カナダの病理学のトップが「こんな対策はすぐにやめろ」と政府に提言するも
春に欧米などでロックダウンや社会的距離のような対策が始まった時以来、「このような政策は、国民のメンタルヘルスの状態を極限まで悪化させるはず」というようなことを何度も記させていただいていました。
実際、6月くらいまでのデータでは、以下の記事に書きましたように、世論調査で、「アメリカの 4人に 1人の若者が本気で自死を考えた」と回答したことを取り上げました。
世界中の多くの若者たちのメンタルヘルスの状態はそろそろ限界なのでは。アメリカでは「4人に1人の若者が本気で自死を考えた」と回答
投稿日:2020年9月28日
人間の精神に最も悪影響を与えるものといえるものの中には、
「自由の剥奪」と「孤独」
があります。
そこに恐怖や不安が加われば、もともとメンタル的に強くない人たち、具体的にいえば、 GABA という神経伝達物質の活動が弱い人などの場合、それがどのような病名であれ、何らかのメンタルの問題が、ほぼ必ず噴出します。
そして、欧米でも、あるいは日本でも「第二波」と呼ばれているような新型コロナウイルスの再度の感染拡大が起きている中、ヨーロッパでは多くの国や地域が再度のロックダウンを行い、その規制は厳しいものとなっています。
少し前の以下の記事で書きましたけれど、米ゴールドマンサックスが顧客向けレポートで発表した「通常のコロナウイルスの感染事例の推移」は単純なもので、
「気温が低くなると感染が増える」
というものです。
つまり、北半球の多くはこれから冬ですから、「これから感染が増える」と。
気温の状況によっては、指数関数的な増加を見せる可能性もあるかもしれません。
このような状況下においては、各国で行われている、
・社会的距離
・マスク
等はほとんど意味をなさないはずです。
先日、カナダの病理学のトップの医学者が、カナダ・アルバータ州の政府当局者とのオンライン会議において、
「現在のコロナウイルス危機は無防備な大衆にこれまでに犯された最大のデマだ」
と述べたことが報じられていました。
王立大学認定の病理学者であるロジャー・ホドキンソン博士 (Dr. Roger Hodkinson)は、このカナダ政府当局者との会議において、以下のように述べています。
ホドキンソン博士とカナダ政府当局者との会議の音声より
「これは、メディアや政治家たちによって引き起こされたまったく根拠のない公共のヒステリーだ。とんでもないことだ。これは無防備な公衆にこれまでに行われた最大のデマと言える」
「新型コロナウイルスは、地面に落ちる前に 30メートルほど移動するエアロゾルによって拡散するため、現在の社会的距離は何の役にも立たない。ロックダウンによる衰弱性の被害を防ぐために、社会を直ちにロックダウンから再開するべきだ」
「マスクはまったく役に立たない。それらの有効性の根拠はまったくない。紙と布のマスクは、単に美徳の象徴でしかない。ほとんどの場合、効果的に着用されてはおらず、まったくばかげている。多くの人々が、知識の根拠もなく、顔にマスクをかけるレミングスのように歩き回っているのを見ている」
「これ(新型コロナウイルス対策)がこのような馬鹿げたレベルに達したことに私は非常に憤慨している。明日にでもすべて対策は停止するべきだ」
しかし、カナダでも他の欧米諸国も、このようなトップクラスの医学者たちが反対の声を強く上げても、まったく意に介しません。
「医学や科学は不要」とばかりの態度を示しています。
こうなりますと、今後、「寒くなって感染者が劇的に増加する」中で、欧米での自粛やロックダウン、集会の禁止、娯楽の禁止、飲食店の閉鎖は今後、さらにな狂気的な規模に走る可能性さえあります。
日本においても、まだ寒くもなっていない今の現状でも、日々、過去最大の新たな感染確認が報告されているのですから、12月、1月になっていったときには、もしかすると、日本でも狂気の方策に向かう可能性もないではないのかもしれません。
そして、それらの政策で、一番毀損されるのは、
「人の心」
です。
