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人類の未来 人類の覚醒と真実 健康の真実

ごく一般的な食品添加物である「二酸化チタン」が腸内細菌環境を破壊することがオーストラリアの大学の研究により判明。そして、それが最も含まれているのは…

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2019年5月13日のオーストラリア・シドニー大学のニュースリリースより


Common food additive found to affect gut microbiota




 

二酸化チタンを知らずにボーッと生きていた私

腸内細菌環境の重要性に目覚めてからは、「腸内環境に良いもの」というニュースとか、あるいは「腸内環境に悪いもの」のニュースにも、いつも目を光らせるようになっております。

ちょうど、2日前にも以下の記事で、「いわゆる盲腸は、腸内細菌を保護している最重要器官である可能性」について書かせていただきました。

「盲腸は腸内細菌環境を保護する重要な器官である可能性」が臓器進化の観点から示される。さらに、虫垂を切除した人はパーキンソン病の発症率が著しく高いことが大規模な調査で判明

 

そして、先ほど、オーストラリアのシドニー大学のニュースリリースで、

「ありふれた食品添加物が、腸内細菌環境を破壊している可能性」

が示されたことが発表されていましたので、それをご紹介したいと思います。

それで、その食品添加物というのは「二酸化チタン」というものらしいのですね。

私自身は、二酸化チタンというような言葉を初めて聞いたのですけれど、ちょっと調べてみると、いろいろと出てくるわ出てくるわ。

二酸化チタンの腸内細菌環境への影響については、今回ご紹介するシドニー大学の研究が初めての具体的な知見だと思われるのですが、それ以前のものとしては、この二酸化チタンというものに、「発ガン性がある」というようなことが言われていたようです。

そして、この二酸化チタンは、食品添加物として使われる範囲がかなり広いようで、食生活の状態によっては、「二酸化チタンをかなり摂取している」可能性があるかもしれないのです。

そのあたりのいろいろは、後で記させていただくとしまして、ますば、シドニー大学のニュースリリースをご紹介させていただきます。

ここからです。


Common food additive found to affect gut microbiota
sydney.edu.au 2019/05/13

腸内微生物叢に影響を及ぼすことが判明した日常的な食品添加物

シドニー大学の専門家たちは、研究により、食品添加物として広く使われている二酸化チタンが腸内細菌叢に影響を及ぼし、それが炎症性腸疾患または結腸直腸癌につながる可能性があることを明らかにした。このことから専門家たちは、食品および医薬品におけるありふれた添加物であるこの二酸化チタンの規制強化を求めている。

シドニー大学の研究は、多くの食品に含まれている二酸化チタンのナノ粒子が人間の健康に多大かつ有害な影響を及ぼす可能性があるという新たな証拠を提供している。

この研究では、食品中に一般的に大量に使用されている食品添加物 E171 / 二酸化チタンナノ粒子 (以下、二酸化チタン)と、美白剤としての薬品の健康への影響を調査した。

二酸化チタンは、チューイングガムやマヨネーズなど 900種類以上の食品に含まれており、多くの人々により、日常の食品摂取の中で毎日高い割合で消費されている。

医学誌「フロンティアーズ・イン・ニュートリション (Frontiers in Nutrition)」に発表されたマウスによる研究は、二酸化チタンを含む食物の摂取は腸内細菌叢(腸内フローラ)に影響を及ぼし、炎症性腸疾患や直腸癌などの疾患を引き起こすことを見出した。腸内細菌叢腸とは、腸内に生息する何兆もの細菌コロニーで、ヒトの健康と大きな関連があることが知られている。

主任研究者のウォシエック・クルザノウィスキー(Wojciech Chrzanowski)准教授は、この研究は、二酸化チタンのナノ粒子の毒性と安全性、そして、それらが健康と環境に与える影響に関する研究を大幅に追加したと述べた。

クルザノウィスキー准教授は、以下のように述べる。

「この研究の目的は、オーストラリアと世界で二酸化チタンの安全な使用を確実にするために、新しい規格と規制に関する議論を促すことです」

二酸化チタンは、医薬品、食品、衣服、その他の用途に広く使用されているが、二酸化チタンが及ぼす可能性のある影響、特に長期的な影響については、まだよくわかっていない。

二酸化チタンの消費量は過去 10年間でかなり増加しており、すでにいくつかの疾患とも関連していることが示されている。二酸化チタンは、食品添加物として承認されているが、その安全性についての証拠は不十分だ。

