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2020年からの世界 人類の未来 健康の真実 悪魔の輪郭

世界中の多くの若者たちのメンタルヘルスの状態はそろそろ限界なのでは。アメリカでは「4人に1人の若者が本気で自死を考えた」と回答

投稿日:

社会的距離を示す円の中に座る大学生。2020年9月16日 米アイオワ大学

ABC News




 

刑務所にいるような学生生活

今年の春には、私の友人のお子さんや、親戚の子たちなど何人かが大学などに進学したのですけれど、夏くらいまでに聞いた話では、新型コロナウイルスの影響で「まだ1度も実際には登校していない」という人も多く、本当に自分がこの学校に入学しているかどうかもわからなくなるような状況だったようですが、最近、対面の講座を再開した大学も多いようです。

欧米でも再開が始まった大学がわりとあるようなんですけれど、すべてではないにしても、過剰な対策をとっている学校が多いようで、最近、英国の名門エジンバラ大学の学生が、

「私たちは刑務所にいるような状態の中にいます」

と、地元のメディアに語っていた報道を読みました。

以下の様な記事です。

厳格なコロナウイルス対策により「刑務所のような」状態で生活しているエジンバラ大学の新入生

Edinburgh University freshers living in ‘prison-like’ conditions due to strict coronavirus measures
Edinburgh News 2020/09/21

厳格な社会的距離対策が実施されているエジンバラ大学構内

 

エジンバラ大学の学生が、大学の職員たちの監視の状況について話した

エジンバラ大学の学生たちは、大学側によって実施された厳格なコロナウイルス対策のために、彼らが住む場所が「刑務所のような状態である」ことについて話した。

今年、学生を歓迎するために宿泊施設がオープンしたとき、カフェテリアのダイニングの方法にいくつかの変更が加えられた。

敷地内のバーが閉まっているため、学生たちは自分のフォークとスプーンを持参する必要がある。その間、温かい食べ物はスタッフによって配られ、冷たい食べ物は個別にパッケージ化されている。

学生は、スタッフに案内され、通常は試験で使用される机が、一人だけで座るように一方通行に配置されている。食事は一人で座って食べる。

昨年からこのホールに住んでいる 2年生で、この問題を取り上げている学生新聞の編集者リバティさんは、次のように述べている。

「昨年までは、食べ物を持ち帰ることができましたが、今、ホールでは持ち帰りのオプションを廃止しました。そして、学生は、誰もが一人で食べることを余儀なくされており、食べ物や水を追加で取りに行くためにテーブルから立ち上がることさえ許されないと私は言われたのです」

他のひとりの学生は、実施されている措置のために、学生たちは不安になっており、また敏感になっていて、食事を抜くことさえあると言った。

1年生のフローレンスさんは、食堂の様子は「試験監督官がパトロールしている」時のような状態だと感じると言った。彼女は、食事の時間外なのに、「警備員たちが夜にホールを歩き回り、騒々しくドアをノックし、罰金や停学を脅かしている」と付け加えた。

リバティ氏さんは、これまでのことについて以下のように言う。

「宿泊施設の部屋に入れるのは、本人以外は他の 1人だけで、部屋でパーティーを開いて警察に通報された人もいました。新入生にとって、この状態は特に難しく感じると思います」

また、大学の宿泊施設に住む学生たちには、学生に対して集会の解散の要求を拒否した場合、警察が介入する場合があることを示す電子メールが送信された。メールには規則に違反した学生は大学を停学させられる可能性があるとも書かれている。

エジンバラ大学のスポークスマンは、次のように述べる。

「私たちは、Covid-19 の蔓延を減らすために、新入生と帰国生のすべてが、キャンパス内外でスコットランド政府のガイドラインに従うことの重要性を認識できるように努めています。そのため、学生の行動規範と同様に、私たちは、グッドシチズンガイド(模範的市民ガイド)を作成しました。これは、今の時期のコミュニティのための明確なガイドラインを示しています」

「私たちは、定期的に Covid-19 に対しての安全メッセージを宣伝し、不適切な行動に挑戦しています。生徒の大多数は規則を遵守していますが、生徒が意図的または繰り返し安全対策を遵守していないことが判明した場合、適切な措置を講じることになります」

ここまでです。

なお、ご紹介しましたのは、イギリスの大学の話ですが、アメリカの大学での非常に興味深いデータが示されています。

これは、アメリカのベンチャー企業への投資家として著名なビル・ガーリーさんという人が SNS に投稿したもので、この秋に大学が再開した中で、アメリカの 37の大学で学生たちに新型コロナウイルスの検査(おそらく PCR 検査)をおこなったのですが、9月22日までのその結果です。

検査数は 4万8000件以上にのぼります。

赤いラインはこちらで引いています。
また、上の部分は日本語に直しています。

全米37の大学の学生さんたちにPCR検査を行った結果(検査数 48,299)

