続けている」というのも現実です。


coronavirus

まさか、どの国も「中国は封鎖で感染拡大阻止に成功した」という戯れ事を信じているわけではないでしょうけれど、効果が出ていない対策をどうして強行するのかなとは思いはしますが、そもそも、この新型コロナウイルスは、先日の科学誌ネイチャーによれば、

「60%は、感染しても無症状の可能性がある」

とされていまして、そのような感染者を追跡することはできないです。

このように無症状の人たちが多いことと、あるいは、「ウイルスがすでに変異している可能性」を考えますと、隔離や封鎖を開始したとしても、「では、いつまで封鎖すればいい?」ということもわからないと思われます。

そもそも「封鎖対策は、人々に抗体(免疫)がつかない対策」なので、地上から完全にウイルスが消滅しないと効果はすぐなくなるはずです(また感染が始まる)。

結局、冒頭のチェコ共和国当局のように、「最長2年間、国境を閉鎖する」というような狂気的な話になっていってしまうしかなくなる。

じゃあ、どうすればいいか・・・ということに対して、確かに正確な答えはないとは思います。

しかし、このまま各国家が立ち直れないようなダメージを自らに与えているような政策は、何かが違うとは思うのですね。

 

 

まったく未知のウイルスの特性がさらに明らかに

私自身については、以前は「感染するに任せておくしかない」と 100%思っていました。しかし、ここに「以前は」とあるように、この数日で、またこの新型コロナウイルスの「本性」を知りまして、それだけでも良くない面もあると思い始めてはいます。

なお、「感染するに任せておくしかない」という理由は、この新型コロナウイルスの「症状が軽いから」ではなく、逆に、

「このウイルスは人類史で最強だから」

です。

このあたりは、2週間ほど前の以下の記事をご参照いただければと思います。

[完璧なウイルス]新型コロナは「3種類の感染受容方法」を持ち、増殖するための酵素を「8種類利用できる」おそらく史上最強のウイルスであることが判明。これにより治療薬の開発は不可能である可能性が高まる
投稿日:2020年3月10日

実在するウイルスとして考えられ得る中での完ぺきな伝染能力を持ち、増殖するための完ぺきな防御システムを持ち、そして「早い速度で変異していく」。

このウイルスは、まるで「絶対にこの地上から消えない」という意志を持っているかのような、そんな性質が、次々と公開される医学的論文からわかるのです。

私は、このウイルスが(風邪などのように)永遠に地球の人類に根付く可能性を感じています

また、「暖かくなって湿度が上がれば消えていく」という希望的観測もありまして、本当にそうなってほしいですけれど、ただ、どうも、このウイルスは、最近、「また性質が変わってきている」ような部分が見えるのです。

少し前までは、まったく感染者が増加していなかった東南アジアの国々、つまり「気温が高くて、湿度の高い国々」で、ここにきて、たとえば、タイもマレーシアなどでも、毎日 100人くらいずつ感染確認例が増えています。

タイで国家非常事態宣言が発令されたのも、これが理由で、「それまで感染者がまったく増えていなかったものが、突然、感染者が増加し始めた」のです。

3月24日 タイでの消毒作業

thailandmedical.news

この 1週間くらいで、また「明らかに傾向が変化」しているように見えるのです。

アメリカでも、24日には、発症までは健康状態に問題のなかった十代の子どもが、新型コロナウイルスの感染により死亡したと伝えられています。

以下の記事で書いたことがありますが、この新型コロナウイルスは、驚くほどのスピードで変異している可能性が高いです。

[絶望的な進化能力]公開された数々の論文から、突然変異により《塩基配列の異なる49種類の新型コロナウイルス株が存在する》ことが判明。これにより、ワクチンの開発は事実上不可能となる可能性
投稿日:2020年3月17日

少なくとも、公開されている 10の論文が、このことを示唆しています。

そうなってきますと、場合によっては、1度感染したとしても、「何度も(変異した株の)新型コロナウイルスに感染」することもあり得ます。

そうなりますと、封鎖して、封鎖を解除して「それから、また感染が広がる」ことだってないではないわけで、そこでまた封鎖して、封鎖を解除して……では、社会は停止したままとなってしまいます。

