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北緯33度線から始まった50年ぶりの大戦争が放つ最終戦争の気配

投稿日:

イランのテヘラン・タイムズ新聞版のトップページより

mehrnews.com




50年ぶりのイスラエルへの大攻撃

武装組織ハマスが、イスラエルに 5000発以上のロケット弾を発射すると共に、海、陸、空からハマスの武装集団がイスラエルに侵入したことで「戦争」が始まりました。

(記事)開戦:イスラエルが武装勢力ハマスに宣戦布告。すでに双方で500人以上が死亡
 地球の記録 2023年10月8日

 

これは、イスラエルに対しての攻撃としては、第四次中東戦争以来「過去 50年で最大のもの」のようで、イランのテヘラン・タイムズは以下のように報じています。

10月8日のテヘラン・タイムズの報道の冒頭

土曜日の朝に始まったアル・アクサ・ストーム作戦は、イスラエルを様々な面で驚かせた。この作戦は過去 50年間で前例のないものだ。

この攻撃は、1973年のヨム・キプール戦争(第四次中東戦争)以来、シオニスト政権に対する過去 50年間で最大の攻撃だった。今回の攻撃は、エジプトとシリアの軍隊がイスラエルの不意を突いて攻撃してから 50年と一日後に起きた。

イスラエルの報道によると、戦闘は依然として 22か所で行われている。

ハマスの武装組織は、包囲されたガザ地区から 20分以内に占領地に 5000発以上のロケット弾が発射されたと発表した。

イスラエルのN12ニュースは、少なくとも 100人のイスラエル人が殺害されたと報じたが、イスラエルの救急車サービスは、死者数は増加することが予想されると付け加えた。

ハマス幹部は、前例のない攻撃でハマスはイスラエル当局にパレスチナ人捕虜全員を解放させるのに十分な量のイスラエル兵を捕らえたと述べた。

同評議会によると、ガザ地区北東の地域イスラエル評議会の議長が銃撃戦で死亡した。イスラエルのシャール・ネゲブ入植評議会は声明で、「地域評議会議長のオフィル・リープシュタイン氏が、抵抗勢力と銃撃戦中に死亡した」と発表した。

tehrantimes.com

このイスラエルへの攻撃は、「アル・アクサ・ストーム作戦」と命名されているようです。「アル・アクサ」とはモスクの名称です。

上の報道でもわかるように、イランは、ハマスのこの攻撃を支持しています。

テヘラン・タイムズの他の記事では、各国の対応が述べられていますので、その部分を抜粋します。


アル・アクサ・ストーム作戦に世界が反応

World reacts to Al-Aqsa Storm Operation
Tehran Times 2023/10/07

イスラエル入植者によるアル・アクサ・モスクでの冒涜とパレスチナ人に対する暴力の継続を受けて、ハマスは土曜朝、侵略者に対する報復奇襲作戦を開始した。

これは、コード名「アル・アクサ・ストーム作戦」と呼ばれる、シオニスト政権に対する過去 50年間で最大の攻撃だった。

この攻撃は、1973年のヨム・キプール戦争の 50年と一日後に起きた。

ヨーロッパの外交官たちは、シオニストたちの犯罪には目をつぶり、この作戦を非難した。

また、この攻撃はベルギー、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、ポーランドなど一部の欧州諸国から非難された。

一方、一部の国は双方に自制を求めた。

カタール外務省は声明を発表し、パレスチナ人民との暴力激化が続いている責任はイスラエル単独にあると述べた。

同声明は双方に対し最大限の自制を求めるとともに、イスラエルがガザ地区のパレスチナ民間人に対する不当な戦争を開始する口実としてこれらの出来事を利用することを阻止するよう国際社会に求めた。

ロシアのミハイル・ボグダノフ外務次官は「われわれは、常に自制を求めている」と語った。

サウジアラビア外務省はイスラエルとパレスチナ人との間の「暴力の即時停止」を求めた。

トルコのエルドアン大統領は「あらゆる当事者に自制を求める」と述べた。

エジプト外務省は最大限の自制を徹底し、民間人をさらなる危険にさらすことを避けるよう呼び掛けた。

イスラム革命指導者ヤヒヤ・ラヒム・サファヴィ顧問は、アル・アクサ・ストーム作戦に対するイランの支持を宣言した。

元革命防衛隊長官ラヒム・サファヴィ氏は、「パレスチナとクッズが解放されるまで、我々はパレスチナ戦闘員たちと行動を共にする」と語った。

レバノンのヒズボラは声明を発表し、ガザ情勢を緊密に監視しており、「パレスチナ抵抗勢力の指導部と直接連絡を取っている」と述べた。

ハマス副長官サレハ・アルアロウリ氏はアルジャジーラに対し、同組織は高官を含む多数のイスラエル人捕虜を拘束していると語った。

同氏は、ハマスには、イスラエルの刑務所にいるすべてのパレスチナ人を解放できるほどの捕虜がいると述べた。

国営通信社 WAFA が同氏の発言を伝えたところによると、パレスチナのマフムード・アッバス大統領は、パレスチナ国民には「入植者や占領軍の恐怖」から身を守る権利があると述べた。

