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「砂糖という存在の正体」の衝撃 : 単糖は「重要な腸内微生物を腸内から《消し去る働き》」を持っていたことが米国の研究で判明

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米イェール大学の発表を説明した米国メディアの記事


pbs.org




 

ブドウ糖も果糖もショ糖も乳糖もすべて同じ

今回ご紹介するのは、なかなか衝撃的なものかもしれません。

12月17日にアメリカのイェール大学のウェブサイトで、以下のようなニュースリリースが発表されました。

Sugar targets gut microbe linked to lean and healthy people
(砂糖は、肥満体ではない健康な人たちにみられる腸内細菌を餌食としている)
 イェール・ニュース 2018/12/17

 

イェール大学は、アメリカでというより世界で最高峰の大学の一つですが、今回のこの発表の内容は、簡単に書けば、

「砂糖は、腸内に有用な微生物が、腸に住むことをできなくさせる働きを持っている」

ということが実験で示されたものです。

記事にすることもありますが、「人間は腸内細菌によって生きている」ということが最近次々とわかってきていて、それは身体だけではなく、脳や中枢神経の発達を含めた「思考や精神」も腸内細菌によって支配されている可能性が高くなっています。

以下の過去記事のように、脳の成長とコントロールや胎内の子供の成長などにも腸内の細菌が関係している可能性が高いのです。

「腸は第二の脳」……ではない。腸内システムは脳をも支配している「第一の脳」である可能性が高まる。それが意味するところは「人間は細菌に理性までをも支配されている」ということで……

自閉症の子どもが生まれる決定的な要因が米バージニア大学の研究者により特定される。それは「母親の腸内細菌環境」。その予防法も初期段階ながら提起される

 

そして、今回の研究が示すことは、

砂糖は、そういう微生物を腸内に生息できないようにできる。

のです。

砂糖は体に悪いというようなフレーズは昔からよく出てくるもので、In Deep の過去記事でも、

米国カリフォルニア大学のチームが過去の膨大な科学論文の研究の結果、「砂糖は毒である」という結論をまとめる : それは白砂糖だけではなく、黒砂糖も濃縮果汁もハチミツまでも
 In Deep 2015/02/12

というようなものを書かせていただいたことがあります。

これは、カリフォルニア大学などのチームが、砂糖に関しての過去の 8000件におよぶ科学論文を精査した結果をご紹介したもので、その結論は、

「精製された糖はすべて悪い」

というものでした。

しかし、今回のイェール大学の研究は、このようなレベルとも違う、ちょっとこう何というか、

「この世の真実」

みたいなことにまで思いを至らせるものでもありました。

何が「この世の真実」なのかというと、砂糖というような精製された甘いものは、もともとこの人間の社会にあったものではないですけれど、それが製造され、使用され、そして何より、人によるとはいえ、多くの場合は、

「人間は甘いものが好き」

という部分があり、その中で、当然、砂糖の市場は世界中に拡大し、今では、加工食品なら、ほとんどのものに砂糖が使われているといってもいいくらい使われている。

砂糖あっての食生活のような現代社会の中で、

その砂糖は、人間の腸内環境を機能不全にできるもの

だったと。

「すごい巡り合わせだこと」とつぶやきながら、訳していました。

最初は、先ほどリンクしたイェール大学のニュースリリースをご紹介しようと思いましたが、内容が難解でしたので、もっとわかりやすく説明している記事を探しましたら、冒頭の記事がありました。

ちなみに私自身は、どうしても必要な時以外は、砂糖あるいはお菓子もほとんど食べない生活となっているのですが、過去を思い出すと「甘いものを食べたくて仕方ない衝動」というものが頻繁にあったことを思い出します。