こういうこのウイルスの性質を知りますと、

「普通の社会生活の形態で立ち向かう」

のが最善だとは思います。もちろん、社会全体の死亡率は上昇するでしょうけれど、封鎖などによる社会的なシステム損失による死亡率の上昇と相殺されるくらいのものか、それより低いものとなる可能性があるとは思います。

ただ、私は以前は「抗体を獲得すれば、その後は安心できる」と考えていたのですけれど「抗体を獲得するということには、逆の意味もある」ことをメルマガの読者様からのメールで自覚しました。

読者様には、医療関係の方や保健関係の方などもいらっしゃいまして、非常に貴重なご意見などもいただくのですが、先日、以下のことを知らされたのでした。それは、

新型コロナウイルスが重症化するメカニズムは、抗原抗体反応が過剰におこることにあるかもしれないと医療関係者たちは考えている。

ということなのです。

これはどういうことかといいますと、「コロナウイルス」といいますと、今の新型コロナウイルスのことを思い浮かべる場合が多いと思われますが、

「普通の、いわゆる風邪の一部も、コロナウイルス」

なんです。厚生労働省によれば、「いわゆる風邪」の 15%くらいから流行期には 35%くらいはコロナウイルスらしいのですが、つまり、生きていれば、普通の人は「たまには風邪を引く」わけで、その中で、多くの人が、人生でコロナウイルスに感染しています。

そして、年齢を重ねるごとに、風邪を引く回数も累積していくわけで、つまり、「高齢者は過去に(風邪などとしての)コロナウイルスに感染した経験があることが多い」ということで、そのような高齢者が、新型コロナウイルスに感染した場合は、「コロナウイルスの再感染」という側面があり、それで重症化しやすいのではないかと医療関係者は見ているということです。

この理論では、この新型コロナウイルスの「不思議な面」とされている部分をほぼ説明できるように感じます。

たとえば、

「若い人は感染しやすいのに、症状が軽いか出ない場合が多い」

「高齢者は感染はしにくいのに、症状が重くなりやすい」

ということについては、

若い人 → 過去にコロナウイルスにかかっていない場合が多く、抗体を「持っていない」ために、感染しやすいけれど、抗体の過剰反応が起きる可能性がほぼないために症状が軽い。あるいは出ない。

高齢者 → 過去にコロナウイルスにかかったことがある場合が多く、抗体を「持っている」ために、感染はしにくいけれど、発症すると(抗原抗体反応が過剰におこる可能性があるために)重症化する可能性がある。

ということなのかもしれません。

とすれば、先ほどの私の意見のような「感染するに任せておく」という方法は、高齢者に対しては「良くない方法」となる可能性が高いのです。

ここらあたりで「うーん」と思います。

一体どうすればいいのか。

最良の方法なんてあるのだろうか。

それでも、私自身は、少なくとも若い人たちを中心とした社会の形態は、できるだけ普段通りの形に戻してあげてほしいと思います。ただでさえ疲弊している日本の社会をこれ以上疲弊させると、未来の社会そのものがなくなってしまいます。

 

それにしても、何かいい道はないものですかね。

 

いろいろと書いてしまいましたが、タイトルに書きました「新型コロナウイルスは、突如毒性が 1000倍に凝縮される」ということについてのフランスの報道の記事をご紹介します。もとはフランスのテレビニュースで放映されたもののようです。

歴史あるフランスのパスツール研究所による研究です。

記事では、長年、ウイルスを研究しているパスツールの研究者たちが、「本当に驚いた」という言葉を、フランスのマクロン大統領に述べているシーンが印象的です。

「これまでのどんなウイルスとも違う」と研究者は語っています。

なお、この記事の最後には、先ほどの、「若い人と高齢者の感染と症状の違いの理由」が、ほぼ同じ説明として出てきていました。

 


1000倍以上に凝縮し、急速に症状が悪化する : 新型コロナウイルスの毒性をどのように明示するべきなのか

1000 fois plus concentré, des aggravations rapides: comment se manifeste la virulence du coronavirus
BFM TV 2020/03/20

12月下旬に登場して以来、この SARS-Cov2 新型コロナウイルスは、世界中に広まっている。このウイルスがどのようにして人間に伝染したかなど、まだ未知の部分でわからないことが多いが、科学者たちは Covid-19 と呼ばれるこの新しい病気について毎日少しずつ学んでいる。

