2016年8月4日のスペースウェザーより
上の写真は、8月2日に、NASA の太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)の太陽観測画像が突然「何かに遮られた」時のものです。
この影は、要するに「月」なんですが、SDO の周回している軌道上からは、ごく希に、このような「日面経過」、あるいは「太陽面経過」という現象が起こるようです。
SDO は、さまざまなタイプのカメラで太陽を撮影していますが、コロナホールなどが写っている写真で見てみると、コロナホールごと月に隠されていく光景が観察できます。
前回の記事などでも少しふれましたが、昨日今日あたりは、太陽のいくつかの状態や活動(コロナホール、太陽フレアなど)によって、地球の磁気がやや乱れている状態が続いていたのですが、そんな中、太陽は再再度、「黒点ゼロ」の状態に戻っていきました。
黒点がひとつもない太陽
Sponsored Link
最近の黒点数から気になった「13」という数字
今回、太陽黒点がゼロになっていく過程は・・・まあ、どうでもいい話ではあるのですが、「ずっと 13 という数の周辺をウロウロし続けていた」のですね。
7月29日から 8月3日までの黒点数は、次のような推移でした。
2016年7月29日から 8月3日までの黒点数の推移
黒点0以外で、こうも同じような数の黒点数が続くのも、あまり見たことがなく、何というか、「どうしても 13から離れたくない」というような黒点の想いが伝わるかのようでもあります。
まあ、この「 13 」という数、日本ではそれほどの忌み数ではないですが、やはり、西洋を中心とした海外では、嫌われるところではかなり嫌われる数字らしいです。13 (忌み数) - Wikipedia には、
13 は、西洋において最も忌避される忌み数である。「13恐怖症」を、ギリシャ語からtriskaidekaphobia(tris「3」kai「&」deka「10」phobia「恐怖症」)という。
なお、日本においても忌避される忌み数であったとする説がある。
というように「 13恐怖症」という概念も存在するほどのようです。
日本では、ホテルやマンションなどで部屋数で「 4 」という数字が使われないことがありますが、西洋でも、同じようで「 13 階」を「 12B 階」と表記したり、13 という部屋番号がなかったり、空港でも 13 番ゲートのない空港があったり(日本では関西国際空港)と、相当忌み嫌われている数字です。
ちなみに、数秘術では、
13 → 1 + 3 = 4
ということで、「 13 という数字はすなわち 4 」ということで、日本も西洋も、結局は同じ数字を忌み嫌っているようです。
しかし、「なぜ 13 が西洋において忌み嫌われるようになったのか」については明らかではないようで、先ほどの Wikipedia には、下の3つの説が記述されていました。
西洋において「13」が忌み嫌われるようになった理由(すべて仮説)
・「未知数」説 → 原初、人間が身体で計算できた数は手指の10と両足の2、計12であり、それを上回る13は「不可能(未知)の数」であるから本能的に恐れたとする説。
・「非調和な数」説 → 古代より暦の必要性から、時間や方位などに六十進法が使われ…(略。60進法は12か月や12時間など12が基本)…生活に広く根付いた基数の12に対し、12より一つ多く素数である13は、その調和を乱すものとして不吉な数と考えられた。
・「宗教的要因」説
最後の「宗教的要因」というのは、説明が長いものですので、簡単にまとめますと、
・北欧神話 → 12人の神が祝宴を催していた時に、招かれざる13人目の客として神ロキ(悪戯好きの神。名は「終わらせる者」の意味)が乱入し、これが北欧神話の世界における終末の日(ラグナロク)の要因となった。
・キリスト教神話 → サタンを13番目の天使であるとする設定がある。
・聖書 → イエスを裏切った弟子であるユダは、最後の晩餐で13番目の席についていたとされており、ユダが13番目の弟子であったする説がある。
ということで、どれも仮説です。
個人的には、この中で最も忌み嫌われても仕方ないと思えたのは、北欧神話で、つまりこの神話の世界は、
「 13という数字が世界の終わりのきっかけとなった」
ということのようです。
ただ、先ほども書きましたけれど、数秘術や西洋オカルトなどを含めて、「数字」というのは最終的に一桁に帰結すると考えますと、
・13 は 4
という概念だけが正しいことになりそうで、そして、この「 4 」という数字の意味はあまりにも大きくて、6年くらい前にいろいろと考えて、ついに諦めたというような経緯もあります。
この世の中がどれだけ「4」という数字で支えられているかは、6年前の記事、
・「4」と同義語である「世界」
2011/09/14
などにあります。
その6年前、ついに放棄したカテゴリーが「4と十字架をめぐる旅」というものでした。
ちなみに、その「4」に関して、1785年にドイツで出版された『薔薇十字の秘密のシンボル(Die geheimen Figuren der Rosenkreuzer)』という、中世の薔薇十字団の秘儀が記されているとされる書物には、何度も「4」が象徴的に示されます。
下は、「4が4つ手を組んでいる」という図柄で、そのページのラテン語を日本語に換えたものです。
『薔薇十字の秘密のシンボル』(1785年)より
エロヒム
エホバ
自然の中での最初の動き
最初の問題が求められている
哲学
天空の要素
父と母
小宇宙
動物
大地と野菜
鉱山と鉱物
硫黄、水銀、塩
カオス
普遍的な聖霊
世界中の魂
精子
時間
塩
化学
身体
問題
ユーモア
窒素
錬金術
とラテン語で書かれている空間を「4つ」の「4」が手を組み合っている「スポ根的なオカルト」という意味では印象的な図でした。
この書物は、米国ウィスコンシン大学が保管しており、インターネットで、すべて無料で公開しています。
過去記事、
・エメラルドタブレット(2): 1785年の「薔薇十字の秘密のシンボル」の冒頭に出てくる数字
2012/03/09
に、ダウンロードの方法を含めて、他の図なども載せています。
それにしても、「4」という数字は、あまりにも意味が深そうで、少なくとも現代の日本のように、響きが「死(し)」と似ているから不吉というようなものではないことだけは確かだと思います。
もちろん、「し」という発音そのものにも大きな意味はあるのでしょうけれど。
何だか変な展開となりましたが、最近の太陽黒点が「 13 付近をウロウロとしていた」ということから、少し考えたりしていました。
最近の太陽の影響といえば、コロナホールと太陽フレアによって地球が受けた地磁気の変化は、ものすごく美しい光景も出現させています。
それはオーロラですが、本当に「見たこともないような」美しいオーロラがエストニアで撮影されています。
2016年8月3日にエストニアで撮影されたオーロラ
ちょっと雲や空の色を含めて、完璧すぎて言葉がないですが、地磁気の乱れはこのような光景も現出させます。
あとまあ、太陽とは関係ないですけれど、8月2日、地球の上空で「 73の火球が交差する」という壮絶な観測があったことが報じられています。
2016年8月2日の火球報告
今はペルセウス座流星群という流星群が観測される時期ですので、そのためかなと思ったのですが、内訳を見ますと「どの流星群にも属していない流星」が 50 個と圧倒していまして、ペルセウス座流星群とは関係なく、たくさんの火球が地球の上空で交差した日だったようです(ペルセウス座流星群の流星は 73個のうち 7個でした)。
最近の空で起きていたことは、どれも印象的だったようにも思いますし、もちろん、単なる偶然だとお考えになるのも合理的だと思います。
地球の上はここしばらくは、ずいぶんと激しかったですので、明日からは穏やかな日になればいいですね。あーでも、オリンピックが始まるのか・・・。