デンバーの街のあちこちの壁に赤ちゃんの顔が出現し続けていることを報じる米国UPIの報道
・UPI
昨日、ニュースを見ていたときに、「変なニュース」を見かけました。それが上の「ピンク色の顔の赤ちゃんの顔がデンバー中のいろいろな場所に出現している」という、今の世の中らしい奇妙なニュースでした。この赤ちゃんの顔は作られたものではあるのですが、誰が何のために、大量に、このようなことをしているのかがわからないのだそうです。
その大きさはいろいろなサイズがあるようですが、基本的には大きなものではなく、数センチから十数センチくらいのものだそうです。
他の報道を探してみましても、それなりに大きく報道されているのでありました。
とにかく、下のように、いろいろなところに大量に出現しているのようです。
デンバーのピンクの赤ちゃんの他のいくつか
写真の一番下のくらいになると、ちょっとこわい感じもありますが、「意図がわからない」ので、街の人たちの中には、「不穏な感じ」だとして、不満げに語る人たちもいるようです。
どの報道もわりと短いですので、ひとつご紹介しておきます。
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Strange baby faces popping up around Denver
FOX31 2016/03/30
デンバーのいたるところに奇妙な赤ちゃんの顔が浮かび上がり続けている
この数ヶ月間、小さな赤ちゃんの人形の顔がデンバー全体に、やや不気味に出現し続けており、多くの人々が日々それを目にしている。
サウスブロードウェイからチェリークリークとの間にある多くのビルの壁や電柱、中央分離帯などに、立体的に作られている赤ちゃんの顔が貼られている。
それ自体が小さなものであるせいか、赤ちゃんの顔がたくさんあることに、いまだに気づいていない人も多い。自分の所有するビルの壁に赤ちゃんの壁がたくさんつけられていることを人から指摘されるまで知らなかった人もいる。
赤ちゃんの顔は、ほとんどがピンク色をしており、サイズはほとんどが 18センチ未満だが、ピンク以外のものや、大きなサイズのものも少しながらある。
ビルの壁に赤ちゃんの顔をつけられたビル所有者のひとりは、
「これが何かはわかりません。ただ・・・これらは、少し不穏な感じがします」
と述べる。
もちろん、すべての人々が不穏に思うわけではない。
住民のある男性は、
「クールだと思います。これらが何かを推測するつもりはないですが、おそらくは、何らかのアートなのでは。まあ・・・わからないですが」
と私たちに語った。
彼のように、これを一種のゲリラ的アートだと考える人たちもいるが、しかし、誰がこれをしているのかの具体的な情報もないし、目撃情報もないのだ。
ここまでです。
私がこの記事に目をとめたのは「赤ちゃん」がモチーフになっているからです。そして、今は「赤ちゃん」の問題が大きな時でもあります。
それは「ジカウイルス」のことです。アメリカは、これから「ジカウイルス」の本格的な上陸の時期を迎えることになります。実際、アメリカ国内の報道でも、そういうものが大多くなっています。
2016年4月1日の米国フォックスニュースより
まさに「アメリカの妊婦さんと赤ちゃんたちに危機が迫っているかもしれない」という時に、「ピンクの赤ちゃんの顔が次々と出現する」というのは、何だかこう、アートにしても何にしても、シュールというより、ややブラックな話だなと思います。
そして、上の写真や報道にもありますけれど、いくつかの赤ちゃんの模型は「壊れ始めている」という…。
ところで、デンバーというのは、あまり情報的に縁のない場所で、In Deep で過去記事を探しましても、「空気感染するペスト患者が発生した」という地味なニュース(地味でもないですね)をご紹介したことがあるだけです。
・米国イエローストーンの道路が「地熱で溶けていく」中、デンバーでは男性が、非常に珍しい「空気感染の肺ペスト」に感染
2014/07/12
しかし、今回のデンバーの赤ちゃんの顔・・・まあ、これがアートならアートでもいいのですけれど、これらの、
「アートにしてはやや不気味」
というキーワードと「デンバー」がリンクする場所があるのです。
