世界で最高クラスの軍隊と諜報がこんなうっかりを?
現在、中東で起きていることについて、前回は、北緯33度線という、ややオカルトにも関係することについて書きました。
(記事)北緯33度線から始まった50年ぶりの大戦争が放つ最終戦争の気配
In Deep 2023年10月8日
この事案は、一般的に、武装集団ハマスがイスラエルに「奇襲」をかけたというニュアンスで伝えられます。
しかし、その攻撃の「日」を知り、
「こんな日に国境とか何の警備もしていなかったわけ?」
と不思議に思いました。
攻撃があった 10月7日という日は、ヨム・キプール戦争(第四次中東戦争)から、ちょうど 50年目なのです(正確には、50年と 1日)。
こんなモニュメントの日に、世界最高峰といわれる諜報活動能力を持つイスラエル国防軍が「ふいを突かれた?」。
そりゃないない、とは思いました。
元イスラエル国防軍の諜報隊員の方も、攻撃のあったその日にツイッターに動画をアップして、「イスラエルが知らなかったはずがない」と述べられていました。エフラト・フェニグソンさんという方です。以下のように述べています。
元イスラエル国防軍の諜報隊員エフラト・フェニグソンさんの見解
私は25年前にイスラエル国防軍の諜報部隊に勤務していました。
…イスラエルは世界で最も先進的でハイテクな軍隊の一つを持っています。なぜ国境突破に対して何の反応もなかったのでしょうか?
イスラエルがこれから何が起こるかを知らなかったはずがありません。この奇襲攻撃はあらゆる面で計画された作戦のように見えます。何かが非常に間違っています。
また、レオ・ホーマンという独立系ジャーナリストの方が書いた記事の以下の部分も、そのようなことでしょうか。抜粋です。
「グローバリストは第三次世界大戦で第二戦線を開く」より
…メディアは、ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を開始し、油断していたイスラエル国防軍を捕まえたと伝えている。
世界で最も技術的に近代的で、最も熟達し、最も高度な訓練を受けた治安部隊であるイスラエル国防軍が、この攻撃が来ることを予見していなかったはずはない。彼らが不意を突かれるなどということは考えられないことだ。
イスラエルに対する最後の大規模攻撃である 1973年10月7日のヨム・キプール戦争から 50周年を迎えたその日に、イスラエル国防軍は宿敵からの攻撃に対する準備を何もしていなかったとでもいうのだろうか。
さらに、攻撃当時、国境地帯は無人であり(※ 警備されていなかったということ)、また無防備なまま放置されていた。
危険なガザ国境の数ヤード内で、他国からの観光客が文字通りダンスパーティーをしていた国際音楽祭のすぐ隣のいくつかの地域を含む 29の異なる場所で国境がいとも簡単に突破された? そのようなことは理解できない。
ここまでです。
ここにある「国際音楽祭」というのは、テクノなどをかけて若者たちが踊る Rave と呼ばれる享楽的なイベントで、そこをハマスが襲撃したのでした。ガザに近い場所にもかかわらず、警護ナシでした。
そのパーティ会場だけで「若者 260人が殺害された」とイスラエルの報道は伝えています。また、多くが人質となったようですが、実際の数は不明です。
それとは別に、「 750人以上のイスラエル人が行方不明になっている」とも報じられています。
なお、ハマスの戦闘員たちは、地上からも侵入しましたが、「パラシュートやパラグライダーで空からも侵入した」ようです。非常に珍しい光景です。
パラグライダーで国境を超える武装したハマスの戦闘員たち
mirror.co.uk
これも、イスラエル国防軍が国境を警備していれば、何のことはなく侵入を阻止できたはずです。
しかし、そのあたりがどうであったとしても、実際に戦争は始まってしまいました。
さらには、「今後、世界が大きな対立に向かう」気配が非常に強いわけです。場合によっては、第三次世界大戦…というような言葉も散見されるようになるのかもしれません。
イスラエルは、どのような今後を想定しているのか。
ここで思い出すのは、このハマスの最初の攻撃についた作戦名の、
「アル・アクサ・ストーム作戦」
でした。アル・アクサとはモスクの名前です。
イスラエルで進む「偽の黙示録」
以下は今から 13年前のイランの国営英語ニューステレビチャンネルの報道からの抜粋です。
「アル・アクサ破壊に見るフルバ・シナゴーグ建設の前兆」より
ガザに本部を置くアルクッズ(エルサレム)国際機関の代表は、アル・アクサ・モスクの廃虚の上にユダヤ人寺院を建設するためのイスラエルの計画のひとつであるフルバ・シナゴーグ(礼拝所)の再建をやめるように警告した。
アル・ アラム紙のインタビューにおいて、アーメド・アブ・ハラビヤ師は、このフルバ・シナゴーグの再建は、アル・アクサを破壊して、そこにイスラエルがソロモンの神殿(第三神殿)を造る計画の一部だと解説した。
Press TV 2010/3/16
こちらに当時翻訳したものがあります。
当時、イスラエルによる、アル・アクサ・モスクを破壊し、そこに礼拝所を建設するという計画についての報道でした。
ソロモンの神殿とは、古代エルサレムに存在したユダヤ教の礼拝の中心地で、これから建設されれば、これがハルマゲドン直前に建設されるとされる「第三神殿」になることになるものだそうです。