そういう意味では、中毒性は高いのかもしれないですね。

ちなみに、今回の実験はマウスのものですが、以下の単純な糖類とその組合せは、すべて「腸内細菌に必要なタンパク質を消した」ことどわかっています。

腸内細菌に必要な物質の産生を停止させた糖

・フルクトース(ブドウ糖)
・グルコース(果糖)
・フルクトース(ショ糖)
・ガラクトース(乳製品に含まれる単糖)
・これらの組み合わせ

長い記事ですので、そろそろ本文に入らせていただこうと思います。

もちろん、この内容の作用がそのまま人間に当てはまるものではないと思いますが、体に良い悪いという以上に「砂糖の正体」というようなものを見た気がして、大変に衝撃を受けました。


Sugar Can Keep Good Microbes From Colonizing Your Gut
pbs.org 2018/12/18

砂糖には腸内に良い微生物が住み着くことを阻害する働きがある

フルクトース(ブドウ糖)やグルコース(果糖)というような単純な糖は、単なる糖としての栄養分というだけではない。

これらの糖は有益な腸内微生物の増殖を促進するタンパク質の生産を停止することができることがわかったのだ。

砂糖については、菓子などを含めた糖分について、その過剰な摂取は体に良くないということは、すでに結論付けられている。多くの砂糖を接種することは、心臓病や糖尿病、あるいは肥満や虫歯と関連していることは今では議論の余地はないところだ。

しかし、砂糖の問題はそのような部分だけではなかった可能性が高いのだ。

私たちの腸内には数十兆ともいわれる細菌がおり、それが私の身体や精神の状態と深く関わっていることが最近ますます知られてきている。私たちの体の中の細菌は、細胞の数よりはるかに多い。

この重要な存在である腸内の細菌が、私たちが日々食べている「甘いもの」により強い攻撃を受けている可能性が浮上した。

米国イェール大学による新しい研究によれば、砂糖は有益な腸内微生物がマウスの腸内に定住することを直接阻害していることがわかったのだ。

PNAS ジャーナルに掲載されたこの報告書は、スクロースまたは糖分のビルディングブロックであるフルクトースとグルコースの多量の摂取は、健康な人々に見られる腸内の細菌種の増殖を促進するタンパク質の生産を妨げていることが示された。

この研究結果はまだ検証されなければならないが、砂糖というものが、単なる栄養ではなく、それ以上の働きをしている証拠を示している。

つまり、砂糖というものは「信号を発する存在」であるということで、その信号は、腸内の重要な微生物を消滅させる力を持つのだ。

この研究結果について、カリフォルニア大学サンディエゴ校で腸内細菌の研究を行っているセ・ジン・ソング(Se Jin Song)博士は、以下のように言う。

「これは食事と腸内の微生物の相互作用を示すまったく新しいレベルの結果だ」

近年になり、「人体は実は人体ではない」ことが、ますます明らかになっている。人間の腸内には数え切れないほどの細菌が生息している。

これはしばしば腸内微生物叢と呼ばれる

これらの微生物は、消化から免疫にいたるまでのすべてを支援する私たちの日々の機能に不可欠な存在だ。この腸内細菌たちがいなければ、人間は食物から適切な分のカロリーだけをとることができず、必要不可欠なミネラルを吸収することが難しくなり、また常に感染症に悩まされる。

この腸内微生物たちは、その活動力は、宿主である人間と同じ食物源に依存している。私たちが食べた食物はすべて消化管に入る。人体がどのような状態にあるにせよ、食べるたびに、私たちは数え切れないほど余分な細胞を摂食している。

ヒトの腸内で最も重要な微生物のひとつは、食物繊維が豊富な食事を多く摂取し健康な体重を維持している人たちに典型的に見られる細菌種のバクテロイデス・シータイオミクロン(Bacteroides thetaiotaomicomic)だ。

その一方で、過体重および肥満の人たちには、これらバクテロイデス(Bacteroides)群の細菌があまり見られないことが多い。

今回の研究の著者であるペンシルバニア州立大学の微生物学者であるガイ・タウンゼント(Guy Townsend)氏と、イェール大学の微生物学者であるエドゥアルド・グロースマン(Eduardo Groisman)氏は、食生活がマウスの腸内にバクテロイデス・シータイオミクロンが集団で住み着くための能力にどのように影響を与えたかを評価することに着手した。

