ブログ記事の引用・転載はすべて自由です。その際、ページのリンクを示していただけると嬉しいです。以下でキーワード記事検索ができます。

4月19日にメルマガ私たち現生人類は「鉄の種族」であることから思う生き方を発行させていただきました。

2017年からの世界 人類の未来 悪魔の輪郭

世界規模での「失明の流行」の懸念 : LEDの光による「網膜の損傷」の実態を研究で明らかにしたスペインの専門家たちは「過度な液晶画面依存生活」へ警鐘を鳴らす

投稿日:2017年1月26日 更新日:

子どもは大人より多くのダメージを受けることも判明


quo.es




 

「人類の健康」に関しての話として、2週間ほど前に、

これから全世界の92%の地域で進むこと……。主要道路沿いに住む人たちの認知症リスクが異常に高い理由を考えているうちにわかった「ナノ粒子とPM2.5が脳機能(海馬、松果体)を破壊していくメカニズム」
 2017/01/13

という記事で書きましたように、何年後くらいとか、そういう期日的なことを別にして、「今後、全世界で壮絶な勢いで認知症が増加していく予感」についての現実的な話をご紹介しました。

そして、今度は「視力」です。

スペインの大学の研究家たちが、

「世界的に、特に、子どもたちを中心に大規模な視力の障害の大流行が起こることについての懸念」

を述べたという話です。

それなりに私は軽いショックを受けたのですが、今回はそのことについてご紹介したいと思います。

 

世界で100億台以上のLEDデバイスが広がったこの世界の未来

これまでも、LED は眼に悪いというような話は数多くあったのですが、それに関しての現実的な実験や、具体的な損傷の割合に関しての数値などはなかったと思われるのですが、ヨーロッパ最古の大学のひとつであるスペインのマドリード・コンプルテンセ大学の最新の研究による論文で、ラットと、そしてヒトを使った実験により、

「 LED の光が網膜を破壊することが、ほぼ確定した」

のです。

マドリード・コンプルテンセ大学は、ヨーロッパ最古の大学のひとつですが、そのこともあり、スペイン国内では大々的に報じられています。

スペインの報道より

infosalus.com

 

今回は、このことに関しての報道内容をご紹介します。

その記事の中に、

> 白色 LED ライトに3ヶ月間暴露した後、フィルターなしでタブレット画面に曝露したラットは網膜細胞の死の約 23%の増加を示した。この 23%という網膜細胞の死の度合いは視力喪失を引き起こし得るものだ。

とあるのですが、このように、タブレットの液晶画面の光が3ヶ月、眼に晒されたという状態で 23%もの網膜の細胞が死亡したというのです。

「ああ……これは」と私は思いましたよ。

私は、スマートフォンやタブレットは使わないですけれど、パソコンの画面を見ている時間がわりと長い上に、その歴史も結構ありまして、「累積時間」は、どのくらいになるのだろうと。

最近はうちの子どももパソコンとかよく見ますしね。

この実験では、子どものほうが強く影響を受けることも示されているのです。

そして、どこの国でも、今や世界の多くの子どもたちは LED 漬けになっているという現状もあります。

記事の中では、スペインなのかアメリカなのか、どこの国の調査かはっきりしないのですが、

> 8歳から 18歳までの子どもたちは、平均として1日に、学業と余暇活動を含む中で LED ディスプレイを備えたデバイスを使って約 7.5時間を費やした

とあり、世界中の子どもたちが LED の光によって「網膜を少しずつ損傷させている」可能性が高いのです。

というわけで、今回は下の英国デイリーメールの記事をご紹介します。

Daily Mail

なお、スペイン大学の実験ではタブレットの液晶を使いましたが、画面に LED を使っているものはすべて同じで、主には、

・スマートフォン
・タブレット
・液晶のテレビ
・パソコン
・液晶のモニタ
・液晶モニタのついているゲーム機

などが日常でよく登場するものだと思われます。

この問題は、たとえば、特にスマートフォンなどは、今では「主要国や先進国だけのものではない」ということです。

世界全体でのデジタルデバイスの台数の実態はよくわからないですが、デイリーメールの記事には、どういう根拠かわからないのですが、「デジタル端末は9億台」という数字が出ます。しかし、これはイギリスだけの話なのかどうかわからないですが、基本的にはそんなものではないはずです。

大ざっぱに考えますと、パソコンに関しては、「世界全体のインターネット普及率とパソコン設置台数の将来予測」という研究資料によれば、2008年に 11億台だったそうで、今後の見通しとしては、

> 世界全体の PC 設置台数予測を行ったところ、2025 年には、28 億台から 37 億台の範囲に到達

とあり、2017年現在の世界のパソコンの数は、十数億台くらいでしょうか。

スマートフォンと携帯は、2015年6月の ITMedia ニュース

> 2014年の世界の携帯電話サービス契約数は74億9487万契約で、世界の人口(72億4400万人)に対する普及率は103.5%となった。

から、複数契約している人などをあれこれしても、やはり数十億台はありそうです。

ここに、液晶テレビ、タブレット、ゲーム機なども含めると、全世界では 100億台とか、それ以上の数の LED 端末にあふれているということになるようです。

最近は、バーチャルリアリティ(VR)系の娯楽などで使われるような「至近距離で目に直接働きかけるタイプの LED 端末」もありますし、いろいろと広がっていっているようです。

