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2018年からの世界 人類の覚醒と真実 地球という場所の真実

アレニウスとホイル博士に感謝しながら「欲求で生まれたこの世界」にそれなりに感謝するこの年の終わり頃

投稿日:2018年12月28日 更新日:

紀元前12世紀に編纂されたインドの聖典『リグ・ヴェーダ』


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このブログでもたまにその名前を書かせていただくことがありますが、私の人生で最大の恩人であり、友人でもあった「田中くん」という人がいて、この人は 今から 5年前に 48歳で亡くなっちゃったんですね。

命日は今頃なのですけれど、同じような時代に田中くんと仲の良かった何人かで毎年、東京の品川区にあるお寺にお墓参りに行きます。今年も昨日がそうでした。

その他もこの時期はいろいろとあって、ちょっと記事の更新が滞りがちになっていまして申し訳ありません。

田中くんという人は、とにかく外見的に目立つ人で、IS (イスラム国)の旧指導者だったバグダディ師とよく似た人でした。

以前、その田中くんと 1998年にふたりで韓国旅行に行ったことがあります。

1998年は、韓国が通貨危機に陥り、IMF の救援を受けた年で、ソウルの街は失業者だらけで騒然としていた時でした。

その時には、大きな公園が、失業者の男性たちで埋め尽くされていました。

今の韓国と比べますと感慨深い時代でもありました。

いずれにしても、今は師走というだけあって、慌ただしい最近ですが、今日は、資料的に載せておきたいと思っていたものがあり、それをご紹介しておきたいと思います。

それは、以下の前回の記事を書いた時に掲載するかどうか迷ったものです。

「ビッグバン以前にも実際に時間は存在した」とする新しい理論が英オックスフォード大学の研究者たちから提唱される。しかし、ビッグバンそのものが存在しないと考える私には云々…
投稿日:2018年12月26日

「ビッグバン以前にも実際に時間は存在した」とする新しい理論が英オックスフォード大学の研究者たちから提唱される。しかし、ビッグバンそのものが存在しないと考える私には云々…

要するに、「ビッグバン」という理論がこの世に出て来た「理由」のひとつについてなのです。これは 1903年にノーベル化学賞を受賞している物理化学の創始者のひとりであるスヴァンテ・アレニウスの著作で、今から 100年以上前の 1910年頃に出版された『宇宙の始まり』という著作からの引用となります。

日本では、1912年に翻訳されて出版されていますが、私は、その後、戦前の日本の物理学者である寺田寅彦さんという人によって翻訳された 1931年のものを持っていまして(1990年代に復刻されています)、そこからの抜粋です。

それはたとえば、以下の部分です

スヴァンテ・アレニウス『宇宙の始まり』より(1910年)

物質界が不滅あるいは永遠であるという考えが、原始的民族の間にもおぼろ気ながら行われていたということは、彼らの神話の構成の中にうかがうことができる。

ところが、中世の間に、物質界はある創造所業によって虚無から成立したという形而上学的の考えが次第に勢力を得てきた。このような考え方は、デカルトにも、かの不朽のニュートンにも、またかの偉大な哲学者カントにもうかがわれる。

しかしともかく物質はその全量を不変に保存しながら徐々に進化を経たものであるという主導的観念はあらゆる開闢(かいびゃく)的叙説に共通である。

それが突然に存在を開始したという仮定には奇妙な矛盾が含まれている。

ハーバート・スペンサー(※ イギリスの哲学者)もこの点については、はっきりしていて『この可視世界に始めがあり終わりがあるとはどうしても考えることはできない』と言っている。物質の創造を考えることが不可能なのと同様にまたエネルギー(力)の創造を考えることも不可能である。