ハマスのイズ・アルディン・アル・カッサム旅団(IQB)のモハメド・デイフ旅団長は、ロケット弾発射は「アル・アクサ・ストーム作戦」の始まりであると述べ、各地のパレスチナ人にイスラエル占領と戦うよう呼び掛けた。

デイフ旅団長はこの作戦を、アル・アクサ・モスクでの冒涜に対する「対応」と呼んだ。

「我々が事前にシオニストに警告していたにもかかわらず、アル・アクサ・モスクの女性たちが襲撃され、イスラム教施設の神聖性が侵害された」とデイフ旅団長は付け加えた。

また、「敵イスラエルは、人道的捕虜交換に関する我々の提案を受け入れず、ヨルダン川西岸で日常的に残虐行為を続けている」と司令官は述べた。

デイフ旅団長は以下のように述べた。

「私たちは、もう十分だと言うことにした。すべてのパレスチナ人にイスラエルと対決するよう促した。今日は地球最後の占領を終わらせる最大の戦いの日だ」

「我々は以前にも敵に警告した。占領軍は民間人に対して数百件の虐殺を行った。今年、占領犯罪により数百人が殉教または負傷した」

「我々はアル・アクサ・ストーム作戦の開始を発表し、敵陣地、空港、軍事要塞を標的とした最初の攻撃が、ミサイルと砲弾 5,000発を超えたことを発表する」と彼は続けた。


 

ここまでです。

これが拡大していくのかどうかという話となるのですが、米ゼロヘッジは、「この戦争が拡大する可能性がある」として、以下のように記しています。


次はヒズボラによる攻撃だろうか? この戦争はここ数十年で最大規模に拡大する可能性がある

Hezbollah Next To Attack? War Could Spiral Into Biggest In Decades
zerohedge.com 2023/10/08

ハマスが開始したイスラエル南部への「侵攻」に対するイスラエル軍の対応が始まる中、土曜午後(現地時間)までにパレスチナ人約 200人が死亡、1600以上が負傷した。

約 10時間の戦闘の後、イスラエル人 40人以上が死亡、800人以上が負傷したと報告されている。ハマスはまた、イスラエル国防軍の司令官を含むおそらく数十人のイスラエル兵と民間人を捕らえている。(※ その後、双方の死傷者は劇的に増加しています)

現在、イスラエル南部で起きている衝撃的な場面を考慮して明らかになりつつあるのは、これがここ数十年で最大かつ最も壊滅的なイスラエルとパレスチナによる事案になるだろうということだ。

少なくとも、私たちは第三次インティファーダの真っ只中にいるようだ。しかし、イスラエルがガザへの地上侵攻への対応をエスカレートさせるのは確実なため、今後数日から数週間は一つの大きな懸念が残るだろう。

つまり、戦争はガザとイスラエル南部を越えて拡大するのだろうか?

すでにヒズボラとイラン・イスラム共和国はハマスとパレスチナ人に「おめでとう」のメッセージを送っている。ヒズボラの声明は特に、ユダヤ国家との関係を正常化したアラブ諸国を非難した。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、ヒズボラのハッサン・ナスルラ事務総長の声明を次のように報じた。

アラブメディアによると、レバノンの過激派組織ヒズボラは、パレスチナの過激派組織と同様にイスラエルの破壊を誓っており、イスラエル国内でのハマスの作戦を称賛した。

ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララは、これはイスラエルを承認することに対する警告として機能すると述べた。

これはアラブとイスラム世界、そして国際社会全体、特にこの敵との正常化を求める人々に、パレスチナの大義は永遠のものであり、勝利と解放まで生き続けるというメッセージを送るものだ」とナスララ首相は声明で述べた。

現時点では、ヒズボラとのイスラエル北部国境は静かなままだが、もし銃撃戦がレバノン南部から始まれば、イスラエルは二つの戦線で戦争に巻き込まれることになるだろう。

すでに西側の専門家からは、イランがこのハマスの活動拡大に資金を提供しているとの疑惑が出されている...。

すでにイスラエル軍戦闘機がほぼ毎週のようにシリアを攻撃していることを考えると、より広範な戦争がシリアに引き込まれる可能性もある。イスラエルは長年、シリア国内のイランの目標と資産を攻撃していると主張してきた。