この拡大も止めようがなさそうな感じですが、研究者たちは、適切な液晶フィルターの使用で網膜の損傷は回避できるとしています。

これについては、記事の後に補足しておきます。

それでは、ここから記事です。


'Global epidemic of blindness' on the horizon, experts warn: Hours spent staring at screens 'will rob millions of their sight decades early'
Daily Mail 2017/01/24

「世界的な失明の流行」の兆候を専門家たちは警告する。液晶画面を何時間も見つめている生活により、何百万人が視力を早期に失う可能性

デジタルスクリーンからの高エネルギーの光が私たちの網膜を傷つけていることに関しての新しい研究結果が出された。眼球の光感受性層である網膜の損傷は、失明の最も大きな原因だが、デジタルスクリーンと網膜の損傷の関係が今まで以上に明確になり、専門家たちは網膜の損傷が世界的な流行になると述べている

画面を見ることに時間を費やし続けることにより、世界的な失明の流行に直面していると専門家たちは警告している。

デジタルスクリーンから放出される高エネルギーの光は、網膜を劣化させることによって、目に不可逆的な損傷(治すことのできない損傷)を引き起こす。

最新の研究では、デジタルスクリーンと網膜の損傷との関係は、これまでよりも明瞭になってきている。そして今、デジタルスクリーンにさらされている世界中の何百万人もの子どもたちが網膜の損傷の流行という懸念に直面している。

現在、約 9億台のデバイスがある(前述したように、全世界では 100億台規模)。

そして、たとえば、アメリカでは 7,000万台が、保護スクリーンや保護眼鏡などによる目の保護なしに、子供たちによって使用されている。

スペインのマドリード・コンプルテンセ大学で実施された今回の研究は、2つの研究の結果を分析して比較したものだ。

最初の実験は、ラットの網膜を白色 LED 光を放出するタブレットの画面に曝露し、一方のグループはフィルターを使い、他方のグループはフィルターを使わない、という実験を行った。

白色 LED ライトに3ヶ月間暴露した後、フィルターなしでタブレット画面に曝露したラットは網膜細胞の死に関して約 23%の増加を示した。この 23%という網膜細胞の死の度合いは、視力喪失を引き起こし得るものだ。

科学的データに基づく唯一の目を保護すると確認されているフィルターであるレチカレ(Reticare)によりフィルタリングを施したタブレットに曝露されたラットは、網膜の細胞死を経験しなかった。

さらに、この研究では、タブレット画面の LED 光への曝露が、細胞死を引き起こす遺伝子、および細胞死を引き起こすことに関与する酵素の発現のそれぞれを助長することを示した。

これらの影響は、タブレット画面で適切なフィルタを使用することによって大きく逆転される。

研究を主導したサンチェス・ラモス博士(Dr Sanchez-Ramos)は次のように述べている。

「現在の社会では、人口の大多数の人々が何らかの LED 画面を、仕事でも学校でも、プライベートでも使用していることを考えますと、今回の実験の結果は重大なものと言えるかもしれません」

第2の実験は、デジタルデバイス(スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲーム機)ごとに、そして被験者のそれぞれに、瞳孔の直径、およびデバイスの眼までの距離に基づいて目に入る光の量を調べた。

科学者は、異なるデバイスから LED 画面の放​​射を測定し、高エネルギー光の量を計算した。

デジタルデバイスの LED ディスプレイは、非常にエネルギーが高く、網膜に損傷を与える可能性を持つ可視光線である短波長の割合が高い光を放射する。

中でも、子どもたちは同じデバイスを使用しても、大人より腕が短いために、目から画面までの距離が近くなるが、その結果、子供たちは大人に比べて、短波長の光を3倍多く受けていた。このことにより、子どもの方が大人より高エネルギーの光にさらされていることがわかった。

調査によれば、2,000人以上の 8歳から 18歳までの子どもたちは、平均として1日に、学業と余暇活動を含む中で LED ディスプレイを備えたデバイスを使って約 7.5時間を費やしたと報告されている。

この時間のおおよその分布は、テレビで 4.5時間、パソコンで 1.5時間、ビデオゲームで 1時間以上となっている。

最近、欧州政府は眼の健康へのリスク研究に優先順位をつける科学委員会を設置し、すべての研究者に研究成果を提供するよう要求している。

専門家たちは、「 20-20-20 」ルールを推奨している。

これは、 デジタル画面を見ている時に、20分ごとに 20フィート(約 6メートル)離れた場所を 20秒以上見て、目の筋肉をリラックスさせることだ。

研究者を率いたラモス博士は、「今こそ、大人と親たちが行動して、さらなる被害から身を守ることが重要だと考えます」と述べた。


 

ここまでです。

今の生活の中では、そういうデバイス以外でも、照明から何から「世の中 LED だらけ」というのも現実でもあり、数年後とか、その先とかに世の中全体に、どのような影響が出てくるのかなとも思います。
 

>> In Deep メルマガのご案内
In Deepではメルマガも発行しています。ブログではあまりふれにくいことなどを含めて、毎週金曜日に配信させていたただいています。お試し月は無料で、その期間中におやめになることもできますので、お試し下されば幸いです。こちらをクリックされるか以下からご登録できます。
登録へ進む





  • この記事を書いた人

Oka In Deep

世界で起き続ける様々なことをお伝えさせていただいています。

-2017年からの世界, 人類の未来, 悪魔の輪郭
-, , , , , ,

Copyright© In Deep , 2024 All Rights Reserved.