二酸化チタンへの曝露の増加率とリンクしている疾患のリストには、認知症、自己免疫疾患、癌の転移、アトピー性皮膚炎、喘息、および自閉症がある。

シドニー大学薬学部およびシドニー・ナノ研究所のナノ毒性学の専門家でもあるクルザノウィスキー准教授は、次のように述べている。

「食物組成が生理および健康に影響を与えることは確立されていますが、食品添加物の役割はよくわかっていないのです」

「現在、二酸化チタンへの継続的な曝露が腸内細菌叢の組成に影響を与えるという証拠が増えています。腸内細菌叢は私たちの健康の守護者であるため、腸内細菌環境の機能の変化は全体の健康に影響を与えるのです」

「この研究は、二酸化チタンを含む食品の摂取が、腸内細菌叢と腸内の炎症に影響を与えるという極めて重要な証拠を提示しており、二酸化チタンの摂取が、炎症性腸疾患や結腸直腸癌などの疾患につながる可能性があります」

共同研究者であるシドニー大学のローレンス・メイシア(Laurence Macia)准教授は、次のように述べている。

「私たちの調査によると、二酸化チタンは腸内のバクテリアと相互作用し、腸内のバクテリアの機能の一部を損なうのです。それにより、病気の発症につながる可能性があります。このことから、二酸化チタンは、食品当局によってより規制されるべきです」

メイシア准教授は、腸管および腸内細菌叢の健康に対する影響についての研究をおこなっている免疫学の専門家だ。准教授は、以下のように述べた。

「この研究では、マウスの腸の健康に対する二酸化チタンの影響を調べたのですが、二酸化チタンは腸内微生物叢の組成は変えませんでした。しかし、二酸化チタンは、バクテリアそのものの活動性に影響を及ぼし、望ましくないバイオフィルム(微生物により形成される構造体)の形でバクテリアの成長を促進していたことがわかったのです」

「バイオフィルムは、バクテリアが互いにくっついているもので、このようなバイオフィルムの形成は、たとえば、直腸癌のような病気で報告されています」

 


 

ここまでです。

このローレンス・メイシア准教授の言葉によれば、二酸化チタンは、「腸内フローラの組成は変えない」けれども、

「バクテリアのコロニーを、良くない形で成長させる」

ということで、それが疾患へと結びついていくということのようです。

現段階で二酸化チタンが関係している可能性がある疾患は、このニュースリリースによれば、

・認知症
・自己免疫疾患
・炎症性腸疾患
・結腸直腸癌
・癌の転移
・アトピー性皮膚炎
・喘息
・自閉症

などとなっています。

では、「どんな食品に添加物として使われているのか」といいますと、インターネット上では、脱脂粉乳、チーズ、ヨーグルト、マヨネーズ、チョコレート 、マシュマロなどに使われている、というようにあります。

それで、私の家にある、そういう系の食品の添加物を見てみたのですが、うちでは、二酸化チタンの含まれている食品は見当たりませんでした。

次に、楽天や Amazon などのショッピングサイトで「二酸化チタン」で検索してみたのですね。

その結果、現実としては、食品そのものには、それほど多く含まれているという印象はありませんでした。

食べ物に含まれているものとしては、具体的な名称は避けますが、

・一部のケーキやお菓子の材料
・一部のチョコレート
・一部の外国製のインスタントラーメン

などでした。

ちなみに、二酸化チタンの添加物としての役割は「着色剤」です。

対象を真っ白にするのです。

たとえば、以下の写真は、二酸化チタンを添加したホワイトチョコレート(左)と、添加していないホワイトチョコレートです。


store.tfoods.com

チョコレートやケーキのクリーム、あるいは他のものでも、このように「真っ白」のものの場合には、二酸化チタンが使われている可能性があります。

白い食べ物ではなくとも、たとえば、ケーキに白い文字がチョコやクリームで書かれていたり、あるいは、真っ白にコーティングされたお菓子なども、可能性はあるかもしれません。

あるいは、他にもいろいろと含まれてはいるのかもしれないですが、基本的に白くするための着色剤として使われる用途が普通ですので、「真っ白な加工食品」だけ気にしていれば問題ないような気がします。

 

ところがですね。

 

私が気づいた問題は、そちらのほうではなかったのです。

今回、ショッピングサイトで調べていて、「最も二酸化チタンが使われている商品が多いカテゴリー」がわかって、ちょっと愕然としたのです。

それは、何と、

「健康食品とサプリメントのカテゴリー」

だったのです。

これは、ショッピングサイトで検索されれば、すぐにわかります。

「着色料(二酸化チタン)」

となっている健康食品と美容食品がとても多いのです。

こちらのほうが問題だなあとは思いました。

たとえば、ホワイトチョコだとかマシュマロだとかは、普通の成人だと、そう頻繁に食べるようなものではないでしょうし、私などはどちらも「 20年に 1度」とか、そういうような食べ物でもあり、影響が大きな人はあまりいないような気もします。