ヒズボラとイスラエルが戦争に突入した場合、すでに戦争で荒廃したシリアにまで勢力が拡大する可能性が高まるだろう。


 

ここまでです。

 

…まあ、私が気になるのは、「これが起きた場所」ですよね。

おおむね「北緯33度線上をめぐる戦争」となっているのです。

ガザ地区周辺

 

ガザ地区そのものは、北緯33度上から少しズレていますが、戦場となっている範囲はおおむね 33度近辺となります。

そして、ゼロヘッジが書いているような「戦線の拡大」があった場合、

「北緯 33度線から始まる大戦争」

ということになる可能性があるということです。

あまり関係ないことですが、「33」といえば、今から 150年くらい前に、アメリカ南北戦争で南部連合軍を率いたアルバート・パイク将軍(1809 - 1891年)が書いたとされる書簡を思い出します。

アルバート・パイク将軍は、秘密結社フリーメイソンの最高階級位(フリーメーソンの階級は 33位にわかれていて、33位が最高位)にいたとされている人ですが、この人が、

「第三次世界大戦は、ユダヤ教の原理主義者とイスラム世界の指導者たちによって助長されなければならない」

とその書簡に書いていたとされています。まだ第一次世界大戦も起きていない時にです。

2017年の記事「第二次世界大戦のターゲットは誰であり何だったのか…」にありますが、再掲します。


アルバート・パイク将軍が 1871年8月15日に書いたとされる「第三次世界大戦」に関しての記述

Albert Pike and Three World Wars

第三次世界大戦は、政治的シオニストとイスラム世界の指導者たちとの間での「エージェント」と「イルミナティ」によって引き起こされる両者の意見の相違を利用することによって助長されなければならない。

そして、その戦争は、イスラムと政治的シオニズムが相互に破壊し合うような方法で行われなければならない

一方、他の国家においては、この問題に関しての分割は、完全に物質的で、道徳的かつ精神的で、そして経済的な疲弊などを焦点として戦うことに制約される。

私たちは、無神論者と無政府主義者(アナーキスト)たちを解放する。そして、私たちは、無神論が野蛮と最たる流血の混乱の起源であり、明らかに国家に恐ろしい社会的大変動を引き起こすものだと人々を扇動しなければならない。

次に、そこら中にいる市民たちに、世界の少数派の革命家たちから市民各々が自らで守ることを義務づけることによって、市民たちは文明の破壊者たちを駆逐するだろう。

そして、群衆はその時に、何の指示も方向性も示さず、観念的な心配をするだけの理神論のキリスト教に幻滅を感じるだろう。

しかし、崇拝を描き出す場所を知らなくとも、教義の普遍的顕現を通じて、ルシファーの真の光を受け取ることが、公共の視点にもたらされるだろう。この徴候は一般市民たちの反動的な動きの結果として現れる。

そして、キリスト教と無神論の両方を破壊する動きに続くだろう。

これにより、キリスト教も無神論も共に征服され、この世から消滅する


 

ここまでです。

これだと、第三次世界大戦は「キリスト教と無神論を消滅させる」ための戦争のようにも響きますが、それが目的なのがどうかはこれだけでは曖昧です。

今回のイスラエルの戦争の行方はわからないですが、拡大していったとした場合、「最終戦争的」な方向に向かう可能性もあるのかもしれないですね。

ちなみに、私がアルバート・パイク将軍を知ったのと「北緯 33度線」のことを知ったのは、同じひとつの記事で、今から 11年前のロシアのプラウダの記事でした。

以下の記事にありますが、こちらも再掲させていただきます。

(記事)フリーメイソンと高知に導かれて Google Earth 上で北緯 33度の旅をする
 In Deep 2012年08月29日

 

この記事に、19世紀のフランス作家アレクサンドル・デュマの『ジョゼフ・バルサモ』という小説でのフリーメーソン、あるいはイルミナティの欲求が書かれていますが、それは、

「人類を清算したいという欲求」

だそうです。

北緯 33度線についての 2012年のプラウダの記事をご紹介して締めさせていただきます。




 


神秘主義と、北緯33度上の災い

The mysticism and curse of 33rd parallel
Pravda 2012.08.27

これは一般に知ることは難しいことかもしれないが、確かに北緯 33度は、現代の社会の中で非常に大きな役割を演じている。

たとえば、そこにある地としては、ケネディ大統領暗殺の地ダラス(米国)だったり、「アラブの春」と呼ばれる状況が始まったトリポリ(リビア)だったり、また、バクダッド(イラク)、そして、ダマスカス(シリア)、カシミール(インド)、チベット、長崎(日本)が含まれる。これらはすべて北緯 33度上にある。

