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10月11日にメルマガ悪魔の精神操作。ついでに、77年前の米軍によるハリケーン操作実験も思い出すを発行させていただきました。

人類の覚醒と真実 健康の真実 日本の未来

抗生物質が腸内細菌を破壊する主要因だと確信した日。そして、アメリカでは「1年間に2億7000万」の抗生物質が処方されているという事実。日本は?

投稿日:2019年1月17日 更新日:

2019年1月16日のアメリカ医学メディアの記事より


medicalxpress.com




人体に最も重要なものと、それを破壊するもの

前回、以下の記事を書かせていただきました。

米シカゴ大学が乳幼児の腸内細菌を用いて食物アレルギーを改善する画期的な方法を発見。そして、キーである「酪酸菌」を用いて、日本人も誰でも食物アレルギーを飛躍的に改善できる可能性があります!
In Deep 2020/01/15

アメリカとイタリアの複数の大学や研究所の科学者たちによるこの研究は、

・健康な赤ちゃんの腸内の菌

・アレルギーを持つ赤ちゃんの腸内の菌

を、それぞれマウスに糞便により移植して、それぞれのマウスが食物に対してアレルギーを起こすかどうかを調べたものでした。

それと共に「腸内に細菌がない状態の無菌マウス」でも、食物に対してアレルギーを発症するかどうかを調べたのですけれど、研究の発表内容で最も驚いたのは、

「腸内に菌がいない無菌マウスもアレルギーを起こした」

ということでした。

これが意味するところは、

「動物も、そしておそらく人間も、素の体は食物アレルギーを発症するようにできている」

ということだと思うのです。

腸内に特定の細菌が「いるからこそ」人間は、食べ物に対してのアレルギーを持たないで何でも食べて生きられる

しかも、研究で同定されたその腸内細菌は「なんと一種類」でした。

私は、この研究を知るまでは、腸内の共生微生物のコロニーというのは、多数の種の細菌たちが、お互いさまざまな複数の役割を共同で果たしているような複雑なものなのだろうなと勝手に想像していました。

しかし、現実には、人間を食物アレルギーから守っているのは、

「たった一種類の細菌」

であるという可能性さえあるという、ある意味では、ものすごくシンプルなものでした。

守護神はひとつだったと。

それに衝撃を受けたのです。

もちろん、今後、同じような働きをする腸内細菌が見つかるだろうとも思いますが、この研究論文の主筆者であるキャスリン・ナグラー教授は、腸内細菌とアレルギーの関連の研究を「 30年以上」おこなっている方です。

その中で見出されたのが「人間を食物アレルギーから守る一種類の細菌」なのだとすれば、他の細菌種があったとしても、そう多いものではないと思われます。

私自身も、遅延型の食物アレルギーを持つようになったのですけれど、

「それがたった一種類などの細菌がいるかいないかで決められていたなんて…」

という衝撃を感じたのでした。

この研究は、腸内の共生微生物たちに対する認識に大きな変革をもたらすものだと考えています。

 

「それにしても……」と、ふと思うのは、この研究を主導したキャスリン・ナグラー教授は女性科学者なのですけれど、これまでブログでご紹介したものの中で、私個人が衝撃を受けた科学研究というものには、女性によるものが圧倒的に多いのです。

キャサリン・ナグラー教授(左)

uchicago.edu

少し前の記事である「植物の光合成には根源的な欠陥がある」と考える科学者たちの思考…… そして遺伝子組み換えで《植物の慈愛》を是正する思考…… その思考が地球を滅亡に導く「明確な理由」」でも取りあげました 2015年に「植物での発電の方法」を、植物の光合成のメカニズムから導き出したのもオランダの女性だけによる企業によってなされたものでした。

これについては、以下のふたつの過去記事にあります。

オランダの女性たちが発見した奇跡のエネルギー生成 : 生きた植物と生きた微生物と水のコラボレーションが生み出した驚異の発電法 - Plant-MFC
 In Deep 2015年07月04日

植物が「緑色」であり続ける理由がわかった! そして人間の生活システムの完成は「植物との完全な共生」にあるのかもしれないことも
 In Deep 2015年07月06日

 