しかし、健康食品やサプリメントは違います。

おそらく、健康食品やサプリメントを摂取している人たちは、毎日、あるいは1日何回というように定期的に摂取しているはずです。

そして、そのたびに、腸内細菌環境を破壊する二酸化チタンが体内に入ってくるというのは、ちょっとなあ……と。

健康食品は健康になるためにとっているものだと思うのですが、健康のための摂取が、腸内環境の破壊という「最も不健康な事態に結びついてしまう可能性」が出てきてしまっているのですね。

もちろん、使われている二酸化チタンの量は微量でしょうし、過度に気にすることはないのかもしれないですが、それでも、今回のシドニー大学の研究者たちは、

「食品当局は、二酸化チタンの使用を規制するべきです」

というような強い主張を出しているということは、日常で摂取している量でも影響があるということになるのかもしれません。

そういえば、二酸化チタンについて調べていた中で、つい最近のニュースとして、以下のようなものがありました。

フランス政府が、2020年から「二酸化チタンの食品への使用を禁止する」と発表したというものでした。

食品添加物の二酸化チタンを2020年から禁止 (フランス)

日本貿易振興機構(ジェトロ) 2019/04/26

政府は4月17日、フランス独自の規制として、2020年1月1日からナノマテリアルである二酸化チタンを含む食品の市場投入を禁止すると発表した。

二酸化チタンは、EUでは食品添加物(白色着色料)として認可されており、チューインガム、歯磨き粉、日焼け止めクリームなどの食品、化粧品、医薬品に使用されているが、食品環境労働衛生安全庁は、二酸化チタンがナノ粒子のため生体組織を通過しやすく、発がん性物質の可能性があるとしている。

フランスでは、来年から食品添加物としては禁止されるようですね。

そういえば、この報道に「日焼け止めクリーム」とありますが、日焼け止めには、ほぼすべてに、二酸化チタンが使われているらしいのですけれど、最近の WIRED の記事に、「日焼け止めの化学物質は、皮膚から体内に入りこんでいた」というニュースがありました。

日焼け止めの化学物質は体内に吸収され、血液中に流れ込んでいた:米当局の臨床試験から明らかに
 WIRED 2019/05/08

この記事で述べられているのは、二酸化チタンではないですが、二酸化チタンは、ナノ粒子として使われるので、とても体内に吸収されやすいような気はします。

 

それにしても、こんなにいろいろと大変なことになっていたのに、

「今日まで二酸化チタンを知らなかった私」

という存在のほうにむしろ興味をおぼえます。

 

うちの子どもが好きなテレビ番組がありまして……タコちゃんに尻噛まれ……じゃないな、チコちゃんにしかられる……ですかね、その番組を一度見たことがありますが、ゲストの方が、テコちゃんに(ちがう)、チコちゃんに、

「ボーッと生きてんじゃねーよ!」

というように言われていたと記憶していますが、トコちゃんに(ちがう)、チコちゃんにこう言われても仕方ないですね。

ボーッと生き、気づいてみたれば死んでいる……というような韻を踏む句を読みつつ反省したいと思います。

 

なお、この二酸化チタンについては、発ガン性云々より、腸内環境を破壊することのほうが重大だと思われます。

というのも、今の世の中には、発ガン性のある物質などはもう山ほどあるわけですけれど、それ以前の問題として、

「ガン(あるいはすべての疾患)を予防する最大の方法は腸内環境の改善」

だと今は思っているからです。

腸内環境の良い方々は、特に何をしなくても、おそらくは長く身体も精神も健康でいられるでしょうし、あるいは、その逆も言えると思うのです。

以下の記事などでふれましたけれど、そもそも 6000万人もの日本人が花粉症であるという事実が、いかに私たちの生活が、腸内環境を破壊しやすい生活かということを物語っています。

https://indeep.jp/incredible-rate-of-japanese-pollen-allergy-and-butyrate-producing-bacteri-useful/

これまで、ブログでご紹介してきた「腸内細菌環境に悪影響を与えるもの」は以下のようなものです。

・抗生物質

・砂糖

・人工甘味料

・除草剤の成分グリホサート

・加工肉に使われる亜硝酸ナトリウム

・家庭用化学クリーニング用品

まあ、砂糖を過度に避けるのは、状況によっては難しいかもしれないですけれど、しかしこれらは、避けようと思えば、たとえ完全でなくとも、大筋では避けられるものでもあります。

いろいろと気にしなければならないことが多い生活は面倒ではあるかもしれないですけれど、その意味はあるような気はします。





  • この記事を書いた人

Oka In Deep

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