これらは超自然的な力が 33という数字に重要性を与えている偶然の一致なのだろうか。

そこで、世界地図を見てみてほしい。

そして、アルバート・パイク将軍(南北戦争時の南部連合の将軍)とグリーンノート(現在のドル紙幣)の国、つまり、アメリカから世界に向かって 33度線の重要性を確認してみてほしい。

アメリカはダラスから始まるが、世界地図で他の国の 33度線の上を見ていくと、リビアのトリポリが見つかる。この都市は「アラブの春」で知られる。

そして、 33度線にはイラクのバクダッドがある。古くはアラビア夜話のシャハラザードで知られた国だったが、その後、この国は大量破壊兵器のストーリーで知られることになった。

さらに中東では、最貧国のひとつであるシリアのダマスカスを見つけることができる。ダマスカスは、予言者イザヤによって破壊が語られた場所だ。今、このシリアで「問題」が起きていることはご存じかと思われる。

この「フリーメーソン的な旅」を続けると、アフガニスタンとインドのカシミール地方に行き着く。どちらの地も局地的な戦争と紛争で知られている。さらにその先にはチベットがあり、日本の長崎へと至る。

知人のアメリカ人によると、北米大陸上の 33度線にアリゾナ州フェニックスがあることも重要なのだという。その人物によれば、フェニックスはレバノンや古代のフェニキア人と繋がっているという。

この「 33」の数字の意味は、フリーメーソンの階級の中で最も高い階層を示す。

これは 11と 22を足したものであり、そして、宇宙とスピリチュアルの王が満たされている「ダンテの神曲」の数でもある。

これらのすべては歴史の中の新しい世界秩序(New World Order)のキーナンバーだ。

アメリカの歴史の中でも非常に「神々しい大統領」として知られるジョージ・H・ブッシュが、石油メジャーと、そしてヨーロッパの社会党(フリーメーソンの上位階級にいたフランスのミッテラン元大統領が含まれる)と協力するという意向を示した後、西側の勢力は、戦争、戦争、また戦争という状態へ突入していった。

それは、人権と民主主義という大きな大義名分の名のもとで、カダフィの処刑や、シリアの破壊、そしてバグダッドの占領も含まれる。さらには、イランも将来的に破壊される可能性がある。

ある人は「それは地獄の水(石油)を思い出す」と言う。

イルミナティの歴史。

たとえば、フランス革命は、非常に特定の政治と財政の意図と関係していた。

ここで、19世紀の偉大なフランスの作家アレクサンドル・デュマの言葉をきいてみよう。デュマは、他のどんな歴史家よりもフランス革命についてよく理解していた。

1848年の小説『ジョゼフ・バルサモ (Joseph Balsamo)』にデュマは以下の文を書いているが、これはカリオストロ大伯爵の言葉であると考えられる。

旧社会を破壊して新しい世界を作るためには 20年の歳月が必要だ。 20年だ。それは永遠の 20秒でもある。それでも、あなたたちは『それは長すぎる』と言う。

デュマは人類を清算または解体したいという願望を完璧に描写しており、そして、それはブッシュ大統領が実際にその「精算」を始める 200年前に書かれたものだった。

小説は以下のように続く。

国々は一つの巨大な軍隊を形成している。異なる時代に、異なる状況で生まれ、隊列の中でそれぞれの地位を占め、順番にそれぞれが創造された目的に到着するはずである。

たとえそうでないように見えても、彼らは絶えず行進している。

彼らのうちの何人かは休んでいるが、彼らは後退するためではなく、偶発的な理由で後退する。彼らは障害を克服したり直面する困難を打ち破る前に力を蓄える。

イルミナティとは誰なのか?

最後に、北緯 33度には以下の事実がある。

第二次大戦で原爆が落とされた日本の長崎県もまた北緯33度線上にあるが、その長崎に落とした原爆を設計し、製造した米国のニューメキシコ州にあるロスアラモス国立研究所が核実験を行っていた砂漠の実験場も、同じ北緯 33度線上にある。

この原爆は「北緯 33度線上を米国から日本へと運ばれた」のだった。

その時の米国の大統領はトルーマン(第33代大統領)だった。

最後に、デュマの小説から、その小説の登場人物の以下の台詞を抜粋して本稿を終える。

目が覚めたとき、イルミナティはこう続けて述べた - 私は自分が人間以上のものであることに気づいた。私は神に近いことに気づいたのだ。

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