Bill Gurley

数字にしますと、以下のようになります。

感染確認数  48,299 人
入院した数  2人
死亡した数  0人

死亡した数はゼロで、重症化率も著しく低いことがわかります。

前回の記事「米国CDCが発表したコロナの感染致死率推定はさらに下がり、19歳までの感染致死率は「0.003%」ほどに…」にも書きましたけれど、正確な数値ではないものの、若い人の重症化率や死亡率の数値は信じられないほど低いです。

このアメリカの検査もそれをある程度裏付けているもののようには思えます。

大学生ということで、十代後半から二十代が中心と思われますが、投資家ビル・ガーリーさんは、先ほどのデータを提示して、

「これは議論する余地があるのでは」

と述べていました。

こういう数値が、たとえば先ほどのエジンバラ大学のような「学生を囚人のように扱う」という措置を行う動機づけ、あるいは大義名分となるものでしょうか。

若者による感染拡大については、「無症状者も他人に感染させる」というデータがあり 、そういう理由によって、若者も隔離されるべきだという場合もあるのでしょうが、先ほどのエジンバラ大学は、

「若者しかいない大学のホール内で監獄のような措置がとられている」

のです。

意味がわからない。

若者から高齢者への感染を防ぎたいと本気で思うのなら「社会を分割」すればいい。

「若者たちの社会」と「高齢者たちの社会」に。

なぜなら、社会の維持と構築には少しでも多くの「健全な若者たち」が必要だからです。

日本を含めて、今のように若い人たちのメンタルが悪くなった時代は、少なくとも有史時代ではほとんどなかったのではないでしょうか。

若い人たちというのは、「大人から見れば顔をしかめるほどの無軌道」を楽しむ部分に本分があるわけで、それがこのような異常な状態の中で精神も行動も押さえつけられている。

そんな社会に良い未来が開けるわけがない。

未来の社会のためには若者の「心と力」(できれば健全な心と力)が必要であり、あるいは「それだけが必要で他は不要」だとも言えるはずです。

数年後に国が滅びてもいいというのならともかく、もう何十年か国家を存続させたいのならば(それ以上は無理でしょうが)、数字から見て、どう考えても理不尽な措置は本気で考え直さなければ、どうにもならなくなる。

そして、世界中で、子どもたちや若者が「わけのわからない世界」に叩きこまれています。それは以下の記事でも書きました。

「ニューノーマル」という名の異常な世界に放り込まれた世界の子どもたち
投稿日:2020年9月7日

現在でも各国で、ある程度この記事にあるようなことが続いている可能性が高いです。

タイのワットクロントゥーイ幼稚園にて

vietnamtimes.org.vn

子どもによっては、トラウマとして一生残る可能性があるようなことをいろいろな国がやっている。

措置そのものにも大きな矛盾や理不尽性がありますけれど、今の状態は、子どもや若者たちの「心」をどんどん破壊していっているはずで、メンタルの強くない若者たちは、そろそろ限界に来ている人たちが増え続けているような気がするのです。

そういう報道も最近見ます。
いくつかご紹介させていただきます。

 

理不尽に失われていく命

今年 5月に、以下の記事で「アメリカ人のメンタルの状態が急速に悪化している」ことについて取り上げました。

ロックダウンが長期化する中、アメリカ人の精神衛生状態の危機が本格化し、薬物処方量も歴史的な増加。そして今後「かつて経験したことのない自殺の大波」が来ると専門家たちが警告
投稿日:2020年5月11日

これはアメリカだけの問題ではなく、ロックダウンや厳格な措置をおこなっていた(あるいは、おこなっている)国や地域では、どこでもある程度同じだと思われます。

そして、やはりアメリカだけではなく、欧米の主要国などでは、もともとこの数年「自死が増え続けていた」ところにこのパンデミックが起きました。

ニューズウィークは、「アメリカの若者の 4人に 1人が真剣に自死を考えた」と報じています。

新型コロナで追い込まれるアメリカの若者、4人に1人が真剣に「自殺を考えた」

新型コロナウイルス感染症のパンデミックが、米国の若者の心に大きな影を落としている。米疾病対策センター(CDC)がこのほど発表した調査では、若者の4人に1人は過去30日間で真剣に自殺を考えたというショッキングな結果となった。

さらには、銃規制を訴える非営利団体エブリィタウン・フォー・ガン・セイフティが行った調査では、ここ数年の間に銃を使用しての自殺が若者の間で急増していることも明らかになった。

新型コロナウイルスの流行以来、米国では銃の購入が急増しており、若者の自殺防止により一層取り組む必要がありそうだ。Newsweek 2020/09/17)

さらには、この記事には、

・回答した全体の40.9%が、メンタル面の悪化や問題行動を自覚していると答えた。

・過去30日以内に真剣に自殺を考えた若者の世代(18~24歳)は25.5%

となっており、そして、そもそも、アメリカでは、

・若者の自殺は2007年から2018年の約10年間で57.4%増加

していて、また、アメリカでは、

・銃を使っての自殺は 10~14歳に限定すると213%の増加

・2014~2018年では、年間3000人の若者(10~24歳)が、銃を使用して自殺

というようなショッキングな数字が並びます。

ただでさえ増え続けていたところに、ロックダウンがおこなわれ、そのロックダウンが解除された後も、先ほどのような「刑務所のような学校生活」をおこなっている若者たちが世界中にたくさんいると思われます。