第二神殿は、約 2000年前に破壊されています。
このことについては、その後、以下のブログ記事でも書いています。
(記事)「偽の黙示録」:イスラエルに第三神殿の予兆となる赤い雄牛が生まれ、死海に魚が生息し、嘆きの壁に蛇が出現し、人々が終末の予兆だとざわめく中で思うこと
In Deep 2018年11月7日
このタイトルに「赤い雄牛が生まれ」とあり、何とのことかと思われるかもしれないですが、ユダヤ教の宗教指導者たちの間では、
「第三神殿の建設の前には、赤い雄牛が生まれることが絶対必要とされている」
のです。ユダヤ教の書「ミシュナー」というものに書かれてあるそう。
その「赤い牛」が、「 2000年ぶりにイスラエルに生まれた」と。
当時は、欧米のメディアも以下のように報じていました。
2018年9月10日の英国サンの報道より
The Sun
以下のような報道でした。
英国サンの2018年9月10日の報道より
イスラエルで、過去 2000年間で初めて「赤い雌牛」が生まれた。これは終末を予測する聖書の予言が実現する兆しと関係するのではないかと懸念する声が聞かれている。
エルサレムにある神殿研究所は、インターネット上でこの仔牛の誕生を発表した。そして、この赤い雄牛が完全な赤い牛かどうかを確認するための広範な調査を受けていると伝えている。
このメスの牛が「紛うことない完全な赤い雌牛」だと判明した場合、神殿研究所は「この仔牛が聖書の純粋性を復活するという約束をもたらす」と宣言する。
キリスト教とユダヤ教の両方で、赤い雌牛の誕生は「終末」についての予測の中心となっている。
そして、聖書では、赤い雌牛を犠牲に捧げた後、エルサレムに神殿の建設を始めて良いということになっている。
この「赤い牛」が生まれたなら、「第三神殿を建築してもいい」ということになります。
その赤い牛が 2000年ぶりにイスラエルに生まれた…。
奇跡のような話だと思われるかもしれませんが、この「奇跡のカラクリ」は以下のようなものでした。当時のイスラエル国内報道からです。
2018年9月のイスラエルの報道より
エルサレムの神殿研究所が行っていた「赤い雄牛プログラム」がついに成果を得た。9月上旬、完全に赤い雌の子牛が生まれたのだ。
これにより、ソロモン第三神殿の建立計画を再度確立し、寺院再建へ向けての最終段階への道が開いた。
今から約 3年前、神殿研究所は、イスラエル政府のプログラムのもとで赤毛の牛を育て始めた。
イスラエルには生きている牛の輸入を制限する法律があるために、神殿研究所は、赤いアンガス牛の凍結した胚を輸入し、イスラエルの牛にそれを移植した。
それにより妊娠した牛たちはイスラエル各地の飼育場で飼育された。それらの牛は今年の夏、何頭かの仔牛を誕生させた。
その中に、今回生まれた「完全に赤い雌牛」がいた。
Breaking Israel News
このように、「人為的に作り出された赤い牛」でした。
何であれ、この牛がユダヤ教の宗教指導者から認められれば、「第三神殿を建立していい」と。
しかし、過去のソロモン神殿があった場所(現在の「嘆きの壁」がある場所)には、イスラム教のモスクもあり、
「それらを全部破壊しないと、第三神殿は建てられない」
わけです。
赤い牛が生まれた以上、2019年頃からのイスラエルは、いつでも「第三神殿プロジェクト」を進めることはできたはずですが、コロナが始まってしまいました。
そのコロナの中で、イスラエルは「世界で最初にコロナワクチンの集団接種」を開始したわけですが、その後、いろいろと落ち着いたのが最近ということになりそうです。
落ち着いたといっても、イスラエルでも、超過死亡や病気の拡大を含めて、健康問題ではまったく落ち着いてはいないでしょうが、ここではそのことは置いておいて、今回のイスラエル戦争からも、
「偽の黙示録」
という言葉が浮かんできます。
まあ、何はともあれ、もう戦争は起きてしまっています。
そして、この対立軸が、「国家と国家」ではなくなり、
「民族と民族、あるいは宗教と宗教の対立」
となっていけば、
「世界全体が人間同士の戦場になる」
とも言えます。
現在のヨーロッパには、数多くのイスラム教の人たちがいます。一部では以前から問題が拡大していましたが、これが拡大すると、
「日常生活が戦場になる」
ともいえます。
スウェーデンなどはすでに戦争状態のようですが、これがさらに拡大していく可能性があります。
今まで見られなかったような「陰惨な暴力」が、中東地域だけではなく、特に欧米社会で拡大するように思います。
そのような事態も十分に終末的ですが。
もちろん、ここまで書いたようなことが単なる私の思い込みで、報じられている以下のような状況だったのであれば、「奇襲」だったのでしょうが。しかし、それはそれで、今後イスラエルが勝てる可能性はないことを意味するものでもありますが。
・イスラエル国防軍の諜報部隊には、情報収集能力がまったくない
・世界最強と言われるイスラエルの防空システム(アイアンドーム)は、ハマスの砲撃にまったく歯が立たなかった
・イスラエル国防軍は、イスラエルの国境を警備などしない
まあ…やっぱり、そんなわけないよなあとは思います。
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