あるいは、「 2030年までにミニ氷河期に入るという予測の精度は 97パーセント」だと発表したのも、ふたりの女性科学者たちによる、あまりにも緻密な太陽活動からの計算によるもので、これも大変に衝撃的なものでした。

以下の過去記事にあります。

精度97%の「2030年までのミニ氷河期突入」予測は、その発表の元となったロシア人女性物理学者の「太陽活動の解析予測の実績」から実現確実な状勢に
 In Deep 2015年07月22日

 

他にも In Deep で取りあげてきた科学研究や論文では、女性科学者によるものがとても多いです。世界の科学者の数の全体としては、おそらく男性のほうがかなり多いような感じもしますので、やはり何らかの意味で突出している方が多いのだと思われます。

とはいえ、これは、女性が優れていて、男性が優れていないというような話ではないです。

ブログでご紹介してきたさまざまな研究を見ていますと、要するに、

「男性と女性では事物への視点そのものが違う」

ということなのだろうなと。

そのうちで、私個人の感性に訴えかける研究や発見は女性によるものが多いというだけの話でもあります。優劣の話ではなく、好みの話です。

 

話が逸れてしまいましたけれど、先程書きましたように、たとえば、食物アレルギー(ナグラー教授の実験では、牛乳アレルギー)から私たちを守っている細菌が、一種類だというようなものだとしますと・・・。

たとえば、

 

「花粉から私たちを守っている腸内細菌」

「グルテンから私たちを守っている腸内細菌」

「ハウスダストから私たちを守っている腸内細菌」

 

というようなものも「それぞれ一種類とか、そういうものなのではないか」というように思ってしまったのです。

どうして、この数十年間で、この世にこんなに花粉症が増えてしまったのか、とか、シックハウス症候群の人が増えてしまったのか、とか、他にもさまざまなアレルギーなどが、どれも増え続けていますが、その理由は、結局、

 

「抗生物質の濫用による腸内細菌の破壊が主な原因なのではないか」

 

という思いを私は今、強くしています。

たとえば、数多くの種類の細菌が、いろいろなアレルギーの防御に関係しているのだとすれば、その中の何種かが腸内で死滅してしまったとしても、何とかなるのかもしれないですが、「一種類」だったとしたなら、それが完全に死滅してしまうだけで、もはや体をアレルギーから防御するメカニズムは一切なくなる。

そして、「一種類だけの死滅」なら非常にあり得ると思うのです。

ピロリ菌の除菌なんかを想像していただけばいいですが、死滅する時には、その種の細菌は「体内から完全にいなくなる」のです。

 

非常に多くの種類の細菌たちが私たちの腸内にいるわけですけれど、その細菌たちは、もしかすると、

「それぞれの一種類が、それぞれのアレルギーなどの防御の役割を担っているのではないか」

という気さえするのです。

それが何兆もの集団で私たちの腸から、私たちの心と体を守っている。

なんという神がかり的なこの世のシステム・・・というようにさえ考えています。

人生で運良く抗生物質と関わらずに生きられた人たちの数は、今では多くはないでしょうけれど、関係した人たちでも、その中で、運良く食物アレルギーや花粉症にならなかった人たちは、「腸内の花粉症からの防御を担当する細菌のコロニーが何とか生きのびた」という人たちなのだと思われます。

しかし、抗生物質の使用の頻度が多くなれば、その抗生物質の使用の中で死滅していく腸内細菌も多くなると思われ、次第に何らかの問題が体や心に出てくるのだろうと。

 

このようなことを前回の記事以来考えているというところで、冒頭に貼りましたアメリカの医学メディアの記事をご紹介します。抗生物質の処方状況についての大規模な研究です。

これはアメリカででの調査ですが、日本も同じ状況か、場合によっては、アメリカよりひどい可能性もあります。

ここからです。


Nearly a quarter of antibiotic prescriptions for children and adults may be unnecessary
medicalxpress.com 2019/01/16

処方された抗生物質のほぼ4分の1は不要な処方だった

ミシガン大学医学部の最新の研究によれば、2016年のアメリカでは、子どもの 10人に 1人、そして大人では 6人に 1人が、処方される必要のない抗生物質を処方されていたことが示された。

全体として、7人に 1人の患者たちが不要な抗生物質を投与されていたことを研究者たちは見出した。

研究では、2016年に民間健康保険に加入している 18歳〜 64歳の 1920万人のアメリカ人の小児および成人に対しての抗生物質の処方のうち、その 23パーセントは医学的に処方の理由が正当化できないものだった。