そして、このウイルスの進化と病原性が、医師たちにとって、ますます明確になってきている。

病原性とは、病原体(細菌やウイルス)が生物内で増殖する能力であり、つまり、病原性とは、ウイルスなどの微生物の感染能力の強さだ。

研究者たちは新型コロナウイルスの特定の患者に対して、特に強い病原性を観察していることを報告している。

パスツール研究所のウイルス呼吸器系の責任者であるシルビー・ファン・デル・ヴェルフ氏は、3月19日にフランスのマクロン大統領に以下のように述べた。

「特定のサンプルに存在するウイルス量のレベルが本当に非常に高いことに、私たちはいまだに非常に驚いています」

それに対し、マクロン大統領は、「あなたは先日私に、それは 1000倍以上のレベルだと言いましたが、そのことですか?」と訊いた。

ヴェルフ氏は、「そうです、それは、これまで私たちが見てきた古典的なインフルエンザ・ウイルスや他の呼吸器感染症ウイルスで見たものとは何の関係もないものです。あるいは SARS や MERS で見られたものとさえ異なるのです」と述べた。

「いずれにせよ、上気道レベルではこれらの量のウイルスはまったくなく、おそらくこれが伝染を促進するものです」と科学者は述べる。

現在までの観察によると、新型コロナウイルスの感染者はウイルスを 2人または 3人に感染させる。

また、フランス公衆衛生局が述べているように、「このコロナウイルスは他のヒトコロナウイルスに類似している可能性が高く、一般的に、患者のくしゃみや咳の際に放出された感染性の飛沫の吸入による密接な接触の間に、または新たに汚染された表面(物の表面)との接触後に伝染する。

 

病気の悪化

科学者たちは、数日後に病気の症状が悪化することを観察している。

「最初の症状はそれほど具体的ではありません。頭痛、筋肉痛、疲労などです。その後、発熱と呼吸器の症状が二次的に発生します。多くの場合、最初の症状の 2〜 3日後です」とパスツール研究所は述べている。

フランス・アビセンヌ病院の救急科の責任者である医師は、このように述べる。

「これは 2つの段階で進行する病気です。最初の 5/ 6日間はおおむね安定している段階で、インフルエンザのような症候、発熱、咳が見られますが、息切れはまったく見られません。ところが、6日目から 7日目に突然、すべてがはるかに速く進行し、それは一部の患者であり少数ですが、それでも深刻な容態となります」

「発熱や頭痛、筋肉痛はインフルエンザのような症候群であり、特に心配する必要はありません。感染した患者の大多数はここまでの症状を発症するだけです」

「しかし、症状の悪化が非常に迅速に起こり得るのです。一般的にそれは 5、6、7日目くらいに、突然悪化が進行し、集中治療室へ行かなければならなくなります」

 

患者の20%が入院

「臨床症状の重症度により、患者の約 20%が入院し、5%が集中治療室への入院を必要としている。最も深刻な容態は、主に 70歳以上または関連する基礎疾患のために脆弱な人々に見られる」とパスツール研究所は書いている。

しかし、フランス保健局は、「基礎疾患のない、かなり若い患者」が入院していることも説明している。ジェローム・サロモン保健局長によれば、現在フランスで集中治療を受けている重篤な患者の半数は 60歳未満だ。

コロナウイルスに感染したことがない若者は、抗体がまったくない場合が多いと思われ、新型コロナウイルスにも感染しやすいが、最初の感染なので重症化しにくいと考えられる。

逆に高齢者は、過去にコロナウイルスに感染したことがある場合が多いと思われ、ある程度の抗体を保持しているために感染は起こしにくいものの、感染を起こした場合は、コロナウイルスの再感染になるために、重症化しやすいのではないかと推測されている。

 


 

ここまでです。

なお、症状について、イギリス鼻科学会が、「新型コロナウイルスに感染した多くが、嗅覚(匂い)と味覚を失う症状を経験している」と発表しています。以下の報道にあります。

嗅覚の喪失、新型コロナ感染の兆候か 専門家らが指摘 (AFP 2020/03/25)

いろいろと新しい事実がわかるたびに、このウイルスが、単なるコロナウイルスの系統の亜流とは言い切れない面が明らかになっていきます。

 
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  • この記事を書いた人

Oka In Deep

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