地球の最期のときに

薬剤過剰反応の報道が相次ぐ中、ヒトヘルペスウイルス6型が影響を及ぼす可能性のある「すべての病気」を調べた2022年のお正月



投稿日:2022年1月4日 更新日:


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薬剤過敏症の原因を知り

昨年の秋くらいから、具体的にどなたかはともかく、有名人の方などの「アナフィラキシー反応による搬送」などの報道をたまに見ます。

それらの多くは、いわゆる普通の薬剤で起きたものと理解できるものであり、普通のご家庭に多くあるような薬だと思われます。解熱剤とか風邪薬とか胃薬とか、あるいは処方された何らかの薬とか。

アナフィラキシーというのは「起きることもある」と言われれば、確かに起きることには起きるのでしょうけれど、それまで薬剤に対してのアレルギー反応などがもともとあったのならともかく、特別に免疫に問題がない場合、家庭薬などでは一般的にはあまり起きないものなのかなと理解しています。

家庭薬でも、例えば、非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs / 普通の市販の解熱鎮痛剤のほとんど)が、胃潰瘍などを誘発するのは比較的よくあることですが(参考記事)、アナフィラキシーまでに発展するということは、普通はやはり想像できないです。

そのため、ふと、

「もしかして、あれが関係しているのかな」

と思い、少しだけ調べてみましたら、以下のような論文がいくつか出てきました。

過敏症症候群反応の発症とヒトヘルペスウイルス6型の再活性化との関連
The Link between Hypersensitivity Syndrome Reaction Development and Human Herpes Virus-6 Reactivation

上の論文には、以下のように書かれており、ヒトヘルペスウイルス6型 (以下、HHV-6 とします)の再活性化が「薬剤への過敏反応と関係していることが医療で知られていたことがわかります。

 

(論文より抜粋)
> 潜伏性ウイルス感染の再活性化は、特に「薬剤性過敏症症候群 / 全身症状」の状況において、より重篤な過敏反応(HSR)症状の発症に関連している。

> たとえば、HHV-6 の再活性化は、HHV-6 の再活性化を経験しなかった残りの 38人の患者と比較して、100人の薬剤性過敏症症候群患者のうち 62人でより重度の臓器病変と長期の疾患経過と関連していた。

> 同じ研究で、血清中に HHV-6 の DNAが検出された 62人の患者で、5人の死亡すべてと 10人の腎不全が観察された。 ncbi.nlm.nih.gov

 

HHV-6 が再活性化した人の場合では「より重篤な薬剤過敏反応になる」ということのようです。

また、以下は、日本語の論文で、2009年のものです。これは上の論文のように「 HHV-6 の再活性化が、薬物過敏症につながる」ということを説明しているものではなく、「薬剤そのものが HHV-6 の再活性化と関係する」ことが書かれてあるものです。

薬剤性過敏症症候群と HHV-6 の再活性化について

冒頭には以下のようにあります。

薬剤性過敏症症候群とHHV-6の再活性化について

薬剤性過敏症症候群は、発熱と多臓器障害を伴い遷延する薬疹である。抗けいれん薬、アロプリノール、サラゾスルファピリジン、ジアフェニルスルフォン、メキシレチン、ミノサイクリンが原因となる。

その大きな特徴は、発症後 10日から 30日の間のある時期に、HHV-6 の再活性化を伴うことにある。 HHV-6 の再活性化は,血液,血清中の HHV-6 DNA の検出と著明な IgG 抗体価の上昇で確認される。HHV-6 の再活性化に際して,発熱と肝障害を認めることが多い。

薬剤性過敏症症候群は、薬剤アレルギーと HHV-6 感染症の複合した病態である。 ウイルス/59 巻 (2009) 1 号

このように、「 薬剤アレルギーと HHV-6 感染症の複合した病態」とありますが、論文には「作用機序」が書かれてあり、以下のようにあります。

薬剤性過敏症症候群における HHV-6 の再活性化の機序

薬剤性過敏症症候群における HHV-6 の再活性化の機序はまだよくわかっていない。興味深いのは,HHV-6 の再活性化を生じるには、診断基準にあるすべての症状がそろうことが必要ということである。

発疹を欠く薬剤性過敏症症候群は今のところ存在せず、また発熱と発疹はみられても、その他が肝機能障害のみ、あるいは血液障害のみの場合には、HHV-6 の再活性化を生じる確立は非常に低くなる。