適切だと判断されたのは全体の 36パーセントだった。また、28パーセントは診断内容と関連しなかった。

抗生物質の処方の妥当性についての最新かつ包括的な推定を提供するこの研究は、医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal / BMJ)に掲載された。

ミシガン大学小児病院および UM ヘルスケア政策研究所の研究者であり小児科医でもある主執筆者のカオ・ピン・チュア(Kao-Ping Chua)博士は、次のように述べている。

「何十年にもわたり、医療環境の改善と、正しい医療教育を推進してきたにも関わらず、医療提供者たちは、依然として処方する必要がない疾患に抗生物質を処方しています。その多くは患者さんたちの自己治癒力で治るものです」

2016年には、アメリカの個人保険に加入している 1920万人のうちの約 760万人(40パーセント)が少なくとも 1種以上の抗生物質を処方されていた、そのうちの約 270万人(14パーセント)は少なくとも 1種以上の不適切な抗生物質を処方されていた。

保険に加入しているうちの成人は 1,460万人で、そのうちの約 220万人(15パーセント)が少なくとも 1種以上の不適切な抗生物質の処方を受けていた。

子どもは 460万人で、そのうちの 49万745人(11%)が、少なくとも 1種以上の不適切な抗生物質の処方をされていた。

最も一般的には、気管支炎や風邪、あるいは咳などの関連症状に対して抗生物質が過剰に処方されていた。これらは抗生物質で改善する症状ではない。

360万件の不適切な抗生物質の処方のうち、71%が病院および診療所で、6%が緊急治療室、そして 5%が救急部門でのものだった。

最近のアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の研究によると、子どもの場合では、有害な薬が原因での事象で緊急治療室に搬送される主な原因は抗生物質だ。抗生物質で起こり得る副作用には、アレルギー反応、真菌感染症、下痢などがある。

長期的な懸念としては、抗生物質の過剰な使用が抗生物質耐性菌の発生に寄与していることであり、これまで抗生物質で簡単に治療できた病気が治療不可能で危険なものになることだ。

CDC によると、アメリカでは毎年 200万人が抗生物質耐性菌の感染症に罹患し、2万3000人が死亡している。

アメリカ全体のデータによると、毎年およそ 2億 7000万件の抗生物質の処方が行われている。

「抗生物質耐性は世界の公衆衛生に対する最大の脅威の 1つであり、医療提供者が患者に処方する多数の抗生物質が耐性の主な推進力です」とチュア氏は言う。

そして、「医療提供者は、患者と社会の両方のために、必要ではない抗生物質の処方を早急に排除する必要があります」と述べた。


 

ここまでです。

> 毎年およそ 2億 7000万件の抗生物質の処方が行われている。

というのを読みまして、「これだと、アレルギーの人は増えるよなあ」と、つくづく思います。

アメリカは人口 3億 2000万人くらいですが、日本の場合でも相当なことになっているとは思います。

先ほど、「日本も同じ状況か、場合によっては、アメリカよりひどい可能性もあります」と書きましたけれど、その理由は、日本の医療現場は明らかに製薬会社の最大のお客さんになっているからです。

たとえば、以下は最近の日本の「過剰医療の傾向が強い日本、世界のタミフルの8割を使用 (NEWS ポストセブン 2019/01/06)」からの抜粋です。

「欧米ではインフルエンザにかかっても、“基本的に薬はいらない”とされています。タミフルをのんでも、期待できる効果は“1日早く熱が下がるだけ”ですから。そのため、アメリカの医療専門のホームページには、『病院に行くと他の病気に感染するリスクが高いから家で寝ていなさい』と書いてあるほどです。

日本では学校や会社から半ば強制的に病院に行くように言われ、検査でインフルエンザだとわかると、タミフルや新薬を処方されます。非合理的な慣習としか言いようがありませんが、病院や製薬会社にとってはビジネスなので、誰も正そうとしないというのが現実です」