ここにありますように、この地球の科学的観念では、

「物質界は、不滅あるいは永遠である」

という観念がずっと続いていたのに、中世になって、

> 物質界は虚無から成立したという形而上学的の考えが次第に勢力を得てきた。

のです。

ついには、「物質世界は、突然に存在を開始した」という観念への支持が強くなり、その究極の「幻想」がビッグバンだったのです。

つまり、

「宇宙はある日、突然、出現した」

という、ある意味で、根本的な物理的法則(質量保存の法則)をすべて無視した観念が出現し、それは幻想である可能性が強いのにも関わらず、定着していった。

今の科学に従事する人々の問題として、「科学を行う人は科学だけやっていればいい」という風潮への問題はあると思います。

しかし、科学者には、哲学の素養も宗教論の素養も必要だと私は考えます。

そういう意味では、宇宙の始まり……というより、宇宙とは何かということについては、既存の科学者たちの意見より、私は 2010年のかつてのローマ法王ベネディクト 16世が述べた言葉のほうが重みがありました。

私は今のフランシスコ法王の言う内容はどうしても受け入れられないですが、ベネディクト 16世の言うことは好きでした。

法王ベネディクト16世が2010年9月17日にロンドンで述べた言葉

「人文科学と自然科学は、私たちの存在の諸相についての非常に貴重な理解を与えてくれます。また物理的宇宙の振る舞いについての理解を深め、人類に多大な恩恵をもたらすことに寄与してきました」

「しかし、こうした学問は、根源的な問いには答えてくれてませんし、答えられません。それはこれがまったく違う階層での営みだからです。こうした学問は人間の心のもっとも深い所にある願望を満たすことができません。我々の起源と運命を完全に説明することもできません」

「人間はなぜ存在しているのか、そして、何のために存在するのかということに対しても説明することはできません。そして《なぜ何も無いのではなく、何かが在るのか?》 この問いへの完全な答えを与えることもできません」

この時にベネディクト 16世が述べた、

《なぜ何も無いのではなく、何かが在るのか?》

は、In Deep での一貫したひとつのテーマでもあります。

そういえば、ずっと載せたいと思っていたもので、今までその機会がなかった資料のようなものがあります。

それは、古代インドの聖典である宗教文書のひとつで、成立したのは紀元前 12世紀ころという、かなり古い時代に編纂された『リグ・ヴェーダ』というものの中のもので、その中の賛美歌のひとつです。そこには、「世界の始まりはどのようなものだったか」が書かれています。

これは、先ほどのアレニウスの著作「宇宙の始まり」の冒頭あたりに記されているもので、それで知ったものです。

このリグ・ヴェーダから抜粋して今回は締めたいと思います。

この中にある、

> 動いていた最初のものは欲求であった、
> それが生命の霊の最初の象徴であった、

という部分が大変に気に入っています。

聖書では「最初にことばがあった」としていますが、リグヴェーダでは、

「最初に欲求があった」

のです。

「欲していたから世界が生まれた」ということにもなりそうです。

ここからです。

これは、聖書が書かれた時代より、ずっとずっと昔に編纂されたものです。

 


聖典『リグヴェーダ』 第10巻 賛美歌129番

一つの「有」もなく一つの「非有」もなかった、
空気で満たされた空間も、それを覆う天もなかった。

何者が動いていたか、そして何処に。
動いていたのは誰であったか。
底なしの奈落を満たしていたのは水であったか。

死もなく、また永遠の生というものもなかった。
昼と夜との分ちも未だなかった。
ある一つの名のない「物」が深いため息をしていた、
その外にはこの宇宙の渾沌の中に何物もなかった。

そこには暗闇があった。
そして暗闇に包まれて、形なき水が、広い世界があった、
真空の中に介在する虚無の世界があった。

それでもその中の奥底には生命の微光のかがやきはあった。

動いていた最初のものは欲求であった、
それが生命の霊の最初の象徴であった、
霊魂の奥底を探り求めた賢人等、
彼らは「非有」と「有」との相関していることを知った。

とはいえ、時の初めの物語を知る人があろうか。
この世界がいかにして創造されたかを誰が知っていよう。

その当時には一人の神もいなかったのに。
何人も見なかったことを果たして誰が語り伝えようか。

原始の夜の時代における世界の始まりはいかなるものであったか。
そもそもこれは創造されたものか、創造されたものではなかったのか。

誰か知っているものがあるか、
ありとすれば、それは万有を見守る「彼」であるか。

天の高さに座す - - 否恐らく「彼」ですら知らないであろう。


 

ここまでです。

 

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