精神性といってもいいですが、ロックダウンや学校閉鎖、店舗の閉鎖、音楽やスポーツ観戦などの娯楽の停止などによって、特に若い人たちの精神は激しく破壊されています。
それに関して、アメリカではいくつものデータがすでに出ています。
不安とパニックの洪水に包まれるアメリカの若者たち
Google の検索は「特定のキーワードの検索数の推移」を調べることができますが、今年 2020年の検索キーワードで、昨年より格段に高い検索数を示していたものの中に、
「不安」
「パニック発作」
「夜驚症」
があります。
パニック発作は、「パニック障害」などという名称で知られ、日本でも芸能人などがカミングアウトする記事などを見ることもありますが、私自身も、数十年間、具体的には、22歳から 50代半ばくらいまでパニック障害でした。
「夜驚症」というのは、聞き慣れない言葉かもしれないですが、おおむね 7歳以下の子どもに起きるもので、Wikipedia から説明を抜粋しますと、以下のようなものです。
夜驚症
夜驚症とは、睡眠中に突然起き出し、叫び声をあげるなどの恐怖様症状を示す症状のことである。夜驚症は、概ね数分から十数分間症状が続く。夢とは異なり目覚めた時に本人はそのことを覚えていないのが普通である。
小学校入学前から小学校低学年の児童に見られる症状であり、高学年以上では稀である。発達に伴って、自然に良くなっていくものであり、多くの場合、特別な治療は不要である。 (Wikipedia)
実は、私も、幼少時に夜驚症の診断を受けています。
これは「幼児のパニック障害」というような感じでして、眠っている時、突然起きて、叫びながら家中を走り回るのです。つまり、「突然何かに大変な恐怖を感じる」のですね。
夜驚症の原因は医学的にはわかっていませんが、環境ではなく、生まれつきの脳の素質によるものと考えられています。
環境でいえば、私は幼少期には病弱だったせいもあり、とても優しい家庭の中で育ちましたし、周囲にも何か恐ろしいことなどまったくなかった平和な子ども時代でした。
しかし、私は「生まれて以来、理由のない恐怖を持っている子ども」でして、幼稚園の頃などにも、道で突然恐くなって歩けなくなる、などということはよくありました。
これらのことについては、5年以上前の以下の記事に記したことがあります。
「恐怖からの解放」についてのメモ
2015年04月29日
個人的なことはともかく、そのような「不安」と「パニック発作」と「夜驚症」が今のアメリカで飛躍的に増えているようなのです。
「検索した」ということは、「これまでは(経験が)なかったこと」だからこそ、本人や親が必死でインターネットで調べた結果といえると思われます。
具体的には、以下のような増加を見せています。
ちょっと見づらいかもしれません。
「不安」の検索数の推移
・zerohedge.com
「パニック発作」の検索数の推移
・zerohedge.com
「夜驚症」の検索数の推移
・zerohedge.com
最も顕著なのが「パニック発作」の増加で、2020年1月以前と比べて飛躍的に増加しています。「不安」のほうは、第二波で急増しています。
現時点で、このようにアメリカ人のメンタルは非常に悪化していまして、そして、これは、ロックダウンや自粛、閉鎖、などを施しているすべての国や地域で同じだと思われます。
特に、18歳未満の若い人たちのメンタルヘルスの悪化は深刻で、アメリカ疾病予防管理センター (CDC)が 11月13日にリリースした以下の文書では、2019年と比べて、若い人たちのメンタルヘルスの状態が極端に悪化していることが示されました。
・COVID-19パンデミック期間中の18歳未満の子どもたちのメンタルヘルス関連の救急科訪問について - 米国の2020年1月1日から10月17日まで
Mental Health–Related Emergency Department Visits Among Children Aged <18 Years During the COVID-19 Pandemic - United States, January 1–October 17, 2020