これらすべてが揃った臨床像は、麻疹やデング熱とも類似しているが、これらの疾患でも発症の数週後に HHV-6 の再活性化が確認されることが報告されているのは非常に興味深い。

免疫抑制以外の、ある種の免疫反応が、HHV-6の再活性化に必要であることが示唆される。

…最近,塩原らのグループは,薬剤性過敏症症候群の急性期に制御性 T 細胞が増殖することを見いだし,制御性 T 細胞により抗ウイルス免疫が抑制されることが HHV-6 の再活性化を誘導するのではないかと考察している。 ウイルス/59 巻 (2009) 1 号

ちょっと難しいですが、ここに、

> 麻疹やデング熱とも類似しているが、これらの疾患でも発症の数週後に HHV-6 の再活性化が確認されることが報告されている

とあり、麻疹やデング熱に感染した後にも、HHV-6 が再活性化するということがあるということなんですかね。

興味深いのは、最初の論文には、

> 発症後 10日から 30日の間のある時期に、HHV-6 の再活性化を伴う

とあり、日本の論文には、デング熱に感染した後

> 発症の数週後

とあるように、「再活性化の原因となる病原体」に感染してから HHV-6 が再活性化するまでには、10日から 30日、あるいは数週間などの「それなりの期間がある」ということです。

 

2021年になり知ったこととして、最近の病原体で、HHV-6 を効率的に再活性化するものとして、

「コロナのスパイクタンパク質 (自然感染、ワクチン共通)」

があります。

昨年の秋、いくつか記事にしました。

以下にリンクします。

数年後の社会 : 双極性障害、大うつ病性障害、統合失調症、アルツハイマー病… HHV-6の再活性化が及ぼす広い影響に戸惑うばかり
投稿日:2021年9月16日

米アイダホ州の病院の「子宮内膜ガンが年平均の20倍」という報告から、もはやワクチンによる免疫抑制でのHHV-6の再活性化によるガン多発の可能性を排除できず
投稿日:2021年9月15日

ヒトヘルペスウイルス再活性化の嵐で日本の将来的な社会像が見えにくくなる中、スーパーフード「松」について
投稿日:2021年9月9日

うつ病……帯状疱疹……
投稿日:2021年9月8日

ワクチンとガン発生について改めて考える
投稿日:2021年10月11日

他にも HHV と関係する記事はありますが、いずれにしましても、

「スパイクタンパク質がヒトヘルペスウイルス6型を再活性化させることによる数多くの病態がある」

ことを昨年知ったのでした。

これは、自然のコロナのスパイクタンパクも、ワクチンが体内に作り出すスパイクタンパクもどちらも同じではあるのですが、一昨年あるいは昨年の「コロナ禍」と言われていた時期には、そういう病態の急激な増加の報告(たとえば帯状疱疹とか歯周病、心筋炎の増加など)はされていなかったことが示されていたと思いますが、

「 2021年の中盤ころから突然増えてきた」

ということがあります。

たとえば、帯状疱疹などの報告を含めて、ヒトヘルペスウイルスの再活性化と関係していると思われる疾患や症状がワクチンの大規模展開後に多く報告されるようになったということもあり、自然感染だけの期間よりワクチン展開の後のほうが、大きな影響があったと推定されます。

 

それで、今は世界中でブースター接種などが始められていまして、日本でもそのうちはじまるのかもしれないですが、ブースター接種が進んだ場合、「さらにこのヒトヘルペスウイルスの再活性化」の問題は拡大しそうな気はします。

ヒトヘルペスウイルスには何種類かあるのですが、今回、その中のヒトヘルペスウイルス6型 (HHV-6)との関係が医学的にわかっている、あるいは医学的に可能性が示されているものについて、それが書かれた論文をひとつずつと、In Deep の過去の参考記事をご紹介したいと思います。

お正月はこれで費やしていました。

それらの中には、「ワクチンと関係がある」とは想像もつかない病気もありますが、先ほどもありましたように「再活性化の原因物質(今ならスパイクタンパク質)への大量の曝露」から、それらの病態の「芽が出る」までは、かなりのタイムラグがあるようです。

数週間、あるいは病態によっては、それが顕著に症状としてあらわれるまで、数ヶ月、数年というものもあるのかもしれないですが、今後、これらの疾患が「増える」という、ある程度の断言ができると考えられます。