これまでの研究では、甘い食べ物を大量に食べると、バクテロイデス群以外のいくつかの細菌種の生育に有利に働く可能性が指摘されていたため、砂糖が、バクテロイデス・シータイオミクロンに良く働かないことは驚くことではなかった。

しかし、驚いたのは、砂糖を摂取することでバクテロイデス・シータイオミクロンの状態がおかしくなっていったそのメカニズムだ。

糖そのものは、それらの腸内細菌に何も働きかけていないことに研究者たちは驚いたのだ。

それでは、何が腸内細菌を狂わせていったのか。

この腸内細菌バクテロイデス・シータイオミクロンは、腸に生息できるようにするために、 Roc と呼ばれるタンパク質を産生する。

適切に産生されたタンパク質 Roc は、大腸のような特定の場所に自分たち細菌が宿主の腸内に生息できる能力を与えるものだ。この Roc がなければ、バクテロイデス・シータイオミクロンは、この腸内環境生息システムから排除される可能性がある。

研究者たちは、フルクトースやグルコースの存在下で、バクテロイデス・シータイオミクロンを培養した際に、これらの微生物が、「突然 Roc の産生をやめてしまった」ことを見出した。

フルクトースやグルコースなど単純な糖は、何らかの形で環境的なトリガーとして働いているようで、細菌に必要なタンパク質の産生ラインの進行を止めるようなのだ。

つまり砂糖は、直接、腸内細菌に作用するのではなく、「腸内細菌が生息するのに必要なタンパク質の産生を停止させる機能」を持っていると考えられる。

フルクトースとグルコースは両方とも典型的なアメリカでの食事に豊富に含まれていることで共通している。

これらは果物、野菜、穀類などに自然に存在するが、しかし、フルクトースおよびグルコースの供給源に関する最も重要なものの1つは、それらが一緒に結合した 2つの単糖を含むものだ。つまり、砂糖あるいはスクロース(ショ糖)だ。

これまでのところ、タンパク質 Roc の産生を止めるのは、フルクトースとグルコースにのみ反応すると思われた。

しかし、研究者たちが微生物バクテロイデス・シータイオミクロンをガラクトース(乳製品などに含まれる単糖)に暴露したところ、牛乳に見られるわずかに異なる構造のシンプルな糖により、微生物たちはタンパク質の塊を粉々にしてしまった。

次に研究者たちは、「フルクトースとガラクトース」または「グルコース とガラクトース」の混合物を与えたとき、タンパク質 Roc は再び消えた。

ガラクトースを他のより複雑な糖類(プレバイオティックとして頻繁に消費されるフルクトオリゴ糖、または有益な腸内細菌の集団に供給すると考えられる食事添加物を含む)に交換した場合も同様であった。何らかの理由で、Rocは単純糖の特定の混合物に非常に敏感であるように見えた。

将来、Roc と他の同様のタンパク質がバクテロイデス・シータイオミクロンと他の腸内細菌が腸内に落ち着くために重要である理由を、チームはさらに掘り下げたいと考えている。

研究者たちはすでに砂糖に邪魔されない Roc のバージョンを設計しており、高糖食を食べているマウスでも、この改変を行った場合は Roc は消えない。これらの遺伝的ツールを利用することで、最終的には、多数の食事内容と適合する将来のプロバイオティクスの生産に結びつけたいと考えている。

もちろん、この研究で示された結果がそのままヒトに適合されないかもしれないし、同じ現象が人間に観察されたとしても、この実験の内容は規範的でないという意見もある。

なぜなら、すでに生活の中で砂糖を多く使っている私たち人間の腸内には、多くの人たちにこの腸内微生物バクテロイデス・シータイオミクロンがいるからだ。

しかし、全体として、この知見は、単純糖が私たちの体には良くないかもしれないという一つの理由を指摘している可能性は高い。

腸内細菌の産生を停止する能力があるなら、砂糖というものの働きは、単なる糖としての栄養やカロリーの問題を超えたものかもしれない。





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