それは「デンバー国際空港内のアート」です。
謎の多いデンバー国際空港
デンバー国際空港というのは、アメリカで最も混雑する大空港なのですが、この空港には「奇妙なこと」がいくつかあるのです。
それは陰謀論的に語られることでもありますけれど、隠された意味があるのかどうかはともかく、実際に奇妙な点が「誰にでも見える形」で存在していることは事実で、それは、Wikipedia や、まとめサイトでも取り上げられるほど普通に語られることでもあります。
下は、Wikipedia からの抜粋で、太字はこちらで施したものです。
デンバー国際空港のターミナルから市街地へ通じる道路から見える空港敷地内に青い馬の象があり、夜間は眼が赤く光り通称「ブルーマスタング」と呼ばれていて、その姿が異様な雰囲気を作っていて、作成時の事故もありいろんな噂がある。
また、その他にも空港内にフリーメイソンの記号を記した石版が設置されていたり、ガーゴイルの石像が手荷物検査場に設置されていたり、空港内の壁画にメッセージ性が強いものが常設されていたり、 建設にかかった資材、費用が完成した空港の規模以上など不可解な点が多い空港である。
というようなことになっています。
「メッセージ性が強い壁画」は、数が多いですので、後にしまして、上にあるものは、それぞれ下のようなものです。
空港敷地内にある「青い馬」の象
夜になると、下のように目が赤く光ります。
フリーメイソンの記号を記した石版
手荷物検査場に設置されているガーゴイルの石像
他にも、まとめサイトによりますと、以下のようなものがあります。
空港の外にあるエジプト神話に登場する冥界の神「アヌビス」の像
こんなような感じに、空港の外に「青い馬」と「死の国の神」の象がふたつ建設されているということで、
「デンバー国際空港は、死の世界への扉のイメージ」
というような、まあ陰謀論的なものですが、そういう主張が存在します。
「青い馬」は、たとえば、聖書「ヨハネの黙示録」に出てくる、四騎士の中の「第四の騎士」が青い馬に乗っていることなども連想されるようです。
ヨハネの黙示録の四騎士 - Wikipedia より
第四の騎士
『ヨハネの黙示録』第6章第8節に記される、第四の封印が解かれた時に現れる騎士。青白い馬(蒼ざめた馬)に乗った「死」で、側に黄泉(ハデス)を連れている。
疫病や野獣をもちいて、地上の人間を死に至らしめる役目を担っているとされる。
ここに、
> 疫病や野獣をもちいて
とあるのですが、今、デンバーという場所で、
- 壊れていく赤ちゃんの顔
- 疫病をもちいて上の人間を死に至らしめる騎士
- エジプト神話の死の国の神
というようなことが集合したということになるのかもしれません。
これが偶然なら偶然で何だかすごいですが、偶然にしろ、そうではないにしろ、示唆に満ちたこれらはすべて「人の手」がかかったものではあります。
長くなりましたが、締めとして、デンバー国際空港の壁画のいくつかをご紹介しておきたいと思います。画像は、Google 画像検索からのものです。
いくつもあるのですが、その中で個人的に最も印象的に壁画は下のものです。
デンバー国際空港の壁画のうちのひとつ
これの何が印象的かといいますと、ちょっとわかりづらいとは思いますが、左に、
- ペンギン
- クジラ
- ウミガメ
など、このブログで何度も「大量死」をご紹介した動物たちが「死んでいる」のでした。動物が多く描かれていますが、ほとんどが死んでいるか標本になっていて、見た限りでは、生きている動物は右側の赤い服の少年が持つ「リス」のような生き物だけです。
大量死に関しての参考記事は、こちらや、こちらにリンクの一覧があります。
そして、絵の真ん中の下では、アメリカ先住民のような衣装の女性が「死んでいる」。左では、黒人の民族衣装を着た女性が「死んでいる」光景があり、右には、白人の少女が「死んでいる」と思われるような光景となっていて、つまり、
「何だか、みんな死んでいる」
というような絵なのでありました。
他の絵も示唆深いですが、「これが芸術というものだ」と言われれば、それまでですので、特に説明なしにいくつか掲載させていただいて、今回の記事を締めさせていただきます。
いやあ、終末の空気が強いですねえ。
デンバー国際空港のいくつかの壁画(部分を含む)