ブースターショットが小さな子どもにも拡大すれば、その年齢層にも拡大すると見られます。

なお、アメリカでは、12歳からのブースター接種が承認され、免疫不全の子どもに対しては、5歳から 11歳へのブースター接種も承認されました。

(報道) アメリカでブースターショットの対象年齢が「12歳から」に。免疫不全の5歳から11歳の子どもに関しても3回目の接種を承認 (2022/01/04)

 

ここから「 HHV-6 の再活性化がもたらす可能性のある病気」と、それについての論文のタイトルをご紹介します。

なお、HHV-6 は、ほぼ 100%の人が小児期に突発性発疹として感染し、その後は潜伏感染となり「再活性化しなければ」何もせずに一生、人体に住み着くありふれたウイルスです。ただし、HHV-6 は「脳に潜伏感染する」という特徴があります。

ここからです。




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ヒトヘルペスウイルス6型の再活性化と関係する病態

うつ病
[論文]ヒトヘルペスウイルス6は、感染の潜伏期に視床下部 – 下垂体 – 副腎軸を活性化することにより、うつ病のリスクを大幅に増加させる
Human Herpesvirus 6B Greatly Increases Risk of Depression by Activating Hypothalamic-Pituitary -Adrenal Axis during Latent Phase of Infection

[参考記事] うつ病……帯状疱疹…… (2021//09/08)

 

双極性障害
[論文]ヘルペスウイルスは双極性障害とうつ病に関連している
Herpes virus link to bipolar disorder and depression

[参考記事]数年後の社会… (2021/09/16)

 

統合失調症
[論文]気分障害における小脳プルキンエ細胞の活発なHHV-6感染
Active HHV-6 Infection of Cerebellar Purkinje Cells in Mood Disorders

[参考記事]数年後の社会… (2021/09/16)

 

エイズ (HIV感染の発症)
[論文]HIV感染の発症にかかわるヒトヘルペスウイルス6型の活性化の役割

[参考記事]自然のコロナスパイクタンパク質にも、そしてワクチン由来のスパイクタンパク質にも漂うHIVの気配 (2021/06/29)

 

ガンの進行の加速化
[論文]HHV-6およびHHV-7は、消化器がん患者の疾患進行を加速させる可能性がある
HHV-6 & HHV-7 may accelerate disease progression in patients with gastrointestinal cancer

[参考記事] ワクチンとガン発生について改めて考える (2021/10/11)

 

多発性硬化症
[論文]HHV-6と多発性硬化症を結びつける証拠
Evidence linking HHV-6 with Multiple Sclerosis

[参考記事] 免疫を失うメカニズムがまたひとつ… (2021/11/01)

 

不妊症
[論文]研究では、HHV-6A は原因不明の不妊症と関係している
HHV-6A in unexplained infertility

[参考記事] まあ、男性のほうも不妊になりますよ (2021/09/13)

(※) イタリアの研究では、不妊女性たちの半数からヒトヘルペスウイルス6が見つかっています。

 

アルツハイマー病
[論文]HHV-6Aはミクログリアを活性化し、Aβとタウの発現を増加させる
HHV-6A activates microglia and increases Aβ and tau expression

[参考記事] スパイクタンパク質がテロメアを短縮化させる…?ことを彷彿とさせるオランダの論文… (2021/08/26)

 

子どもの心筋炎
[論文]免疫抑制後の致命的なHHV-6小児心筋炎
Fatal HHV-6 pediatric myocarditis following immunosuppression

[参考記事] 若い人たちに「多発している心疾患」は深刻なことかもしれない (2021/12/09)

 

大人の心筋炎
[論文]HHV-6心筋炎、移植後の心膜炎
HHV-6 myocarditis, pericarditis following transplantation

[参考記事]米CDCのデータは、2021年のワクチン後の心筋炎が昨年の「260倍以上」であることを示す (2021/12/06)

 

橋本病
[論文]HHV-6Aは、自己免疫疾患である橋本甲状腺炎に関連する
HHV-6A linked to Thyroiditis, Autoimmune Disease

[参考記事] ジェノサイド後の世界 雑談編 (2021/09/22)

 