インフルエンザ予防のためにワクチン接種が推奨されているのは日本も世界も同じ。しかし、治療となるとまったく逆で、世界中のタミフルの約8割は日本で消費されている。

タミフルが入院や合併症を減らす効果はないとの研究も発表され、2017年7月には、WHO(世界保健機関)の「必須医薬品」リストで、タミフルは「保健システムに最低限必要な薬」から「補足的な薬」に格下げされた。

「日本人は過剰医療の傾向が強く、先進諸国に比べて病院に行く回数がダントツに多い。病院に行くと必ずといっていいほど薬を処方されるので、当然、服薬量も多くなる。生活習慣の改善で解決できるようなことでも、検査でちょっとでも正常値を外れると、医師は“念のため”とすぐに薬を処方します。高血圧や糖尿病の薬のように、副作用のある薬をずっとのみ続けなければならないケースも少なくありません」(新潟大学名誉教授 岡田正彦医師)

ここで、医師は、

> 日本人は過剰医療の傾向が強く、先進諸国に比べて病院に行く回数がダントツに多い。

と述べていますけれど、「病院に行く回数がダントツに多い」のなら、必然的に、不要な抗生物質を処方される可能性も高くなるというようには思います。

ところで、今日同じアメリカの医学メディアにあった記事に、「抗生物質により腸内細菌環境が破壊されると、思春期後の少年少女の骨形成に異常を引き起こす可能性」がわかったという研究も掲載されていました。

その最初の部分をご紹介します。

Unintended side effects: antibiotic disruption of the gut microbiome dysregulates skeletal health
medicalxpress.com 2019/01/16

意図しない副作用 : 腸内の微生物叢が抗生物質破壊は骨格の健康を調節不全にする

健康な腸内細菌叢は骨格形成の健康に寄与し、そして、抗生物質により、細菌コロニーが破壊されることは、思春期後の骨格発達を調節不全にする炎症誘発性免疫応答を導くことがわかった。

微生物はしばしば病気を引き起こす病原体として見られ、抗生物質はこれらの外来侵入者と戦うために数多く使用されてきた。しかし、人間と微生物の現実は、そのような単純なものではない。ほとんどの場合、私たちは腸内にコロニーを形成している微生物の集まりである腸微生物叢と調和して暮らしているのだ。

米サウスカロライナ医科大学(MUSC)の骨免疫学、骨格系と免疫系のメカニズムを研究している科学者たちは、この共生する腸内の細菌群が、人間の骨格の健康を含む宿主の生物学的機能を調節することを見出した。

研究者たちは、思春期後の骨格発達に対する健康な腸内細菌叢と、その抗生物質による混乱の影響を調べた。

その結果、 腸内微生物叢が抗生物質により破壊されると、破骨細胞の活性の増加をもたらす炎症誘発性応答を誘導することが発見された。

 

これは、「思春期後」とありますけれど、おそらく、子ども全体として骨の形成に影響を受ける可能性があると思われます。

 

いずれにしても、大人はともかくとしても、「子どもや赤ちゃんへの抗生物質の投与は極めて慎重になるべきだ」とは思います。命に関わる状況以外で、気軽に小さな子どもに抗生物質を使うのは、腸内環境が整われていこうとしている子どもたちの心身バランスに相当悪い影響を与える可能性があると考えます。

なお、腸内細菌群の破壊は、「砂糖」によってもおこなわれる可能性があることを以下の記事でご紹介したことがあります。

「砂糖という存在の正体」の衝撃 : 単糖は「重要な腸内微生物を腸内から《消し去る働き》」を持っていたことが米国の研究で判明

正確には、砂糖が細菌を殺すわけではなく、

砂糖は、特定の腸内細菌が生息するのに必要なタンパク質の産生を停止させる機能を持っている

ということにより、腸内細菌が増えていけなくなるとのことでした。

もちろん、これも程度の問題で、「甘いものはいけない」というような話ではないです。それでも、過度に砂糖を取り過ぎた生活を続けると、やはり腸内環境は破壊されていくと考えられます。

現代文明に定着しているさまざまなものが、「人体で最も大切な腸内細菌を破壊し続けている」ということが今になってわかりはじめています。

日本を含めた主要国で、さまざまなアレルギー患者が飛躍的に増え続けているのも、それと関係しているはずです。

その中でも過剰医療の渦中にある今の日本は特に生活スタイルを根本から見直さなければいけないような時期が近づいている気がします。





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Oka In Deep

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