CDC 2020/11/13
アメリカ 47州の病院からの情報に基づいたデータで、2019年と比較して、子どもたちのメンタルヘルス関連施設(病院、相談施設など)への訪問の割合は、5〜11歳で 24%増加し、 12〜17歳では 31%増加しています。
2020年4月14〜21日の最悪の時期には、2019年の同時期と比較して、66%増加したことがグラフで示されています。
こんな状態の中、今後の可能性として「気温の低下と共にさらに感染が拡大する」ということが考えられるのです。
つまり、ロックダウン、移動の制限、学校の閉鎖、娯楽の禁止、集会の禁止などが、さらに厳しくなる国や地域が出てくる可能性があります。
友だちとも遊べない、映画もみられない、家族とレストランで食事さえできない。
太陽にも当たることができない。外ではずっとマスクをし続ける。
これで子どもたちの精神がおかしくならないわけがないです。
アメリカ CDC のデータを見ると、他にも以下のような数値が出されています。
子どもだけではなく、大人のデータも含みます。
2020年のアメリカ人のメンタルヘルスについての報告
・2020年6月下旬、アメリカの成人の 40%がメンタルヘルスまたは薬物乱用に苦しんでいると報告された。(CDC 2020年6月)
・調査対象のアメリカ成人のうち、10.7%が自殺を考えていた。2018年は 4.3%だった。(CDC 2020年8月)
・2020年第2四半期にアメリカでのうつ病の発症の報告は 2019年第2四半期の 4倍だった。(CDC 2020年8月)
・18〜24歳のアメリカの若者のうち、本気で自殺を考えたと答えたのは全体の25.5%にのぼった。 (CDC 2020年8月)
・2020年1月から2020年3月までに、1万9,416人が薬物の過剰摂取で死亡した。これは、2019年の同時期より 3,000人多い。(CDC 2020)
以前は、人の精神を破壊することが確実なロックダウンや自粛や規制について、
「どうして、こんな不合理でひどいことをするのだろう」
と思っていました。
どう考えても、新型コロナウイルスで亡くなる人より、メンタルが損傷したり、あるいは、それにより「死」に向かってしまう人がおびただしく多くなるこのような方法を各国当局者は、なぜ続けられるのだろうと。
なぜ、「人間性に基づく科学」がそこには全然ないことが明白なことをするのだろうと。
しかし最近はわかってきました。
これは、
「悪意」
です。
最新のメルマガでは、今行われていることを「悪だと認識する必要がある」ということを、ルドルフ・シュタイナーなどの論旨から書かせていただきましたが、そこに書きました、
「悪そのものが私たちの目の前で繰り広げられている」
ことを私たちは認識するべきです。
素直で正しく生きている人たちこそ苦しむような社会は良くない。
邪気のない子どもたちが苦しみ続けるような社会は良くない。
そういう単純なことを各々のご自分で気付かなければならないのだと思います。
何も対外的に批判を言ったり抗議するような必要はなく、
「ひとりひとりがそう思うだけ」
でいいのです。
耐えられないような悪意の社会を生き抜いていくためには、今起きていることの背後にある「真実」を見ていくしかないです。
何がウソで何が真実か、今ほど、その見極めが大切なときはありません。
ある程度の科学的根拠の学習も必要かもしれないですが、今後もさらに「真実のようなウソ」が世界中に喧伝されていくと思います。
それを冷静に静かに見つめてみましょう。
>> In Deep メルマガのご案内
In Deepではメルマガも発行しています。ブログではあまりふれにくいことなどを含めて、毎週金曜日に配信させていたただいています。お試し月は無料で、その期間中におやめになることもできますので、お試し下されば幸いです。こちらをクリックされるか以下からご登録できます。
▶ 登録へ進む
「まぐまぐ大賞2020」の投票が始まりました。どなたでも、ご投票できますので、よろしくお願いいたします。昨年度は皆様方のお陰で、コラム賞1位を頂きました。