慢性疲労症候群
[論文]ヒトヘルペスウイルス6型感染と慢性疲労症候群のリスク
Human Herpesvirus 6 Infection and Risk of Chronic Fatigue Syndrome: A Systematic Review and Meta-Analysis

[参考記事] 医師たちが調査を要求するほどの「経験したことのないような過剰死」をつなぐもの (2021/11/21)

 

クローン病を含む大腸炎
[論文]HHV-6と大腸炎 / 下痢
HHV-6 & Colitis/Diarrhea

[参考記事] 潰瘍性大腸炎は「特定の腸内細菌の枯渇が招いている」ことを突き止めた米研究から想像する「異常消毒社会」による未来の絶望的光景 (2020/08/20)

 

歯周病
[論文]歯周病におけるヘルペスウイルスと細菌の相互作用
HHV-6 & Colitis/Diarrhea

[参考記事] 米国の医師たちが懸念するブースターショットによる後天性免疫不全の爆発 (2021/12/13)

 

脳炎
[論文] HHV-6と脳炎
HHV-6 & Encephalitis

[参考記事] 世界保健機構のデータベースにリストされている「ワクチン接種後の精神障害の症例」が 12万1559件だと知り (2021/12/02)

 

腎不全
[論文] 腎不全患者におけるHHV-6の役割
Role for HHV-6 in patients with renal failure?

[参考記事] 私たちの中の永遠の人工RNA (2021/06/26)

 

肝不全
[論文] 未知の病因の急性肝不全の22%に見られるHHV-6
HHV-6 found in 22% of acute liver failure of “unknown etiology”

[参考記事] 私たちの中の永遠の人工RNA (2021/06/26)

 

肺炎
[論文] HHV-6は特発性の肺炎を引き起こす可能性がある
HHV-6 can cause “idiopathic” pneumonia

[参考記事] 過剰な消毒と殺菌が「人間の肺を破壊するメカニズム」… (2020/05/20)

 

乳幼児の突然死
[論文] ヒトヘルペスウイルス6型と乳児期の突然死
Human herpesvirus-6 and sudden death in infancy

[参考記事] 遺伝子ワクチン時代後の赤ちゃんたちは… (2021/05/06)

 

若者の突然死
[論文]結節性硬化症の青年におけるHHV-6に関連した予期せぬ突然死
Sudden unexpected death associated with HHV-6 in an adolescent with tuberous sclerosis

[参考記事] 検索ワード「突然死」が全世界で異様な急増を見せる中… (2021/11/20)

 


 

このあたりまでとさせていただきますが、ヒトヘルペスウイルス6型だけでも、他に、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、ギランバレー症候群、骨髄抑制(ガン)、ホジキンリンパ腫(ガン)、神経膠腫(ガン)、子宮頸がん、サルコイドーシス (原因不明の多臓器疾患)などの要因になる可能性があることが、HHV-6の研究に関する世界的な基金 HHV-6 ファウンデーションのウェブサイトに記載されています。

そして、ヒトヘルペスウイルスには、複数あり、ワクチン接種後に帯状疱疹が多く報告されているところを見ましても、帯状疱疹はヘルペスウイルス3型の再活性化によるものですので、接種キャンペーンの後から「さまざまなヒトヘルペスウイルスが再活性化している」可能性があります。

ブースター接種は、その再活性化の機会をさらに増やすことになると見られます。

まして、過去の接種により免疫が低下している場合、ブースターは致命的な影響を身体や神経におよぼす可能性があります。あくまで「可能性」ですが、あります。

いずれにしましても、ここまで書き並べました病態が、これから一気に噴出する「可能性」があるのが、これからの社会です。

3回以降のワクチン接種あるいは 11歳以下のお子様たちの接種については、きわめて慎重にお考えになられるべきだと思います。スパイクタンパク質は他にもさまざまな影響を、しかも長期にわたる影響を与える可能性があります。

また、これらのワクチンには「水もの」が含まれているとはいえ、3回目などからの接種以降もそれを引き当てる幸運の確率は格段に下がるはずです。(参考過去記事「不完全なmRNAから成る水ワクチンの探究でロシアンルーレットに勝つ消極的な方法」)

スパイクタンパク質の多彩な働きを考えますと、影響は HHV の再活性化の影響だけにとどまらないと考えるのが妥当ですので、複数回の接種や子どもへの接種は、場合によっては当人の方々の致命的な未来と関係する可能性があると個人的には思っています。

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