あと、こちらの記事など何度か取り上げました「世界で最も厳格な措置」をおこなっていた国や地域の中には、ニュージーランドとオーストラリアのビクトリア州がありますが、少し前の英ガーディアンの記事で、意外なことを知りました。

それは、

「ニュージーランドは、パンデミック以前から、すでにメンタルヘルス危機の渦中にあった」

ようなのです。

もともと国民の精神衛生状態が非常に悪化し続けていたというのです。

ニュージーランドというと、メンタルヘルスの病気などどはあまり縁のなさそうな健全な国というイメージがありますが、2018年の調査では、何と、

「ニュージーランドの国民の 50%から 80%が精神的苦痛か依存を経験している」

ということがわかり、さらには、

「ニュージーランドは、若者の自殺率が OECDで 2番目に高い」

のだそうです。

そんな国で、あんな激しいロックダウンを行ったのかと知り、やや驚きました。「国民の命を守る」という意味が、ニュージーランド政府には理解できていないのだと思われます。

今回は、そのニュージーランドのメンタルヘルスの問題について報じていた記事をご紹介して締めさせていただこうと思います。

なんか最近はあまり明るい話題を提供できないことが多いですが、しかし、現実として、私たちはこういう「新しい時代」の中でも、心を破壊されずに生きていかなければならないのです。

現実を直視することをやめずに、耐性をつけていくしかありません。

 


新型コロナウイルスで社会システムが苦しんでいる中のニュージーランドのメンタルヘルス危機

New Zealand mental health crisis as Covid stretches a struggling system
Guardian 2020/09/09

ニュージーランドはパンデミックとの戦いで世界をリードしているにもかかわらず、新型コロナウイルスのロックダウン以来、より多くのうつ病と不安障害を経験していると医師たちは言う。

ニュージーランド政府のウイルス対策は効果的な管理として他国から賞賛されており、ほとんどの地域は、4月と5月に 7週間続いた厳格なロックダウンから現在は通常の生活に戻りつつある。オークランドでの最近の発生は、現在ほとんど封じ込められている。

しかし、最前線で活動している医療者たちは、ニュージーランド人の間に「全般性不安障害」が地域社会で急増しており、すでに過負荷になっているメンタルヘルスサービスに負担をかけていると述べる。

ニュージーランドの医療専門機関のディレクターであるブライアン・ベティ (BryanBetty)博士は、ロックダウンの結果として、うつ病と不安障害が「実質的に」増加し、抗うつ薬と抗不安薬の処方が増えているという事例証拠があると述べた。睡眠障害も広く報告されている。

ベティ博士は自身の診療において、精神医学的支援の必要性が 15〜 20%増加しているのを見ており、これはすでにメンタルヘルス問題の付加により機能不全に陥っているニュージーランドの診療システムに負担をかけていると述べた。

「ニュージーランドでは、メンタルヘルスは何年もの間、継続的な問題でした、そこに新型コロナウイルスの問題が重なり、これらの長年のメンタルヘルス問題を悪化させています」

ベティ博士によると、新型コロナウイルス以前も、全国のメンタルヘルス施設への相談者の 25%が「ある種のメンタルヘルスの要素」を取り上げており、これは、「ニュージーランド社会で起きていることのバロメーター」であると警鐘を鳴らしていた。

そしてパンデミックが発生し、ロックダウンが行われて以来、より多くの人々が、封鎖後から不安を示しており、それと共に、このパンデミックはすでに干ばつと重要な外国人労働者の不足の問題を起こしている。外国人労働者は、ニュージーランド農家にとって重要な仕事の担い手だが、現在は入国を禁止されているため。農家は二重の苦しみを味わっている。

開業医として診療をおこなっているジョー・スコット・ジョーンズ博士は、以下のように述べている。

「特に高齢者は本当に苦しんでいます。彼らは人とのふれあいを断ち切られ、その後、自分たちは無防備であると実感したようなのです」

「ロックダウンの後から私たちが目にしているのは、全般性不安障害の増加です。そのため、人々は家族関係や職場の状況に対して寛容でなくなっています。そして、ロックダウンのストレスは、より多くの苦痛を引き起こしました」

昨年、ニュージーランド労働党政府は記録的な量のメンタルヘルスケアを確約している。ニュージーランドは、若者の自殺率が OECDで 2番目に高いなど、OECDで最悪のメンタルヘルスの状態を経験している。

2018年の調査によると、ニュージーランドのメンタルヘルスのサービスは「あまりにも多いメンタルヘルス問題により圧倒」されており、うつ病、トラウマ、そして、薬物乱用の割合も非常に増加しており、ニュージーランド政府は、メンタルヘルス対策を危機管理として捉えている。

報告書によると、ニュージーランド人の 50〜 80%は、人生のある時点で「精神的苦痛または依存症の課題」を経験しており、毎年 5人に 1人が「重大な精神的苦痛」を経験している。

そのメンタルヘルスに対してのコストは、ニュージーランドの年間の GDP の 5パーセントに及ぶ。

 

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